珠洲たの通信・2013年7月号

2013年度

 さてさて6月号に続いて,7月号も10年後に書いています。今日は,2023/12/05なのである。
 この月の資料も,Sさん,Hさん,そしてわたし。サークルに来た人も,3人+αですね。

今月の本棚

今月の資料

1 「風はどこに吹くのか?・2013年7月号」 B5 4ぺ  M.S
 中学校現場に来てやっと1学期が終わりました。小学校との違いは,終業式でも感じたようです。中学校には部活動というものがあって,休み中も休みではないからです。
話題1 《もし原》おそるべし!
 6月に予告していた仮説実験授業《もしも原子が見えたなら》を,特別支援学級の3人の子どもたちとやってみたそうです。その結果,改めて《もしも原子が見えたなら》という授業書のすごさを実感したようです。
 授業書の内容に関わるいくつかのエピソードを紹介してくれました。どのエピソードもほのぼのとしていて,特別支援学級の子どもたちも通常学級の子どもたちもかわんないじゃんって思いました。
話題2 食堂での話
 これまた先月も話題にした,中学生の不満の声,のことです。
全校が食堂で食べる学校。毎月席替えがあるそうです。
7月は,私の前と左隣に,2年生教室の鍵を握る(良くも悪くも)と担任が言う女子二人が来ていました。ななめ前には○○部でよく知る女の子です。その3人の会話がおもしろい。というか,私がそのことをちくったらどうするの?というか,試しているのかなと思うような話をじゃんじゃんします。もちろん先生たちの悪口や中学校への不満がほとんどです。(レポ,3ぺ)
 1学期最後日の給食の時には,ずばり,こういうことを言われたそうです。
「S先生,どうして中学校ってこんなに楽しくないんですか」
さて,あなたなら,どう答えますか? 担任もしていないし教科の担当さえもない中学生に対するSさんの答えは,なかなか素敵でした。でも,授業でどうしてやることもできないむなしさを感じたようです。せめて仮説実験授業でもしてあげれたらいいのにね。
 わたしが中学校に勤めていたころは,担任もしていたし,教科も担当していました。それでも,理科準備室にいると,部活の顧問への不満などを言うため,あるいは,好きな男の子の話をするために,よく女の子が入ってきました。いつの時代も,女の子の愚痴は変わらないのでしょうかね。わたしの授業や担任ぶりを他の先生に愚痴っていなかったのかな…。絶対ないという自信はないな。
話題3 たかが宿題の準備というなかれ
 特別支援担当者は大変です。ほとんどの教科を自分一人で教えているので,夏休みの宿題(学校で一斉に出すことになっている)を準備するのも,教科担当者とはわけが違うんです。通常学級の教科担任は,「整理と研究」とかいうまとめの問題集を渡して「やってきてね」と言って終わりですが,特別支援学級では,そうはいきません。一人一人に合った課題を渡す必要がある。結局,いくつかの教科は間に合わなかったので,夏休みの投稿日に渡すことにしたそうです。
 こういう仕事量に差があるのってどうにかならないのでしょうかね。そのくせ,部活動は全員が担当なんていうところだけは平等意識が働いたりします。

2 「MY BOOK 2013年7月号」 B5 1ぺ  K.H
 今月は,遠山啓著『数学の学び方・教え方』(岩波新書,1972)板倉聖宣著『新哲学入門』(仮説社)を紹介してくれました。いずれの本も,とってもいい本です。わたしの愛読書でもあります。『新哲学入門』は教育原理のさらに原理として,『数学の…』は,算数・数学教育の基礎・基本として,先生方にはぜひ読んでもらいたいです。Hさんは,『新哲学入門』は難しかったと言っていました。ほかの皆さんの感想も知りたいです。
 Hさんの資料に刺激されてわたしも読んでみました。その感想。
哲学とは何か。哲学と科学とはどう違うのか,同じなのか。科学が有効な今,哲学の出番はないのか…。
科学教育研究者でもある著者の板倉氏は,「科学はもちろん,哲学も有効である」といいます。みんなが行き詰まったときに,そこから新しいことを考えたりする時には,弁証法が有用であることも分かりやすく説明されています。
20年以上前に読んだ本ですが,今回も,楽しく読み進めることができました(O)。

3 「カメラレポート」 B5 2ぺ  K.H
 今月は,旧柳田村にある平等寺のあじさいの写真です。このお寺さんは,別名:あじさい寺とも呼ばれているように,たくさんの品種のあじさいが植えられています。最近(2020年代)は,桜に加え,紅葉の植林も行っていて,どの季節でも植物を愛でられるお寺さんにしようとしているようです。ちなみに,ここの現坊守さんは,学校の先生です。

4 「ブログ的気楽レポ・2013年7月号」 A5 8ぺ  M.O
 夏休みの計画を見ると,特になにもない日が数日間だということが判明。なんとも忙しい夏になりそうです。ちょうど,免許更新の年だったんですね。
話題1 仮説実験授業《光と虫めがね》について
 夏休みのKITサマー・サイエンス・スクールで担当することになった《光と虫めがね》を,急遽,担任のクラス(3年生)でもやってみることにしました。夏休み前だったので,第1部のカメラづくりと写真撮影までしかできませんでしたが,子どもたちからはなかなかいい反応が貰えました。
 レポートの最後に「大きな目の模型も作りたいんだけどなあ」と書いているわたし。洗面器を2つ重ねて,ちゃんと目玉おやじのような目の模型を作ったことを思い出しました。どっかに写真あるかな。
 仮説実験授業《光と虫めがね》の授業書については,上掲本『光と虫めがね (授業書研究双書)』(国土社,1988)を参照してください。授業書の全文や解説等が載っています。なお,カメラづくりは,その後,いろいろと改良されていますので,研究会の講座等で最新の情報を得てください。
 この話題1の部分をとりだして,本サイトに掲載してあります(「《光と虫めがね》の授業から」)ので,よろしければお読みください。
話題2 あばれ神輿の見学
 宇出津小学校に勤務して7年目。やっとあばれ神輿を作っている大工さんの工房にお邪魔することができました。わたしは前もって2カ所(酒垂神社と白山神社)の神輿制作者に会ってきました。子どもたちとは,白山神社の神輿を作っている船本さんのところに訪問させてもらいました。ここでは,そのときの話をまとめた「学級通信」の文章を紹介しました。
 そうそうあばれ祭りの日には,このあばれ神輿が暴れたあとの「神輿の部品」を拾って,学校に持ってきたのでした。これまで余り気にしたことのなかった「こわれた木くず(神様の乗り物の一部?)」ですが,ちゃんと拾っている人もいるようでした。あれ,どこいったかなあ。
話題3 ネムノキ
 通勤中の道路脇によく見かけるネムノキについて,少しだけ調べたことを書いてきました。ネムノキは合歓木と書きますが,この「合歓」とは「ごうかん」とも読み「夫婦が同衾すること」を指しているそうです。なにやらわたし好みの妖しげな雰囲気になってきましたね(^^;)

【本を一冊紹介】…志水宏吉著『学力を育てる』(岩波新書,2005)
 うちの校長が勧めていたので,読んでみました。
 とくに「効果のある学校」の実践例のことを言っていたので,その部分を中心に読みました。
 ま,確かに,これだけ手厚く教師集団が指導をすれば,家庭的に,社会的にしんどい環境におかれた子どもたちも,伸びるんだろうなあって思いました。でも,そのためには,教師自身の家庭はどうなるのかな…(とくに中学の生徒指導上の話題)。みんな金八先生みたいになれないし…ってこともちょっとだけ思いました。
 ただ,効果を上げている小中学校がやっていることには,今,すぐにでも真似出来そうなことがたくさんあります。それはそれで,真似をしていけばいいんですよね。
 すでにうちの学校でもちゃんとやっているやん。というものもたくさんあるように思います。
 教師集団の力で,子どもたち全体を見ていく…そんな姿勢が大切ですね。

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