珠洲たの通信・2010年11月号

2010年度

外はいよいよ冬らしい景色となってきました。それでも例年よりは暖かいような気がします。
 12月に入り,ついに「龍馬伝」が終わりました。毎週見ていたものがなくなると,その時間の使い方に困ります。1週間のリズムがありますのでね。実は,今,1週間に2本の「イ・サン」,5本の「王と私」という朝鮮王朝ドラマを見ています。1日平均1時間の朝鮮王朝ドラマを見続けていることになります。やっと期日に間に合った『全国大会記録集』を編集していたときも,ペースは緩めたもののしっかり見ていました。でも現在,すでに見ていないドラマが10本以上たまっています。学期末に差し掛かっているというのに,全部見終わるのはいつなのだろうか? 新たに週7本ずつ増えるのは変わらないのに…。しかも「プロフェッショナル」「歴史ヒストリア」もすでに大量にたまっている。こちらは見る時間が確保できない(^^ゞ
 さて,11月の例会にも新しいメンバーが参加してくれました。今は講師ですが,来年からは正式に教壇に立つことになったそうです。たのしい授業の輪がどんどん広がって,子どもたちの笑顔もたくさん見られるといいなと思います。

■11月の例会の参加者(7名)
 初:UK.M(S市M中)  N.S(N町U小)  M.S(S市T小)  K.Y(S市H小)  M.O(N町U小)  M.N(W市K小) 

今月の写真

資料の紹介

1 「久しぶりの県理科大会参加記」 B5  8ぺ     M.O
 今年,出張の枠があるからということを言われたので,久しぶりに県理科大会に行って来ました。石川県の理科大会は「小・中・高の連携」を謳っているので,その3つの校種の授業を参観することができます。これはこれでとてもおもしろいです。
 特に,私は高校の授業を見るのが好きです。今時の高校生の様子を見れるだけでもおもしろいし,それに対する先生の対応も興味があります。もちろん,授業の中身もこちらが身を乗り出してしまうようなものもあるので,興味が尽きません。
 授業の流し方などは小学校の先生がうまいと思います。しかし,「科学的な内容をどれだけ伝えようとしているか…」というような視点で小学校の授業を見たときには,キチッとしている授業や子どもたちが活発だった授業でも,大変物足りなく見えたりします。授業参観者の興味関心がどこにあるかで,優れた授業がどうかがわかれるんでしょうね。ま,最終的な授業の善し悪しは,〈子どもに聞く〉ことで判断するわけですが。
 今回,理科大会参加記をまとめるにあたり,私と理科大会との関わりもまとめてみました。随分前のことなので忘れていることもありますが,この際にまとめておこうと思ったのです。最近,自分の年図というのを作っています。自分のことなのに随分と忘れていることに気付きます。次回か,次々回にでも年図を紹介できればと思います。
 ついでに授業について考えたことも書いてみました。充分吟味して書いたものではないので,その分,私の本音がたっぷりと入っています。

2 「流れる水のはたらき」の追試 A4  1ぺ        M.N
 前回のサークルの時に,「子ども達の中には,川の流れる方向がよく分かっていないのがいるよ」という尾形の話を聞いたさんが,自分のクラスに追試してみてくれました。
 北海道の天塩川を例にとって,川の流れを聞いたところ,正しく答えた子は6/10だったそうです。
 マチガイを選んだ子の理由は「ダムに水をためるため」「海から流れてきた水が川へ流れるから」などと答えています。地図の向きからか「上から下へ行く」というのもありました。
 いずれにせよ,私たち教師が「当たり前」と思っている知識が,子どもたちにとっては当たり前ではないことがたくさんあることに気をつけなければならないようです。
 サークルでは,〈「とり肉」という言葉をクラスのほとんどの子が「普通に飛んでいる鳥の肉」のことだと思っていた〉という話も出ました。「とりにく」を今ATOKで変換すると「鶏肉・鳥肉」の両方が出てきます。でも,お店に売っている肉を身近に飛んでいる肉だと思っていたなんて…しかも「これはニワトリの肉のことだよ」と言ったら「え~,気持ち悪い!」と言ったとか…。私は小鳥の肉の方が気持ち悪いんですがね。
 ついでに,セーターが羊毛からできていることも知らなかった…という話もありました。ま,こちらの方は教えないと分かんないカモね。
 そんなわけで,まずは「子どもの常識」を掴んでから授業を組み立てると言うことが大切だということを感じたのであります。
 それにしてもこうしてすぐに〈追試〉をしてくれると,その話題の一般性や特殊性が分かって面白いしためになります。サークルの意義は将にここにある!

3 「お気軽たより」B5 8ぺ          M.S
 今月から「お気軽たより」と題したレポートをはじめようと…第1号を持ってきてくれました。内容は「学習発表会で〈世界の国旗〉の劇」「イルカにならなかった少年たち」「モンジってどこ?」「発行差し止め命令」の4本です。
 〈世界の国旗〉劇は,以前,Mさんもやっていました。けっこうグッズが揃っているので自分でもやってみたい人はMさんに連絡してみてください。発表会のビデオもあります。
 「イルカ…」は,伊藤善朗さんのレポートを読んだSさんが,自分の学級の子どもたちとそのレポートとを照らし合わせて感じたことが書かれています。
 伊藤さんは,研究発表会の教室の子どもたちをイルカショーのイルカに例えられていて,その反対が大きな水槽を悠々と泳いでいるジンベイザメに例えられていました。それを読みながら,私は大きく頷いていたのです。
 「発行差し止め命令」は学校長から「学級通信」の内容をめぐって書き換えを要求されたというもの。いざこざの多い子どもの姿をありのまま伝えようと思ったら,「親が要らぬ心配をするから」と言ってちがう話題や表現に変えろと言われたらしい。さて,あなたならどうしますか?
 それもこれも「学級通信」を校長に見せなければいけなくなったから起きたこと。「学級通信」ぐらいは自分の責任で出したいですよね。校長には関係ない。担任は,クラスの保護者と,それくらいの人間関係を作っておきたいものです。
 その差し止めされたという「学級通信」も持ってきてくれました。「これのどこが問題なんだ」って感じです。〈事なかれ主義〉のみで行動する管理職には出会いたくないなあ。
「お前ら好きなコトしろ! 子どものことを考えてやろうと思うことをどんどんやれ! 最終的な責任はオレが取る」って言ってくれる管理職って,いないかなあ?

4 「《たべものとうんこ》を終えて」A5 4ぺ      M.O
 6年理科で《食べ物とウンコ》をやりました。生物同士のつながりと環境問題を一気に見渡せるこの授業書,大好きです。はじめは「う○こ」なんて言っていた子どもたちも最後の感想では平気で「うんこ」「ウンコ」と書いています。「ウンコ」に対する見方が変わってしまうこの授業書は哲学的です。もっとも,授業書というものはどれも哲学的なのですがね。

5 「〈千羽トキ〉の折り方」 紹介           M.O
 理科大会に参加した折り,津幡高校の公開授業教室に置いてあった「千羽トキの折り方」の用紙と専用折り紙を紹介しました。「能登の空にトキを戻そう」という運動の一環として全校(あるいは全町?)で取り組んでいるようです。
 実際に折ってみました。途中までは鶴と同じです。後半の方は「作り方」のプリントも見にくくて「たぶんこうだろう」ってな感じで作りました。
 サークルのあと,Sさんが「千羽トキ」のサイトを見つけてメールで紹介してくれました。このサイトには折り紙の入手先も出ているし,折り方もカラーデータとして掲載されています。興味のある人はご覧下さい。

前回のサークル通信で漏れていたレポートがあったので,以下に紹介します。ごめんなさいね。

○ 「僕にとっての「仮説実験授業夏の全国大会」」B5 2ぺ   T.M
 授業書をまだしたことのないMさん。でも仮説実験授業の理論・思想に惚れ込んでいます。全国大会に初めて参加したMさんはこう言っています。
全国大会に参加して,多くの人達と深い交流をしたわけでもなく,熱い議論を交わしたわけでもありません。けれど,自分の好きなことを一生懸命に勉強していて,それを楽しんでいるイイ大人をたくさん見ました。
 私が初めて全国大会に参加した時を思い出します。23年前の山中大会でした。地元で開かれるということで参加しましたが,まだ知り合いはそんなにいませんでした。そして,Mさんと同じ感想を持ちました。「この人たちは,なんでこんなに活き活きして教育を語っているのだろう」「分科会や全体会でごろんと寝転がって聞く態度は全く教師らしくないのだが,いざ,自分の実践を話し出すと活き活きしている…」
 自分の周りにいる〈いわゆる教師〉との違いにとても居心地のよさを感じました。ネクタイを締めて語る教育よりもTシャツ1枚で語る教育の方に私は向いている…そう思いました(もちろん好きでネクタイを締めている人はいいのですが…) 

 ほかには,イタリアのお土産(Yさん)ムチやブーメランの紹介(O),がありました。
 今年も年末になり,またまた1年を感傷的に?振り返るときが来ました。次回のサークル&忘年会では,そんな話をじっくりしたいですね。そして来年の話もできればいいと思います。
 いやーみなさんのお陰で,今年もまた有意義な1年でした。

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