珠洲たの通信・2011年1月号

 今年の冬は2週間ほど雪国らしい景色でしたね。
 1月のある日,4,5年生の子どもたちと半日,外に出てすべり台を作ったり雪あそびをしたりしました(半日だったのは私だけ。子どもたちは1時間ずつです(^o^))。
 この1ヶ月,インフルエンザにも出会わずに過ごしてきました。みなさんはいかがですか? 30歳前後の時には,毎年,必ずと言っていいほどインフルエンザにかかって学校を3日ほど休んでいましたが,ここ数年は全くかからなくなりました。たぶんそれだけ<無理のかからない生活>をしているのだと思います。夜遅くまでパソコンをうつことがなくなったのが一番かな。朝が早くても,1日の疲れがすでにとれているので身体にとっては大丈夫なのでしょうかね。みなさんも朝型にしてみて下さい。仕事の能率が違うことに気づくことでしょう。

■1月の例会の参加者(8名)
 S.N(N町U小)  M.S(S市T小)  M.K(NSSI)  M.O(N町U小)  M.N(W市K小)  K.H(S市M中)  T.M(A町A小)  K.Y(S市H小)

資料の紹介

1 「『尋常小學算術』の「問題」から学ぶ」 B5  8ぺ    M.O
 先月のサークルで「今度のヒストリアクラブで昔の教科書を読んだりしてみたらおもしろかったよ」という報告をしました。そのときに『尋常小學算術』に出ていた問題が珠洲たの仲間の興味を惹いたのでした。
 そこでその時の話を参考にして,形の残るレポートにしたのがこれです。
 内容は「漢字で表す単位」の話と「戦前の養蚕業」についてです。
 「漢字で表す単位」では,尊敬する新居信正先生にいただいた「単位の漢字一覧表」の紹介や,先生の書かれた『割合』の本の一部も紹介しました。
 「戦前の養蚕」については,まずはよく知らない言葉の学習からはじめ(ネットと辞書),興味の趣くままにまとめていきました。そのあと,手元の地方史の本を見てみました。
 こういうレポートを書き出すときには,ある程度予想しながら進めていきますが,結論がどうなるのか,どんな到着点が待っているのか自分でもわかりません。調べていく中でおもしろいことや興味のあることが見つかっていって,時間切れでレポートを仕上げます。それらを調べたりまとめたりしている時間がとても楽しいです。
 今回のレポートでは特に「普通だった養蚕」の中の「宝立町の場合」が発展的な内容になっています。地元に帰ったら教材化してみたいと思います。そのために実はこのレポートで紹介した能州社という工場の写真を,地元の老舗写真館である泉写真館で探してもらっています。

2 「てっぱんダンス」A4  2ぺ       M.K
 珠洲たののメーリングリストで話題になっていた「てっぱん」。私は未だに見たことがありませんが,その道の方々にはおもしろいらしい。
 で,その番組の最初に「てっぱんダンス」というものを踊っているらしいのです。その踊りを披露してくれました。そして,得意の絵でダンスの解説書も作ってきてくれました。主題歌も聞かせてくれました。大変ゆっくりしていてビックリ。これって子どもたちにも流行るのかなあ。春休み明けが一つのポイントですね。子どもたちの間にこの踊りが流行るためには,「平日が休みで,朝の番組を祖父母とついつい見るようになって…」という経過をたどる必要がありますからね。
 この踊り,決してバカにはできません。なぜなら,一通り踊ったKさんの額には大きな汗のつぶがいくつも浮いていましたから…。

3 「お気軽たより」B5 6ぺ      M.S
 内容は,「国旗ブーム続く…」「沖縄…ふたたび」「気になる」です。
 「国旗ブーム」では,授業後にフラッグスに沸く子どもたちの様子が語られています。また年賀状に国旗クイズを出したところ,何人もの子が新学期でその答えを持ってきた話も良かったです。
 「年賀状にクイズ」は,最近のたのしい授業学派でも流行ってきているようです。「あーあ,休みが終わっちゃう…」と,やや重~い気持ちで新学期を迎える子や先生もいるかも知れませんよね。その時に,「あの年賀状に出ていたクイズの答えを先生に言って商品をもらおう」と思ってくれると,少しは学校へ行く足取りも軽くなるのではないかと思うのです。
 「沖縄…ふたたび」は,今回の沖縄旅行で見てきたものの紹介です。
 行って来た場所は,
美ら海水族館,今帰仁城跡,首里城(御開門という儀式も),旧海軍司令壕跡,ひめゆり平和祈念資料館,荒崎海岸,平和の礎,アブチラガマ,南風原陸軍病院壕跡,南風原文化センター,牧志公設市場,国際通り,チビチリガマ,読谷やちむんの里,嘉手納道の駅,嘉数高台
とまあ,たったの2泊3日でよくもまわったものです。
 この旅行は,ひょんなことから決まったらしくて,一緒に行った人は初沖縄。それでその方の希望を最優先に入れたそうです。その中で「荒崎海岸」はSさんの希望で入れたらしい。ここはひめゆり学徒隊が最期を迎えた場所で,観光地化されていません。Sさん曰く…「これ以上どこにも行けない…というまさにそういう場所でした」
 「気になる~」は最近の信号機の話。とても大きくて薄っぺらく見えるようなものが出現しているらしい。正院町の話でしたが,柳田にもあるとか,○○にも見たことあるとか…の話になりました。わたしは「何となくこの信号変だなあ」と思ったことはありますが,それが話題の信号機なのかどうか。
 「ようこそ交通信号機のページへ」というHPに解説が出ているそうです。上の写真(HPでは省略)は,ある投稿者が撮った気になる信号機の写真です。
 こうしておたくなHPを見ていると信号機の写真も今のうちに撮っておかないと,いけないなあなんて思います。いつどんな授業に使えるか分かんないからね。

4 「今月の本棚」B5 6ぺ       M.O
 今月は,年末年始ということで学校現場についてはあまり書くことがなかったので,読んだ本の感想をまとめてきました。以前は毎月こうして書いたものをサークルで紹介きていましたが,最近は持ってきていませんでした。ただ「珠洲たのHP」上ではずっとつづけています。今は,読んだ本のうちでわたしのお薦めの本はブログに書いています。時々ブログを覗いてみて下さい。そして気になった本があったら読んでみてくださいね。
 今月紹介した本は以下の通り。
●五木寛之監修『五木寛之の百寺巡礼・ガイド版(全10巻)』(講談社,2003,200p,1575円)
●五木寛之著『百寺巡礼(全10巻)』(講談社文庫,2008,270p,590円)
●的川泰宣著『小惑星探査機「はやぶさ」の奇跡 挑戦と復活の2592日』(PHP研究所,2010,151p,1000円
●佐藤淑子著『日本の子どもと自尊心』(中公新書,2009,179p,780円)
●古荘純一著『日本の子どもの自尊感情はなぜ低いのか』(光文社新書,2009,268p,840)
●沢柳政太郎著『実際的教育学』(明治図書,1962,241p,600円)
●細井勝著『加賀屋の流儀-極上のおもてなしとは』(PHP研究所,2006,251p,1680円)
●P.F.ドラッガー著『マネジメント〈エッセンシャル版〉』(ダイヤモンド社,2001,302p,2100円)
●森達也著『A3』(集英社,2010,531p,2000円)
●村松友視著『帝国ホテルの不思議』(日本経済新聞出版社,2010,357p,2500円)
 このほか,県立図書館から借りていた比嘉康夫という人の『写真集』も数冊紹介しました。特に『神々の島―沖縄久高島のまつり』(1979)にはイザイホーという沖縄・久高島のすごい祈りの様子が収められていて…と話をしました。すると,なんと,サークルの日の夜のテレビ番組に,このイザイホーの様子が映像で出てくるではありませんか! このときの衝撃をSさんはメールで次のように書いています。「>」の部分は,この番組を見ながら私が珠洲たのMLに送ったメールの引用部分です。

「世界ふしぎ発見」なんてこの数年来見たことなかったのに,
居間に行き,なにげにチャンネルを合わせた時に,沖縄の映像。
少し見ていると,祈り・城(ぐすく)…沖縄最大の聖地…,
おい,久高島やん!って
手元にあったケータイで,今日サークルに来ていたメンバーに連絡しました。

イザイホー,ノロ・セーファウタキ…
見ながら,私に何か降りてきている!と震えてしまいました。
突然,メールを送ってしまい,ご迷惑をおかけしました。

> 今日のサークルの話題で申し訳ありませんが,
> なんと,久高島のイザイホーというお参りのことやセーファーウタキのことが
> 「世界ふしぎ発見」という番組でやっています。
> 早く見ないともうすぐ終わります。
> 偶然とはいえ,すごいことですね。

ということで,私も驚きました。
やっぱり私たちって,すごい!
セルフエスティームが高い私です。


 たまたま行った沖縄の話題。一方,日曜美術館を見て気になった写真家の写真が見たくて手に入れた『写真集』の話題。それらが繋がって行く気持ちよさ。すぐには教材や授業に結びつかなくても,自分の身体の中に確実に染み込んでいく文化…てっぱんも信号機も含めて…そんなものが感じ取れるサークルはやっぱりステキです。もちろん,明日からの授業にすぐに活用できる話題も大切にしていきたいですね。

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