珠洲たの通信・2018年12月号

2018年度

 あけまして,おめでとうございます。本年もよろしくお願いします。今年も,なるべく,サークル通信を発行しようと思いますが,ときどきやる気が出ないときもあって,そんな時は,無理しないようにしています(でも,いつか紹介しようかと思って,それらの月のレポートは別にしてありますが,出来るわけないか(^^;;)もし,「今月は,私が書くわよ」という方がおられましたら,いつでも言って下さい。編集するのは面倒くさいということであれば,編集は私がするので,レポートの感想だけでも寄せてもらうといいかも知れません。
 さて,昨年末には,峯岸昌弘さんを迎えて「思わずやってみたくなる体育&道徳」の会を開くことが出来ました。数年来温めていたことを実現できてとっても嬉しいです。参加者からの感想も大変いいもので,「やってよかったなあ」と実感しています。やはり,動けば何かあります。「犬も歩けば棒に当たる」ですね。今年は,自分自身が最後の年度となります。どんな1年になるのか分かんないけど,まあ,1日1日を淡々と過ごしていきたいと思います。

■12月の例会の参加者(5名)
 K.H   M.S   M.O   T.N   M.K 

今月話題にのぼった本

資料の紹介

1 「コロコロ研究紙読んでみた。#2」 A4 4ぺ   M.K
 「お先に失礼!2」の文章から,峯岸さんの会の前にぜひ紹介したい…と言うことでまとめてきてくれました。「投げ銭」の話です。
 「投げ銭」をしたことはありますか? わたしは,路上でパフォーマンスを見せてもらったときに,ときどき投げ銭をしたことがあります。どっかの境内で,猿回しの芸を見た時にもざるに入れたことがあるような…。でも,みなさんは,あまり経験がなさそうでした。
 その投げ銭が,なぜ,楽しい研究と関係するのか…これは,Kさんのレポートを読んでもらうのが一番ですが,要するに,こういう流れが想像できるからです。
 ①Aさんの講座や演技がとてもよかったと思ったら,投げ銭をする。
 ②すると,Aさんは,図に乗ってこれからも楽しい講座のための活動を続ける。
 ③すると,またまた,こういう講座を受けて楽しむ大人や子どもが増える。
 ④その子どもたちの中から,自分もやってみようとする子が出てくるかもしれない。
とまあ,こんな感じですね。以前,『ペイ・フォワード』という映画がありましたが,まさにあんな具合に投げ銭が効果的に生きる…と言うわけです。このように投げ銭には「長期に働いてもらう」という投資的な効果もあるのではないか…という話にも,納得します。
 そして,Kさんは,この投げ銭を実行してもらうために,なんと,「峯岸さんの会」のために参加費として5000円を寄付してくださいました。ご自身は,愛知で行われる楽知(らくち)ん研究所主催の講座に出るため,「峯岸さんの会」には出席できないにもかかわらず…です。そこで,参加者には,Kさん執筆「投げ銭について」という資料とともに,この5000円を資金として「投げ銭用の硬貨(50円×5枚)」も配付しました。
 実際に「峯岸さんの会」の時に,この「投げ銭」をやってみました。最初,戸惑っていた参加者たちも,見事な技を見せる講師に向けて投げ銭をしていました。そのうち参加者同士でも投げ銭が! みなさん,笑顔で,紙に包んだおひねり(50円玉)を投げていました。確かに,これは楽しい取り組みかもしれません。
 次の「研究は社会的行為である」という文章も,実例を挙げてあり,説得力があります。その実例とは『ものづくりハンドブック8』に出ていた「イモもち」を,1年生と作って食べたという実践です。Kさんは,『ものづくりハンドブック』のバックナンバーを繰りながら,「今回の実践に至るまでには,次のような先人たちの実験結果が基になっている」といいます。
 今回のO小の「イモもち」の実践は,寺見先生→窪田先生→山本先生→古川先生・山口先生→三木先生の実践の肩の上でされているといえる(「…の肩の上で仕事をしているのです」の初出は,かのアイザック・ニュートンだそうだ。「発見をたくさんされて,すばらしい」と言われたときに,「ギリシアの巨人たちの肩の上で仕事をしているだけです」とこたえたそうです。)
 そして,今回の自分の実践を客観的に見て,次のように総括しています。
Kの実践も連綿と続く「研究」の流れの一端を担ったといえるだろうか? こうしてサークルでレポートする(社会的行為!)ことで。には,そういう思いがあるのだが。
 私たちは,先人の研究を引き継ぎ,あわよくばさらに発展させるために,サークルでお互いの実践や意見を交流しています。だから,こうしてレポートを書くことは,しっかりと研究の一環になっているのです。
 その点,今,県下の学校で行われている「校内研究」というのが本来の研究と言えるのかどうか,もう一度考えてみる必要があるかもしれません。各学校は,何か外に向けて社会的な行動をとっているのでしょうか? 次の誰かにその研究成果が生きているのでしょうか? 外に向けると言えば「研究発表会」ですが,この「発表会」に至っては「寝る間も惜しんで研究したからこんなに素晴らしいことが出来ました」というような自慢しか伝わってこないと思うのは私だけかな。「もっとみんながマネできる形で成果をまとめる」…それが〈科学的な研究〉だと思うのですが,なかなかそうはなりませんね。だから,わたしは,校内研究には真剣に打ち込めないのです。

2 「ブログ的気楽レポ2018年12月号」 A5 8ぺ    M.O
 まずは,今年1年間,月1回(8月はなし)のサークルに向けて,「ブログ的気楽レポ」を書き続けることができたことをふり返ってみました。気楽に書き始めるためには,あまり自分をしばらないことです。ただ,毎月,続けるためには,やはりどこかで自分をしばる必要もあります。この相矛盾する感覚を大切にしながら,「少しは誰かの役に立つかな」と思いながら書き続けてきたようなきがします。
 今回は,Appleなどの電気製品に関することを書いてみました。電気製品なんて,どうでもいいじゃん,と思う人もいるだろうけれども,やはり,「身近に何を持つのか」ということは,教師の仕事術にも大いに関係することだと思います。以前,すべてのNHK教育の理科番組を録画しビデオテープに収めていました。こういうのも,授業を進める上でとても大切なんです。でも,もうこんな必要はありません。今後は自分でDVD化やBD化することもなくなるでしょう。撮りためたものは,自分で楽しむだけとなります。すると,もう残しておくことさえもなくなりそうです。
 私なりのへ理屈を転載しておきます。
 こういういろんな新しい電気製品にお金を費やすのはいかがなものかとも思うのだが,常々,「教師というのは自由時間もすべて教材研究の時間だ」と言っている私にとっては,いろいろな情報が手に入ったり,時間を有効に使ったりするためのグッズはとても大切で,教師生活を豊かにするものだと思う。
 「道徳二題」では,《生類憐れみの令》のその後と,老人ホームの前に5,6年生合同で行った道徳(これは自作の文章を使った)の2つのことをまとめてきました。
 いずれの授業の紹介も,「歴史的な事実を学ぶこと,もっと勉強することで,〈単なるの善意〉ではない本物の〈道徳観〉が育まれるのではないか」…という私の道徳への提案にもなっています。

3 「珠洲たのレポート 2018年12月号」B5 2ぺ  K.H
 今月から,少しレポートの形が変わったようです。
 まずは,本の紹介。
○板倉聖宣他著『板倉聖宣の考え方』(仮説社)
○内館牧子著『終わった人』(講談社文庫)
○中村文著『マンガ資料を描いていたら世界が広がった』(ガリ本)
 昨年2月亡くなった板倉先生の著作は膨大で,全体像を掴むのはなかなか大変です。これから新しく板倉先生の思想に触れたいと思う人は,本書を手に取るといいでしょう。また,再度,自分の立ち位置を確かめるためにもいい本です。私も一気に読みましたよ。
 『終わった人』という題名は,なんとも身につまされます。もうすぐ終わりと言われてもなあ…。「働けるうちは働きたい」というHさんの姿。私も学びたいけど,なんとなく一休みしたい気もします。
 マンガが大好きな小学校の女の先生が書いた4コママンガ集。文ちゃんのマンガはおもしろい。文ちゃん本人もおもしろい。私の「能登に来てもらいたい人」名簿にも入っています。珠洲の若者を元気な人と会わせてあげたい。ただし,福岡からはあまりにも遠いけど…。
 他には,支援員としてのこと,朝ドラにハマっていること,定番のテレビ番組なども紹介してくれました。定番のテレビ番組には『ブラタモリ』『プロフェッショナル』『人生の楽園』などをあげていました。私が欠かさず見る(録画してまで見る)のは,『ブラタモリ』と『歴史秘話ヒストリア』の2本です。あとは,時間があれば見ることもある…程度。『プロフェッショナル』も見なくなったなあ。なんでだろう? 

4 ものづくり体験
 峯岸さんの会に紹介するためのものづくりを体験しました。
「わりバサミシューティング」N
 Nさんは,洗濯ばさみと割り箸,そしてペットボトルのキャップとアルミホイルで作るものづくりを紹介してくれました。これはとても簡単に作れて,しかも,遊べます。「作った後で遊べる」というのは,子どもとのものづくりではけっこう重要です。実際に教室でもやってみたようです。
「回転かさぶくロケット」S
 Sさんは,「かさぶくロケット」を紹介するそうです。これまた,とても簡単に作れて,しかも体育館で遊べます。割れてもどうせ傘袋ですからね。峯岸さんの会では,峯岸さんが,もっと簡単に作れる方法を教えてくださいました。いやー,やっぱり研究って社会的なものですねえ。
「吹き玉」O
 わたしが作るのは,「吹き玉」です。使うのは,発泡スチロール球と細いアルミの針金だけ。これもまた,とても簡単に作れて,しかも,工夫して遊ぶこともできます。2学期最後の日に6年生と作ってみましたが,夢中になって,帰るまで遊んでいました。いいものづくりは,学年を問わないですね。

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