土曜日は「ブラタモリ」,月曜日は「鶴瓶の家族に乾杯」を見ながら(聞きながら)晩ご飯を食べることがリズムになりつつあります。2つの番組とも,旅番組の一種です。ブラタモリは断層や段丘などの地形や歴史的な道のなごりなどをたどっていく旅で今までとはちょっと違った視点で全国各地を回ってくれます。鶴瓶の方は,それこそ,いろんな地元の人間との出会いが素敵で,見おわった後,ほっこりしてきます。
私も旅が好きですが,最近は,社寺ばかり巡っている感じです。もう少し,人との付き合いも楽しみたいなと思っています。
この連休の後半は,岐阜のひるがの高原から美濃,そして,多治見~馬籠~妻籠~長野の安曇野へと回ってきました。美濃では,「あかりアート館」の受付の方に,建物についての話を伺いました。とまった宿の仲居さんたちも,いろいろと教えてくれました。ミツバツツジが見ごろだとか…。なかなか楽しかったです。
■4月の例会の参加者(7名)
K.H M.S M.K M.N Y.H M.O 初:T.N
資料の紹介
1.「ミライくん日記・2017年3月号」 B5 2ぺ K.H
昨年同様,中学校で学習支援員をすることになったHさん。新しい1年生との出会いについて書いてきてくれました。
まず,新一年生の数学の時間で感じたこと。
小学校の復習で,割合の問題で計算するときに,30%を0.3に直すんですが,30/100にする子は全くいない。また,通分も苦手なようです。しかし,中学校数学では文字式の関係から小数の出番は少なくなり,分数がたくさん出てくることを考えると,ここらあたりに算数から数学への中1ギャップがあるのではないかという話になりました。
あと,英語の時間も,Hさん自身が楽しんでいるようでうらやましい。
Hさんが担当する子は,書くことに支援がいるような子のようですが,もっと広く子どもたちに関わっていきたいと言っていました。
2 「元気のもと」 B5 M.S
念願の小学校現場へ。
新任式では,「ひっぱりひも」を紹介しながら…
「こうやって人間も見えない所でつながっています。私も○○小中学校につながっていたようで,引っ張られてきました。よろしくお願いします。」
とあいさつ。子どもたちのウケは良かったようですが,次の人がちょっと困ったかな。こんなことをするときには,最後にさせてもらう方がいいかも。
学級の時間では,「自己紹介クイズ」「牛乳パックゴマ」で楽しんだ様子。学級目標も決めて複式の本格的な授業へ。しかし,初めての複式は,大変なようです。
少人数とは言え,学級には,いろいろな問題が起こります。
そのたびに,子どもたちに話を聞き,哲学的な(^o^)話を聞かせる担任。コブシで友達の体を叩くという事件があった後の「学級通信」に載せた詩は,これ。
手 小池知子
クレヨン もって かんがえる手
ジャンケンポンで はずんでいる手
あくしゅを すると あったかい手
げんこ つつくる だいきらいな手
なみだ ふいてる かわいそうな手
だれか まってる やさしい手
いろんな ことを おぼえている
いろんな ことを おぼえていく
「啐啄(そったく)の機」を大切にしたいですね。
今年の学級通信の題名は学級目標にちなんで『えがお5+1』だそうです。
3 「今の現場では,いじめを撲滅できない」 A5 8ぺ M.O
今年,久しぶりに生徒指導主事になって,マジで学校のいろんな場面で子どもたちや担任や管理職と関わるようになっています。そんな中で,私が何をやろうと思っているのかは,また,次の機会に譲るとして,今回は,その生徒指導主事を集めて行われた主任研修会で学んだことをまとめてきました。
この研修会の講師は柳生和男という人でしたが,私は全く知りませんでした。だから,あまり期待せずに出かけました。が,しかし,その話は大変刺激的で,いちいち納得できるんです。私は,話を聞きながら肯いてばかりいました。眠かった頭もフル回転になりました。
今回の講演をキッカケに,読み出したのが『ルシファー・エフェクト』という本です。県立図書館から借りて読みましたが,残念ながら返却するまでに半分しか読めませんでした(800ページもあるので)。結局,購入するしかないかなあ。これについては,また,次回のサークルで少しだけ紹介しますね。
この講演で紹介された『五輪書』も『夜と霧』も私の本棚にあります。これらの本も再読してみるかな。そうそう,以前,Sさんが紹介してくれた『アウシュヴィッツ収容所』も。この本は,もと強制収容所長のアドルフ・ヘスという人の手記です。全く以て,真っ当な人間が,状況の力でかわっていく様子が分かります。
最後に…。
柳生さんがおしゃった「子どもが求めている環境は,余裕のある先生,余裕のある親,余裕のある社会です」という指摘はもっともです。忙しすぎる現場からは,子どもたちの笑顔は消えていきます。学校研究もほどほどに,会議もほどほどにして,生の子どもたちと向かい合う時間を作りましょう。今年,企画会議(これ自体の開催にも反対だけど)に出る立場になったので,会議そのものを縮小したり,終了時間を守ったりするようにしていきたいです。
放課後,残っている学級の子どもたちと話をする何気ない時間が,とても大切だと思っていますので…。
4 「授業プラン〈割合〉を授業して」 A4 8ぺ M.O
昨年度,14名の5年生と行った〈割合〉の授業プランについて,子どもたちの評価と感想,そしてテスト結果をまとめてきました。
新しい授業プランが出たときには,このようにして,いくつもの学級で授業実践をしてその結果をプラン作成者に報告し,それをもとに全国大会などで分科会を開いて協議し,さらによりよいプランになるように練り上げていきます。なかには,そのままお蔵入りになっていくプランもありますが,大抵は,徐々に使いやすくて信頼できるプランとなって,「授業書」と呼ばれるようになっていくのです。
さて,このプラン。私は,この2年間,少人数で分かれて(一昨年),あるいはTTで(昨年)行ったのですが,手応えは十分と感じています。子どもたちの評価も,2,1は全くありません。高学年になると算数が苦手な子が出てくることを考えると,これは素晴らしい成果だと思います。
現場で問題になる授業時間の確保ですが,第1部を「小数の乗除」のあとに持ってくることで,なんとか教科書の配当時間+数時間で収めることもできそうです。
昨年できなかった問題づくりもしてみました。これも楽しんでやっていました。やっぱり,こういうのは省略せずにやらせればいいんですよね。
・きよみつ君の体重は65㎏です。雪合戦をして,翌朝,10%体重が減っていました。きよみつ君の体重は,何㎏になったでしょう。
・そうし君のおこづかいは,1か月500円です。ところがお母さんのいうことを聞かないので,今までの15%減らされました。そうし君のおこづかいは,1か月いくらになったのでしょう。
今年も,新採さんと一緒に,このプランを授業してみます。1学期には,第一部をやってみようと思っています。これまでは,パソコン掲示だけでやってきましたが,なにか,他にも何か理解を助けるための準備がきないか考えてみようと思います。
5 「MY BOOK 2017年4月号」 A4 1ぺ K.H
今月,Hさんが紹介してくださった本は,以下の2冊です。
●大山旬著『最強の服選び』(大和書房,1400円)
●淀井泉著『カードゲームでたのしい授業』(仮説社,800円)
『服選び』は朝日新聞のウェブページで見たそうです。
Hさんは,以前からおしゃれで,服装にも気をつかっています。「少数精鋭のクローゼットを目指す。5年以上の服は手放す,着ていて気持ちが上がらない服も手放してください」なんて,むずかしいです。汚れるか破れるか伸びるかしないと捨てない私には…。「最近の新人教員さんは黒服のスーツが目立ちます」と濱岸さん。そうですね。若いのにもったいない。もっといろんな服を着て,服についても子どもたちと話ができるといいなあ。
『カードゲーム』は,私も読みました。カードゲームの紹介だけではなく,カードゲームの楽しさについての原理原則が語られていて,なかなか哲学的な内容になっています。特に低学年では,「自分のカードを決めて,それを取る」というのが,とてもいい方法だと知りました。カードゲームって,他の人と競争するから楽しいだけだと思っていた私には,目から鱗のお話でした。この本,私からもお薦めします。
さて,4月には,うちの学校の若い衆も来てくれ,さらには,金沢からも顔を出してくれて,貴重な時間を過ごすことができました。若者がいるというのは,いいですね。
行政が準備する研修もいいけど,〈教科書からはみ出たところにこそ,楽しく分かりやすい授業が多いこと〉は教えてくれません。こういうサークルの中で,これまでの先輩が築いてきた財産について学習していきませんか? 待っています。
そうそう,レポートなんて,学級通信を持ってくるだけで十分ですからね。気楽に話題を運んできてください。レポートは,あくまで,話題提供のキッカケですよ。
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