例年より多くの雪が降り,雪かきで体はボロボロ…というのはウソ。うちの車庫から大きな道までは,50センチくらいしかないがじゃき(^^;; NHKオンデマンド「龍馬伝」,なんとか見終わりました(配信期間は3月3日まで)。48話もパソコンの前に座って画面を見ているなんて,ある意味,オタクか(^^;; 岩崎弥太郎と前島密も知り合っているようです。次は,岩崎弥太郎関連を漁ることになるかな。
さて,2月7日,研究会の仲間から,板倉先生逝去の訃報が入ってきました。覚悟をしていたとはいえ,やはりショックです。板倉先生の論文は,私に,人生の方向性を与えてくれました。出会ってから40年近く。本棚3つ分にもなる先生や研究会の関連図書が,これからも生き方を示してくれると思っています。
■1月の例会の参加者(6名)
K.H M.S M.O T.N M.K
資料の紹介
1 「学ぶに値するもの」 B5 4ぺ M.S
ある学校では補充学習といい,ある学校ではミニ7と呼ぶ。学力向上のための(そして,なんと子どものための)お残しの時間らしい。少し教師経験のある人なら,残して勉強させても,あまりいい結果につながらないことぐらい,分かっていると思うのだが。
「評価問題」に慣れるため…だなんて,学校教育の目的を見失ったに等しい。ああ無情である。
ミニ授業書《日本の都道府県》で,子どもたちから「もっとやってコール」が来たそうです。
長いお話を読んだあと,中途半端だったのですが,ここで「終わります」というと,「え~,続きをしたい」と言う声。「だって,この後は難しい話が続くし」と答えると「難しくっても知りたい」と言うではありませんか。この一言に,「これだ~」とゾクゾクしました。子どもたちは知っているのです。何が楽しいのか,何が学ぶに値するのかって
ずっと前に紹介してくれたしりとりカードゲーム「ワードバスケット」のキッズ版を持ってきてくれました。実際にやってみましたが,以前のものと同様,単純でおもしろいです。授業の少しあまった時間にやってみるのもいいかも知れません。低学年なら,国語の時間にやっても誰も文句は言えないでしょう。以前のものが品切れなんて言われていたのですが,こうして復活していたんですね。
学級で続く「武将ブーム」。確かに,ブームってありますね。いつまでも続かないのもまた良いところです。このようにして,興味の向くまま色んなことを学んでいくんでしょうね。決して,強制ではない,学びたいから学ぶ…それが,本来の人間の姿です。大切にしたいです。
2 「年賀状について調べてみました」 A5 12ぺ M.S
お正月にちなんで,日本社会における年賀状の歴史について,問題を作ってきてくれました。「年賀状のはじまりはいつ頃?」「今のようになったのは,いつ頃?」などを予想していきます。そもそも年賀状の定義は…など,考えるといろいろとおもしろいです。前島密の話とも絡んで,私の予想はわりとあっていたのでよかった。
年賀状が成り立つためには,暦があって新年が分かること,紙と文字があること,届ける手段があること…などですが,日本にはいつ頃から…。今のように正月元旦にちゃんと遠くの相手に届くために,どんな風に正月の郵便が変わっていったか。
日本のことさえも何も知らないで過ごしているんですよね。我々は。
ある制度が整備されるというのは,どういうことなのかを学ぶことのできる内容でした。
3 「アイくん日記」 B5 1ぺ K.H
新年を迎えても変わらない現場。ま,そりゃそうだ。私たちも変わんないんだからね…と,つっこむメンバー。
依然として,忘れ物をして友だちに迷惑をかけてしまうアイくんについては,「アイくん専用の文房具を教師の方で準備すれば良いのではないか」という案が出されました。それでも隣の子にちょっかいをかけるとすると,それはアイくんが人間関係を欲している証拠でしょう。そのあたりを見極めてから,次の対応をするといいのではないか。また,ノートをとるのが遅くて,しかもすぐに飽きてしまうアイくんのためには,支援員が担当教師と打ち合わせをして,どの部分までノートをとればよいかを予め決めておくのもいいかも知れません。
支援の必要な子への対応を考えていると,学級のすべての子どもたちだって一人一人違うんだということを再確認させられます。授業中誰にも迷惑をかけずにだまってノートをキレイにうつしている子はそれでいいのか…。決してそうではないでしょう。一人一人,じっくり付き合うことが一番ですね。そんなことに気づかせてくれるのが,毎月の「アイくん日記」です。
4 「ブログ的気楽レポ2018年1月号」 A5 8ぺ M.O
まず,金沢で教員をしている元教え子からのレポートを紹介しました。
学校内の職員に,餅つきを呼びかけたり,中さんの道徳資料で「いじめの学習会」を開いたり,分子模型をつくったりしたというものです。名付けて「勝手にOJT」。
私は,同僚や若者から聞かれない限り,自分が学んできたことを職場に広げたりすることはあまりありません(これは自分の保身術でもある)が,彼女は,自分から積極的に若いもんに働きかけています。さすがだなあ。ま,わたしから見ると,みんな若いもんですが。そのA子からは,またまた授業の感想が送られて来ました。次回サークルで紹介します。
次に,6年生算数「並べ方と組み合わせ方」の指導案と授業で使ったプリント例を持ってきました。この単元を公開授業でやるのは初めてです。前々から「補集合の考え方を教えたいなあ」と思っていたので,それも取り入れる指導案にしてみました。結果は,まあ,あんなもんです。
さらに,東郷茂徳の話。東郷の自伝や伝記を読んで,まずは年図を作ってみました。何冊か読んだ本中で,一番読みやすかったのは,孫のジャーナリストでもある東郷茂彦が書いた『祖父東郷茂徳の生涯』です。500ページ2段組の本ですが,分かりやすかったです。
珠洲の珪藻土をめぐる話は,まだ途中。珪藻土コンロについての歴史を知りたいと思います。
5 「漢字マッキーノ研究」 A4 2ぺ T.N
今年度の途中から始めた「漢字マッキーノ」。2学期末に行った漢字テストの解答結果を分析し,3学期の「マッキーノ用紙」には次のような改良をしたそうです。
・弱点漢字マッキーノとして,正答率の低かった漢字から選んだ。
・言葉の意味が分かるように前後の文を含めたものにした。
・フォントを分かりやすくした(教科書体)。
特に,2点目の「短文を書いておく」というのは,とても有効なのではないかと思います。日本語には同音異義語がたくさんあって,実際に使う時にはそれで迷うこともあります。例えば,一覧の紙に「交易」ではなく「外国と交易する」と書いてあると,「公益」「公役」などとは間違いにくくなるでしょう。マッキーノ用紙に書き移す時にはこれまでどおり「交易」とだけ書かせ,先生がその漢字を読む時には,「外国と…」と言ってあげればいいわけです。すると,子どもたちから「交易だ!」と叫び声が来ること間違いなし。これでより子どものノーミソに深く刻まれるってわけです。
また,今回は,その新マッキーノでどれくらい漢字が定着しているのかを,全員のミニテストの素点をすべて網羅して示してくれました。マッキーノをやる前に,14問テストをし,5回終わってから再テストをしてその定着具合を調べています。その差は歴然です。家では漢字練習などまったくさせていないのに…です。
6 「充実した12月であったなあ…。」 A4 4ぺ M.K
12月上旬に,小松サークルであった中先生の会,そして,年末,愛知での楽知ん研究所の会に参加した感想をまとめてきてくれました。
中さんの会については「君からみると君は正しい,僕からみると僕が正しい」ということを思っていたそうです。一日だけの参加のつもりが,結局,能登からの通いで二日間とも参加してしまったというのが,この会の内容の濃さを物語っています。以前,能登で中さんを迎えて講座を開いた時も,義理で「一日だけ参加してみるわ…」と言っていた先生が,次の日も「参加したい」と言って来てくれたことがあります。それくらい,人は,〈本物の学び〉と出会いたいのです。
Kさんは,2往復して小松の研究会に参加したお陰で「土日に学校行かなくてもどうにかなる」と分かったそうです。こりゃ,収穫だわ。
楽知んさんの講座は,《あかりと文明》を基にしたもの。そこで紹介されていたのが5000万倍の油の分子模型たち。この模型には,真ん中に糸が通っていて,原子たちが回転できるようになっています。この工夫のお陰で,炭素結合の1重結合や2重結合の意味がよ~く分かるようになります。分子模型をつくると,それが固定された形だと思って仕舞いがちです。一重結合の部分は,ある程度回転しているのだと知ることは,新しい理解をもたらすことでしょう。
7 「真脇縄文館,行ってきました」 A4 4ぺ M.K
その《あかりと文明》の講座で聞いた「あかりの発祥」のこと。真脇の縄文遺跡からも,あかりに関する土器が出土したのではなかったか…と気になったKさんは,縄文館の学芸員さんに電話をして,さらに,実際に縄文館へ行って調べてきました。その報告です。
ランプ型土器もありますが,通称「おさかなさん土器」や「鳥さん土器」も灯心を使って,火を灯していた説があります。煤のつき様から考えると多分そうだと,多くの学者が言っています。「ランプ型土器」でしたら2800年前ほどのものですが,「おさかなさん土器」「鳥さん土器」なら5000年前ですね。
などと教えてくださったそうです。普段は許されない撮影許可も取って,レポートにしてくれました。油の材料はイルカの油を使っていたのかな。
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