珠洲たの通信・2016年10月号

 スーパームーンは,雲の合間から見えるだけ…でも,明るかった。
 さて,今日は代休で,ゆっくりできるかなあと思っていましたが,けっこう過ごせました。ただ,蔵から出してきたギターの弦を変えるような余裕はありませんでした。庭いじりもできなかったです。どうしても,今週末の金大附属の発表会が気になったので,そのあたりの単元に関する実践記録を読んだりしてすごしました。
 さて,10月~11月はB訪問の季節。次回のサークルまでには,ほとんどの学校がおわっていると思います。やっと,落ち着いて自分のやりたい研究に打ち込める時間ができますかね。そう簡単じゃないかな。 

■10月の例会の参加者(5名)
 K.H   M.S   M.O   M.K   K.T

資料の紹介

1 「吹く風を楽しむ…はずが」B5 8p       M.S
 教研集会に参加しての感想を持ってきてくれました。
 今回,Sさんが参加した分科会は「自治的諸活動と生活指導」。この分科会は,以前,このサークルによく来てくれていたHさんが参加していた分科会です。ここんところ,サークルのメンバーでは誰も参加していなかったと思います。
 この分科会へ「修学旅行の班づくりに関する指導について」をまとめて持っていったそうです。この話は,これまでサークルで聞いてきた内容であり,思春期の子どもたちの気持ちにより添って,よりよい結論に導くように指導したというような話だと捉えていました。
 しかし,県教研の共同研究者からは「子どもの権利条約に反している」と全面否定。その一方で,分科会の参加者からは,全国教研への推薦レポートに推されていたのがSさんのレポートでした。この〈ねじれ現象〉をどう捉えればいいのでしょうか?
 もし共同研究者の言うとおりに,子どもに自由に発言させると,泣く子やわめく子が出てくると思います。悲しむ子に寄り添って…自分を見つめ直していく…そういう場面を経験させてこそ,本当に人権を大切にする子どもたちができるのだ…というわけなのでしょうかね。でも,これはあまりにも危険です。
 子どもたち自身が,もっともっと自分に問いかけて,友だちと議論して…という経験を,ここまでこじれる前にやっていてくれればよかったんだと思います。「修学旅行の自由行動のグループを作る」という修学旅行の楽しさを左右する重大など時になって「自由に話し合って決めてごらん」と言ってしまうと,Sさんが危惧する状況になるのは目に見えています。
 ま,ようするに,この実践は,県教研で発表するような内容ではなかったってことですね。
 こういう実践はとても大切だし,現場では必要とする人も多いけれども,「子どもの権利条約」とは相容れない…。今の学校現場が,子どもにとっても閉塞状態にあることは確かです。そんなときに,子どもの権利条約を持ち出したところで,絵に描いたもちでしかない。やはり,県教研のような場は,ある一定の方向性を持った実践を持ち寄る場でもあるので,サークルのような気軽さはないと思います。学校研究を持ってくるような人もちらほらいるけど,これまた,みなさんに批判されていますからね。
 でも,結果的に全国教研へもいくことになって,こりゃ,ますます問題提起のレポートになるのでしょうか。
 実は,子どもの権利条約には,「参加する権利」の他に「守られる権利」もあります。「あらゆる種類の虐待や搾取などから守られること,障害のある子どもや少数民族の子どもなどはとくに守られること」から考えると,すでに勢力地図ができあがっている子どもの世界に先生が手を入れるのは,権利条約違反ではないと思います。
 子どもに任せるためには,教師にも子どもにも余裕が必要です。少しぐちゃぐちゃしてもいいやん…という余裕です。固定された人間関係を打破しないと,面白くないけど,そのためには,教師の覚悟も必要になってきます。小学生ぐらいなら,わざと,爆弾を放り込んで議論させるってこともありますが,中学生はむずかしいですね。でも,そういう実践もあるんだと思います。

2 「ブログ的気楽レポ2016年10月号」A5 16p        M.O
 レポートには,県理科大会で見た「ふりこの授業」についての感想と「アクティブ・ラーニング」についての基礎・基本的な知識,そして,超おすすめの本を紹介しました。
 「ふりこの授業」については,定量的と定性的な実験の差の話,測定誤差の取扱方などについて考えたことをまとめてみました。ついでに,予備実験をしていなかった,ペットボトルふりこの実験を,この会場でやってみました。みんなにたくさんジュースを飲んでもらって申し訳なかったです。お陰で方向性ができました。
 この文章を書いてから,理科専科の授業を考えるまでにもいろいろと紆余曲折はありましたが,終わってみれば,授業もその後の整理会も,私の予想通り。
 このレポートを書こうと思ってから,理科専科の公開授業が終わるまでの紆余曲折をこの紙面を借りてふり返ってみます。
①県理科大会で,面白そうな指導案を見る。駐車場係で全部は見られないけど参観する。ペットボトルを使ったふりこで「ふりこの長さ」を捉えさせることの可能性に,私の心が動く。
②10月のレポートをまとめる。
③家に帰って冷静に教科書を見る。定性的な指導法で全てが解決すると思っていたが,教科書では定量的に扱うことだけの単元だということが判明。誤差の扱いにも注意してねとも書かれてもいる。急にやる気が失せる。
④そこで,ふりこはやめて「流れる水のはたらき」の「天井川」の授業について,再度考えを巡らし始める。この授業については昨年から,どのようにすればうまくいくか,知識構成型ジグソー法の「エキスパート」の部品を考え続けてきたのだが,いい部品が浮かばない。3つ目がない…。
⑤そうこうするうちに時間がたってしまう。ここはやはり,ふりこの授業を定性的/定量的の両方で進め,本時では定性的に進める方向で準備をしはじめる。
⑥決まってしまえば,過去の教科書を開いたり,調べたりするのは,私の好きなことなので勢いが出てくる。勢い余って,不必要なことまで書いてしまって,何度も消した。
⑦1時間の授業案ができあがって1週間前に提出。が,授業までまだ時間があるので,いろいろと考えてしまう。そして,やはり,この授業プランには押しつけが色濃く存在することを確認して,別レポートを授業前に職員に配布。授業の押しつけについて考えてもらう(これは,FBですでに添付済み)。
⑧授業整理会後に,今回の授業と指導主事訪問に関してまとめたプリントを配付予定。これも,ちょっと書きすぎ。
 後の二つの話題に言及する場所がない…。

3 「みらいクン日記 10月号」 B5  2ぺ     K.H
 10月から,中学校へ支援員として入ることになったHさん。その学校現場での体験談をまとめてきてくれました。
 「支援員」という立場で仕事をする人はこれまでにも学校現場にはいました。が,その立場の人から,いろんな本音を聞いたことは,あまりありません。もともと学校現場にいた人が見る視線にも興味があるし,そういう立場の大人に対して子どもたちがどう接してくるのか,教師とどう違うのかも興味があります。
 個人が特定されない程度にいろんなお話が聞けると,学校現場を多面的に見る重要な機会になるかも…と期待しています。
 今月は,いろんな授業の中で,担当した子=みらいクン(仮名)が,どのように振る舞っているのかを紹介してくれました。まだまだ手探りだと思いますが,今後が楽しみです。
 「支援員に徹した立場で行動することが大切ですよ」という意見も出ていたけど,さてさて,元教師にはそれができるかな。

4「MY BOOK 2016年10月号」B5   1p    K.H
 今月,紹介してくれた本は,以下の2冊です。
○渡辺圭太郎著『発達障害サポート実例中学校編』(ナツメ社)
○大橋鎭子著『暮しの手帖とわたし』(暮しの手帖社)

 2つ目の本は,朝ドラ「とと姉ちゃん」のモチーフになった本だそうです。私は,テレビもちょっとしか見ていなかったので,よく分かりませんが,なかなか人気のあったお話だったようですね。本は興味がありますので,読んでみるかも知れません。伝記ってわりと好きなんです。

5 ものづくり「空飛ぶコップ」  紹介    M.K
 今日は,ものづくりもありました。
 2つの紙コップの底をくっつけてセロテープやマスキングテープで固定し,つづみのような形にします。動力は輪ゴムです。輪ゴムを3つ連結して,それをつづみ型コップの底のあたりにぐるぐると巻き付けて,ゴムの一方の端を固定して,コップを放すと,コップがカーブを描きながら飛んでいく…というおもちゃです(写真は撮らなかった)。
 とっても簡単に作れるし,白いコップに絵や模様を描くこともできます。
 ネットを見ていたら,ロケットコップってのも出ていました。これも簡単で,子どもたちが喜びそうです。

 さて,11月の例会には,私は別の用事があるので欠席します。定例会は予定通り行いますので,みなさん来て下さい。11月は,ものづくりもたくさんあるそうです。初めての人も大歓迎ですよ~。誘い合って来てね~。

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