珠洲たの通信・2016年5月号

 梅雨に入ってもなかなかまとまった雨が降りません。今日も午後から雨の予報だったけど,夕方,犬の散歩に出かけたときに近所のおばちゃんたちが畑に集まって水やりの相談をしていました。わたしも「30分ぐらいは雨は降らないだろう」と傘を持たずの散歩でした。
 今朝の新聞を見ると,今年はまだ台風がまだ一号もできていないとか。また,今年の台風から,台風の進路にあたる予想円(予想進路)を小さく(狭く)するという話が出ていました。人工衛星からの情報が精密になったこととプログラムの修正があって,これまでよりも精度が上がったそうです。科学技術の世界って,ほんと,日進月歩ですね。
 さて,みなさんは,全国大会に申し込みましたか? 
 私は,Hさんの「申し込んだよ」に刺激されて,ネットで早々に申し込みました。早割に間に合うなんて珍しいです。しかも,さらに,今日,前泊の申込みもしました。これで,夏休み初旬の予定が決まりました。7月26日(火)草津温泉で前泊 27日(水)~29日(金)午前 伊香保大会出席 29日(金)安曇野(娘のアパート)で宿泊 30日(土)たぶん帰宅。この間,また犬を預けるので金かかるけどね。
 今年度の1学期もあとひと月となりました。毎年のことですが,授業は教科書のペースでは進んでいません。でも,いいんです。3学期になると,ちゃんとつじつまが合ってきますから。

■5月の例会の参加者(5名)
 K.H   M.S   M.O   M.K   S.H

資料の紹介

1 「ブログ的気楽レポ2016年5月号」A5 8p  M.O
 「ツバメ対策」「消化と吸収」「量の単位のしくみ」「燃焼」という4つの話題についてまとめてきました。
 「ツバメ対策」は,改築したばかりの新しい玄関に,ツバメが巣を作りたがるんですが,それをどうにか止めさせようと,ツバメとの知恵比べをしたことをまとめてみました。ほんとにツバメって頭がいいです。ツバメが来ることについては歓迎しているわたしですが,さすがに,新しい玄関の真上に作られちゃ,人が出入りするのもままなりませんからねえ。
 「消化と吸収の授業」は,ちょうど指導主事訪問での授業だったので,授業に組み込みたかった話題と,実際の学習指導案,そして,授業で使った資料を持ってきました。次回のサークルでは,このレポートで紹介した「ジアスターゼの実験」を見せようと思いますのでご期待下さい。
 「量の単位」は6年算数の最後の単元です。でも,1年間通してくりかえしながら単位のまとめをしていきたいので,昨年度から単元を入れかえて授業をしています。そうすることで3学期末の定着度は,これまでよりもいいはずです。単位の指導法については,今後も,少しずつ話題を提供していくつもりです。
 《燃焼》は,やっと終わりました。感想はまとめてあるので,これも次回のサークルに持ってきます。

2 「   」B5 3p       M.S
 タイトルがないんですが,ないんです(^^;;)
 ウィンドウズ10が勝手にアップデートされたという話…人ごとだと思って聞いていましたが,ついこの間,うちのノートパソコンも同じ目にあいました。神さんが作っていた資料がバックアップされることなく消えたようです。まったく余計なお世話です。
 「どっちもありなんだ」は,なかなか深い話です。生徒の生の声を紹介しながら,いろいろなタイプの先生といろいろなタイプの子どもたちが絡み合いながら生きていくよさが伝わってきます。共通理解とかで,同じような教師ばかりになってしまうと,ここで紹介されたような生徒の会話はなくなってしまうし,学校の魅力もなくなってくるんだろうなと思います。いろんな人がいるからこそ,いろんな子の居場所もあるんですよね。ん~,いい話だ。
 「数と文字」についての考察も奥が深いです。数を文字ではなく,「数」として認識するためには,いったいノーミソの何が,どうはたらいているのでしょうか。そんな数の認識そのものについて考えさせられる子どもとの関わり。こういう話が聞けるだけでも,サークルって意義あるなあって思います。通常学級では「こういう子どもはいない」ことが前提になっているけど,それって本当か?と考えなおすキッカケにもなります。
 「お騒がせガールズたち」は,本レポートを打っていたときに,突然現れた女子中学生の話です。そのため,レポート自体はここで終わっているんですが,その後の話の展開がスリリングでした。中学生なりの気遣い,中学生なりの道徳,中学生なりのイベント感,中学生なりの推理など,現代女子中学生の姿が垣間見れて面白かったです。

3 「道徳指導案<笑顔のために>」A4 4p      S.H
 中学1年を対象とした道徳の授業の資料と指導案を持ってきてくれました。
 Hさんによると,この中学生たちは,とても道徳の授業がやりやすい子たちで,教師が目指そうとする価値観にハマったことを,堂々と発表するそうです。小学生からそういう授業態度だったようで,それがそのまま中学校に来ている…というのです。
 でも,高学年あたりから,道徳の資料のうさんくささを感じて,本音で言わないようになる子どもたちを見てきたわたしにとっては,中学生になっても「家族は大切です」「友だちは大切です」「親切をすると気持ちがいいです」なんて言葉を言っているのは,不思議です。そして,なんだか「違うよなあ」と思います。
 さて,今回の授業で扱う資料は「笑顔のために」(石川県教委)。扱う価値項目は「家族愛」。資料を一読したところ,なんとなく違和感が。主人公の言いたいことはわかるけど,周りの人の気持ちも分かる。そのギャップを授業にしないと,おもしろくなさそう。「家族のためにやれることは何ですか」なんてことをいうだけじゃつまんない。
 結局,どのように変えたのか,それでどうだったのかは,今後の報告に俟つしかありませんが,小耳にはさんだところによると,導入はよかったようです。
 道徳の授業って,子どもたちの本音をどうひき出すのか…が大切だと思っています。本音で語り合えない場所で,いくら教師が-あるいは道徳的優等生が-価値項目を語ろうが,おそらくそれはその後の子どもたちの行動には影響を与えることはないでしょう。そういう授業をくり返していると,むしろ,「本音は言わない方がいいんだな」「人前では,人に合わせておこう」という子どもを作るだけのような気がします。

4 「MY BOOK 2016年5月号」B5 2p        K.H
 今回紹介してくれたのは,伊集院さんの本が2冊,そして本屋大賞をとった本です。
○伊集院静著『大人の流儀4 許す力』(講談社)
○伊集院静著『大人の流儀5 追いかけるな』(講談社)
○宮下奈都著『羊と鋼の森』(文藝春秋)

 ここ数ヶ月の「MY BOOK」でおもしろいのは,こうやって伊集院さんの本を読んで紹介してきたHさんが,「彼の本からは,あまり得るところはない」といいながらも,こうやって全部読んでしまっていることです。大人の流儀というと,ま,大人としての生き方そのもののことを言っているのでしょう。ただ,ここで言う「大人」という言葉が「お前は大人じゃないなあ」と大人に向かって言う時の[大人」だとすれば,そんなことほおって置いてくれっていいたくもなります。
「全集を読み終えての感想として,あまり参考にならなかったなあというのが実感です」とHさん。それでも読んできたあなたはえらい!ってね。
 ここ数ヶ月,このコーナーで「大人」という言葉を何度も聞きながら,「〈大人〉になることを拒否しつつ,自信を持って歳をとることが大切なのではないか…」と思うようになりました。仮説実験授業研究会のある会員が言った言葉に「優等生になることを拒否しつつ自信を持って生きる」という言葉がありますが,それがそのまま,大人としての生き方にも繋がると思います。
 少なくとも,「そういう大人に私はなりたい」です。

5 小原茂巳講演「はじめよう仮説実験授業」4p    テープ起こし K.H
 2015年3月の東日本たのしい授業講座での小原茂巳さん(明星大学)の講演記録・その2です。
 仮説実験授業の授業運営法を知らない方たちへ向けての講演ですが,30年間も仮説をやってきたわたしにとっても,大切にしたい言葉がたくさんありました。
・分からないのが当たり前なんだから,相談するともったいないよ。
 最初,授業書を配ったとき,「ぼくひとりだけ間違えたらどうしよう」という雰囲気が教室に漂います。「間違えても楽しい」という経験がない子どもたちにとっては,当たり前の現象です。でも,そのうち,自分で考えることの楽しさに気づいてきます。そうなると,相談する子はいなくなります。
・仲間を増やすように討論してみよう。
 今の2年生の子どもたちは,討論が大好きです。ただ,自分が言いたいだけなので,なかなかかみあいません。時間もかかります。でも…教師は,じっと我慢です。なぜなら…
・授業の主人公は先生じゃなくて子どもだから,話し合いが進むと雰囲気がよくなりますね。
だからです。そして,実験を見る目は,真剣そのもの。みんな教卓の前に集まってきて…一緒に,3,2,1。
・そして,結果はアです。とはっきり言った方がいいですね。ぼーっとしているとどこで拍手するといいのか分からないので,先生がはっきり言ってあげるのがいいです。
 わたしは,いつもここで,失敗します。ついつい,「結果はどうだった?」と子どもたちに聞いてしまうんです。すると,自分が合っていたいと思う子たちは,なんとかして自分たちの予想の方に持っていこうとすることもおきます。実験結果はバシッと言った方がいい…これは,キモに命じておきたいです。

 他にも,Kさんが講師を務めてきた〈はじめての力学〉の話や特別支援の話も興味深いものでした。また,恒例の「カメラレポート」(H)はバラ特集でした。5月は,公民館じゃ時間が足りなくて,喫茶店でも2時間ほど話しました。

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