珠洲たの通信・2017年1月号

2016年度

 毎年,節分を過ぎると,なんとなく「今年度ももうすぐ終わりだなあ」という気分になります。今年もやっぱり,そんな気分になっています。
 この上旬には,オヤジの三回忌があって,親戚・家族が揃って,ちょっとお祭り気分でした。もちろん,年忌の時にはちゃんとしているんですが,1時間弱のお参りが終わると,久しぶりの宴会ですからねえ。たぶん,年忌というのは,もともとから「正月やお盆以外にも親戚を集める」という意味があったのかもしれませんね。来年からは,しばらく,2月には会えなくなります(会う機会がなくなる)。姉なんて,年に一回しか会わなくなるなあ。昔に逆戻りだ(^^;;)
 さて,先月のサークルには,珍しい人が来て下さいました。普段,小松サークルの方に参加しているKさんです。Kさんは,すでに退職されています。古くからの仮説実験授業の実践者でもあります。今回は,輪島で物議を醸し出している産廃問題に関わってのレポートを持ってきてくれました。思えば,教育の目的とは,「自立した社会人を育てること」とも言えます。なぜか,周りを見ても,自立した社会人としての教師というのをあまり見たことがないのですが,本来,社会問題に関心を持って主体的に行動するということは,大人として一番大切なことなのではないかと思っています。

■1月の例会の参加者(5名)
 K.H , M.S , M.K , M.O  , Kさん

今月の写真

資料の紹介

1. 「ブログ的気楽レポ2017年1月号」        M.O
 今月は,「水溶液の性質」「元素周期表」「縄跳び」などの話題について,レポートしました。
 水溶液の性質について記録をまとめるのは,これで3回目かな。今年もまた,昨年度とはチョット違う視点で実践をしてみました。単元自身は,2月中旬までかかりました。この指導プランでやると,どうしても時間数が多くなります。酸性雨の実験などもできません。年間計画の中で,他の単元を削るか。それとも,この単元の中でどの部分を省略できるのか,なかなか判断がむずかしいです。もっと授業時間が欲しい。
 元素周期表については,立体周期表について紹介しました。また,ネットで手に入るAR周期表についても紹介しました。このARという技術は,今後,ますますいろんなところで利用されると思いますので,その話も書きました。
 縄跳びについては,サークルでははじめて話したようです。毎回,たくさん話すことがあるので,まだ,話題にしていないことはたくさんあるようです。

2.「ころりんハウスにいってきた!」        M.K
 年末に,楽知ん研究所主催の講座「親子孫で<たのしい仮説実験>」に出るために名古屋方面に旅をしてきたKさんが,その楽知ん研究所の拠点である「ころりんハウス」まで足を伸ばしたという話をまとめて来てくれました。
 地図(住所)だけを頼りに,はじめてその場所に行くのは,なかなかスリルのあることです。最近は,Googleマップなどで,場所の確認はすぐにできるようになったこともあり,あまり下調べもしないで,出かけたりもします。今回もそんな感じだったようです。
 駅から離れた場所にある「ころりんハウス」。検索してみて,そこに一番近そうな駅を見つけて,地図を見ながら歩いてみます。ところが,アップダウンがあって,なかなかの道。ついたときにはヘロヘロに…。
 あとで,楽知んさんに聞いたところ,最寄りの駅は,別の駅。その駅からは、バスもたくさん出ていて交通の便がいいらしい。最寄りの駅とは,距離的に一番近い駅ではなく,便利のいい駅ってことなんでしょうね。
 カーナビの通りに行くと,なんか細い通りに案内されて,心配になるときもあります。知らない場所に出かけるときには,もう少し,事前勉強が必要なのかもしれません。
 2万3000歩以上も歩いたと云いますから,相当なものです。

3.「みらいクン日記・2017年1月号」          K.H
 毎月,支援員の目から見た生徒,授業,同僚,そして学校の姿について,まとめてきてくれています。
 今月も,数学の授業や英語の授業,あるいは掃除の時間などで,どんなことを感じながら支援をしているのかを書いてきてくれました。
 落ち着いて授業をする2年生のクラスに対して,チョットざわざわ感のある1年生の授業。しかし,Hさんは,そのどちらもいい雰囲気なんじゃないかといいます。
「教師の発問に関しては,いっぱい意見が出てくる。活気があるのだ。…中略…中2とはまったく違う雰囲気のクラスなのですが,ボクはとても雰囲気が好きです」
 Hさんのお話を聞く度に,「学校現場に於ける支援員としての立ち位置って,とてもむずかしいな」と思います。教科担当教員の上にいくような指導はできないし,かといって,日常生活一般の支援をしているだけでは,元教員が支援員をしている意味がない。これからも,どんなことができるのか。どんなことはしない方がいいのか,いろいろと試行錯誤をしながら,得たことを紹介して下さい。

4.「My Book・2017年1月号          K.H
 今月は,じっくり紹介してもらう時間がありませんでしたが,紹介してくれたのは以下の2冊です。
○小原茂巳著『たのしい教師入門』(仮説社,1800円・税別)
○中一夫著『学校現場かるた』(仮説社,1600円・税別)

 2冊とも,仮説実験授業の実践者であり,いろんな場所で講演などをされてきている方の本です。
 小原さんの本は,何度も読んだそうです。読むたびに得られるものがあると感じているそうです。いろいろな子どもたちと出会い…その出会いは最初からいいものではないのですが…仮説実験授業を通して,子どもたちの心をつかんでいく。女子中学生とも,上から目線ではなく対応し,問題を解決していく。小原さんの押しつけない生徒指導は,今の現場にこそ必要です。
 中さんの本は,いろんな標語が入っていておもしろいです。
 たとえば,対子どもとの関係では,「正しい忠告 大きなお世話」「説教するより素直な思い」「嫌いになるとすべてが面倒」など。また,対同僚では,「うるさい人ほど自分は例外」「うそは常備薬 真実は劇薬」など。自分に対しては,「経験積んでも悩みはつきない」「完璧目指さず8割主義」ってのもあります。
 ますますストレスがたまる現場にあって,そのストレスを排除しながら仕事をするすべを知っていることは大変重要です。
 「自分の元気がすべての源」…そのとおり!

5 「吹く風を楽しむ」    M.S
 特別支援の子の卒業証書授与をどうするのか?
 これは,古くて新しい問題です。
 私も,交流学級を担当していたこともあり,どういう順で証書をもらうのがいいのか,呼びかけの言葉などはどうするのか…など,いろいろと考えました。そして,今ふり返ってみると,結局,どうしたのかを思い出せません。それくらい,いろいろと迷った末の判断だったような気がします。だから,その選んだ方法が,最善だったのかどうかもわからない。
 今,うちの学校にも特別支援のクラスがあって,この3月にその子が卒業を迎えます。そのとき,彼はどのようにして卒業証書をもらうのか…。教師(まわりも含めて)は,どれくらい他の子と同様にできることを要求するのか? 同じようにできれば,保護者も喜ぶのは目に見えていますが,そのためのストレスは,子どもにかかってきます。指導する担任にも…。どうなるのか心配ですが,期待もしています。

6 「輪島市の産廃処分問題について」 A4  Kさん
 前書きにも紹介しましたが,今月,普段は小松サークルに通っているKさんが,はじめて珠洲サークルに来て下さいました。
 おとなりの輪島市は,今,産廃問題で揺れています。
 市長自らが「投票に行かないのも選択肢」などと言って,住民投票そのものをボイコットするように呼びかけるなど,旧態依然とした市政に批判も集まっています。何より,以前の珠洲市のように,いろんなしがらみの中で,市民が分裂してしまっているのはとても残念です。住民投票の署名を集める中で「市の職員やその家族・市の仕事を請け負うかもしれない業者・土建業関係がほとんど署名を断った」と言う話は,まさに,以前の珠洲市の姿と重なります。個人の主張など,どこにも出せないのです。そして,本当の自分の気持ちを出せないこの田舎の風潮を,またまた嫌になるのです。そしてそして,「こんな○○にはもどってきません」という若者をつくり出す。まさに,悪循環です。
 今回の反対運動には,珠洲原発反対運動から学んだことも取り入れているようです。能登にも少しずつ民主主義的な考え方が広まっている証拠でもあるでしょう。
 2月の住民投票はどんな結果になっているでしょう。民意を問うこともできないのでしょうかね。

7.「NHK受信料,払うのをやめてみます」 A4   Kさん
 テレビをつなげているだけで,NHKに受信料を払わされてしまうという現在の制度。なんとも,あまり説得力のない話です。そもそも,NHKが中立を保つために業者からのコマーシャル料を受け取らない…というのは,別に,こちらからお願いしたことではありません。しかも,最近のように,政治から中立と言うよりも政権寄りの意見を言うばかりになってしまっていては,受信料なんて払いたくもなくなります。
 現在,引き去りになっている受信料を断るためには,いろいろと手続きも必要なようで面倒になりますが,それを敢えてやってみたと言うお話でした。
 受信料未払いで,裁判沙汰になる人もいるようです。
 今後,結果がどうなるのか,興味深いです。
 こんなことをネットで書くと,狙い撃ちにあったりして…。

 他にも,Kさんからは,楽知ん研究所制作のカレンダーを頂きました。また,お正月のあとということもあり,お菓子がたくさんあつまって,やや新年会っぽくなりました。お菓子はいつでも歓迎します(^o^)
 また,天日塩を使った劈開実験もやってみました。大きめの塩を選べば,それなりの形のものが手に入ります。

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