珠洲たの通信・2016年9月号

2016年度

 〈秋の夜長〉がうれしかったのは,若かったずっ~と昔のこと。今じゃあ,秋が深くなるにつれ,寝る時刻が早くなるだけです(^^;;) よって,朝が早い(^^;;) 4時頃に目が覚めて,そこから眠れなくなるのは,困ったもんです。
 さて,日本では「読書の秋」「スポーツの秋」「食欲の秋」などと言われていますが,学校現場を見回すと,「研究発表の秋」「B訪問の秋」という言葉がピッタリな状況です。
 私は,前々から,指導主事訪問や発表の日の1時間の授業のために費やす時間が,他の1年間の800時間の授業へ及ぼすプラスの効果って,どれくらいあるのか疑問に思っています。この日の1時間のために,どれくらいの時間を使ったか。授業者に,それだけの収穫があればいいのですが…。とにかく,形式の統一のための時間が,半端じゃない。なんで,バラバラじゃいけないの? ベクトルが同じ方向に向かうと言うことと,みんな同じことをすることとは違うんだけどなあ。
 さて,サークルですが,9月は奥能登の祭シーズンだったので,サークルの例会もその合間をぬってやりました。が,今月は3名しか集まりませんでした。でも,少なければ少ないなりに,じっくりととっても濃いお話ができてよかったです。

■9月の例会の参加者(3名)
 K.H   M.S   M.O

資料の紹介

1 「ブログ的気楽レポ2016年9月号」A5 8p     M.O
 祭礼の日に指導主事訪問が重なったことについては,管理職が秋の個人面談の際に謝っていました。でも,これは謝って済む問題ではないです。
 地元の祭礼では,住民のみなさんの税金で仕事をさせてもらっているわれわれ“公務員”が,しっかり有給休暇を取り,率先して祭の保存=地域を支えることをしないで,どうして一般企業の人たちに「祭のために,仕事を休め!」って言えますか?
 このような,私が大切にしている〈常識的な部分〉が,メダカ教師たちには分かっていないから,世間から「教師は…」とか「学校は…」などと言われるんです。××××所が,こういう奥能登独特の地域性を考慮する力がないのが,残念です(活用力がない…)。今の××××所のように上意下達で動いているような組織は,地域にとっては百害あって一利無し。上に立つ人は,もっと懐の深い,地域にどっぷり浸かった泥臭さを持ち,しんどさを抱えた子どもの立場が理解できる人になって欲しいです。最近の「おかみ」には,月愛機連(何じゃこの変換)。
 さて,レポートには,私の本棚にある古いガリ本から低学年の「たし算・ひき算」についての「基礎・基本」を引用してみました。若い人たちには,こういう部分こそ勉強して欲しいです。教科書を何遍見ていても,こういう基礎的なことを知っているのと知らないのとでは,子どもへの指導が大きく変わってきます。文章題に一つにしても,切り口を知っていると教科書のいい加減さが,ばんばん見えてきますからね。
 あとは,《足はなんぼん?》の授業,そして,めずらしく本の紹介です(というか,書くことがなかったら,本の紹介に逃げるだけですが(^^;;)。
 本の紹介は,以下4冊。
○三宅なおみ著『協調学習とは』(北大路書房,2016,2000円)
○鹿毛雅治著『子どもの姿に学ぶ教師-「学ぶ意欲」と「教育的瞬間」』(教育出版,2007,2200円)
○山路敏英著『理科教育法入門』(仮説社,2016,1400円)
○石牟礼道子著『新装版 苦海浄土』(講談社文庫)

 このうち,三宅なおみさんの本は,待ちに待っていた本です。
 「知識構成型ジグソー法」については,これまでもネット上でのレポートは読んだことがありましたが,こうやって単独で,しかも一般書店で手に入る形で出版されたのは,おそらくこれが初めてでしょう。解説を読むと,本書自体は,高校教師向けのように書かれていますが(実際,実践例は,すべて高校の教科となっている),私たち義務教育の教師が読んでも大丈夫です。
 また,鹿毛雅治氏の本もよかったです。鹿毛氏は,今年度の金大付属小発表の講演会の講師です。私も,この研究会に参加するつもりなので,どんなことを研究している人なのかなあと思って,数冊手に入れてみました。まだ,この本しか読んでいませんが,なかなか,現場の教師の参考になることが書いてあるので,おすすめです。
 あと,山路さんの本は,日本の理科教育の歩みがよく分かります。板倉聖宣氏の『日本理科教育史』(仮説社)は分厚すぎて,すぐには読めませんが,こうしてエキスをまとめてあるといつでもふり返れて便利です。

2 「全国大会報告2016」B5 5p         K.H
 この夏の仮説実験授業全国大会に参加しての報告をまとめてきてくれました。
 全国大会へは,私も行ったのですが,なにせ,設定される分科会がたくさんあるので,自分が体験できるのは,その中のホンノわずかです。だから,こうして,違う分科会に参加した人からお話が聞けるのは,とてもうれしいです。たとえば,全国大会に3人参加すると,全国大会を三度楽しめる気がするほどです。
 さて,Hさんが参加したのは,「仮説を伝える分科会」です。
 ここでは,若い人たちに,仮説実験授業をどのように伝えていくのかが話し合われたようです。大学教育の場での話もあれば,市の理科部会で他の先生たちに伝えたというレポート,初任研で指導教員として関わってきたというレポートなど,多彩なレポートがあったようです。

3「MY BOOK 2016年9月号」B5   2p    K.H
 今回は,次の4冊を紹介してくれました。(価格はいずれも税抜)
○保坂隆著『お金がなくても平気な老後術』(だいわ文庫,650円)
○保坂隆著『一生お金に困らない老後の生活術』(PHP研究所,1000円)
○板倉聖宣著『足はなんぼん?』(仮説社,2200円)
○黒柳徹子著『窓際のトットちゃん』(講談社,3000円)

 上の2冊のような本が紹介されるようになったんだなあって,或る意味感動しました。
 で,わたしも気になったので,1冊だけ読んでみました。金儲けの方法ではなく,けちけちする方法でもなく,お金がなくても精神的にゆったり過ごす方法が書かれていました。著者は,精神科医です。腰巻きに書かれていた「モノとのしがらみを捨てて,スッキリ生きよう」ってのがメッセージです。なんでも抱え込まずに,老後を生きれればいいですね。
 この他,恒例の「カメラレポート」(H)もありました。

 さて,10月のサークルは,いつもの第3土曜日ではなく第4土曜日です。第3土曜日には,県教研があるからです。「珠洲たの」の常連メンバーも,ほとんど全員が県教研に参加する予定です。ま,それだけ,うちのメンバーは自主研修には積極的であるということでしょうね。県教研で学んだことも,次回のサークルで交流できればいいと思います。

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