珠洲たの通信・2016年6月号

 梅雨らしい天候が続いています。お陰様で,裏の小さな畑に植えたトマトは,たくさん実をつけ始めました。ちゃんと,雨対策もしてあります(トマトは雨が苦手)。今年,育てている野菜は,ホウレンソウ(もう終わった),レタス(そろそろ終わり),トマト,大浜大豆,ゴーヤです。ホウレンソウは,種まきが遅くかったため,トウが上がってしまって,ほとんど食べることはできませんでした。他の野菜は,ちゃんと順調に育っています。少しずつ成長していくのを見るのは楽しみなものですね。

■5月の例会の参加者(6名)
 K.H   M.S   M.O   M.K   S.H   K.T

資料の紹介

1 「ブログ的気楽レポ2016年6月号」A5 8p      M.O
 レポートを書き始めるのがサークル当日の朝というのは毎月のことですが,今月はちょうど英国EU離脱の国民投票が終わった後だったので,それについての自分の考え方(世の中の見方・考え方)を書いてみました。あとは,久しぶりに本の紹介。
○フランク・パブロフ著『茶色の朝』(大月書店,2003)
○りぼん・ぷろじぇくと著『新・戦争のつくりかた』(マガジンハウス,2014)
○ジェームズ・クラベル著『23分間の奇跡』(集英社文庫,1988)
○ドリアン・助川著『プチ革命 言葉の海を育てよう』(岩波ジュニア新書,2014)

 上の2冊は,10年前にも紹介した本です。今回,いろんなところで紹介しようかなと思って本棚を探したけど見つからなかったので,再度,購入しました。
 あと,算数と理科の話題。算数では,授業プラン〈割合〉,理科では《燃焼》の授業書について触れてみました。今年の全国大会には,この2つの分科会に出てみたいと思っています。〈割合〉の方は,全国各地で実験授業が行われており,分科会ではその成果が披露されると思います。わたしも授業結果を持っていくつもりです。《燃焼》の方は改訂についての論議があるので,それも注目してきたいです。
 さらに,植物についての話題を2つ。バラとユリの話です。いずれも,FB仲間で盛り上がっていることを紹介しました。
 では,今月のサークルに来てない人に質問です。
・サクラはバラ科に入るんですが,なんで? 花びらがたくさんあるバラと,5枚しか花びらがないサクラ。どこが似ているの?
・ユリの花びらは,何枚でしょう。
 これらのことを知ったって,すぐ授業に使えるわけじゃないけど,自分自身の好奇心を刺激してくれます。好奇心がいっぱいあれば,生活が豊かになりますからね。

2 「科学かわら版・№1」A5 4p         M.O
 《燃焼》が終わってから書いてもらった感想をまとめたものです。実はまだ子どもの手に渡っていない…(^^;;)
 楽しさ度は,評価5…6人,評価4…10人,評価3…2人,と,とてもいい感じです。途中,教科書の単元にもどったりして,ちょっと間延びした感じですが,最後までいくことができて私も満足。《燃焼》は,とても楽しい授業書です。

3 「ちっちゃな科学者たち・№3」B5 4p     M.O
 2年生の生活科で行っていた《空気と水》の授業の報告です。
 2年生の子どもたちは,この授業を楽しみにしており,討論も盛んで,毎時間,1問ずつしか進みません。しかも,ある程度授業が進んだら,理科室へ行って思う存分水遊びをしてもらっているので,ますます時間がかかります。結局,1学期は,この授業書1本しかできませんでした。また,この「授業記録」の評判もよくて,親御さんからも「あれ,おもしろいですね」と声をかけていただいたこともあります。やっぱり,楽しい事は共有したいですね。共有すれば,良循環も生まれますから。
 2学期は,《足はなんぼん?》をやる予定です。教室中が虫だらけになるだろうなあって予想しています。楽しみ…。《おもりのはたらき》もしようかな。全国大会には,低学年関連の教材をたくさん仕入れてくることにします。

4 「吹く風を楽しむ」B5 8p     M.S
 先月はタイトルのないレポートでしたが,ついに決まったようです。またまた「風」が入っています。「風を楽しむ」っていいタイトルですね。さわやかな風だけではなく,逆風の中でも楽しむことを見いだせると,生活は豊かに楽しくなると思います。是非,そんな話もまとめてきてください。
 さて,今月の話題は…。
「乗り損ねましたドクターヘリ!」…身内の急病で,担当の医師が突然ドクターヘリを要請。あれよあれよという間に,ヘリが…ここでSさんの心の中に「もしかして,私も付き添いでヘリに乗れるかも…」「これは貴重な体験だ」と,変なわくわく感が生まれたらしいです。結果は,小型ヘリのため,身内の同乗はできなくなったとか。病人は1週間で退院してきたらしいです。まずはホッとしましたね。
「班づくりの難しさ」…修学旅行での自由行動。子どもたちの注目は「誰と同じ班になり,行動するのか」です。中学生といえば,思春期まっただ中。仲よしの子と手をつないで歩いている女子生徒もよく見ます。「いつも一緒にいる子と行動したい」という思いもあるし,「あの子とはいやだ」って思いを平気で言う子もいます。そんな中で,〈男女混合の班決め〉に乗り出したSさん。時間をかけて,丁寧に子どもたちに語りかけ,じっくり待つ。譲ることのできるメンバーが出ると,自然と起きる拍手。しかし,決まった後でも,問題は起きます。当然のことです。Sさんが最後に生徒に向かって語ります。
こうやって話したこと,動いてくれた人,自分が動けばと考えてくれた人,みんながこの班づくりに向き合ったこと,全部みんなの中に何かの形で残ります。絶対,力になります。この時間を無題にしないためにも,いい修学旅行にしようね。
 普段はクールで,あまり他人に興味を示さないタイプの女の子の感想にも,「自分の思いだけでなく,みんなの意見や思いも大事にしないとだめなんだと思った」と書かれていたそうです。
「漢字が書けないアスカ」…漢字を読めるけど書けないという生徒。その原因を探りながら,対策を練っています。「ぷりんときっず(https://print-kids.net/)」というサイトがあって,そこには,「点つなぎ」などの便利なプリントが掲載されているそうです。主に就学前から小学3年生用のプリントがたくさん載っています。
「生徒会担当」…一般に,生徒会担当になると,仕事も増えて,何かと忙しくなるなあという感じですが,Sさんは,生徒と一緒に活動できることに喜びを見いだしています。忙しくてもやり甲斐のある仕事はいいですね。わたしも,M中時代に生徒会を担当しましたが,とても楽しかったことを覚えています。

5 小原茂巳講演「はじめよう仮説実験授業」4p    テープ起こし  K.H
 先月持ってきてくれた講演記録の続編です。《ものとその重さ》の授業書を取りあげながら,仮説実験授業の授業運営法に関して話を進めています。
体積は変わるけど,重さは変わらないということが体験を通して分かってくるのです。ただ,なぜということは出てきますね。そうすると説明しなければならないわけで,それは押しつけにはなりません。だって,その理由を知りたいからです。
 押しつけを排除する…と一言で言うのは簡単ですが,行うのは難しい。子どもたちが知りたいと思っていないときに一方的に説明するのは押しつけ。でも,子どもたちの気持ちが高まっているときに「実はね…科学者は…」と説明することは,押しつけにならない。教師から発信する事柄が同じ内容であっても,いつ,どのようなタイミングで,どのように与えるかによって,押しつけにもなるし,子どもの認識を深めることにもなるんです。
意見を言いたい人の気持ちと早く実験をしたい人の気持ちを考えることが大切ですね。どうしても言いたい人はあと3名にしますとか言ってあげるといいですね。
 仮説実験授業をやっていると,意見を言いたくてうずうずする子がたくさんでてきて,収拾が着かなくなることがよくあります。特に低学年では,討論がかみあっていないけど話をしたいと言う子もいたりします。実際,今年の2年生との授業は,いつもそんな感じで,「いい足りない人」「もうそろそろと思っている人」「早く実験してよと思っている人」が入り乱れています。そこでわたしも,上に引用したような言葉を言って,討論を打ち切っています。でも,最近は打ち切るタイミングが遅れ気味で,感想を書いてもらう時間がありません。それでも,感想を書こうとするのが2年生なんですがね。
中学,高校は理科好きな先生がいるから(理科が)好きになってもいいのに,ダメなんですよ。小学校の先生は(理科に)自信がない分,一緒に楽しんでいる。勉強の苦手さ,キライさが分かっているから,分からない子の気持ちが分かっています。
 一般に,先生が「できない子」に冷たいのは,自分たちができる子=優等生だったからです。できて当たり前,できなかったら「聞いていないからだ」「やる気がないからだ」と考えてしまいます。そして「みんなはできているのに…」と嘆くのです。
 でも,〈教師にとっての先生〉は,そういう一見やる気のない,できない子どもたちです。本来なら,何でやるのか分からない勉強に付き合うなんて面白いはずがない。面白くないものには。興味を示さないのが,人間的でもある。こんな当たり前の事は,優等生には分かりません。そもそも,我慢して勉強するのが正しい生き方だって,本当ですか? もしかすると,学校なんて来なくても楽しい生き方ができるかも知れない。わたしは,これだけ文化的な状況が進んだんだから,学校へ来るかどうかももっと自由にするといいと思っています。嫌がらずに(嫌々でも)こんな窮屈な場所に来ているだけで,ストレス貯まるよなあ。子どもたちが来てくれなければ教師の仕事がなくなります。それは困るので,もっと丁寧に子どもたちとつきあう教師が増えそうな気がします。

6 「MY BOOK」B5   2p      K.H
 今月は,次の3冊を紹介して下さいました。
○りぼん・ぷろじぇくと著『新・戦争のつくりかた』
○ミシュラン編著『ミシュランガイド2016』
○週刊金曜日編『安倍政治と言論統制』

 北陸編のミシュランガイドが出ているなんて知りませんでした。よく行くお店も載っています。なんか,単なるお店の紹介本のような気がしました。ミシュランっていつから変わった?

 他にも,恒例の「カメラレポート」アジサイ特集(H)道徳その後の話(H)などもありました。

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