珠洲たの通信・2014年12月号

蜃気楼 2014年度

 昨年の年末選挙は,大変残念な結果に終わりました。投票率も低かったし…。
 しかし,あるテレビを見ていたら,「自民党の比例区の獲得数は,前々回,民主党に政権を渡したときよりも低かった」と言っていました。気になったので,「どっかにデータが載っていないかな」と,探してみました。
 下のグラフの2009年衆議院選と今回の選挙と,獲得投票数を比べてみてください。

サイト「社会実情データ図録」より

 「行かなかった人は,現状維持を選んだのだ」といういい方もできるかも知れませんが,少なくとも,今回の選挙で〈積極的に自民党を支持した人〉は,民主党に惨敗したときの人数よりも少なかったのです。これが,選挙の怖さです。
 さて,12月のサークルは,忘年会も含め,久しぶりに8名もあつまりました。いろんな話ができて,そして,いつも通り,ほとんど覚えていなくて…。でも,本音で話すことができる会は,本当に本当に大切だと思います。

例会の参加者(4名+4) H.K  K.M  O.M  S.M  他4名,忘年会より合流

今月話題になった本

資料の紹介

1 「ブログ的気楽レポ12月号」 A5 7p O.M
 2014年をふり返ってみて,いくつか「雑感」を書いてみました。
 まずは,タブレットとKindleのこと。私の生活を大きく変えました。これで,FBの友達からの情報も増えたし,電子書籍で読みたい本をすぐに読めるようになりました。田舎の本屋には申し訳ないけど,もう私の家の中には,紙の本を置く場所がありません。今年改築する予定ですが,完成すると,これまでの半分の本しか収納できなくなるので,もう半分の本は,土蔵に置きっ放しにするか,処分するしかないんです。こまったなあ。
 あとは,「里山里海」「理科専科」としての半年間を綴ってみました。最後にちょっと現場の違和感を書きました。題して「点数化された授業」。これについては,面と向かって言わんといかんかなあ。

2 「風向き」 B5 4ぺ  S.M
 静岡に雨が多いのは,富士山があるから…。そんな話を聞いたのは初めてでした。気になる人は,本人に聞いてみて下さい。
 受け持ちの子どもとの対応。なかなか思ったようにいかないようです。あれだけいろいろなタイプの子どもに対して,様々な試行錯誤を繰り返し,具体的な実践をしてきた菅原さんでも,やはり,なかなかうまくいかないことはあるようです。でも,どんなことも,仮説実験あるのみ。
 サザンの話題もありました。サザンについては,Sさんが大ファンなので,これまでもサークルで何度か話題になったことはありますが,いずれも休憩時間とか喫茶店とかで…でした。レポートとして書かれたのは,数少ないと思います。
 ここでSさんが紹介してくれたのが,ソロで歌っている「明日へのマーチ」と「ピースとハイライト」です。
 「明日へのマーチ」は,東日本大震災をきっかけに作った曲らしく,失われた古里への強い帰郷の思いが伝わってきます。
 「ピースとハイライト」は,日本を巡る国際政治・国内政治を皮肉っている歌です。私は,この時のサークルで,初めて聞いたのですが,まさか,サザンが,10日後の紅白に特別出演して,この歌を歌うなんて思いませんでした。
 紅白の時の桑田のあのチョビ髭は,独裁者ヒットラーを模しているに違いありません。ネットでも結構反響がありましたね。一般の視聴者は,どんなことを感じたのでしょうか?
 今後,集団的自衛権が行使できるように法制化されていくのですが,その流れに少し待ったをかけたかも知れません。そんな力はないかなあ。

3 「MY BOOK 12月号」 B5 2p  H.K
 今月紹介してくれた本は,次の通りです。
○たのしい授業編集委員会『道徳プラン集』(仮説社,1400円)
○小原茂巳著『たのしい教師入門』(仮説社,1800円)
○板倉聖宣他著『あきらめの教育学』(仮説社,800円)
○尾田栄一郎著『ワンピース』(ジャンプコミックス,400円)

 上の3冊は,仮説実験授業研究会の実践の中から生まれた授業プラン集であり,教育の見方・考え方の本です。
 『道徳プラン集』は,能登にも来ていただいた中一夫さんが中心になってまとめられたものだそうです。『あきらめの…』も,最後に,中さんがまとめみたいなものを書いておられます。中さんの研究は,いつもとても刺激的なのですが,最近,ますます,その度合いを増している感じです。中学校の理科教師なんですが…(^^; 教育界では,小学校でさえも,何かというと「専門は?」って言ったりしますが,自分から「オレ,○○専門だから」ってワクを作っちゃいけないですね。少なくとも,たのしい授業学派の一人ならば,色んな方面にアンテナを立てていたいものです。
 未だに『ワンピース』を読んだことのない私は,このマンガのことはちょっと気になっています。でも,70巻以上になっているものを読むのは,気合いが必要ですね。浜岸さんは,持っていた1巻~68巻を1万円で売り,その後,また読みたくなって,1巻~75巻を1万円で買ったと言います。すごいなあ。でも,この買い物,なかなかいいですね。タダで最新作の7巻が手に入った計算になります。

4 「カメラレポート2014年12月」 B5 2ぺ  H.K
 今回の写真は,冬季の白米千枚田で繰り広げられている「あぜのきらめき」です。
 夜の写真なので,上質紙での印刷で画像を見るのはちょっとキツイです。それを知ってか知らずか,写真屋さんに頼んで印刷した本物も持って来てくれました。
 私があぜのきらめきを初めて見た時は,確か一色の光しかなかったと思います。今じゃ,時間によって,LEDの色が変化するんですね。しりませんでした。
 この「あぜのきらめき」を見るために,輪島の宿泊施設からわざわざバスが出ることもあるようです。
 稲の植わっていないときにも見所を作るあたりが,カシコイですねえ。一度に見渡せるといういい場所ですから。太陽電池とLEDの開発があって,はじめてできた「モニュメント」ですからね。こういうのも,教材になりそうです。

5 備忘録「水溶液の性質とはたらき」授業計画 A4 6ぺ  O.M
 12月に公開した授業の,全指導計画と実際にやったこと,さらには,その訂正点などをまとめてみました。自分の今後のために…です。
 この計画では,13時間かかります。もう少し短くできないか…と思っています。
 『理科教室2015年1月号』の記事に,この単元を扱った記事が載っています。前半の流し方は,私とよく似ています。ただ,リトマス紙の導入を,酢酸水溶液の所(これは4時間目にあたる)で出している点が違いますね。
 今度やるときには,今月の『理科教室』の実践記録や計画も参考にして,さらに,検討してみたいと思います。ま,来年も理科専科でしょうから。

6 忘年会での話いろいろ
 5時過ぎに公民館を出て,毎年お世話になっているお寿司屋さんへ行きました。
 ここからは,1人増え,2人増え…と,結局,8名での忘年会となりました。
 みんな,学校や職場や立場は違えども,子どものために…,子どもを中心に置いて…という点では一致しています。
 終わったあと,料金を払わないで車に乗ってしまって,慌てて,もう一度降りて支払いに行きました。そんな私が,あの場で,どんな話題が出たのかなんて覚えていないけど,若者についての話だけは覚えています。
 自分の目の前の仕事だけが子どもにつながると思っている若者たちが,今後,どのようにして社会に目を向けていくような大人になっていくのか? 回り回って,自分の教え子たちが生きにくい社会を作ってしまうかもしれない…その責任をどう背負うのか。
 組合があっても入らないのは,組合に守られているから。しかも,守られていることさえも気づかないからでしょう。組合が弱体化してきたことと,学校現場のブラック企業化は,決して無関係ではありません。そのことをなんとか伝えたいのですが…。
 私は30年のキャリアがあるので,力(ちから)のヌキ方も知っているし,子どもたちの指導の仕方も知っています。だから,今後,現場がどう変化しようと,数年間は自分らしさを失わずに生きていく自信があります。しかし,これからの若者が,この教育現場で,自分らしさを保ちながら,教育をしていくことが本当にできるのでしょうか。心配は募ります。教科書の内容を,ただ(「いかに教えるか」だけ考えて)垂れ流しているようでは,戦前の教師と何も変わりません。

 他にも,「《ふりこと振動》の感想」(O)もありました。なお先月号より,この通信は,PDFファイルに変換してわたしからMessengerで送付しています。是非,個人のFBを作り「珠洲たのFB」に参加して下さい。交流もできますので。これまでの,メーリングリストよりも使い勝手がいいです。

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