珠洲たの通信・2014年5月号

 コートジボアール戦。負けちゃいましたね。試合は,全体的に,圧倒的に押されていて,ま,仕方ないか…本田のパスミスも結構あったし。本田がゴールしたときには,大喜びしたんだけどなあ。父の日の今日(6月15日)は,ゆったりすごしています。
 さて,6月に入り,今や大きな年中行事となった指導主事訪問真っ盛りです。
 若い人のために言っておきますが,以前は,「学校の日程を変えない」「指導案はA4版1ページ」などという取りきめがあったりして,今のような大騒ぎはありませんでした。日常の子どもとのつきあいをほおって置いての指導案検討会や模擬授業などは,本末転倒です。本来,授業のことは,興味を持っている人たち同士が,真剣に議論し,実験授業をするなかで考えるべきことだし,それこそ,自分の身になるというものです。年に1度~2度の指導案の時だけ時間をかけていても,あとはどうなんでしょうか? ま,「この1時間の指導案作り~授業実践の体験が,他の時間にも影響してくるのです」といいたいのかも知れませんが,そんな建前は,むなしく響くだけですね。
 で,わたしも,来週早々,指導案の最終〆切です。この通信を書いたら,仕上げる予定です。教科書通りのものです。サークルにも持ってこようかなあ。

■5月の例会の参加者(5名)

 M.S(N町M中)  K.H(元教員)  M.K(N町U小)   T.M(N町R小)  M.O(S市T小)

資料の紹介

1 「風を感じたい」A4 2p                M.S
 今回のタイトルが「風向き」となっていたので,「先月は〈風を感じたい〉だったよ」と言ったら,「〈風を感じたい〉の方にしておいて」とのことでした(^^;)
 新しい中学校で見た中学生の姿,そして,担当の先生の話。とても心温まるお話を教えてくれました。中学生も精一杯生きているんだから,いい話がいっぱいあるはずですからね。また,そういう場面を切り取って,聞かせてください。
 特別支援の指導の難しさについても,いろいろと勉強になりました。「できることが実感できにくい」生徒に対して,どんな指導法があるのか。どうすれば,本人に「達成感」を感じさせる指導ができるのか。どの子にもその子なりのプライドがあるので,そのプライドを大切にしながら,達成感のある指導内容と指導法を開発していくのは,大変なことですね。でも,Sさんも書いているように,一生懸命取り組んでもすぐに元に戻ってしまう「漢字の書き順」指導などに何度も取り組むのは,本人もいやになります。楽しく身につく,書き順の練習法があればいいけど…。これからの時代,漢字なんて,読めればいい・選べればいい(変換できればいい)のかも知れませんが,「書き順というものがあるのだ」ということも,できれば味わわせてあげたいです。そのとき,忘れてはならないのは,こういう教師側の気持ちは,〈余計なお世話であること〉を心得て,対応していくことです。
 3つめは,介護の話題。「一番大変なのは本人なのだ」と分かっていても,自分の体調を考えると,どうにかならないかなと思う。当たり前ですよね。私の所にも,そういう老人がいるし,みなさんも,いろいろと抱えていらっしゃるようです。勤めながらの介護は,本当に大変です。どこかで,自分の体の休み時間を作らないといけません。

2 「ブログ的気楽レポ」A5 8p           M.O
 今回の話題は,「石井象二郎氏との出会い」「散歩で見つけた身近な生きもの」の2つです。でも,これ,一つの話題です。
 この4月になってからの私の生活に中に,「FBと昆虫」が少しずつ入ってきました。元はと言えば,タブレットを持ったことが原因ですが…。
 まず,石井象二郎さんですが,彼は日本でも有名な昆虫学者だったようです。もう故人となっています。その彼の科学読み物がおもしろいんです。ちょっと紹介しておきます。
○『イラガまゆのなぞ』(偕成社,1989)
○『虫はなぜガラスまどを歩けるのか』(偕成社,1993)
○『アリに知恵はあるか?』(偕成社,1991)
○『モンシロチョウの観察』(偕成社,2000)
○『虫に食べられないアズキを求めて』(偕成社,1995)

 これらは,どれもおもしろいですので,どうぞお読みください。ただ,『虫に…』は,自伝です。大人向けなのでご注意ください。おもしろいのは同じですよ。
 さらに,身近な昆虫の写真を撮り始めました。今までは,名前が分からなくて,余り興味もわかなかったんですが,図鑑も何冊か手に入れ,「この仲間ではないかなあ~」という風なことは言えるようになりました。それで,それをFBにアップすると,詳しい友だちが教えてくれるというわけです。すると,ますます,その昆虫が身近に感じちゃうんですよね。やっぱり,名前を覚えると,とても親近感が生まれてきます。これは,相手が人間じゃなくても同じなんだなあと,改めて感じました。
 わたしは,このレポートの最後に,「さて,問題は,この新しい情報をどう生かすかです」と書きました。その一つの試みを,今,学校でやっています。これは,6月のサークルでまとめてきますね。

3 「科学のひろば・第1号」A5 2p        M.O
 まだ,まったくリズムには乗っていませんが,とりあえず,「授業通信」の第1号を発行しました。4年生とやっている《空気と水》の授業の感想文です。実は,第2号も,まだ編集中で,以前の勢いが自分にないことに呆れています。これも,自分がやりたくなったらやるつもりなので,流れに任せています。
 5年生も6年生も,何ら中の形で通信を発行していきたいのですが,それも,なかなかリズムがつかめません。ま,ぼちぼち…です。
 このあとの話は,またまた次回のサークルで。

4 「MyBOOK 2014年5月号」B5 2p             K.H
 今回紹介して下さった本は,以下の4冊です。
○清水龍郎他著『水の中の生き物けんさくブック』(仮説社)
 いわゆるプランクトンの特徴を一覧にした本です。なんと,Hさんは,中学生のころ科学部に所属していたそうです。こりゃまたビックリです。
 この本は,とても見やすいので,わたしも,プランクトンの観察の際に利用しました。現在,理科室に常備してあります。
○中一夫著『学力低下の真相』(板倉研究室)
「子どもたちが本当にたのしめるような授業の内容を求めて研究を進めていけば,きっとすばらしい教育の世界が開ける」
○片田敏孝著『みんなを守るいのちの授業』(NHK出版)
○片田敏孝著『人が死なない防災』(集英社新書)

 あの大震災以来,私も片田先生の講演を3回聞きました。そこで感じたことは,片田先生にとっては,あの震災は「想定内」であり,子どもたちのとった行動もまた「想定内」だったのです。予想をたて,しっかり準備をしてあれば,人は,あんな震災でも助かるのです。それが教育の力なんですよね。
 本人の講演を聴くのが一番ですが,聞き逃した方は,これらの本(や他の本もあります)を参考にして,「生きてはたらく教育」の実際を見てください。本書を読むと,「生きる力」とは,「生き残る力」でもあり,それは,今,学校現場が求めている学力とは相当かけ離れていることも同時に感じるかも知れません。子どもたちから,休み時間を奪い,放課後を奪い,そして,計算・漢字・作文…。それで,一体,どんな「人間」ができあがるのでしょうか?
 わたしたちは,子どもたちに何を伝えていきたいのか? わたしは,何をしたくて教師になったのか…そんな,いろんなことを考えさせられた大震災だったはずです。が,現場は,もはやそんなことを考える暇もない人々であふれています。
 おっとついつい私の意見を述べてしまいました。
 レポートの紹介は,これくらいにしておきます。

4 「カメラレポート 2014年5月号」B5 2p       K.H
 昨年,ちょっとだけ見せてくれて,いつのまにか消えていった「カメラレポート」が復活しました。一眼レフで撮った写真と,その写真についての一言が書かれているだけのレポートですが,これは,これで,自分の備忘録にもなるし,絵の構図などの勉強にもなります。
 最後に,Hさんの「わたしのイチオシ」をみんなで予想するのですが,それがなかなかおもしろいです。一人一人の嗜好が違うんだなあって思うからです。人間,それぞれなんですねえ。

 さて,この間に,Hさんのお母さんが亡くなられました。私がそのことを知ったのが遅くて,ごあいさつもできませんでした。どうもご愁傷様でした。
 5月のサークルでは,「親の介護」についても,大きなテーマとなっていましたが,こういう現実が身近にあることは,避けては通れないことです。当たり前なのに,日常的には考えていない。お坊さんのお説教ではないけど,「生きていること」のありがたさをもう一度かみしめてみたいと思います。「傍で介護できるから,私は,あなたたちの傍にいる」…。そんな気持ちになれないかなあ。毎日,両親の夕食を作りながら,そんなことを考えています。
 さて,6月は,中学校運動部の大会もあり,これない人もいるようですが,予定通り,第3土曜日に行います。是非,おいで下さい。「悩み相談」でもいいですし,「こんな教材は,どうやって進めるの」でもいいですので,なにか,自分でいいたいこと聞きたいことを持ってくると,さらにサークルが楽しくなると思います。できれば,一筆書いてきてくれると,メモができるのでありがたいです。
 では,いつもの場所で…。

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