珠洲たの通信・2012年11月号

2012年度

 7日夕方の東北地方沖での地震。ビックリしましたね。津波もあったようです。今後の日本の地下活動から目が離せません。私たちが生きている間に東南海でも起きそうな気もします。
 日本は地震国。なのに,少し前の小学校理科のカリキュラムでは,「地震か火山の選択」で学習することになっていたんです。しかも,理科なのに,学ぶことは「被害」と「地震による土地の変化」などのことだけ。この際,地震のメカニズムとその大きさについて,具体的に教えておく必要があります。放射能と共に,自分の命を守るために必要な学習課題だと言えるでしょう。

■11月の例会の参加者(5名)
 M.S(S市T小)  M.O(N町U小)  K.H(S市M中)  M.N(W市K小)  T.M(A町A小)

今月の写真

資料の紹介

1 「風のように おもむくままに」 B5 4p      M.S
 2年生と仮説実験授業《にている親子 にてない親子》を楽しく終えたS学級では,学習発表会でこの授業書をもとにした劇を発表するそうです。保護者の反応が楽しみです。ぜひ,ビデオに撮って欲しいなあ。
 2年生と言えば「かけ算」
 かけ算の授業は,荒井公毅・高村紀久男著『算数入門 かけ算プリント集』(1998年発行,1500円)を元に行っているそうです。これは,昨年紹介した荒井案をもう少し洗練させて,市販されているものです。私もこのサークルの後,慌てて注文しました。なかなか使い勝手のいいプリント集に仕上がっています。超オススメの本だと思います。「タイル・マシーン」の力はすごいです。
 タイル・マシーンについて書いた,私のブログから引用しておきます。
 今回,いままで話題に出ていたけど,初めて登場したものに,かけ算指導の時に使う「タイル・マシーン」がありました。タイルの部分を黄色画用紙で印刷して,台紙をつけ,パウチをしてできあがりです。ちゃんと名前を書く場所もあってとても便利です。しかもきれいです! 裏には,5のタイルをまとめたものもあります。5の段から9の段まで使うために…です。まさに,マシーンです。
 子どもたちは,このマシーンを使って,夢中になってかけ算九九を学習しているうちの分配法則や交換法則を自分たちで発見していくようです。
 参考にした本は『算数入門 かけ算プリント集』(国土社)です。この本にそってかけ算を指導すれば,子どもたちに受けること間違いなしですよ。

 上掲書の「あとがき」(92~95p)も持ってきてくれました。この授業プリント集の進め方やこうして本にするまでのことが書かれているのですが,その内容は,他の単元や教科の教材研究に役立ちます。
 ただし,かけ算九九は,授業そのものが楽しかったからといってすぐに身につくものではありません。そこで「楽しい反復練習」も必要になります。
 その方法として,Sさんは次のようなことをしているそうです。
・授業中に,習った九九を2回は唱える
・さよならの挨拶の後で,ぶつぶつお経のように唱えてから帰る
・「かけ算歌無茶修行の旅」
 最後のやつは,3年生以上を巻き込んで,誰にでも九九を聞いてもらってサインをもらうってやつですね。どのようなカードにするのかはまだ思案中。次のサークルでそのカードと具体的なやり方(そして,成果と課題)を聞くことができるでしょう。
「さあ,算数おしまい」「え~,もっとやりた~い」というのが,最近の算数の最後にこだまする2年教室です。(レポート3p)
うらやましい限りです。
 ほかは,県教研の算数分科会に参加しての感想でした。その分科会の共同研究者よりも,一般参加で参加されていた数教協の方のお話が的を射ていたようです。単なる実践家だけではなかなか的確な意見は出せないかも知れませんね。
 私も一応,理科分科会の共同研究者。私の芯には常に仮説実験授業とたのしい授業があるので,一応,分かりやすく発言しているつもりなのですが…どうでしょうか。

2 「ブログ的気楽レポ」 A5  12p           M.O
 久しぶりに「気楽レポ」方式でレポートを書いてみました。
 今回,産休で休まれた6年担任の代わりに、急遽、担任を引き受けることになりました。本来ならば,新しく来られた講師の先生が引き受ければいいのですが,訳ありの学年なので,私にお鉢が回ってきたというわけです。ここで,「お鉢が回ってきた」と書きましたが,その意味を調べておきました。

「お鉢が回る」とは順番がまわって来るという意味の慣用句。面倒なこと、厄介な役回りといったイヤなことがまわって来るといった意味で使われることが多い。お鉢というのは飯櫃(めしびつ:炊きあがった米を入れる器)のこと。多人数で食事をとる際、なかなか飯櫃がまわってこないことから、もともとは「やっとまわって来た」というニュアンス、つまり嬉しいことがまわってきたというニュアンスでお鉢が回ると言っていた。いつ頃から、どういった経緯で、現在のように悪い意味合いでも使われるようになったかは不明。

サイト「日本語俗語辞書」より

 この解説を読むと,もともと「お鉢が回る」というのは「やっと順番が回ってきたぞ」というような「いい意味」で使われていたのに,最近は「面倒なことを引き受けることになった」という「悪い意味」で使われるようになったようです。
 で,私はどちらの意味で使ったかというと,まあ「半々」ですね。というのは,今までの授業をすべて他の方に渡して,自分が新しい授業を担当するというのはなにか腑に落ちない部分があって,責任感がないというか、中途半端な感じがします。一方,途中から担任をするというのも,自分の力を発揮できないというか…やっぱりこの半年が中途半端に終わりそう…そんな感じです。が,しかし,待望の担任ができるという意味では,3年半ぶりの朗報。日頃から「子どもたちと深く関わってこそ,小学校の教師だ!」って思っているので,うれしい出来事には違いないのです。
 そんな私の2週間ほどの話題を,学級通信と共に持ってきました。
 さらに,マッキーノのことを仮説と関係ないサイトで紹介していました。
 あと,宇田川榕菴に関する本の中に,榕菴が命名した科学上の言葉の一覧が載っていたので,持ってきました。宇田川榕菴については,あまり詳しく言いませんでしたが,ここ1ヶ月くらい,私が一番気にして調べたり読んだりしていた江戸時代後期の科学者です。いつか,まとめるかも知れないし,まとめないかも知れません。

3 「ちっちゃな科学者たち」第6号 A5 4p          M.O
 2年生の子どもたちとやった仮説実験授業《足はなんぼん?》。楽しく終わることができました。今回は,いろいろな模型を準備したり,シーラカンスの実物大の魚拓まで用意したりしました。この魚拓は,ずっと前に,仮説の大会で買った物です。子どもたちは,本当に大喜びでした。身銭を削って自分のコレクションを増やしておいて良かったです。教師生活はあと7年だけど,まだまだコレクションは増えそうです。
 さて,この子どもたちとは,先に述べた理由で,お別れです。まだ焼き芋もやっていない…このあと,いろんな仮説の授業書もやろうと思っていたのですがね。生活科って,何をやってもいいから,いい時間でした。
 最後に書いてもらった感想の中で,次のような内容のものがありました。
わたしたちは,いろいろな虫たちを見ているといっても,足のかずはわからなかったりして,おもしろかったです。(女子)
 「予想をして観察する」ことをしないと,見ているようで見ていないことに,2年生が気づく。こんな素晴らしいことはありません。「見れども見れず」ですね。

4 「サツマイモの絵」その後            作品紹介    T.M
 前月のサークルで「4年生と〈サツマイモの絵〉に取り組んでいる」と話していたMさん。そのMさんが,サークルでの助言(絵手紙のようにしたらいい。印を押したようにサインさせればいい,色画用紙を台紙にして貼ればいい)を参考にして指導した作品の写真を見せてくれました。どの子どもたちの作品も,とてもうまそうなサツマイモにできあがっています。
 これらの作品は後ほど農協に展示されるということだったので,サークル後に,その写真を送って頂くようにお願いしました。すると上のような写真が送られてきました。農協の野菜売り場にピッタリですね。
 Mさんは今回の実践について,私宛のメールで,次のように書いていました。
店内の雰囲気と合っていて、とてもよかったです。
こんな僕でも、指導できて、ここまでのものになるというのは、嬉しいですし、さすがキミコ方式と思いますし、ちょっぴり自分にも自信が持てちゃいます。
そして、喫茶オランダでみなさんに相談してよかったです。僕にとっては嬉しい作品との出会いになりました。

 その他『「タイル」から「かけわり図」へ』(修正版,O),などがありました。
 さて,12月は,例年通り,「幸ずし」で忘年会を行いたいと思います。早めに通知表の目処を立てて,ふるって参加下さい。参加する方は,メールを下さると助かります。当日でもOKですが…。店も準備の関係があるようですからね。

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