珠洲たの通信・2012年1月号

2011年度

 寒いなあ。こんなに気温が低いのは初めてじゃないかなあ…という気がしています。朝,通勤する途中の道路に設置されている温度計の数字がマイナス3度なんて珍しくありませんからねえ。どうなっているんでしょうか。
 さて,学校の方はそろそろ学年末を控えて慌ただしくなってきています。

■1月の例会の参加者(9名)
 M.S(S市T小)  M.K(NSSI)  H.K(S市M中)  T.M(A町A小)  S.N(N町U小)  M.N(W市K小)  H.H(S市S小)  K.Y(W市K小)  M.O(N町U小)

今月の写真

資料の紹介

1 「大道仮説実験ワークショップin岡崎」に参加した   8p    M.K
 年末の「大道仮説実験ワークショップ」に参加してきたKさんの参加記です。
 レポートは,Kさん曰く「極私的」に綴られていきます。
 まずはホテル探しから…。「この旅自体が大きな学習体験」だったといいますから,これまた楽しいじゃないですか。会場に着くまでにもいろいろある…それを楽しむことができれば一人前ですね。ま,当の本人はリアルタイムでは必死だったはず…ですがね(^^;)。講座の内容は,それこそ盛りだくさんで充実した時間を過ごしたようです。
 講座の内容は,主催者の「楽知ん研究所」に出ているそうなので,ここではKさんのつぶやきをいくつか紹介しましょう。
・みんなが自分たちの実践の肩の上に乗って次の実践を作り出すことができるように! だから,逆に,自分たちの実践・発想の基となったものの出典は明らかにしておこう。これは,大道仮説実験の,ひいては仮説実験授業のポリシの一つではないかと思います。
・すてきな「おとうさん」でしたよと角のところに投げ銭を持ってくる人がいました。うれしかったです。
・自分も「みんなの笑顔」が引き出せた。自分は「みんなの笑顔」を引き出すことのできる存在である。「自分」の大きな肯定感に包まれて,その学生は「変わる」と松野さんはおっしゃっいます。
 次の,「名人」と「達人」の違いはとても示唆に富んでいます。
・「皿回しの名人」ってのは,「より大きな皿」とか「よりたくさんの皿」一人で」とか「ざるなど回しにくい皿も」とか,自分の技量を高めていくのに精進する人のことだそうです。「皿回しの達人」ってのは,皿回しを他人に教え,他人が皿回しができるようになったのを見て楽しんでいる人だそうです。
・「名人」は自分がやめたら皿は落ちてしまいます。「達人」は,やめてしまっても,「達人が教えた人たち」が,楽しく「皿を回し続けます」

2「お気楽たより・2012年1月号」B5 4p       M.S
 今回の話題は「釜石の奇跡」「漢字ポイントカード発行!」「お悩み相談」「《ふしぎな石じしゃく》」,そして「雑感」です。
 「釜石の奇跡」はNHKクローズアップ現代で見た番組の紹介です。
 「教育の力を感じた」というこの番組をわたしも見たくなって次の日に借用。さっそく自習時間に6年生に見てもらいました(この記録は次回のサークルで持ってきます)。まさに,避難訓練などで学んだことを本番で活用できた子どもたちはすごいです。必見の番組です。
 漢字は教科書の単元に関係なく進めています。そこで2学期制の漢字ドリルを用意して,2学期中には新出漢字の練習を終え,あとは定着に回しているようです。これは私も同じです。
 「お悩み相談」はSさんが福井県の藤崎さんに相談し,藤崎さんから頂いたという回答を教えてくれました。その資料は「ある女性教師への手紙2」と題されていて,藤崎さんの生き方が伝わってくる内容でした(もちろんサークルで紹介することについては藤崎さんの許可を取ってあります)。
 藤崎さんは仮説実験授業研究会と数学教育協議会に参加され,精力的に研究を続けてこられた先輩です。自分から民間教育団体に参加し学ばれてきた力は校長になっても発揮されていたようです。教師としての本物の学力があるからだと思います。
 《ふしぎな石 じしゃく》を3年生と始めたそうです。この授業書とは別に仮説実験授業には,他にも《磁石》という本格的な授業書もあります。菅原さんは,こちらの方がよかったかなと云っています。私も小学3年生で一度だけ《磁石》をやって楽しんだことがあります。教師2年目の時のことです。

3 「追っかけ再生を使ったフォームのチェック」A5  3p     M.N
 なんとWebカメラとXPパソコンだけで「追っかけ再生ができる」んです!! これってビックリです。追っかけ再生の便利なのは「器械体操などで自分演技をすぐに見ることができる」ってことです。今までは,特別なソフトが必要だったのですが,それがXPに内蔵されている「ムービーメーカー」でできるというのですからありがたいです。
 もっとも,追っかけるタイミングとかは設定できないようです。パソコンの管理上「追っかけ再生にならざるを得ない」というタイムラグを逆利用したものです。よく考えたものですね。
 ウェブカメラをもっていないのですが,やってみたいなあ。
 写真はパソコンの前で両手を挙げた後,ゆっくりパソコンの後ろに回ったM君の二重画像です。このネタの元情報は「岩手県立総合教育センター」にあるようです。
 http://www1.iwate-ed.jp/tantou/joho/it_use/timeshift/index.html

4 「要約とは」A4  2p         H.H
 光村6年国語の教科書に載っている「言葉は動く」という文章では,「要旨をまとめる」「小見出しをつける」という活動をすることになっているそうです。そこで私たちもこの教材を全文を読まないで,一段落ずつ「要約」をしてみました。
 すると,どうも普通云われている「要約のしかた」で文章をまとめていくと,次の文章にあわない部分が出てくるのです。
 ここではうまく説明できませんが,とにかく「問題提起分があるからこれが大切」とは云えない文章もあるのです。これは文章を書く人が,「教育界で指導しやすく書いているわけではない」から起こることでしょう。今回のこの「言葉は動く」という文章も,基礎基本を学んでいる6年生には不釣り合いなのかもしれません。
 赤本などを見ないで,まずは自分で教材研究をしてみることで,子どもたちの躓きやすい部分に気がつき,指導へのヒントやポイントが分かるようになると思いました。それにしても国語は難しいなあ。もっとすんなりと文章を読んで感想を語り合ったり,その背後の話を膨らましたりして進める授業ってできないのだろうか…。
 「読み」に関する参考図書もいっぱい紹介してくれました。

5 「MY BOOK」B5  1p       K.H
 紹介してくれたのは,以前,サークルでも話題に出ていた金森さんの『子どもの力は学びあってこそ育つ(角川新書)』です。
 現場では「学力低下」が叫ばれ,授業時数の確保に躍起になったり,「教師の指導力不足」を補うために研修が増えたりしています。もっとゆったりした気持ちで子どもたちと接することができないものかと思ってしまいます。
とHさん。
 この教育改革路線は,たぶんどこかでまた壁にぶち当たり,揺り戻しが来ることでしょう。私たちはそのときになって慌てないように,常に子どもたちの方を見て授業実践していきましょう。

6 「3年生と「木と動物と夕焼け」」B5 4p     M.O
 『たのしい授業・2011年9月号』を読んだときから一度やってみたいと思っていた作品に取り組みました。
 授業の進め方は
①アフリカの写真を見せる(動物がシルエットになっているやつ)
②夕焼け空を描く(キミ子方式で)
③地面・草・木を描く
④動物シルエットを選んで切り取り,貼る
というものです。これだけで,とても見映えのする作品が仕上がります。3年教室の前を通った先生方はみな口をそろえて「すばらしい!!」と云ってくれました。
 小学4年生以上なら安心してできるでしょう。私がやった3年生以下では,少し指導上の予備活動が必要になると思います。カッターの使い方を先にやっておくとか,キミ子方式で空の絵を体験しておくとか…です。

7 「新居信正・教育現場より愛をこめて」 A5 4p        M.O
 新居信正先生の講演記録・第2弾です。時間がなくて今回は3ページしか追加できませんでした。続編をご期待下さい。

8 授業書《生類憐みの令》B5 36p           紹介 M.S
 仮説実験授業の「道徳と社会」の授業書の中で,私の一番好きなのがこの《生類憐みの令》です。
 私はこの授業書を教師1年目からやってきました。ふつうの仮説実験授業では発言をしないような子も発言し出すという現象をよく見ました。動物に関わることなので,ちょっと控えめな女の子も云いたいことが沸いてくるのだと思います。
 今回,低学年でもできるような原稿を手に入れたので,それをもとにこの授業書の内容を紹介してくれました。
 1時間ものの道徳だけでなく,社会と法律と道徳というものについてじっくりと考えることのできる授業書をやるのもいいものですよ。
 絵カードは私がもっていますので,いつでも云って下さい。貸し出ししますよ。

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