珠洲たの通信・2011年7/8月号

2011年度

 みなさん,お元気ですか?
 2学期も早2週間が過ぎようとしています。調子はどうですか?
 うちの学校は,運動会が春に終わってしまっているので,9月最初からじっくりと授業に取り組んでいます。こういうリズムもなかなか気持ちのいいものです。ただ,9月後半には,5,6年生の宿泊体験学習が2週間にわたって入ってくるので,けっこう慌ただしくなってくることが予想されます。当然,高学年の先生方はすでに慌ただしくなっています。
 わたしは,地元の祭礼の準備で,8月末から土・日がすべてありません。祭礼の準備といっても,仕事半分・飲むのが半分ですが,これは祭りを盛り上げる以上はしかたありませんな。もう50をまわったというのに未だに「若衆」という法被を着なければならないほど,若者が少ない…これはうちの地区だけの問題ではありません。今後,珠洲の祭りはどうなっていくのでしょうかね。
 そんなわけで,この通信が届くのもたいへん遅くなってしまいました。すべてはわたしの不徳の致すところです。ご容赦のほどを…。
 さて,今年は,8月初旬に久しぶりにサークルの1泊2日の合宿研究会をやってみました。10名の人が参加してくれて,なかなか盛況な会になりました。

■7月・8月の例会の参加者(10名)
 S.N(N町U小)  M.S(S市T小)  M.O(N町U小)  K.H(S市M中)   M.N(W市K小)  K.Y(W市K小)  T.M(A町A小)  A.Y(K市?小)  H.H(S市S小)  飛び入り 1名

7月のサークル例会

7月の写真

話題になった本

資料の紹介

1 「お気楽たより・2011年7月号」B5 4p          M.S
 内容は「かけわり図 その3」「《足はなんぼん?》「ましちゃん」「わっ! ゴム印」です。
 「かけわり図」を使った授業は,2単元目に突入。かけわり図のおかげで,文章題もほとんどができるようになったみたいです。また,一あたり量にも目が行くようになり,「はばが22㎝の本立てに,あつさ3㎝の本を立てていきます。本は何冊立てられますか。」という問題にも,クラスの全員が隠れた<一あたり量>を見つけて,かけわり図に「1さつ」と書けるようになったそうです。さすがですね。
 「あまりのあるわり算」の単元でも,単位に丸をつけたりというちょっとした工夫で,単元末のテストが100点3人,95点2人,90点1人,85点2人という成績だったといいますから,たいしたものですね。
 また《足はなんぼん?》の授業書をはじめてやってみたということですが,名和昆虫博物館の名和哲夫さんさんが用意してくれたカラー版の拡大写真のおかげで,毎回盛り上がって進んだようです。
 「ましちゃん」は峯岸さんの道徳プランの一つ。子どもたちの心に響いたという実践。
 「わっ! ゴム印」は,『ものづくりハンドブック・7』に出ている超簡単ものづくり。ふつうの輪ゴムだけでなく,ちょっと小さめのものと太めのもの(市販のテストをまとめてあるようなヤツ)を用意したので,いろいろと工夫されたオリジナルハンコができたようでした。
 あと,「書けない話題」というのもありましたが,ここでも書けないので,あしからず。

2 「私の人生のナビは?」 B5 4p        M.S
 中さん主催の「震災と原発被害について考える~被災者の立場から,支援者の立場から~」という会の報告をしてくれました。
 Sさんが紹介してくれた中で印象深かった部分を再紹介します。
□今回の地震で改めて訓練の大切さを思いましたよ。だって,電源が切れて校内放送なんてないわけでしょ。でも職員は,ちゃんと考えて子どもたちを避難させたし,子どもたちは避難しはじめたもんね。(志田)
□正直言ってもらって困るのは「応援メッセージ」。捨てるわけにはいかず,かといって貼る場所もない…(同上)
□人生のナビを「世界平和」にセットしたら,なんでもなくなりました。(柳沢)

 さらに,この会に参加したSさんの感想に,
 実際私の中では,それでいいのかと思ったりもするのですが,そうせざるを得ない状況が,福島の至る所にあるんだろうと思います。
 「生きているだけで丸儲け」…私も最近,この言葉がぴったりだと思うようになりました。

というものもありました。そのとおりだなあ。
 あなたの「人生のナビ」は,どこにありますか?

3 「My BOOK 2001年7月号」B5 2p        K.H
 算数関連の本を2冊紹介してくれました。『子どもがよろこぶ算数・数学』(仮説社)『かけ算・わり算』(日本評論)です。
 いずれの本も,数学教育協議会が開発した水道方式量の理論かけわり図などについて,とても分かりやすく書かれています。
 算数は子どもたちにとって段階的に学んでいく必要のある教科です。それは教師にとっても同じことだと思います。<5年生の担任になったから5年生の算数の教科書を開いて教え方を勉強する…>という教材研究をやっていたのでは,場当たり的なことしかできないし,楽しくしかも分かる算数の授業を組むことはできません。数や量の認識について,その原点から学んでおくことは,どうしても必要です。
 大学の教職課程にもピアジェなどを勉強しましたよね。で,それが自分の教材研究に生きているかどうか…だと思うのです。
 「この単元をどうしよう」ということだけではない教材研究・教科研究をしていかないといつまでも場当たり的な授業をしているだけになります。もちろん,一点突破でいきながら…です。最初から大風呂敷を広げてもなにも包む物がないという風になりかねませんから。

4 『「煮干しの解剖」の感想』 B5 4p      M.O
 1学期の理科の時間の最終コマで,6年生2クラス同時に行った「煮干しの解剖」の感想文集です。どの子も楽しんで作業をしてくれました。この日は,ずっと休んでいたJ子も参加しての授業だったので,私もうれしかったです。
 煮干しの解剖は『煮干しの解剖教室』(仮説社)に詳しいです。これを見れば,初めての人でもOK.

5 「Jとの2週間」B5 12p                M.O
 4月からずっと学校を休んでいたJ子。そんな彼女が,突然学校に来だしました。結局彼女は夏休みまで休むことなく学校に来ることができました。そのJ子との2週間をまとめてきました。
 J子とどんなつきあい方をしていけばいいのか。
 不登校になるのは何が原因なのか?
 いろいろと考えた2週間でした。
 わたしは担任でも元担任でもありません。だからこそ,やれることもあるのかも…と思ってつきあってきました。
 後日談…仮説の全国合宿研究会では,わたしはこのレポートを持って不登校分科会に参加しました。そこで「不登校という現象はエネルギー不足の状態である」ことを学びました。
 実は,不登校の原因を見つけたつもりになって,いろいろ対策をとっても,なかなか学校に来れるようにはなりません。それは本人がエネルギー不足の状態だからです。どっかでエネルギーをためていかないと,なかなか学校に来れるようにはならないのでしょう。

6 おもちゃ「ジェスチャーゲーム」 紹介  M.S
 カードに書いてある言葉を見てジャスチャーをしている間に,ある程度の時間が経ったらカードが落ちていくというおもしろいおもちゃを紹介してくれました。
 実際にやってみましたが,スリルがあってなかなかいいです。英語で言葉が書いてあるので,外国語活動の一環として使えるかも知れません。カードさえ作れれば,いろんな所に応用ができるかも。なんというおもちゃでしたっけ??

7.その他
 その他に,ドラえもん日本地図ボンテン分子模型セットハガキ一枚で人がくぐれる輪を作る方法などの話題がありました。

8月のサークル合宿

 金沢から珠洲に帰省していたメンバーも参加しての,1泊2日の合宿を行いました。会場はラブロ恋路。
 内容は,今年の仮説実験授業全国大会(宗像大会)で学んできたことの交流というか還流でした。わたしが全国大会から帰ってきたのが31日(Sさんはなんと8月1日)。この会は8月2日~3日というスケジュールでした。過密すぎ!!!

 合宿でやったことを思いつくままにあげてみます。
○授業書体験1…《1と0》(完成された授業書で数学の基礎基本を学べます)
○授業書体験2…《放射線とシーベルト》(その問題点や議論点も含めて)
○分科会報告1…不登校分科会の報告「J子との2週間」(O),「中さんの資料」
○分科会報告2…ものづくり分科会「3年生との楽しい図工」(O)
○ものづくり…漢字ブーメラン,色紙でつくるカエル・アルソミトラの種,紙ホイッスル
○水道方式とかけわり図入門の話
○震災関連の話
○売り場で売っていたモノの話 など

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