例年よりすごく早い梅雨明け。あけたとたんに真夏日のような日が続きます。梅雨に入ってからも,プールに入れるときが多くてビックリ。すでに6回くらい入っている学年もあるくらいです。しかも,いつもなら「ちょっと寒いかも知れないけれども無理して入ろう。入る機会がなくなるから…」といって入るのに,今年は,寒くもなく,しっかり入れます。不思議です。
さて,昨日(9日)のニュースで「南スーダン共和国が独立」という話題が流れていました。こうなると気になるのが国旗です。どんな国旗になったのかというと,右のようなものです。今までのスーダンの国旗に似ていますね。決定的に違うのが「星」です。この★は,「ベツレヘムの星」と言ってキリスト教を表します。今度の独立騒ぎには宗教が絡んでいることが分かるでしょう。詳しいことは私のブログや新聞記事をご覧下さい。
さて,学校ではそろそろ1学期の成績処理の時期です。「学力向上」ばかりの教育現場ですが,楽しさの伴わない学習は,子どもを勉強好きにはしてくれません。逆に,子どもの時に「勉強することが楽しかった」という経験があれば,大人になっても,必要ならば自分で学習してみる気にもなるでしょう。
■例会の参加者(7名)
S.N(N町U小) M.N(W市K小) M.O(N町U小) K.H(S市M中) N.S(S市T小) H.H(S市S小) K.Y(W市K小)
資料の紹介
1 「お気楽だより」 B5 6ぺ M.S
「もし原その後」「かけわり図その後」「国語が進まないわけ」「キャリア教育」の4つのお話が入っています。
「その後」2本は,いずれも以前紹介した学習の続きです。
発泡スチロール球で分子模型を作ったそうです。私はボンテンを使ってやりました。この間読んだ本の中に「分子模型を作るとき,発泡スチロール球に色を塗りながら,これが酸素なんだなあ…とか考える時間があって,あれが大切なのでは」というようなことが載っていました。確かにそんなことも言えそうです。なんでもはやく作ればいいというものではないでしょう。
「かけわり図」については,うちの学校でも話題になっています。一度しっかりと学習会を持った方がいいようです。新居方式で教科書を料理する方法は,決して一般化していない(当たり前か)。子どもたちには算数も好きになって欲しいなあ。
「国語(の教科書)が進まないわけ」は,作文の時間の導入にあったことに、改めて気付いたという話です。
書くことの前には「書きたいこと」があるはず。まずは,その書きたいことを一人一人に持ってもらうことが大切なのに,現場では,「どう書かせるか」「如何にうまく書くか」ばかりの様子。「書きたいことなんてな~い」と言う素直な子がいて初めて教師は「なぜ書かせるのか」を考え出すのでしょう。「なりきり作文」の例はおもしろかったです。わたしも外国語活動で「なりきり会話」をやりました。7月の例会で,紹介しますね。
「キャリア教育」…よく分かりません。労働者教育という視点でやれば,いろいろと広がりそうですが,どうもそういう方向には進めないようです。もともとやる気がないのなら今までの教育内容を「キャリア教育」の視点で切り取ってやればいいだけですから。
2 「学級活動指導案」 A4 3ぺ M.S
先に述べたいわゆるキャリア教育用の指導案です。これがどうしてキャリア教育なの…人間関係づくりも大切なんだそうです。そんなことを言い出せばなんだって大切ですよね。
指導案には「人間関係形成能力アンケート」なるものの結果が載っていました。この項目をそのまま職員室の「キャリア教育を行う先生方」にもやってみてもらいたいです。果たして肯定的な回答をするのは何%くらいでしょう。楽しみだなあ。
1年間,ご苦労様だけど,せっかくやるんだから<何か>は得て下さいね。
3 「すずたのレポート」A5 2ぺ M.N
さっそく「かけわり図」を使ってみた…という話です。「かけわり図」を高学年から導入する方法は,2年生のかけ算の絵図やタイル図にもどってみることです。そして,「一あたり量」をしっかり意識させて問題を解くようにするのです。
Nさんのレポートには,単位あたりの話と割合の話がありました。割合の問題は,かけわり図以外に別にクリアしなければなら問題があります。私はそれを新居先生から学びました。新居先生のような指導者がいなくなった今,私たちが伝えていかなければならない部分なのだろうなと思います。それらについて,1時間くらい時間をとって問題点とその解決法を暴き出しませんか。夏休み中にでも…。
もう一つの話題は,「葉っぱのデンプン反応がうまくいかなかった」というものです。これもやったことのある人しかわからないものです。私も「あんまり反応しなかったなあ」と思ったこともあります。
物の本によると,朝からずっと直射日光が当たっていた葉を,午後の授業で採ってきて見るとちゃんと反応するって書いてあります。そりゃそうだろうけど,いつもいつもそんなにピッタリと理科の授業があるわけではありません。
ま,曇の日はまずダメだと思っていた方がいいですね。
シロツメクサなどもよく出るはずなのですが,秋の日差しだと「あれ?」ってときもあります。これも子どもたちと試行錯誤するつもりで調べればいかがでしょうか。
そうだ,夏休みの課題にもなるかも。ジャガイモの葉っぱを1枚ずつ2時間おきに調べるってのはどうですか? おもしろそう。ついでに天気との関係も…。
4 「MY BOOK 2011年6月号」 B5 1ぺ K.H
以下の3冊の本を紹介してくれました。
①たのしい授業編集委員会編『仮説実験授業をはじめよう!』(仮説社)
②板倉聖宣著『科学と方法』(季節社)
③鎌田實著『いいかげんがいい!』(集英社)
①の本は,仮説実験授業ってどんなものなのか,これから始めたいけど…という人にとてもいい本です。初めて仮説実験授業をする人は本書と『仮説実験授業のABC』を読んでみて欲しいです。私のように,仮説をやることが当たり前になっていても,毎月,仮説関係の文章を読んでいます。『たのしい授業』を隅々まで読むだけでも,ついつい身についてしまう<教育現場の常識>を払い落とすことができます。それでも,この<常識>ってヤツはもともと空気のように身の回りにいっぱいあるから,染まらないようにするのは大変なのです。だから時々,本腰を入れて,文章をじっくり読んでみたくもなるのです。
②はそういった気持ちに合う「じっくり読む本」です。もう40年以上も前の本です。「仮説実験授業は人の認識にどう関連しているのか」「科学史の成果が仮説実験授業にどう生かされているのか」-そんな質問に答えてくれます。板倉先生の初期の論文が収められています。第2部はちょっと難しいと思いますが,第1部と第3部だけでも読んでみてください。
③はもっと気楽に生きようという本です。大賛成です。学力・学力って子どもたちを追い詰めないでください。子どもたちは必要だと思えば学びます。だって好きなことなら私たちより詳しく知っているし,調べようとしているじゃないですか。たまたま学校の学習内容の定着が悪かったり,文章表現が下手だったりするだけで,なんで国家をあげて大騒ぎするんですか? 本当に,つきあっていられません。が,立場もあるので,つきあう振りはしています。
5 「6年学級通信」 A4 2ぺ H.H
しばらくぶりにサークルに顔を見せてくれました。昨年度は組合の役員をしていたのでとても忙しかったんです。
来ていきなりの熱い語り。『あいつもともだち』という絵本を使って道徳の授業をしたというものです。
そして,最後に「今の自分は、この絵本に出て来た最初のキツネと最後のキツネと最初のヘビのどれに近いと思うか」をノートに書いて終わりました。
ってのが,Hさんらしいですね。子どもの意見を一部紹介してみましょう。
・最初のキツネ…子ども大会のとき,だれにも話しかけられなかった
・最後のキツネ…悪口をいっていた自分がイヤ。今ではもうめっちゃめっちゃ大好きです。
・へび…自分から声が出ず,みんなのところにも入っていけない。
6 「加賀百万石の殿様」 A5 12ぺ M.O
以前,Sさんが持ってきた「徳川将軍」の話に刺激され,しかも自分が加賀百万石の地元に住んでいながら,あまりにも加賀の殿様について知らないことに思いを致して標記のレポートを作ってみました。自分の知らないことを予想を立てながら調べている時って一番楽しいです。で,その作ったものが他人にも喜んでもらえばもっといいのですが,今回はあまり喜んでもらえなかったようです。(^^ゞ) まあ確かに,「こんなことを知って何になる」って感じの内容だからなあ。
ところで「ウィキペディア」では,前田利家を加賀百万石の藩祖としていて,第1代殿様にはしていない説明が多くありました。でも普通は,利家を第1代として数えているようです。江戸時代が始まってから加賀藩が認められたとすれば,すでに利家は死んでいるので第1代とは言えなくなるのですが…。どうしてなの? だれか教えて!
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他には『伊丹万作著「演技指導論論」を読む・その3』(O),舞肌レンズ(写真:詳細はブログに掲載)・どうぶつ将棋(S)などがありました。
夏休みはなにか合宿のようなことができないかという話も出ています。次回のサークルで日程を見てみましょう。「かけわり図」や「割合の指導」,授業書体験などできればたのしいんですけれどもね。
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