珠洲たの通信・2009年4月号

 お久しぶりです。4月号をお届けします。
 というのも,5月には和倉温泉で体験講座を開くことになり,サークルの例会もこの講座の開催にかえることになりましたから。
 4月から2ヶ月。さすがに2ヶ月は長いです。いろんなことがありました。
 私事で言えば,5月には広島・宮島へ行ってきました。世界遺産巡りです。今までに3度行ったことのある原爆資料館(広島平和記念資料館)ですが,今回は2時間以上もかけてじっくりとまわりました。ほとんどの説明板を読んだと言ってもいいくらいです。また,月末には京都の仮説の講座(社会の科学)にも参加してきました。県外で初めて講座を担当しましたが,あまり緊張せずにできました(Yさんもいっしょに行ってきました。力強かった!。このときの画像がこのブログに載っていました。) そりゃあ授業書があるもんね。このときに配布した資料は,6月のサークルに持ってきますね。
 で,地元でも会を開いたので,5月は,本当に充実した一ケ月でした。
 6月にも東京へ行きます。これは組合の動員で(しかたなく)行くのですが,その日のうちに帰って来れないことをいいことに,そのまま東京で,次の日丸一日ひとりで過ごします。全くの自由時間です。それで今のところ,「ハンセン病資料館」「国立科学博物館(世界天文年だよ~)」へ行ってくる予定です。あ,もちろん寄席にも行きます。多分。
 そして,そして,7月22日には上海(というか杭州)で皆既日食を見るつもり(でも上海は大気汚染が激しいらしく,日食を見れない可能性も高いよう。それもまたいい経験でしょう)。その後は,仮説の全国大会に出席予定。忙しくて,楽しい人生!
 学期末まであと1ヶ月。
 何か授業書をしようかなあ。
 そうだ!
 4年生か5年生と≪ドライアイスで遊ぼう≫か≪ロケットと反動≫でもやろうかなあ。夏は涼しいドライアイスか,少々水をかぶったっていいロケットで乗り切るか。

■4月の例会の参加者(6名)
 T.M(N町U小)  K.H(S市M中)  M.O(N町U小)  K.Y(N市W小)  M.S(NYSB)  T.M(NYSB)

資料の紹介

1 「新生活」 A4   4ぺ            K.Y
 この4月から,希望が叶って小学校に異動となったYさん。しかも,母校だそうです。家から車で3分だって。しかし,担当は,やはり…というべきか,特別支援学級となりました。
 しかし,しかし…その担当のあり方というのがとても尋常ではないんです。
 昨年まで普通学級にいた子のための新しい学級の担当らしいのですが,その子には,その新しい学級の存在を隠したままの担任という,なんとも不思議で,あり得ない話でした。ここのところはとても微妙な内容なので,これ以上文字にすることは遠慮しておきます。
 5月にお話を聞いたときには,ずいぶんと「僕の先生」という感じで子どもとつきあうことができてきているようで安心しました。
「これから,少しずつ楽しいことをやっていきたい」というYさん。その子とどんなドラマを作っていくのか,続きのお話を聞くのが楽しみです。

2 「年中行事?」 B5    4ぺ     M.S
 今年もまた,同校での勤務となりました。
 担当する子どもは,2年前に担当したキョウヘイとナルミとハナコ。キョウヘイにとっては3度目の担任になるそうです。幸か不幸か!?
 そんで,手はじめに「5+3=?」と聞くと,…2年前にできたはずのこの問題がすんなりとはできなくなっている…そんな姿にビックリして,「同じような問題,前のノートでできているじゃん」とキョウヘイに聞くと,「これを使えばできるよ」と言って,筆箱の中にあって出してきたのが一枚一枚のタイル。キョウヘイは,タイルを5枚,3枚とだして,それを順番に数えて答えを出すことをやっていたのです。
 2年前は,5のタイル(固まりとして)を思い浮かべてそれに3のタイルを足して…とやることができていたのに,それが「数えたし」にもどってしまっていたのです。
 そこで反省。
ある程度,次の担当者には説明をしていたのですが,きちんとタイルを用いた授業を見せなかった私が悪いのです。(S)
 しかし,その反省,待って下さい。
 自分の教えた<解答までの方法(解き方,導き方)>を,次の担任が取り入れてくれないかも知れないことは,何も養護学校に限ったことではありません。公立の小中学校でも指導者が替われば,指導方法も変わりますからね。だから,「本校では指導方法を統一しよう」という話も出たりするのですが,なかなか現場で実現するのは難しいことです。なんせみんなプロ意識がありますから。あちらからの希望があれば,こちらの方法を教えたりもしますが,何もないところで,強制はできませんからね。
 私は,子どもたちに,「次の先生がどんな風に教えるのかわからないけど,自分のやりやすいやりかたでやりなさい」と言ってお別れすることもあります。特に算数やノートの使い方などの話で,です。
 ただ,養護学校では「個別の支援計画」などといって,その教育内容までもが担任に任されています。そうなると,小中学校とは比べものにならないほど担当者によって教育の中身が違ってくることになるのでしょう。
 そんなことを感じる4月。
 それが彼女の年中行事ってわけです。

3 「子どもの成長と変化」 B5   4ぺ   M.O
 昨年担任した子どもたち。今年は級外になった私。
 昨年も,けっこう意識的に「ある子たち」を表舞台に出そうと行動した1年でした。今回は,その中から,2人の女の子についてまとめてみました。
 A子は,力があるのにそれを表に出さなかった子。
 私はあえて後期,勝負に出ました。くわしいことはレポートに譲りますが,6年生になった今,彼女は,児童会の運営委員として立派に働いています。
 B子は,極端な男性嫌い。授業中でも全く男子を寄せ付けません。特に活発な男子は嫌い。これには時間がかかります。これも,意識して「男子がB子を認める場」「B子が男子を認めざるを得ない場」を少しずつ作ることでなんとか克服していきました(これは「仮説実験授業をしていました」と言うことと同じ)。そして,彼女もまた,今年度,もう一つのクラスから児童会の運営委員として立候補し,仕事をしているのです。私もビックリする変化です。だって,5年生の4月には「蚊の鳴くような声」しか出さなかったんですから。
 そんな子どもの変化を見ていると,まさに教師冥利に尽きるというものです。

4 「仮説実験授業初体験の子どもの感想」 B5  2ぺ  M.O
 4年生にとって初めての仮説実験授業《自由電子が見えたなら》の授業。2クラスで熱い討論が起きています。
 その最初の授業での感想です。
・プリント問題で,1円玉も5円玉もつかないと思っていたけど,じっけんしたら2つとも明かりがついたのでおどろきました。みんなでいけんを出し合ったのがうれしかったです。(りか)
 「うれしかったです」なんて,こっちこそうれしくなっちゃいます。
 この授業は,5月末に終わりました。
 授業終了後の感想もとったので,次回に,まとめて持ってきます(6月のサークルの記録を見てください)。
 今回は,授業をした対象が,原子も習っていない3年生に限りなく近い4年生ということで,「自由電子というものをどのようにイメージさせるのか」に苦労しました。が,今回はいいものを手に入れたので,こんな私でもどうにか進めることができました。とにかく,詳細は次回に。

5 「拝啓 Tくんのお母さんへ」 B5  2ぺ  M.O
 昨年度,交流学級の担任として受け持っていたT君のお母さんから,この年度末に手紙を頂きました。
 それに対する返事を書いたのを持ってきました。
 T君のお母さんは,最後に出した「学級通信」を大変喜んでくれて「宝物にする」って手紙に書いておられました。この通信は,Tくんと学級の子どもたちとの成長を感じた<最終の体育の授業の様子>を書いたものです。
 こうして,担任と保護者とが,手紙を交換したり,お話をしたりするのはとっても大切なことだと思っています。だから,私は,ずっと前から,子どもの保護者や家族の方とお話するのが大好きでした。よく「懇談会は苦手なのよね」っていう人もいますが,私は授業参観も自分を見てもらうチャンス,懇談会も自分を知ってもらうチャンスだと思ってつきあってきました。ま,そんなことを言えるのも,仮説実験授業をはじめとするたのしい授業があったからなんですけれどもね。

 このほかに何かあったような気がしますが,完全に忘れております。なんせ2ヶ月は大きい。
 次回は,いつもどおりです。
 1時間ほど,授業書案《徴兵制と民主主義》を体験してもらうつもりです。ホットな授業書案です。気楽においで下さい。

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