みなさん,いかがお過ごしですか。
もうすぐ夏休みですね。といってもわれわれ教員は,夏季休業中もさまざまな出張や研究会への出席もあり,何かと慌ただしいとは思います。
だがしかし,日常の授業からはなれて,教材(や「教材もどき…私はこれが好き」)と向かい合える時間は,たっぷりあります。しっかり充電して2学期に備えたいものですね。
さて,先月のサークルは3名でした。
そんで,その3名で竹田かずきさん作成のプラン《徴兵制と民主主義》という授業書をやってみました。授業書を進めるうちに「徴兵制」に対するイメージが変化していく自分に気づきました。こういう授業は<目先の学校の授業のことだけ考えている生活>の中からは体験できないことです。学習指導要領準拠の講座にどれだけ出てもいてもダメですね。幅が狭ますぎます。薄っぺらい指導要領を飛び出した教材への関心も失いたくありませんね。教師自らが,その考え方を深めるためにも,幅広く学び続けていきたいものだと思います。
さて,7月5日(日),来年の全国大会の会場になるであろう「のと楽」へ行ってパンフレットをもらってきました。そしてまた,いくつかの打合せもしてきました。その帰りには能登空港にも寄って,能登PR用のポスターも手に入れてきました。これを全国大会の売り場に貼っておくつもりです。くわしいことについては,能登大会MLや次回のサークルでSさんがまとめてきてくれると思います。
この度のメンバーたちの「全国大会実現へ熱い思い」を受けて,私は,今年の岩手鶯宿大会までに「のと大会専用サイト」を作ることにしています。ドメイン取得の手続きは済んでいます。ドメイン名は「kasetu-noto210」です。もうすでに「2010年のと大会」が出来るという前提で作っていきます。まだネットでの検索には引っかからないと思いますが,1週間もすればトップページが検索できるようなるでしょう(期待をこめて待っていて下さい)。
まだ工事中ですが…大会までにはなんとかしようと思っています。
■6月の例会の参加者(3名)
M.O(N町U小) M.S(NYSB) K.Y(S市H小)
今月の写真
資料の紹介
1 授業書体験《徴兵制と民主主義》 A5 44ぺ 紹介 M.O
今回のサークルのメインは,何と言ってもこの授業書体験です。
この授業書(案)を,一度誰かとやってみたいと思っていました。
5月の末,京都での「社会の科学体験講座」へ行ったとき,作者の竹田さんにプランをいただいてきました。
実は,このプランを作った竹田さんは学校の教員ではありません。デザイナーのような仕事をしています。おもしろいでしょ。仮説実験授業研究会って,そんな人も会員として,ちゃんといろんな仕事をしてくれています。「考え甲斐のある問題」は,教育現場の外からも見えるんでしょうね。
本授業書(案)は,
第1部 徴兵制の歴史
第2部 徴兵制に関する義務と権利
第3部 現代の徴兵制
の3部立てになっています。その内容は,古代アテネからナポレオンの時代,そして明治維新時の各国の様子など多岐にわたっています。そして,それらの出来事が年代を追って出てくるのではなくて「考えるべき視点」に沿って出てきます。問題をといていくうちに,だんだんと予想があうようになってくるのも,仮説実験授業の考え方に沿って作られているからでしょう。
「徴兵制は軍国主義の最たるもの」「民主主義やヒューマニズムと相容れないもの」と思っていた前提が音を立てて崩れてくるたのしさを味わうことが出来る授業書でした。
憲法,国民,民主主義,国を守るということ…などについて,この夏,再度,考えてみたいと思います。
2 「授業書《世界の国旗》のための参考書など」 B5 4ぺ M.O
京都宇治での「たのしい<社会の科学の授業>への招待」で《世界の国旗》を担当したときに,参加者に配布した資料を2つもってきました。
その一つがこれ。
はじめて《世界の国旗》をやる人のために,「国旗カードの手に入れ方」や授業を進めるときに参考になるサイトや本などをまとめてみました。
今回の講座のために,新しく調べるために,初めて手に入れた本もあります。
こういう講座を担当すると,今までの自分の授業を振り返ることにもなるし,さらに深く勉強する機会になるので,講座の準備そのものが楽しくなります。仕事をあたえられるのに「誰かのためになっている」と思うと,全く苦ではなくなるんですから不思議です。
そんなわけで,夏のKITの「サマー・サイエンススクール」での<ドライアイスの授業>も楽しみです。マンネリ化しないようにしないとね。
3 「家庭にも広がる『フラッグス』」 B5 3ぺ M.O
講座のもう一つのお土産が,この資料。
《世界の国旗》の授業を終えた子どもたちが国旗トランプ『フラッグス』に夢中になる様子をまとめてきました。《世界の国旗》をみんなで楽しく勉強したからこそ,こういうトランプで遊ぶことが出来るのです。
まずは「たのしい授業」の先行が必要な所以です。
4 「日常的に《世界の国旗》を」 B5 1ぺ M.O
《世界の国旗》の授業を終えた後,国旗が気になるのは子どもたちばかりではありません。教師である私も,今まで何気なく見過ごしていたニュースの中の国旗や地域の旗に関心が向いてしまいます。そして,ついつい「この旗はどんな意味があるのだろう」と調べたくなってしまうのです。まさに,「総合的な学習」をやっている自分を発見したりするんです。
その一例として「ボリビア共和国の国章」の話題をまとめてみました。
ボリビアという国名は,6年音楽に出てきたのです。くわしくはレポートをご覧下さい。
5 「『和風ペン立て』を作りました」 B5 4ぺ M.O
初めてのものづくり。和風ペン立てを,6年生と作りました。
「しっかりした設計図」と注意点が書いてあって,その通りやればだれでもできるように準備されています。そこらの説明書は書いてあるとおりにやってもうまくできなかったりすることもよくありますからねえ。
最後に6年生に書いてもらった感想も,とてもいいものでした。
9割以上の子が「楽しかった」と書いてくれました。また感想に「マネすることの効用」について書いている子もいました。完成したペン立てを見て「なんどもなんども自分の作ったのをながめました」なんて,いい感想でしょ。
みなさんもぜひ牛乳パックを使った「和風ペン立て」を作ってみませんか。きっと牛乳パックには見えない作品ができあがりますよ。
6 「小学4年生との《自由電子が見えたなら》」 B5 4ぺ M.O
今年,級外になった私は,4年生から6年生までの授業に出ています。
4年2クラスとも,理科を担当しています。
そんな子どもたちとの出会いの仮説実験授業は《自由電子が見えたなら》です。この授業書を最後までやったのは,中学に勤めていた頃のこと。ずいぶん前になります。今回は第2部までやりました。
今回,小学生と初めて授業するにあたり,いろいろ考えたことをまとめてきました。もちろん,子どもたちの感想も入れておきました。感想の中には仮説実験授業の本質にせまるものもあって,まとめている私もうれしかったです。
教科書の進度も気になるので,仮説ばかりもしていられないのですが,なるべく早く教科書を終えて,じっくりと科学を楽しませてあげたいです。討論も大好きだし,考えるのも大好きな4年生と1年間楽しくやれそうです。
7 「のとたのしい授業体験講座」 B5 10ぺ M.S
5月16日~17日,和倉温泉「のと楽」で開催された「のとたのしい授業体験講座」の参加者の感想をまとめてきてくれました。
いつもながら,会を主催するって楽しいですね。
主催者が一番楽しめると思います。
今回も初めて参加した人が5名もいたし,もちろんリピーターもいたし,常連さんもいたし,結果としてはとてもいい会が出来たと思います。
私の怠慢でまだHPにはアップしていませんが,夏休みまでにはなんとか参加者の感想をアップしておきたいと思いますので,参加できなかった方はそちらの感想をお読み下さい。そして次回,こういう講座があったときにはぜひ参加してみて下さい。自分自身が楽しく学ぶことで,明日の授業への意欲がわいてくると思います。
今回の仮説社の売り上げは約90000円でした。イタクラ係数(売店での売上高を参加費で割ったもの)は約1.2で,参加費(2日間で4000円)はまあまあ妥当だったようです。でも5000円でもよかったかなあと思っています。それくらいの価値のある講座だったと思います。
8 「お題 二つ」 B5 2ぺ M.S
まずは,『たのしい授・2009年6月号』に紹介されていた「オオトカゲ」を作ってみたよ,というお話。子どもたちは興奮して作った様子。まるでペットのようにして学校中を引っ張り回していたそうです。楽しそうだなあ。新聞紙で作れるってのがいいです。Sさんは,オープンキャンパス?の時にも参加者のお子さんたちと作ってみたそうですが。やはりとても人気だったようです。おそるべしオオトカゲの威力!
話題のもうひとつは,算数の指導上の悩みとその方法について。
「6-3」の計算を,「5の分解」を利用して指導しているという説明がありました。これは引き算の素過程(水道方式)でいうと「減加法」と呼ばれている方法です。5のタイルを学んでいる子たちにとっては,この考え方の方が減減法よりもいいでしょう。10のカンヅメが出てきたときにも有効になる考え方が減加法です。
このほかには「2008年平和宣言(広島市長秋葉忠利)」「曼荼羅の砂絵の写真」(お土産,O)もありました。
7月も東京のお土産を用意しましたよ。どうぞお楽しみに…
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