珠洲たの通信・2008年11月号

2008年度

 師走とはよくいったものです。師走の「師」は,「教師が忙しくなって走るから」なんて話を職場でしたりするけど,実は,語源はよく分かっていないようです。有力なのが…次の通り。

 師走の主な語源説としては,
①師匠の僧がお経をあげるために,東西を馳せる月と解釈する「師馳す(しはす)」。この説は,平安時代末期の「色葉字類抄(いろはじるいしょう)」に「しはす」の注として説明されている。これが一番有力な説。
 このほかに
②「年が果(は)てる」意味の「年果つ(としはつ)」が変化したとする説。
③「四季の果てる月」を意味する「四極(しはつ)」からとする説
④「1年の最後になし終える」意味の「為果つ(しはつ)」からとする説。
などがあるそうです。

語源由来辞典HP

 さて,中一夫さんを迎えての入門講座はたいへん有意義なものでしたね。少しは能登の人たちにも「たのしい授業の輪」を広げることができたのではないかと主催者側として自負しています。後ほどHPでまとめます。
 今後,全国大会に向けて,さまざまなアクションを起こしていきましょう。どんなことをやっていきますか。そんな話もおもしろいですね。

■11月の例会の参加者(5名)
 M,S(NYSB)  H.H(S市S小)  M.O(N町U小)  K.H(S市M中)  T.M(N小U小)

今月の写真

資料の紹介

1 『ブログ的気楽レポ』B5   12ぺ   M.O
  今月は,B4の用紙がなくてA4紙で印刷したので,字がとても小さくなってしまいました。ごめんなさい。
 内容は,例によって金大連携ゼミの話題が2つと,不登校に関して考えていること,そして今月の本棚です。
 金大連携ゼミの報告は,電磁石の強さを計る実験方法の紹介。この実験で,ゼミの新しい内容としては終わりです。もう1本は,「寒天地層ボーリング」の授業実践報告で,これをもとにゼミで報告してきました(一応プレゼンも作っておいた)。
 今後,ゼミは,授業報告とこれまでのゼミの内容を冊子にまとめ,2月に行われる発表会?のためのプレゼン作りとなります。ま,プレゼン作りや発表の方は,私以外の人にお願いしましたので,私はほとんど終わったようなものです。
 今年度のゼミの感想は,12月のレポートに。 
 また「不登校予備軍から見えること」と題して書いたもの。
「本当の<自己>というのは現状に満足せずに<少しでも向上しようとする自己>である」必要があるのではないか,という結論。いじめられても挫けない耐性を持った子を育てようではないかという呼びかけです。
 大変危険な思想を,書ける部分だけまとめてみました。
 今月の本棚で紹介した本は,以下の通り。
○波多野完治・銀林浩編『教科の論理と心理 算数・数学科編』(明治図書,1969,191p,1100円)
○波多野完治・道家達将編『教科の論理と心理 理科編』(明治図書,1968,187p,1100円)
○高橋金三郎著『極地方式による授業の研究』(評論社,1974,204p,100円)
○茂木健一郎著『欲望する脳』(集英社新書,2007,222p,700円)
○稲垣栄洋著『キャベツにだって花が咲く』(集英社新書,2008,214p,740円)
○姜尚中著『悩む力』(集英社新書,2008,190p,680円)
○喜納昌吉著『すべての武器を楽器に』(冒険社,1997,221p,1600円)
○杉山登志郎『発達障害の子どもたち』(講談社現代新書,2007,238p,720円)
○木村哲也編『手を足をもいだ丸太にしてかえし』(巴書林,2007,256p,2100円)
 『教科の論理と心理』はおもしろかった。
 古い本だけど,民間教育団体が元気な頃の論文がたくさんあって,系統学習の大切さが語られています。『理科編』については,別レポート(下記)で紹介しました。
 『キャベツにだって花が咲く』は《タネと発芽》の授業の前に読んでおくといいですよ。こんどこの授業をするときには,年間を通した「花を見るための野菜作り」をやってみたいです。

2 「『教科の論理と心理・理科編』より抜粋」 B5 4ぺ  M.O
 今年度,ひょんな事から県教研理科部会の共同研究者になりました。位置的には義務教育段階の理科の代表といった位置づけです。地元の教研には,3年間ワザと数学に行っていたことがあるだけであとはずっと理科部会にいたのですが,県教研では,どちらかというと問題別の「環境・公害・食教育」の所に参加していたことが多かったので,久しぶりの理科分科会参加でした。
 共同研究者というのは,文字通り共同で研究するわけですが,何か,助言を求められるようなこともあります。でも,官制研究会のような助言者などというのはきらいなので,やはり共同で研究するって部分を大切にしたいです。そんで,なにか教材研究をするときの参考になればと思って,上記の本から抜粋した資料を配付しました。
 私自身が勉強になったのだから,きっとこれを読んでくれた人は,授業づくりのヒントになると思っています。この抜粋文は,HPにも載せておきますので,興味のある人はご覧下さい。

3 『徒然レポート11月号』 B5  4ぺ  M.S
 内容は「<2010能登大会>にむけて(2)」「秋の大会・参加」「これでいいのか?」「ゴールは近し」の4本です。
「能登大会にむけて(2)」では,実際に会場予定の「のと楽」へ行ってきたという話とその反応です。責任者の方は,「全館貸し切りについて渋っている様子」だったそうです。ただ仮説の会についてのイメージがつかめないので,それをどう伝えるかが今後の課題のようです。なるべく旅行者を通して交渉してもらうのが,いいかもしれません。和倉で大会を開くためには,どうしても協力してほしいホテルなので,粘り強く交渉していかないとね。
 秋の大会に行ってきたそうです。そこで中さんといろいろと交渉してもらいました。大会では〈ものとその所有〉という授業書案を体験。面白かったようです。中さんの「学力低下」分科会もよかったらしいので,12月の会の内容にもそれを入れることにしました。
「これでいいのか?」では,知的障害児の指導に関してのS氏の思いを書いています。「ウ」の書き順を一生懸命教えようとしている自分の指導に矛盾を感じていたときに,ある研究会での養護学校の先生の言葉が心に響いてきたそうです。

4 『切り紙をファイルに』    作り方指導   M.S
 12月の会に行うものづくりの紹介をしてくれました。秋の大会?で紹介されていた方法だそうです。
 今までは,切り紙で楽しく遊んだ後,その作品をどうすればいいのか,なかなかいい案がありませんでした。でも,その切り紙を使って,自分専用のファイルを作るというのはいい発想です。
 サークルでは,いろいろしゃべっていて作る時間がなかったのですが,私が自分のクラス(5年生)でやってみた子どもたちの反応は,とてもいいものでした。これなら参加者にも満足してもらえるだろうと思います。
 「講座当日は,すでに5つ折りをした折り紙を配って切ってもらうだけにしよう」というサービス精神がすごいです!!

5 『学級通信』 B5  8ぺ  M.O
 今回持ってきたのは次の通り。
・No.93 「タローラ」の生産能率をあげるために
・No.99 「音楽のつどい」を終えて(№2)
・No.102 道徳『ノーベルの願い』
・No.103 『家族』シリーズ・その2
 タローラの実践については,先月紹介しました。
『ノーベルの願い』は,「日本人が相次いでノーベル賞を受賞する」というニュースに乗り,授業にかけたもの-授業記録と子どもたちの感想です。このプランは佐藤幸司著『道徳授業改革双書7温かいネタで創る「道徳」授業』(明治図書,1992)を元に作りました。ノーベル賞受賞者が出たときには,ぜひ授業をしてみて下さい。
 また『「家族」シリーズ」というのは,家族の「お笑いネタ」を匿名で暴露しようと呼びかけて,集まった日記を紹介したものです。こういう文章を書きながら,「みんなに読んでもらえるうれしさ」「面白い文章を読む楽しさ」などが身に付いてくれればと思います。

 そのほかにも,「仮説のみなさんへ・吉村七郎さんが残した言葉」(紹介:S)などがありました。Hさんのレポートは次回に持ち越します。
 さて,次回は,今年最後の例会です。
 いつものようにサークルをした後,幸ずしさんで忘年会を行います。書類などを早めにすませて,じっくりと今年の実践を振り返ったり,来年からの野望について語りあいましょう。

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