珠洲たの通信・1999年3月号

 4月に入っていかがお過ごしですか?
 新しい担任も決まり,慌ただしい1週間を過ごしたことおもいます。かくいう私もこの1週間。時間があっという間に過ぎていき,気が付くと「もう6時か~」という毎日でした。
 この通信が届く頃には,選挙の結果も分かっているでしょう。珠洲の封建的な風土にはもう飽き飽きしていますが,牧衷さんが「でも,すこしずつ変わっているでしょ。そんなにあわてないで」と言ってくれたことを思い出し,じっくりと民主主義が根付いていってくれることを期待したいです。

■3月の参加者(6名)
M.S(珠洲市I小)  K.H(珠洲市H中)  Y.N(珠洲市M中)  R.I (七尾市A中)  M.O(珠洲市H小)  H.H(珠洲市T小)

資料の紹介

1.『学級通信・すまいる!』№29   7ペ  M.S
 3月3日の最後の授業参観の日に行った道徳の授業の子どもたちの感想文集です。内容は,山田洋次監督の書かれた『勇敢な少年』です。以前『たのしい授業』誌上でも紹介されましたが,今は,板倉聖宣・村上道子編『新総合読本2・知恵と工夫の物語』(仮説社)という単行本に収められているので簡単に読むことが出来ます。
 この文章は,その文章自体が持っている力のために必ず子どもたちに支持される授業となります。うちのサークルでは,道徳の定番となっています。

2.『仮説実験授業をとりいれた理科授業』 18ぺ  R.I
 七尾市の奨励研究として管理職に頼まれてまとめたレポートだそうです。当初予定されていた,口頭での発表会もなしになったとかで,なんかその場限りの対応がよく理解できない経緯があったようです。
 さて,このレポートは,肩肘張らない大変素直な文章で書かれています。ボクがレポートをまとめると,もっと攻撃的になったり挑発的になるのですが,そんなこともなく,「授業がうまくいかない」と悩んでいる人たちにきっと参考になるだろうと思います。
 いろいろと工夫した生徒実験も「私には,実験が楽しいというより,教師の話を聞かなくてもよく,友達とおしゃべりできるのが楽しいというように思えてならな」かったというIさん。山路さんの本に出会ったことをきっかけに「仮説実験授業」を取り入れるようになります。
 「仮説実験授業」が持っている革新性に,まわりの理解が得られなかったり,自分自身の踏ん切りがつかなかったりしながらも,子どもたちと共に授業を作ろうとする姿が読みとれていいです。
 「仮説実験授業」は,時間を気にせず子どもたちにあわせてやることが成功する道だと思います。
 なお,HP上では,一部のデータなどは省略してあります。

3.『学級通信・気球』№57   3ぺ  M.O
 《溶解》の授業での一こまです。
 「もしも溶けたものが見えるとしたら,どのようになっているでしょうか」という想像図を書くところがありますが,その時に書いてもらった絵を紹介したものです。この子どもたちは,既に《もしも原子が見えたなら》をやっているので,「水の分子の中に塩や砂糖の粒が散らばっている」というイメージが鮮明に打ち出されている絵が多くて,「さすが分子が見えとるわい」と感心した次第です。もう,何をするにもまずは《もし原》ですな。

4.『今月の本シリーズ・3月号』    6p  M.O
 今回で3ヶ月目となりましたこのシリーズ。本を読むのは楽しいのですが,こうして読んだ本の感想を書くのも結構面白いです。つまらなかった本は,そう書けばいいですからね。学校の読書感想文って「よかった」ことが前提じゃありませんか。それじゃあ,かわいそうですよね。何を書いてもいい。自分の気に入ったところの抜き書きでもいいなんていいってくれればいいのですが。
 ボクは,小学校・中学校・高校といっちばん嫌いな教科は国語で,そのなかでも嫌いなことは作文で,更にその中でも嫌いなことは「読書感想文」でした。担任の先生には悪いけれど本当のことです。だから,今は,子どもたちが喜んでくれない限りは「作文の強制」はホンのわずかにしています。
 今月の読んだ本は,以下の8冊です。
●小林よしのり×田原総一朗著『戦争論争戦』(ぶんか社,1999,1500円)
●斉藤喜博著『授業』(国土社,1990,1600円)
●福島瑞穂著『福島瑞穂的弁護士生活ノート』(自由国民社,1998,1300円)
●山崎利彦著『ただいま子育て中につき本日休診』(草思社,1995,1600円)
●筑紫哲也・CWニコル・宮本政於著『他人の問題・自分の問題』(講談社,1996,1600円)
●浦谷年良著『「もののけ姫」はこうして生まれた』(徳間書店,1998,1900円)
●菅原努・野津敬一著『太陽紫外線と健康』(裳華房,1998,1400円)
●高橋浩子著『ウインドウズファイルがわかれば“もっと”みえてくる-トラブル解決編』(技術評論社,1998,1690円)
 どれもそれなりにおもしろかったですよ。

5.『ホームページに関する新しい話題』   4ぺ  M.O
 「T’s Office カウンターサービス」というところに,ホームページを登録すると,自分のホームページにアクセスして(見に来て)くれる人の傾向を教えてくれます。「何時頃が多いのか」「ブラウザの占有率は」などが分かって,なかなか面白いのです。しかし,一方では,「そんなことまで分かるなんて」という思いから,オンラインではこっちの情報が色々漏れるのだなあという思いも強くしました。
 しかし,このサービス。実はサークルのあと1週間ほどで駄目になりました。なにか,悪さをする人が居て,変なプログラムでいじめられたそうです。今後もそう言うことが無いとも限らないので,サービスは打ち止めにしますということでした。
 というわけで,サークルにもっていった情報は今となっては貴重なものです。
 前回の金閣寺のことですが,Nさんに聞いたところ「The golden Pavilion」と書かれていたそうです。こんな固有名詞こそ「Kinkakuji」と書くべきだと思いますが…,面白いですね。

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