珠洲たの通信・1999年2月号

 中学校は卒業式も終わったようですね。小学校も,もうそろそろかと思います。
 卒業式を迎えて,新聞では「日の丸・君が代」論争が盛り上がっています。たのしい授業を目指す私たちとしても,この問題について無視するわけにはいきません。「授業の押しつけを排除しよう」という発想からすると,今の「押しつけないと歌わないから無理矢理やらせる」-というのはどう考えてもおかしいです。「国旗・国歌」(大部分の人はそう見ているという世論調査)でありながら,「押しつけないと歌わないから押しつける」という考え方が,どうもおかしいです。「国旗・国歌が必要である」ということと,それが「日の丸・君が代でよいのか」ということと,さらには,「それを押しつけることが教育的に善なのか」ということは,切り離して考えるべき問題なのではないでしょうか? なんか,それが,ごちゃ混ぜに議論されているようで,頭がこんがらがってきます。
 今年度も,もう終わり。最後の授業は何にしようかなあ。
 さて,2月のサークルは,みなさん忙しくて参加者は3人でした。しかも3時半頃から始めて,午後5時頃には終わったために,話題はちょっと少ないです。しかし,新しい人も参加してくれて,それなりに得るものはありました。

■2月の参加者(3名)
K.H(珠洲市H中)  M.S(珠洲市H小)  M.O(珠洲市H小) 

資料の紹介

1.『数学科学習指導案』  A4  4p   K.H
 校内研修で行った「三平方の定理と計量」という単元の授業の一こまです。対象は中学3年生です。
 内容は「三平方の定理の応用問題」です。
 右の図(省略)のように,直方体の端Aから端Bまでアリが動くとするとその最短距離はどうなるか?という問題です。
 ア.直方体が辺だけの場合(針金でできている場合)
 イ.直方体が詰まっている場合(土でできている場合)
 ウ.直方体が面だけでできている場合(板で作ってある場合)
の3問を与えたそうです。これはなかなか面白い問題です。問題アなら,小学校でもできるでしょう。問題イやウにしても,最短距離を図に書くことならできるかも知れません。
 中学校3年生の生徒さんも,わりとのってくれたそうです。授業を見た中学の他の教科の先生方の反応は「小学校の算数みたいだなあ」とか「たのしい雰囲気があった」などだったということです。すこし,盛りだくさんすぎるので,問題ウだけ,別枠の方がいいかなあと思いました。
 この問題の出典は玉置崇他共著『数学の授業を感動の連続に』(明治図書,1996,2500円)です。

2.「今月の本シリーズ・2月」   3p  M.O
 今月,紹介した本は以下の4冊です。
○トム・コネラン著『ディズニー7つの法則』(日経BP社,1997,1400円)→下記リンクは新装版です
○樋口廣太郎著『前例がない。だからやる』(実業之日本社,1996,971円)
○高木仁三郎著『市民の科学をめざして』(朝日新聞社,1999,1200円)
○後藤道夫著『子どもにウケる科学手品77』(講談社ブルーバックス,1998,820円)

 今月は,どれもお薦めの本となりました。読んで損をしない本ばかりです。今すぐ<ネコ>で頼みましょう!!(この頃はネコでしたね。現在はAmazonです(^^;)↓

3.『算数科授業指導案』   9ぺ  M.O
 校内研修の一環として行った授業。授業記録も付いてます(隣の先生がおこしてくれました)。単元は5年生の「分数と小数」。K小でやったときと同様,「量分数」についての認識が全くなく(あったのは23名中2人),「わり算の商を分数で表す授業」は「量分数を教える授業」へと大転換しました。
 実は,この後,テストをしたのですが,「4メートルを5等分した1つ分は何メートルか」という問題(図がでていて,5分の1のところに線が引いてある)の正答率が3割ほどだったのにはガッカリしました。1時間くらい「量分数」について教えてもダメだってことです。新居さん量分数のプランをじっくりやることが,必要なんだなあと,つくづく思いました。しかし,ただでさえ時間が足りないのに,いったいどうやって時間を作ればいいのでしょうか・・・徒歩頬補。

4.『ボクのパソコン歴とつきあい方』   7ぺ  M.O
 パソコンを手に入れて3年目となりました。もう,ボクの持っている機種は,能力的にも買い換えの時期が迫っています。でも,そんなことにもめげずに,Windows98は導入しないで,いま現在も頑張っています。そんなボクとパソコンとの出会いについて書いてみました。特に,「パソコンを何に使ってきたか」ということについてまとめてみました。何かの参考になればと思います。

 これ以外にも,「ドブリーデン№22,23,24」(紹介:O)がありました。はじめにも書きましたが,この日は十分な時間もなくて慌ただしく終わったのが残念でした。
 さて,ここで先月号の問題の答えを書いておきましょう。先月号の問題とは,次のようなものです。
[問題]アメリカで売っていた「日本地図」。もちろん英語で書かれているわけですが,それでは,次のような山の名前や地名などは何と書かれているでしょうか。
・富士山  ① Mt.Fuji ② Fuji San ③ Fujiyama
・長良川   選択肢は省略
・珠洲岬   選択肢は省略
・東京湾  選択肢は省略
 どうも,日本を観光するアメリカ人用に売っていたみたいです。で,その地図の箱の表紙には,「金閣寺」の写真が使われていました。さて,その「金閣寺」は英語で何と書いてあったでしょうか。

 正解は,Fujisan,Nagaragawa,Suzumisaki,Tokyowanと書かれていました。
 日本国内での看板のローマ字の標識を見ると,山や川・駅の名前など,英語の略語が使われていることが多いような気がするのですが,アメリカのこの地図は「日本の言い方そのままにローマ字で表してあった」のです。米国人が日本国内を旅行するときは,その方が便利かも知れませんね。ちなみに金閣寺の方は,固有名詞のくせに「Kinkakuji」ではなくて,英語で表されていました(せーかくな綴りは忘れたので,後ほど,Nさんに聞いてみます)。
 今日聞いてみたところ,金閣寺は「Golden Pavilion」というのだそうです。ん~,なんか変なの。

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