珠洲たの通信・2023年9月号

2023年度

 ご無沙汰しております。9月の例会が第2土曜日だったこともあり,みなさんとはずいぶんと会っていないような気がしています。あの頃はまだまだ暑かったような…。
 さて,今,珠洲市では奥能登国際芸術祭2023が開催中で,家の前も家の裏もひっきりなしに車が来ています。受付ボランティアも数回やりました。作品鑑賞については,まだ,全て回ったわけではありません。あと1日回れば見れるかな~と思っています。
 3週間ほど前から,所属しているNPO法人のサイトを新しく立ち上げています。作成の型として使っているのはWordPressのLightningというテーマです。このテーマは,会社などで利用されている型なので,珠洲たのサイト(これはCocoon Childというテーマを使用している)とはまた違った雰囲気があると思います。

例会の参加者   N.T  W.T  S.Mi  O.M

今月の写真(その1)

今月の資料

1 「子どもたちはサイコー!」 B5 6ぺ  S.Mi
 先日,同窓会をしたらしいSさん。どうも区切りの歳らしいです。が,わたしと違って,生活リズム的な部分では大きな変化がないかもしれません。ダンゴの一つにはならないのでしょうかね。
話題1 行ってよかった夏の大会
 いつも以上に「行ってよかった」と感じたという大会。それは自分のレポートを積極的に知り合いに配っていたからこそ生まれた感情のようです。「退学宣言少年との1学期」と題されたレポートの中身は,これまでサークルで随時,話題に取り上げてきたものをまとめたものです。もちろん,現在進行形。Sさんは,いろいろと試行錯誤(予想→実験)してきたのですが,その行動パターンの児童とよく似た話題に出会えたといいます。それが「反応性愛着障害」という言葉でした。参考図書も教えてもらったそうです。それが米澤好史著『事例でわかる! 愛着障害』(ほんの森出版)という本です(下記にリンクしておきます)。
 また,全国大会などで手に入れたいろいろなグッズも紹介してくれました(上の写真)。20玉ビーズそろばん(写真1),約10万分の1手のり桜島(写真2),『ナゼカヨメチャウ』(下記にリンクあり)という言葉絵本などです。
話題2 サトシとの1週間
 その話題の主人公であるサトシ(仮名)。これからは,これまでのSさんの経験に加えて理論本も味方につけ,冷静な反応をしているようです。たとえば,サトルの「おれ,読まんし」なんて嫌な言葉に対して…
これは,天邪鬼な発言で取る「注目行動」の一つです。その言葉に私が反応すると,「やった!俺のまいたエサにくいついた」とサトシが優位に立つことになります。だから,その後もエサをまき続けることになるのです。いわゆる悪循環で,その行動をより強化していくことにつながります。(レポートより)
 このような予想ができるようになると,教師も落ちついて対応できます。
 しかしSさんは,サトシの言葉を無視する一方で,引いてはいけないところもあるといいます。
机の上のモノを全部手で払い落として「やらんし」と泣き始めました。ここはひいてはいけない所だと思ったので「書き直します」と言い切って,全部拾って机に戻してから離れました。(同上)
という対応を取るのです。それで結局サトシは,ちゃんとノートを書いたのでした。
 このSさんのサトシへの対応を見ていると「サトシの注目行動は無視すべき」と簡単に言えないことが分かります。じゃあ,どんなときに,どんな判断を取っているのか。その部分を聞いてみました。あとでメールに書かれていたのは,Sさんの次のような言葉でした。

皆さんへ。
今日のサークルのレポートで出た質問に対する回答です。
 
サトシ(仮名)がすることに反応するか否かの基準。よく考えたら分かりました。やる前の天邪鬼発言はスルー!未遂ですからね。そして明らかに違うことをやって知らん顔するのはアウト。または、みんながやってること・やったことをやらない(ノートを書くなど)のはアウト。まぁ、アウトの時でも、朝からの本人のテンションによってはスルーすることはある時にはあるのですが。

こんな感じで納得ですか?
話が分からない人、ごめんなさい。どんなこと?って気になった人、来月来てねぇー!

話題3 《おもりのはたらき》
 生活科のスタートは仮説実験授業《おもりのはたらき》から。
 学級全体の雰囲気も楽しそうでよかったのですが,ここでもサトシの授業のようすを見ることができてよかったです。サトシも夢中になる授業。さすが仮説実験授業だよなあ。
 ヨットの授業のようすは,次回,報告してくれるでしょう。

 最後の話題は,「つまらない大人たちと最高の子どもたち」というタイトル。つまらない大人たちは,報告する気が起きないのでスルー(ごめんなさい)。サイコーの子どもたちの一場面だけ,紹介。
昨日のお昼の休み時間,教室に戻ると,「先生,目をつぶって」と手を取ってくれる子どもたち。連れて行かれて目を開けると「先生大好き」という文字。ほんと,子どもたちはサイコー!(同上)
 教師っていい職業ですね。大人との付き合いが,一番大きな弊害になっているのが悲しいです。石川県の教員採用試験の倍率が3倍を切ったのに,まだ気づかないのでしょうか。予想変更のできない大人たちから,子どもたちを守れられるのは一般教員だけですから,わたしたち自称「たのしい授業学派」の存在意義はますます大きくなっています。

2 サークル資料 A4 3ぺ  W.T
話題1 女子3人のその後
 高学年の女子ってなかなか大変です。
 わたしもこんな経験がありました。6年生担任の時です。
 昨日まで仲よしの2人(Aさん,Bさん)だなあと思っていたら,急にBさんの母親から「Aさんにいじめられているから学校に行きたくないと言っている」という電話がわたしの自宅にありました。とりあえず学校には来てもらって,翌日,訴えてきたBさんとAさんから話をよく聞くと,それは単に,Aさんがもう一人の友だちであるCさんのの方にすこし立ち位置が移動しただけでした。無視したつもりは全くない。その後,何事もなかったように,普通の生活に戻っていました。
 しかし,どうも,高学年女子は,自分と仲よしの子が別の子とも仲よくするのを認めたくないタイプの子が男子同士よりも圧倒的に多いのではないかと思うのです。全員がそういうわけではないですが…。独り占めしたいというか…。1人でいるのが不安なんでしょうね。
 なかなか難しい問題ですが,カウンセラー関係の本でも読んで,知識の面でもいろいろと学んでみてください。
話題2 全国大会&刈谷フェスティバル
 「2学期にこんなことしようというたのしいネタや勇気と後押しをもらいました」とWさん。有意義な研究会参加となったようです。
 いくつかの分科会に参加したそうですが,特に道徳分科会での授業プラン体験やお話が心に残ったようです。山路さんの「名前」,山田さんの「ジョイス」というプランがよかったと言っていました。また,サークルでも体験したいので,持ってきてください。
 道徳と言えば,教科書もできたので,その扱い方が問題になってきます。これについては,山田さんが,文科省から出ている資料を教えてくれたそうです。山田さんは,こういう資料をしっかり読み込んで理論武装しているようです。わたしも,ぜひ,読んでみたいと思います。というわけで,ここにリンクを張っておきます。ただし,このサイトには膨大な資料が掲載されているので,分科会で山田さんが紹介された資料がどれなのか,分かりません。
 ま,とにかく,Wさんはその分科会で学んだことで,
その場で,どうしてもやらなければならない道徳ではなく,どうしてもやりたい道徳をしようと決めました。(レポートより)
だそうです。
 作家の杉山さんから教えてもらった「紙とペンだけでできるゲーム」を紹介してくれました。
○線つなぎ ○スターゲーム・スパイゲーム ○BINGOゲーム ○15ゲーム
などです。授業の余った時間に,どこかに出かけた時の余興に…いろいろと使えそうなゲームですね。
 刈谷フェスティバルの参加は2回目。今回は,《ふりこと振動》《月と太陽と地球》《日本の都道府県》という授業書体験や「貝塚のはなし」という話を聞いてきたそうです。
話題3 教材の積み上げ
 2学期が始まり,さっそく《月と太陽と地球》第1部を終えたそうです。大会やフェスティバルで手に入れたグッズを縦横無尽に使って,授業をしたそうです。結果,子どもからの評価も上々。子どもの感想に,
・月はすごいと思いました。
というのがありましたが,これが究極の感想ですね。《空気と水》なんて授業をやると「空気はすごい!」という感想が出てきたりします。
 今まで知っていた「もの」に対する認識が大きく変化したことを,子どもたちは「○○はすごい」と表現するのでしょう。

《月と太陽と地球》の授業風景写真

3 「今年の夏は暑かった!」 A5 8ぺ  O.M
 今月は,いつもの「喃々レポ」ではなくて,テーマを絞って書いてきました。そのテーマとは,「雨が少なくて、とても暑かった夏」のことです。
 今年の暑さは,例年と比較してどの程度のものだったのか。気象庁過去のデーター検索を使って,クイズ風にまとめてみました。降水量・気温・日照時間を取り上げてみました。
 それによると,今夏の雨の量は,本当に少なかったようです。

今月の写真(その2)

 ほかにも「新版・割れないシャボン玉」(Sさん紹介)づくりも楽しかったです。割と簡単だったので,9月中旬に孫(小2)にあった時に一緒に作ってみました。そのときは,10本のリボンを貼る位置をわかりやすくするために,円の中心から線を引いた紙を下にしてやりました。こういうのがあると,低学年でもなんとか自分で作れました。
 もうわたしは学校で教える立場にはないので,みなさんから教えてもらったネタをこうして利用していきます。
 また,夏の大会で買ってきてもらった「九九かるた」も,お正月にでもいっしょにやろうかな。まだ早いか。3年生になってからかな。
 あと,針金アメンボの材料も持ってきました。科学教室でうまくいったので,その紹介も兼ねて…。

※割れないシャボン玉の作り方は『ものづくりハンドブック9』(仮説社)に掲載されています。

今月話題になった本/グッズ

九九かるた

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