珠洲たの通信・2019年7月号

アイスクリーム 2019年度

 今朝も外は雨。がしかし,だんだん晴れてきている。そこで,とりあえず洗濯物は外に干して,パソコンに向かう。外の草むしりは,もう少しまわりが乾いてからにしよう。したたるくてたまんない。で,結局,草むしりは1時間ほどしたが,風が強くてやってられずに,またまたパソコンの前に来た。
 さて今回は全国大会を前にした7月のサークルの様子です。このときのことは,めずらしくタブレットに記録されていたので,参加者もちゃんと分かりました。えらい!(2020/05/20記)

■7月の例会の参加者(4名)
 M.S ,  K.H ,  M.O , T.N  

資料の紹介

1 「Crescent Moon~新米教師のたのしい授業レポ」 B5 2ぺ   T.N
 Nさんは,1学期に行った実践の「成果」をまとめてきてくれました。
 漢字は,リズム漢字とマッキーノ,ときどき漢字クロスワードもしたそうです。毎日取り組んだマッキーノのお陰で漢字テストは全員90点以上達成。
 計算では,ドリル(基本,学校で),型わけプリントなどに取り組みました。わり算では「商に0を立てる」ことを意識してやったそうです。これがちゃんと5年生につながるように来年度(2020年度)の5年生の担任にも伝えておいた方がいいでしょう。その先生も勉強になると思います。「商に0を立てる」のは小数のわり算でこそ力を発揮しますからね。
 授業書は,《もしも原子が見えたなら》と《光と虫めがね(第1部)》をしたそうです。モルQもカメラ作りもやったとか。このあと,KITで《光と虫めがね》の講座を担当したのですが,先に経験しておいてよかったですね。
 道徳は,中さんのプラン,峯岸さんのプランなどをしたそうです。「夏休みの宿題」は,夏休み前の定番だと言っていますが,まだ3年で〈定番〉ができるなんて,なんとすごい。その他,ものづくりや手品なども積極的に紹介し,子どもたちと毎日たのしい時間を共有してきたそうです。お陰で,昨年「また,あいつらか!」と言われていた学級だったのが,嘘のように落ち着き,どの子も前向きになってきましたね。
 ある保護者からは「もっと宿題を出してほしい」と言われるそうですが,保護者というものはそういうものですからね。机に向かっているだけで安心なんです。保護者自身が成長しないといけないんだけど,なかなか難しいです。

2 「T-REX №50~52」 B5 6ぺ   T.N
 今年の学級通信「T-REX」の最新号を持ってきてくれました。
 №50には,1学期の朝読の時間に読んだたくさんの本が写真入りで紹介されています。ずいぶん多くの本を読んでいますね。わたしが手に取ったことのない本も,た~くさんあります。これらの本の中から「読み聞かせ大賞・ベスト3」を決めた結果が№52に載っています。見事第1位をとったのは矢玉四郎さんの『はれときどきぶた』です。わたしも,この本を一番に読んであげていました。第2位,3位は『ぜったいあけちゃダメッ!』『どすこいすしずもう』でした。両方とも読んだことがないので,機会があれば読んでみたいです。,
 №52の表は,プログラミングに取り組んだという報告です。サークルでははじめてですね,プログラミングの実践報告は。時代の流れを感じます。タブレットで「Hour of Code」というアプリを使ってプログラムを組んでみたそうです。思えば,このときの実践が,わたしとNさんでやった6年生理科のプログラミングの公開研究授業へとつながっていたんですねえ。へ~。

3 「楽しいこと てんこ盛り!」 B5   4ぺ    M.S
 まずは仮説実験授業《空気と水》とその応用問題のお話。
「からになったジュースのかんを水に沈めたら」という「もんだい9(かんのあな一つ)」「もんだい10(かんのあな二つ)」の問題と討論と実験。これはこれで盛り上がるのは必定なのですが,かんの実験のあとで,「缶の中でどんなことが起きているのか」を透明な蓋付きガラスビンで検証することがよくあります。Sさんもやってみせたそうです。
それをみたえいこうくんがつぶやきました。「え~,缶の中にもこれと同じことが起きてるん?」
 こういう子どものつぶやきに敏感に反応する指導者になりたいものですね。「一度見たから分かっているだろう」というのではないんですよね。やっぱり丁寧にやりたいです。
 ところで《空気と水》の「もんだい2」は,仮説実験授業の丁寧さを知らない人からすると,「もんだい1」の結果を見ているのだから「必要のない問題」「わかりきった問題」に感じるようです。しかし,実は違います。これは授業をしてみればいっぺんに分かります。「コップの中に入った紙は全部(あるいはすこし)ぬれる」と予想する子が少なからずいるのです。「え~,さっきコップに水が入ってこなかったじゃん!」と言われても予想を変えません。それほど,子どもというのは「自分の頭で考えている」のです。
 この「もんだい2」がどのようにして授業書に取り入れられたのか気になったので,授業書の元となった板倉さんの科学絵本『空気と水のじっけん』(国土社,1970)を開いてみました。すると「もんだい1」は授業書と同じですが,コップに紙をつめる実験は「もんだい1」の確認実験(=Sさんの言葉を使うと検証実験)のような扱いでした。ですから,この「もんだい1」で「入っているかどうか分からん!」という子のためにも「もんだい2」が用意されているのだと思います。これについてはあまり深入りしませんが,興味深い記事も見つけたので,次回(2020/06/20)のサークルに持ってきますね。
 さて,その後の話。続いてプールで水泳の授業。水に顔をつけられない3名の子どもたちに,「空気と水の話」を聞かせるSさん。
「空気があるところには水は?」と言うと,
「入りません!」と子ども達
「だったら,鼻の中には空気が入っているから,水は?」
「入りません!」と子ども達
「だったら,鼻をつままなくていいね。」
「はい」と小さな返事。
  ~(後略)~

 このような子どもたちとの間の問答の末に,二人の子どもたちが顔をつけられるようになったそうです。そして,最後の授業では,もう一名もできるようになったそうです。
 確か2019年の全国大会で,Sさんはこの「空気と水と水泳」の話をレポートにして持っていったんでしたね。『仮説実験授業研究会ニュース』で,確かめてみました。あったあった。「《空気と水》と水泳指導」ですね。
 1学期の終わりには,ものづくりをサービス。「グラデーションで描くジュース」(色ぬり:アイキャッチ画像↑)「ガイコツ君」「紙コップクラッカー」,そして「カルピスゼリーハーフ」,さらにはカードゲーム「ごんた」でしめくくり。これでもかこれでもかとてんこ盛り!

4 「珠洲たのレポート 2019年7月号」 B5 2ぺ   K.H
 今月は,高野圭著『たのしく教師デビュー』(仮説社)について,詳しく紹介してくれました。Hさんは2013年の全国大会の時に,千葉の勝浦で小原さんと高野さんと一緒に夕食を食べたそうです。そのときは,まだ高野さんは,明星大学で教員の資格を取ろうとしている学生だったそうです。その高野さんが,こうして高校の教師になって楽しい教師生活を送っている…これが,いいですね。
 あとは支援員としての話です。教師が授業をしている中で支援していくのですが,その支援の内容にいつも悩んでいるようです。支援が必要な子ども達は一人として同じタイプの子はいないので,なかなか応用が利きません。指導者の教師との関係もあると思います。啐啄の機のような対応が子ども達とできればいいけど,むずかしいですよね。これは担任をしている子ども達だって同じですから。永遠のテーマですね。それでも,生徒にはたらきかけられそうなタイミングを見て,少しずつかかわっていきたいものです。余計なお世話にならないように…。

5 「ブログ的気楽レポ2019年7月号」 A5 4ぺ          M.O
 最初の話題が,「光視症」と「飛蚊症」と「ばね指」のこと。
 「光視症」はガラス体剥離という現象の途中で見られることらしい。これ自体は珍しいことではなく「端の網膜からもちゃんとガラス体が剥がれてしまえば」どおってことないらしい。ただ,網膜剥離の前兆の場合もあるので注意が必要ということでした。あれから,1年。未だに現象は出続けていますが,病院には行かずじまい。このままちゃんと網膜はそのままでガラス体が縮んでくれることを祈っています。
 「ばね指」は,一度注射をして治っていたのですが,また両手の指に3本ほど出ています。4月の草むしりがいけなかったようです。今回は両手の人差し指がヤバい。まだまだよくならないのだが…。パソコンもいけないそうです。
 「生き物エトセトラ」では,カナヘビの卵を発見したことを書いています。この卵は,学校で孵り,しばらく飼っていました。今年は,2匹のカナヘビが交尾をしているところを撮影できたし…あと,「ワレカラ発見」の話題も。
 「今月の本棚」には,『はたらく細胞』『はたらく細胞BLACK』を紹介しました。いずれも,6年生女子の高校生のお姉ちゃん(この子もわたしの教えた子)から借りた漫画本です。「いやー,おもしろかったなあ」と思っていたら,仮説の全国大会でもちゃんと話題になっていて,ナイターで長谷川智子さん,櫻井順子さんたちと話ができました。「二酸化炭素」や「養分」「不要物」を運ぶ役目は血漿がしているのですが,この漫画にはその血漿を描けない(なにせ液体だから)ので,中学生とかに教えるときには,その部分だけ注意して教えないとね…という話なんかをしていました。みんな同じこと感じていたんだって思いました。もう一回読みたいな。
 あとは,次のような本を紹介しました。
○アンム・モレリ著『戦争プロパガンダ10の法則』(草思社,2002)
○田島奈都子著『プロパガンダ・ポスターにみる日本の戦争 135枚が映し出す真実』(勉誠出版,2016)
○DAI著『BREAK point 人生が変わる瞬間』(サンクチュアリ出版,2013)
 上の2冊は,題名にもあるように「プロパガンダ」について書かれた本。戦時中ともなるとそういうのが出てきますが,その出てくる途中の物語「10の法則」がやばいです。日本はほとんどヤバいね。コロナ渦の中のトランプ大統領の中国ハズシも,たぶんにプロパガンダを感じます。あれでダマされる国民はいるのかな? どう見ても,政府の対応が悪いから患者も死者も増えたと思うのだけれども…それをみんな中国に責任転嫁にしてしまいたいのだろうけど…でも国民の愛国心に訴えると,道理が引っ込んで無理が通ってしまうのかも知れませんね。
 DAIさんとは,この後,深い深い付き合いになりました。珠洲での公演は素晴らしいものでした。この講演(公演)会の主催者の一人になれてほんとによかったです。やっぱり動けば楽しいことが待っていますね。
 この会のレポートには「今回は(も?)授業のネタは何もなかった」と自分で書いています。だんだんそんなんになってきたんかな。いかんいかん。

 そんなわけで,7月末には,岩手県御所湖で行われた「2019仮説実験授業夏の全国合宿研究会」に参加したのでありました。いけない人もいたけど…。

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