珠洲たの通信・2019年5月号

2019年度

 先月の前書きには,ずいぶんと過激なことを書いたなあと思うけど,ま,しかたないです。
 「学校現場には,原理・原則に戻って考える人が各学校に一人はいて欲しい」と以前,板倉先生だったかがおっしゃっておられたけど,そんな人,周りにいなくなってきましたね。わたしは,未だに思ったことを言っていますが,それでも以前の半分も言っていません。他に応援団がいないと浮きますからね。まあ,言いたいことをいうと管理職からはちょっと煙たがられるけど〈原理的に考えるきっかけ〉くらいは職場内に与えないと,なんか世間の荒波に流されそうで…。さすがにひと月もたつと,あまり「令和,令和」と騒がなくなってきたのが心地よいです。
 組合の役を引き受けて,久しぶりにこれまでとは違う放課後(や週末)をすごしています。「やるからには何ごともたのしく」がわたしのモットーなので,事務所通いも,各種の集会参加も全く苦ではありません。それどころか,旧知のメンバーに出会ったり,人前で話をする内容を考えたりと,楽しんでいます(ただ,挨拶で話すのはやっぱり苦手)。
 さて,この週末,わたしにとっては最後となる県教組定期大会に代議員として参加してきました。代議員として参加するのは何度目なのか覚えていないけど,2度もマイクの前に立ったのは初めてです。最後の意見発表には〈新しく組合員になってがんばっている頼もしい若者女性〉の話をしてきました。だって,みんな暗い話ばかりだから…。定期大会が終わってから,ステージにいた執行部の女性がすかさず降りてきて,「尾形さん,さっきの話は○○さんのことでしょう」と言いに来てくれました。「そのとおりですよ。まだまだ組合は大丈夫です!」と答えておきました。
 さて,久しぶりに『会員レポート』(2019年4月号)が送られてきました。昨年末に行った講座の感想文集〈「思わずやってみたくなる体育&道徳」講座・報告〉を載せてもらったからです。編集者の日吉さんから連絡が来て,掲載許可をしたら,その掲載誌を送って下さったのです。研究会員になり立ての頃は,この『会員レポート』が届くのをとても楽しみにしていたのを思い出します。今じゃ『会員レポート』は全員配布ではなくなったので,ちょっとさみしいです(その代わり『研究会ニュース』があります)。会員が増えて,1000部の紙合わせを人間がやるのは大変ですから仕方ないことですね。

■5月の例会の参加者(4名)
 M.S(S市O小中)  , K.H(S市MO中) , T.N(S市T小) , M.O(S市T小) 

資料の紹介

1「珠洲たのレポート 2019年5月号」 B5 2ぺ  K.H
 今年も支援員として中学校に勤務しているHさん。今回は,2冊のガリ本を紹介してくれました。
 まず,淀井泉著『特別支援教育~違和感からの出発』です。支援員の立場の部分を紹介してくれましたが,次の文章が印象的でした。
思い切って言ってしまえば,子どもには〈学ぶ権利〉があるように,〈学ばない権利〉もあると思うのです。誰だってつまらない授業の時はボーっとしていたいし,他のことも考えてしまう,手遊びだってしてしまうだろうし,場合によっては隣の子とおしゃべりすることだってあるでしょう。そういうことが「支援」によってすべてできなくなるなら,ボクはぞっとします。(以上,孫引き)
 そっとしておいて欲しいのに,よけいなお世話をする…そんな支援にならないようにしていきたいですね。子どもによって,あるいは支援の内容によって違うとは思いますが,基本的には,
手出し口出しをせずに,遠巻きにその子を見守る感じの「支援」(同上)
がいいなあと思います。子どもには,つまらない勉強を拒否する権利もあるのですから。
 もう1冊は『たのきょう 創刊号』です。この本は,小原茂巳さんと山路敏英さんが共同編集として関わっている本です。「創刊号」とあるので,これから続編が出てくるものと期待します。小原さんの「創刊のことば」がシュールです。
 この雑誌は「〈明日の先生たち〉と〈明日の老人たち〉への応援(歌)」のつもりで作りました。〈明日の先生たち〉とは,学生・現職を含む「たのしい教師」をめざす人々。そして,〈明日の老人たち〉とは,仮説実験授業の考え方を生かして,これからのたのしい人生を考える老人(これから老人になる人も含む)を指しています。
 この雑誌『たのきょう(たのしい教師入門を縮めた呼び名)』は,そういうみなさんと僕たちが元気になるための雑誌です。(上掲書3p)

 おもしろいでしょ。内容もおもしろいに決まっています。

2 「東日本たのしい授業フェス報告2019」 B5   2ぺ  K.H
 2019年3月29日~30日に行われた「たのしい授業フェスティバル」の報告をまとめてきてくれました。
 まずは,中村文さんの「6年生ガイダンス」。文さんは,今,わたしが今一番注目している研究会員(&若者)の一人です。彼女は,講座の様子やクラスで起きたことなどをマンガで表すというユニークな個性の持ち主です。しかもそのマンガがプロ並みというか,とてもかわいくておもしろい。内容もいいし。わたしは文さんと直接話したことはありませんが,FBを通してなら,いろいろと会話をしています。今回も「わたしへのサインもお願いね」とHさんにお願いして,4冊のガリ本を買ってきてもらいました。
文ちゃんの本
・『仮説実験授業《あかりと文明》授業ノート』
・『マンガ資料を描いていたら世界が広がっちゃいました』
・『マンガde資料』
・『研究会って楽しいな☆』

 《世界の国旗》と《あかりと文明》の好きな文さん。夏に会いましょう。
 その他は,小原茂巳さん,長香里さん,四ヶ浦友季さん・淀井泉さんの講座に出てきたそうです。
 全国的な規模の入門講座やフェスティバルに参加すると,いろいろと刺激を受けるのでいいですね。わたしは,今では全国大会しか参加していませんが,こうしてフットワークの軽いみなさんから,ホットな情報が聞けるのが嬉しいです。

3 『あっという間の1ヶ月』 B5 4ぺ       M.S
 1年生に「何番めに○をつけましょう」と言ったら動物の目に○をつけたそう…これ,たしか新居先生も言っていたなあ。「前から4ひき,目に○をしましょう」と聞こえるらしいです。おもしろいね,子どもたちって。
 5月の連休の話。父の故郷・気仙沼に行って来たそうです。父の妹さんがなくなったので,急遽,車で走ったのですが,その時に考えたのが「優先順位」です。
 こういうことって,自分たちにはあることかもしれません。気を遣ってしまい,自分を押し殺す。そうじゃないんだということは,教えていかなくちゃいけないのかもしれないなと思いました。
 そのとおり。「滅私奉公」なんて時代錯誤も甚だしい。自分が休んでもだれかがなんとかしてくれる。それが〈協働〉が生きている現場ですからね。
 パッションフルーツを育て始めたという話題も。実物は見たことがないので,どんな花が咲き,どんな実ができるのか楽しみです。花が咲いたら持ってきて~。

4 「たのしい教師一代記②蛸島小編」 B5   2ぺ    M.O
 今月は,珠洲での最初の赴任校・蛸島小学校時代についてまとめてきました。あわてて書き上げて読み直さずに持ってきたので,誤字だらけでした。ごめんなさい。ちゃんと読み直しする時間も確保しないといけないですね。
 しかも,昔の資料を探している間に,前回の記録にも間違いがあったり,抜けがあったことにも気付きました。今回も,資料が全て揃っていないこともあり,まだまだ改良の余地があります。
 蛸島小では,5,6年生と持ち上がり,初めて卒業生を担任しました。組合活動では支部青年部の常任委員になったり,県教研・全国教研へ行って発表したりしました。さらには,仮説実験授業研究会に入会したのもこの頃です。私生活でも,長女が生まれるなど,変化のある2年間でした。が,普段は今より早く帰宅していました。観葉植物に凝って,家の中が植物だらけになったのもこの頃です。冬越し用の温室を購入してまでやってましたからね。
 そして,やっぱり仮説実験授業をやりまくり,授業記録を書きまくり,県内で開かれるたのしい授業関連の講座に出まくりの2年間でした。よく動いたよ,俺。

5 「カードゲーム」の紹介     T.N
 いろんなカードゲームの紹介をしてくれました。Nさんは,子どもたちが喜びそうなカードゲームを見つける感覚を持っているようです。実際に,何度かやってみましたが,いいものは,大人がやってもおもしろいです。
 こういうのを知っていると,テスト後の余った時間などを利用して,学級の輪を深めたり,話下手な子がついついスピーチをするキッカケになったりして,なんというか,クラスづくりの付加価値になります。
 子どもたちと取り組んだ結果(子どもたちの感想)などをまとめてくれると,『たのしい授業』のネタにもなりますよ。

 「梅雨だなあ」と思うよう天候気になってきました。ある小学校では,梅の実採りをするそうだし無理もないか。
 6月も後半です。そろそろ全国大会の準備もしないとなあ。今年は遠いので,どのように計画を立てようかと思案中。幸い「保護者と教職員の会」にはぶつからなかったので,思い切って休みを取って行きます。

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