珠洲たの通信・2016年3月号

 新しい年度が始まって,まだ1か月もたっていないのに,少々バテ気味です。学校も変わっていないのに,なんか毎日がバタバタしています。理由はある程度分かっているんですが,「以前なら,もっとちゃんと体が対応していたのになあ」って思います。ちょっと老いを感じるこのごろです。
 今年度の私の学校での担当は,理科専科と算数少人数と2年生副担任という立場です。「副担任」というのはどういうことをするのか,まだよく分かっていませんが,これまでとはちがって低学年の教科も持っているので,何か新しいことができそうです。また外部的には,支部の副委員長をやることになってしまいました。覚悟はしていたものの,はじまると忙しいですね。これも若いときにはどうってことなかった仕事なのに体に堪えます。日々の夕食のリズムが狂っただけで,なんとなく疲れがたまってくるんですよねえ。
 さて,3月の例会には,本校(うち)の若者も初めて来てくれました。新しい風があると,刺激があっていいですね。

■3月の例会の参加者(6名)
  K.H(元教員)  M.S(N町M中)  M.O(S市T小)  M.K(N町U小)  K.T(N町U小)    初:K.H(S市T小)

資料の紹介

1 「ブログ的気楽レポ2016年3月号」A5 4p         M.O
 今月は,他にもまとめたレポートがあったので,「ブログレポ」の話題は3つ。
 一つは,小学校のカリキュラムに於ける「体積」の概念について。3年生の理科では,「重さの概念」もままならないうちに「密度の概念」(体積が同じでも物質によって重さが違う)が出てきます。それで,子どもたちは混乱してきます。そこで,少し体積を丁寧に扱いました…という話。
 二つ目は,アクティブ・ラーニングについての大田堯さんの意見の紹介。中身がないのに形だけマネさせようという昨今の教育界の流れに,一石を投じています。年寄りの方がまともだよ。おれもそっちに近いと勝手に思っています。三つ目は略。

2 「宿題は悪影響を及ぼす?」A5 8p 
 もう20年以上も前に,宿題について一度話をしたことがありました。その時のレポートを持ってこようと思ったのですが,忘れちゃいました。これは,4月のサークルに持ってきますね。
 さて,先日,研究会仲間からの情報で,「子どもに宿題をさせると悪影響しかないことが明らかになった」という研究結果がアメリカで発表された…ということを知りました。そこで,ネットや関連図書で,そのあたりの文章を読んでまとめてみました。
 実は,私の問題意識は,宿題云々ではなく,「こういう研究結果が出たら,学校現場は変わるかどうか…」ということにあります。「科学的に考える」ことについて,不十分な教育しか受けていない教師たちは,おそらく,このような実験結果(統計)について,まったく反応しないのではないか…と思うのです。優等生というのは,そういうものです。
 数々の実験結果から「小学生のうちから宿題をさせることは学習に対する興味を失わせる影響がある」ことがはっきりしたそうです。これは現場の感覚にも合っています。学習への興味関心が身につかなければ,自分で進んで勉強するようにはなりません。詳しくは,「ハリス・クーパー」で検索して関連記事をご覧下さい。
 なお,このレポートは「珠洲たのHP」にアップしてあります。
 少しでも広がってほしい情報ですから。
 こういうのを<教育の基礎・基本>と言うんです。

3 「授業プラン<割合>の結果と考察」A5 12p        M.O
 先月も少し話をした,割合の新しいプランの授業実験結果です。
 子どもたちの感想は,<たのしかった度>が83%(2,1はなし),<分かった度>94%(3は一人,2,1はなし)で,小学校算数の最高級難度の単元としては,驚異的な支持を得ました。この実験結果と考察は,プラン作成者の出口さんにも送ってあります。昨年度は,全国で数名の方が,このプランを実践しているようなので,今年の夏の大会で話題になると思います。楽しみです。
 課題としては,時間数のことがあります。このプランを確実に実施するためには,他の単元に軽重をつけて授業時間を確保する必要があります。今年度は,この課題についても考えながら,5年生算数の授業を進めていこうと思います。幸い,私は少人数担当で,毎年,同じ授業ができますので,いろんな意味で,実のある実験結果を得ることができると思います。

4 「使える知識」を伝えよう。使えるように「知識」を伝えよう  A4 2p  M.K
 校内での 「eライブラリアドバンス」の研修会の折に,とある教員と話になったことをキッカケとして,「使える知識とは何か」を考えてみたというレポートです。
①どんな問題がでるかわからないから(ただし教科書に載っていることが出るのだから),教科書のスミからスミまで見て,覚えなさいというのか
②本質,大事なトコ,ビシッと覚えたら,それを「道具につかって」考えることのできる人になりなさいと言うのか(Kさんのレポより)

 こんな選択肢,当たり前すぎて当たり前なんだけれども,学校現場では,「本当に②を目指しているのか?」と不安になるのです。B問題さえも,「問題の形式に慣れる」と称して「覚えるまでやっている」姿は,まったく新しい世の中を切り開いていくための力とはなっていないのではないか。
 「答え」「答え」「固定した決まり切った『答え』が欲しい」みたいな欲求が強くて(「答え」じゃないものは,みんな「ハズレ」みたいな…)そうじゃない。「答え」にいたる道筋こそが…とかいうと,とっても一般化(指導案に書くような)しちゃうンだけど。(Kさんのレポより)

5 「風向き」B5 5p   M.S
 まず,これまでに出会った子どもたちとのおつきあいを通して<LDという障害>について,語ってくれています。
 実はSさんの話を聞く度に,「やっぱり専門家の見方は違うなあ。教育には,そういう視点が必要だよなあ」と思います。本人は,なるべくはやく授業書のできる教育をやりたいようですが,こっちとしては,特別支援の話が聞けてとても勉強になります。
 今回も,「かえる」というひらがなが読めても「えるか」というひらがなが読めない…という話には,なるほど…そういうものか…と思いました。「ひらがなというものがある」「一文字一文字には,それ専用の音がある」なんてことは,子どもにとっては,けっして当たり前のことではないんですね。
 ことばや数の認識というのは,身についてしまえばなんてことのない話なのですが,身につくまでには,とても大きなハードルをくぐらなければならない人もいます。そして,その認識への解決法・指導法を知ることは,なんとなく知ってしまった子どもたちへのユニバーサルデザインにもなるんだと思います。これは,やっぱ,ピアジェから勉強し直しかな。
 また,「数字が示す量感覚がない」…ということは,「数字を,量や順序を表すものとして認識していないのではないか」…という話はビックリしました。そんなことってあるのかなとも思いますが,あるのかも知れないとも思います。先行事例や実践がないか,是非,探してみてください。
 もう一つの話題は,大学時代のサークルと,そのサークルが培ってくれた人間関係についてのお話でした。自分の過去を語ると言うことを敢えてやったのは,今に続く人間関係に感謝しているからでしょう。

6 「MY BOOK 2016年3月号」B5 2p          K.H
 今月紹介してくださったのは,以下の2冊です。
○馬場錬成著『大村智物語』(中央公論社)
○伊集院静著『大人の流儀2』(講談社)

 大村智さんというのは,2015年度ノーベル生理学・医学賞を受賞した科学者です。微生物が生成する天然有機化合物で,生きものの命が救えるっていうのですから,おもしろい研究をしたものです。大村さんは農家の生まれで,科学者としても,なかなか異色の経歴の持ち主のようです。
 2冊目の本は,内容は面白いけど,Hさんにはあまり参考にならなかったそうです。

7 「小原茂巳講演記録 仮説実験授業への招待」B5 4p       K.H
 2014年8月の講座で行われた小原講演の一部を活字にしてきてくれました。毎回のことですが,こうして活字になると,スムーズに読めていいです。
 今回は,授業書と教科書カリキュラムの話が興味深かったです。
 たのしい先入観があると,教科書授業もそれなりに進めていけるっていうのは,私も中学校現場で働いていたときに経験済みです。教科書を速くすすめて,しかも,大事なところは落とさずに…残った時間で授業書をする…これが,できれば,理科好きな生徒がたくさんできます。
 最近,教科書授業でノートの使い方なども指導しているので,子どもたちの中には,嫌がっている子もいるような気がしています。もう一度原点に戻らないと,たのしい授業をやる時間もなくなる…。本末転倒だ~。

8 フライング・ボール               紹介 M.O
 羽のついたボールが,リモコンのボタン一つで動き出し,何か障害物があると,自動的に感知して上に上がっていきます。なかなかおもしろいです。仮説社でも販売しているそうですが,私は,東京のあるお店で見て買いました。

 他にも,手品の実演(K)フィルムケースゴマの紹介(S)などもありました。

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