珠洲たの通信・2016年1月号

2015年度

 これを書いている今日が,バレンタイン・デーなんですが,今年は日曜日と重なってしまったので,学校現場でのいざこざはなかったようです。わたしは,「年に2,3回くらい,学校でも勝手にやらせていいやん」って思うのですが,現場では「学校にチョコを持ってくるなんて!」とご立腹のおなご先生がいたりします。あははは…。
 さて,私こと。
 2月12日が,オヤジの一周忌でした。それで,事前の準備から当日のあいさつまで,なにかとバタバタしておりました。
 おつとめのあとで住職さんから,オヤジの法名についての話をお聞きしました。「尚慈」と書いて「しょうじ」と読むのですが,その読み方は俗名の「正二」と同じです。オヤジ自身が「家族や知人,社会に慈しみの心を広げていった」というような意味を持たせたそうですが,それと同時に,オヤジからの慈しみの心を受けて育ってきた家族が,それを受け継いで「なお慈しんでいく」「慈しみの心を広げる」という意味もあるようです。わたしは,住職さんの話を聞きながら,『ペイ・フォワード』という映画を思い出していました。
 仏教の寺院の建造物と仏像には興味があっても,〈教え〉の方はさっぱりなのですが,こんな私でも,家族が関わるようなお話を聞くと,ちゃんと心に染みてきます。
 一方,13日~14日にあった,小松のK先生(私の師匠)の退職記念の会に出たかったのですが,親戚の人たちもいたりして,参加することはできませんでした。いずれ,私から見たK先生のお話もまとめておきたいです。

■1月の例会の参加者(6名)
  K.H(元教員)  M.S(N町M中)  M.O(S市T小)  M.K(N町U小)  K.T(N町U小)  M.N(K市K小)

今月の写真

資料の紹介

1 「ブログ的気楽レポ2016年1月号」A5 8p     M.O
 ま,このレポートには,授業ネタや授業プランや教育論,旅で見付けたことなど,いろいろと書いてきました。今回も,雑多な話題です。
 まずは,クリーニングを終了した「レコード」の話。約250枚のLP・EPレコードを復活させました。「退職したらじっくり聞くんだ!」って思っているのですが,さて,それまで私は生きていられるのか? また,我が家に来た「Bluetooth SP」を紹介したところ,みなさん,結構反応がよくて,家に帰ってすぐにポチッと押した人もいたようです。
 あとは,旅行の話題。そして,理科の話。
 今回は水溶液の授業について取り上げてみました。詳しいことは,次回のサークルで紹介します。昨年の備忘録を紐解きながら,少し変更して授業をしてみました。
 さらに,「國語元年」や益川さんの話も,次回のサークルで紹介します。
 こうご期待! と言ってしまうと,レポートを書かざるを得ないからね。

2 「講座プラン〈ぶんぶんごま〉」A5 6p       M.K
 年末に,楽知んの講座に参加してきたというKさんから,いろいろな話を聞くことができました。この会には,Sさんとその甥と姪も参加していたので,詳しいことは,そちらのレポート紹介にゆずります。
 さて,Kさんは,そこでちょっとだけ学んだ「ぶんぶんごま」について,発展的に調べてみたことを,授業プラン風にして持ってきてくれました。予想と実験を交えたものだったので,なかなか面白かったです。
 たとえば,「問題1」は,右のような問題です(ネットでは省略)。参加者の予想も分かれて,楽しく討論することもできました。
 このような問題を4問やって,最後に「お話」があります。「お話」の内容は,もう少し洗練しないと指導者の押しつけになってしまいがちかも…。
 このプランが,1時間ものの体験講座でできるかどうか,実験結果が楽しみです。
 他の人たちにもやってもらうためには,ここに出てくる「ぶんぶんごま」を配付するか,ぶんぶんごま作成用の資料が必要なので,それも設計図入りで書いてくれると嬉しいです。というか,作ってくれるともっと嬉しいけど。年度末の,ちょっと空いた時間などでやってみても楽しいかも知れません。ぶんぶんごまを回すのはちょっと技術が必要なので,授業では,上手に回せる代表者にやってもらうと,わりとスムーズに進みそうです。もちろん,最後は,お持ち帰りのぶんぶんごまが必要です。

3 「風向き・2016年1月号」B5 4p        M.S
 今月は,年末の「親子孫で〈たのしい仮説実験〉ワークショップin岡崎」に参加したことと,本の紹介,そして年間指導計画の話題をまとめてきてくれました。
 まずは,楽知んが主催する「親子孫」への参加。Kさんも参加していた…ということは先に述べましたが,Sさんは,身内である高校1年と中学2年の甥姪と一緒に参加しました。
 講座が終了してから,2人に感想を聞いたそうですが,何よりもまず「あの場にいたのがたくさんの先生たちだった」という現実に驚いていたそうです。
 「出された問題に,どんどん間違えている」「自分が間違えているかも知れない問題について,進んで意見を述べている」「人の予想を聞いて予想変更をしている」…こういう姿は,甥姪さんたちの「〈教師〉という文字」の中にはなかったのでしょうね。間違わないのが教師。なんでも知っているのが教師。分かっていることしか言わないのが教師…。そう思っていた甥姪さんたちの〈教師観〉が音を立てて崩れていったんだと思います。「これで教師か!」ってね。私たちのように,仮説実験授業から〈学ぶ楽しさ〉を教えてもらった者たちには,全く〈当たり前のこと〉なんですがね。
 子どもたちには,「教室はまちがうところだ」「間違いをおそれるな」「堂々と意見を言え!」と言っているくせに,「職員室でのまちがいや過ちは許さない」という雰囲気がある教師集団っては,どうなんでしょうか。間違えてもいいから,大胆にやってみるってことがないと,仕事なんて楽しくないです。
 また,本の紹介もよかったです。
○北野武著『新しい道徳~「いいことをすると気持ちがいい」のはなぜか~』
○ドリアン助川著『バカをつらぬくのだ!』

 北野武の本は,私もすぐに手に入れて読んでみました。
 学校の道徳に対する武のするどいつっこみは,読んでいておもしろかったです。「道徳は押しつけちゃいけない」ってことが,よーくわかります。教科化なんてもってのほか。こんなものに真面目に付き合っていたんでは,あたらしい戦前を作るだけです。お上が押しつける道徳ほど,いやらしいものはないのは,歴史が証明していること。その歴史から学ばない教師は,こわいです。子どもたちの道徳心より大人の道徳心,政治家の道徳心の方が大問題でしょう。
 ドリアンさんという人が,他にも『あん』というハンセン病患者に対する差別を扱った小説を書いている…というので,こっちの方を読んでみました。映画にもなっているそうなので,見てみたいです。

4 「MY BOOK 2016年1月号」B5 4p          K.H
 以下の4冊を紹介してくれました。
○山田洋次著『母と暮らせば』(集英社,1000円)
○『たのしい授業2016年1月号』(仮設社,705円)
○岡潔著『数学を志す人に』(平凡社,1400円)
○やましたひでこ著『モノが減ると心は潤う 簡単「断捨離」生活』(大和書房,1400円)

 『母と暮らせば』は映画も見ていない。是非,読んでみたい本です。『数学を志す人に』は,全編にわたって教育への不安を語っているそうです。これもまた,読んでみたい。断捨離は,永遠のテーマです。なかなかものを捨てきれない私にも参考になるのかな。(アマゾンのレビューでは,捨てすぎなことに対して,キビシイ意見も多いです)。また,同じ著者に『子どもの学力は「断捨離」で伸びる』なんてのもあるようですが,ここまで来ると,ちょっとなあって感じも…。
 毎月のサークルで思うことですが,読んだ本を交流するだけでも,好奇心がビンビン刺激されて,とてもいいです。人のアンテナに引っかかったモノが,自分に大きな影響を与える本になることもあるからです。今回は,回り回って『あん』という作品を知れたことがよかったです。一気に読んじゃいましたからね。

5 「小原茂巳講演記録・仮説実験授業のABC」B5 4p      K.H
 今月も,小原さんの講演記録を起こして持ってきてくれました。
 「応用範囲の広いのを基礎基本というのです」という一言は,今の学力偏重教育現場にもっともっと聞かせてやりたいです。20代に仮説実験授業と出会った小原さんは,
「20代のボクは,本当かよ…と思いながら,揺れながら,疑いながら始めました」
と言っています。そして本物の科学の授業に出会ってからは,子どもたちとたのしい授業を展開してきたんですね。

6 エナジースティック                   紹介 M.S
 「エナジースティック」という科学おもちゃを紹介してくれました。これは,両手で両端にある金属部分に触れると,<宇宙音を出しながら,中のLEDが点滅する>という代物です。これをつかって,手をつないで輪になって実験するのも面白いです。今回,このエナジースティックが「乾燥肌チェッカー」になることを発見しました。おもろい。

 他にも,「スマホ顕微鏡」の紹介(O)などもありましたが,これについては,2月,まとまったものを書いてくるつもりです。

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