珠洲たの通信・2008年2月号

 3月に入って,暖かい日が続いています。朝ちょっと白くなったかなと思っても,帰りまで地面に残っていることはなくなりました。確実に春の訪れを感じるころとなりましたね。早く暖かくならないかなあ。春はスキです。
 さて,2月の例会。なかなか大変な中での出席でした。私は風邪をこじらせて木曜日には職場を休んでしまうという失態をしてしまい職場の皆さんには大変ご迷惑をおかけしました。しかし,金曜日に立ち直り,土曜日にはレポートも持って行けました。
 じつは2月のサークルの前に,東京のTさんから「学級通信=授業感想文」が送られてきていました。当時,熱にうなされていた私は,メールのチェックだけはしていたものの,あまり思考力が無くて返事も出さないままでした。そんなわけで,3月には2月に紹介できなかったこれらの通信をもってきます。ご期待ください。

■2月の例会の参加者(3名)
 M.S(NYSB)  T.M(N町M小)  M.O(N町U小) 

資料の紹介

1 「ブログ的気楽レポ」 B5  12ぺ   M.O
 やっとこさ生きている中で書いたレポートなので,なんともまとまりのないレポートになりました。書きたいことを書きなぐっただけ。
 体調を悪くした原因の一つが,3連休に娘のところまで車で行って遊んできたということです。そこで私が見たもの中から「須坂市動物園」を選んで報告しました。
 この須坂市動物園は一時は閉園の危機にあったのですが,飼育スタッフの努力と発想,市当局のユニークな取り組みで危機を脱し,いまじゃあ,市民の動物園としてリピーターも増えているようです。手作り感満載の動物園で,<サービス>ということについて我々教師も学ぶことがあると思ったことをまとめました。帰ってきたらすぐに動物園に感謝のメールを出したくらいです。
 レポートの二つ目は「ハンセン病関連図書」の紹介です。この1月から,とりつかれたようにハンセン病関連の本を読んでいます。県立図書館にも個人登録して,本を取り寄せて読んでいるほどです。なんせ専門書は高いからねえ。
 今回は,その第1弾として,本や映像の紹介をしました。詳しくはHPで見てください。第2弾は,今,書いています。

2 「ストローロケット」 B5  2ぺ    M.S
 先月のサークルで紹介されたストローロケット。めっちゃ簡単な工作で遊べるのですが,養護学校ではまたちがった壁があります。そこで少し工夫してあげて,子どもたちと作ってみたという報告でした。
 授業のはじめに,教師が作ったものを実際に目の前に飛ばしてみせると,すごく喜んで意欲的になりました。「早く作らせてくれ~」という顔。養護学校でなくとも,「こんな風なものをつくるよ」と見せてあげることが出来れば,それだけで意欲的になるものですね。大いに遊んで,さいごはロケットのあてっこで喧嘩しておしまい。
 このロケットについて,Mさんが科学倶楽部でやったことを教えてくれました。
 それは,このストローロケットで的当てをする際,黒板に書いてある的のどこに当たったのかが分かりづらいので,工夫をしてみたというのです。その工夫とはロケットの先を8分割くらいに切り開き,そこに発泡スチロール球を詰めるのだそうです。そして,そのスチロール球に白墨の粉を付けると,黒板の的に当たった時に跡が残るのでわかりやすかったと言っていました。発泡スチロール球を付けると遠くまで飛びそうにないのですが,影響はなかったそうです。まだまだいろいろなバージョンがありそうな「ストローロケット」の話題でした。

3「気をつけないと…」 B5  2ぺ   M.S
 「教師というのはついつい自分のものさしで判断し指示を出してしまいがちだ」ということを気づかせてくれた学校でのある出来事を書いてきてくれました。
 Sさんのレポートには,よく「教師の思いこみによる失敗談」という内容のものがあります。養護学校に勤めていると,普通学級では「できて当たり前のこと」=「こういう指示をすればこうするのが当たり前だと思っていること」に対して,突拍子もない対応が返ってくることがよくあるようです。Sさんは,そのたびに「あ~,説明不足だったなあ。私の思いこみだったなあ。この子に伝わらなかったのは,私がわるいんだなあ」と反省するのです。
 さて,一方で,私たちいわゆる普通学級を担当している者たちはどうでしょうか。
 大多数の子どもたちに自分の指示が伝わらなかった場合は,さすがに「俺の説明がわるかったのかなあ」と反省する場合はあるでしょう。しかし,クラスの一部の子たちに伝わらなかった場合は,ほとんど確実に「おまえちゃんと聴いていたのか! ○○生にもなって,こんな勘違いしてくるなよ。考えりゃわかるだろ」なんて,続けさまに相手を悪く言ったりすることがあるのです。自戒。
 伝わらなかったのには伝わらなかった原因があるのです。その原因を見つけ出して,対策を取らない限り,同じことの繰り返しで,落ちコボしていくことになるのかも知れません。たくさんいる分,少数派をバカにしないように注意しないとね。ほんと教師根性というものはじゃまになるばかりです。もっともっと世間の常識・大人の常識を身につけないと「だから教師は~」って言われるんですよね。
 先生と言われるほどのバカじゃない…これは「珠洲たのブログ」のテーマです。

4 「めずらしく本の紹介」 B5  2ぺ   M.S
 めずらしく本の紹介をしてくれました。と言うわけではありません。Sさんは,私やHさんのように読んだ本の感想をレポートにしてくることはあまりありませんが,これまでも時々楽しい本や刺激的な本を紹介してくれています。
 今回紹介してくれた本は
○門田隆将著『甲子園への遺言』(講談社,1700円)
という本です。これは,NHKの土曜ドラマで放映されていた(もう終わりました)「フルスイング」というドラマの原作だそうです。ドラマ自体も見ていない私には何もコメントできないのですが,主人公の高畠さんという人の経歴を見ただけで,興味深い人であることは理解できました。その経歴とは,
元高校球児→大学野球→アマチュア野球→プロ野球→けがをする→28歳でプロ引退→打撃コーチ→58歳で高校教師→60歳ガンで逝去
というものです。特に58歳に高校教師になったものの「アマ規定」があり,彼は,高校野球の指導者にはなれないまま死を迎えたのです。
 高畠さんが中学生に語ったという「伸びる人の7つの共通点」がよかったです。

5 「もし原通信」 A4  5ぺ   T.M
 4年生~6年生まで合同でやってきた仮説実験授業《もしも原子が見えたなら》の授業報告及び子どもたちの感想文の紹介です。
 なんと授業の評価がすごい。
 4年生 大変楽しかった 9名(9名中)
 5年生 大変楽しかった 4名(4名中)
 6年生 大変楽しかった 7名(7名中)
 要するに全員が「大変楽しかった」なのです。私は今までこんな評価を受けたことがない。おそらく,5,6年生には「やっとこの授業が受けられた」という待ちに待った気持ちがあったのでしょう。また4年生には「こんなにすごいことを僕たちは学んだのだ」という満足感があったのではないでしょうか。まさに「啐啄(そったく)の機」。時宜にあったものを与えるだけで,子どもたちはどんどん吸収し大きく伸びるのだと実感した実践でした。
 いっしょにこの授業を受けてくださっていた先生の感想を紹介します。
化学式や模型などは理屈として理解できます。けど,その目に見えないところでそれらが実際に起こっていることが不思議で,化学(科学)ってやっぱりおもしろいと思います。そして,地球ができて,そこでいろいろな命が生活していることは奇跡なんだなと実感しました。
 いい教材は,大人にも子どもにも「世の中を見る新しい視点」を与えてくれるんですね。私たちは,子どもたちより先にそういう教材やプランを学び,身につけて,子どもたちに与えてやる必要がある。タイミングを逃すことなく…。
 年間計画(カリキュラム)のみを優先するような指導をしていたのでは,こういうダイナミックさは生まれないと思います。
 今回の授業の様子は,珠洲たのHP上でも紹介するつもりです。惜しくもサークルに来れなかった皆さん,もうしばらくお待ちください。
 追伸:HPにアップしたので読めます。

6 「学級通信」 B4  3ぺ    M.O
 6年生の「学級通信」を持ってきました。私の学級通信は,子どもたちの日記や作文の紹介が多いのですが,時には,クラスには全く関係のない=俺が書きたいから書くという内容のものもあります。今回もその両方を持ってきました。
 No.168は「言葉遊びのおもしろさ」と題して「今年のサラリーマン川柳」を紹介しました。川柳については,1学期に俳句の学習の所で一度紹介していますので,子どもたちはすんなりとこのおもしろさにはまってくれたようです。
 No.169は「なわとび集会」についての各学年の感想の紹介です。6年生の学級通信ですが,6年生の感想が載せているのではなく,各学年の日記などの中から「6年生に関する内容のもの」を見つけてそれを紹介しました。教師の一言より「下級生からの感謝の言葉」の方が6年生の子どもたちにとって力になるでしょうから。
 No.170は「できる能力・できない能力」と題して,「得意なことこそ慎重に」と訴えました。2月上旬に雪山で起きた二つの事故。それを見ていて私が感じたことをまとめました。
 学級通信はいつもは配って終わりです。読むこともしません。でも170号はじっくり読みました。「おれはうまい」とおごっている子が目に付いたからです。

 他にも「鶴彬の新聞記事」(紹介:O)木のカタカタ(ものが上から落ちてくる。紹介:M)がありました。

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