珠洲たの通信・2007年4月号

 今月の連休はじっくり身体を休めましたか? 4月中の怒濤のような1ヶ月も,連休を過ぎると少し落ち着きます。これ,いつものわたしのパターン。子どもたちとも新しい環境ともしっくりしてきます。と同時に,本領発揮の子どもたちとバトルが始まるのも確か。いろんな問題が起きてきて,「子どもたちも摩擦の中で生きているなあ」と実感するのです。
 今,5月に入ってから,毎日1時間半~2時間ほど理科室・理科準備室の掃除をしています。ウチの学校は,もと能都町理科センターがあったところです。だから,ものがいっぱいあるのです。すでに教科書から消えてしまった音や光の実験道具もいっぱいです(これはうれしいのですが…)。さらには,今使っているものと以前使っていたものが渾然一体となって準備室に散乱していました。これじゃあ,必要なものも探し出せないし,第一,落ち着いて理科の準備も出来ない。そこで,大掃除をしようと思ったわけです。もうこの掃除には,のべ20時間以上使ったでしょう。やっと,目に見えるところは少し片付きました。でも,棚の中はまだまだ。道は遠~い。

■4月の例会の参加者(3名)
 M.S(NYSB)  K.H(S市M中)  M.O(N町U小)

資料の紹介

1.『ブログ的気楽レポ・4月号』 B5  8ぺ  M.O
 今年度も,1ヶ月にあったことや発見したことをひとつのレポートにまとめていってみますね。
 さて,一つ目の話題は,年度末に行った「心に残る思い出の授業」についてです。担任をするとたいてい,子どもたちに授業をテーマとした作文を書いてもらっています。これは,普通の授業ではなかなか書いてもらえないでしょう。たのしい授業を提供できたという自信があるから気軽に書いてもらえるのです。
 昨年度の5年生の第1位は,「ハングルを読もう」で半数の子がこの授業について書いてくれました。そのあと,原子・分子,世界の国旗とつづきます。今年も,このあたりの授業を総合で入れるつもり。どうなるかなあ。
 二つ目の話題は,離任式新任式に話した内容について。いつもは行儀の悪い子どもたちも,このときばかりは視聴率が上がります。
 三つめの話題は,4月の授業(と1年間の授業)の進め方を書いてみました。今年は新任の時以来,久しぶりに並行学級のある学校に来ました。だから,ある程度,歩調を合わせる必要があるようです。私はその必要性は感じていないので,勝手にやっていますけれどもね。久しぶりに担当した歴史は「歴史唱歌で新聞作り」を中心に進めようと思っています。今のところ一番困っているのが算数の少人数学級です。これは自分のまとまった指導が出来ない。この形は問題点がたくさんあると思います。おいおいサークルでも話をしていきます。
 最後は「今月の本棚」です。紹介した本は,1冊のみ。それだけ学校と家庭の行き帰りだけだったということですね。
○小谷敏編『子ども論を読む』(世界思想社,2003,271ぺ,2000円)

2.「1年生学年通信」№1~3  6ぺ  K.H
 新しい学校に赴任したHさん。今年は1年生の副担になったようです。そこで学年だよりを担当。3号まで出したそうです。ん~,なかなか順調です。
 1号は,ここ2,3日の予定。2号は,各教科の担当の先生の紹介と,1年団の先生方からの新入生に贈る言葉「メッセージ」の紹介です。どれもこれも意気込みのある文章がならんでいます。
 通信の教師の名前の欄にいちいち「先生」とつけるのはいかがなものかという話がでました。自分たちの紹介の時には,敬称を略すのが大人の世界ではないかと思うのです。子どもたちの前にでて「先生はね」という教師もいますが,私は,自分のことを「先生は」なんて言いません。というか,言えません。
 第3号は,「中学校ってどんなところ」と題して,B5のお話が載っています。M中学校の紹介と生徒へのお願いです。遠足の行き先もなっている「和倉昭和博物館」の中身が知りたいなあという話でしたので,次回,よろしく。
 番外編として,学年集会で行った「先生の自己紹介」の質問項目を持ってきてくれました。自己紹介をクイズ形式にするのですが,初対面の生徒たちと向かい合うのがとても緊張したそうです。

3.「3回目の桜」 B5  2ぺ  M.S
 同じ学校で3回目の桜を迎えたSさん。今年の担当は,昨年の持ち上がりの4年生一人と新3年生が二人で計3名の複式の担任。でも,実際の授業では,この3名に加えて6年生1名(これは昨年担任していた子)が加わり,TTとなってやっているようです。なかなかややこしい感じなのですが,これも養護学校だからでしょうか?
 国語と算数は,昨年の2人(新4年,新6年)と新3年1人の担当だそうです(書いていて本当にややこしいね)。昨年からの子はタイルを使ってある程度計算が出来るのですが,新メンバーはそうも行きません。そういう3名を前に,どのように授業をくんでいくのか,どんな自作教材が飛び出すのか? 楽しみです。
 とりあえず
「3+4」がタイルの動き(3に2を加えて5になる)で答えが「7」になるような視覚的な教材を考えています。これはまだ実践していないので,来月回しにします(4ぺ)
と言っていますので,成功しても失敗しても持ってきてくださいね。

4.「ボランティア村にて」 B5  4ぺ  M.S
 地震の体験とその後のボランティア体験で感じたことをまとめてきてくれました。
 春休み中,突然「ボランティアに行こう」と決めた彼女は,結局4日間,門前に通ったそうです。Sさんは,1日目,ボランティアの受付をするという仕事があたったそうです。そのテント村は,みんなボランティアの人だったらしいです。
受付の仕事も,時間が経つうちに,いろいろと工夫するようになり,どう説明するのが分かりやすいか,どの流れで動いてもらうのが機能的かなどを住民が出し合って,改善されていました。(3ぺ)
 ボランティアの人たちが知恵を出し合い,どうすればよりスムーズにコトが進めるのか,工夫をしているようすが伝わってきました。
 今回の体験でよかったことはいっぱいあるようです。そりゃあ,いろんな場所でいろんな経験をしてしっかり学んできたんだからね。その中でも,次の言葉が印象に残りました。
大きな被害を受けた門前地区の高校生ボランティアがいっぱいいました。自分の家が全壊してしまったため避難所くらしの子や,家は無事だったので何かできないかと来ていた子など様々でしたが,今どきの高校生も悪くないじゃないなと思ったりもしました。(4ぺ)
 そうですよね。今どきの高校生が悪いと言っているのはマスコミだけですよ。最後に,もう1カ所引用しておきます。
今回の経験で,仰々しく「ボランティアに行きます」ではなく「ボランティアにでも行こうか」で行く方が,いろんなことができるような気がしました。(同上)

5.「MY BOOK』 B5  2ぺ  K.H
 今回は,仮説実験授業関係の本を2冊紹介してくれました。
○板倉聖宣編『たのしい授業の思想』(仮説社)
○小原茂巳著『たのしい教師入門』(仮説社)
「いたるところで「たのしい授業」を支える思想に出会えたという」板倉さんの本。何カ所か引用して紹介してくれました。その中の一節。
・いまのいま役に立つ知識だけでなく,大人になってからたしかに役に立ちそうに思えること,自分たちの視野をうんと広げてくれる哲学的な授業にもおどろくほどの意欲を燃やすのです。
・授業が楽しくなくなる最大の原因-それは,授業で子どもたちが十分納得のいかないことを押し付けられるからです。

 小原さんの本は,再読だそうです。学校を変わったことをきっかけに,もう一度「読んで心の支えにしておきたい」と読んでみたところ,再発見もあったとか。
 本というのは,そのときの<心のありよう>によっていろんな部分が自分に引っかかってきます。だから,再読するとあのときといまとはちがうから,いろいろと新しい発見があるのでしょう。再読するものいいものです。

6.『6年学級通信』 B5  たくさん  M.O
 4年ぶりに6年生の担任になって毎日学級通信を書いています。これは毎日書こうと誓ったわけではないのです。昨年12名の5年生を持っていた時のパターンで「通信ネタ」をパソコンに打ち込んでいると,児童が33名いる分,紹介したいことが多くて,常に2日分くらいの情報がパソコンにあるというわけです。実際,紹介しようと思ってパソコンに打ち込んでおいたのに,時期がずれて紹介しきれなかった日記などもあります。
 サークルには,
№3「わたしの4月5日,№5「信頼される6年生になるために」,№6「ブタンガスで燃え上がろう!」,№7「準備してほしいもの」,№8「10日間ほど終わりましたが…」,№10「委員会が動き出しました」,№11「宇出津の道を案内してもらいました」,№12「見ること,感じること」
を持って行きました。じっくり話す時間はありませんでした。例年同じだからね。

 そのほかにも,『宇宙図ガイド』『ご存じですか?アサギマダラを!』(紹介:O),ぴょんた君(S),数学指導法事典(H)などがありました。

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