珠洲たの通信・2007年3月号

2006年度

 今,作業をして帰ってきたところです。
 珠洲市の元小泊小学校にできた,金沢大学里山里海自然学校のビオトープづくりに参加してきました。ビオトープづくりと言ってもやってることは,休耕田を少し直して,水を入れたり,水の通り道を造ったりする作業。これで,ゲンゴロウたちが戻ってくるらしいので,楽しみです。たまには身体を動かすのもいいものです。眠いけど…。
 さて,学校では,新学年が始まってからそろそろ10日が過ぎようとしています。いつも言っているように,教師の仕事は,1年のリズムがあって,目が回るほど忙しくて大変な時と割とゆったりしている時がありますよね。私にとってのこの10日間は本当に大変でしたーとはあまり思えないのだ。これって何でかなあ。忙しいなとは思ったけど,まだ学校のことがよく分かっていないから,返ってのんきなんでしょうな。
 さて,4月の例会の案内は『たのしい授業』(仮説社)にも掲載してもらいました。来月からも引き続き掲載してもらおうと思っています。一人でも若い人たちが来て,,学ぶことの楽しさと子ども達の笑顔が見れるようになればいいなと思いますので…。

■3月の例会の参加者(5名)
 M.S(NYSB)  K.H(S市O中)  M.O(S市S小)  H.H(S市S小)  R.H(N町Y小)

資料の紹介

1.『ブログ的気楽レポ・3月号』 B5  8ぺ  M.O
 私のレポートの内容は次のようなものでした。
 1つ目は「《ハングルを読もう》が終わりました」です。ハングルの学習では,あらためて「ものを準備することの大切さ」を感じました。今回この授業のために,さまざまなものを準備し,授業の復習ができる掲示の工夫もしました。修了式まで,教室内はハングル一色といった感じでした。詳しくは,4月のサークルで教室掲示の写真を紹介します。
 2つ目の話題は「Mozilla Firefox」というブラウザの紹介。インターネットを見るためのプログラムですが,IEと違ってとても便利です。
 3つ目の話題は,女の子3人組のその後のお話と1年間を振り返っての雑感です。柔らかい人間関係の学級を作るために私がやったことを,あえてあげてみましたが,メンバー達からは「いや~,そう一言では言えないんじゃないの」という指摘がありました。学級経営で困っている人たちもいるので,私のノウハウを何とか伝えたいとは思うのですが,どうもなかなかマネができるようなものにはまとめられません。だいたい,この<経営>という言葉からして好きじゃないですからね。まずは,そんな発想が大切なのかもしれませんね。
 最後は,「今月の本棚」です。紹介した本は,以下の通り。
○『<新哲学を学ぶ会>記録集』(キツネ書房,2005,343ぺ,ガリ本)
○松岡正剛著『17歳のための世界と日本の見方』(春秋社,2006,363ぺ,1700円)
○板倉聖宣著『勝海舟と明治維新』(仮説社,2006,275ぺ,2000円)
○山路さん他著『教育という仕事を考える』(のほ☆ほん屋,2005,252ぺ,ガリ本)
○小西豊治著『憲法「押しつけ」論の幻』(講談社現代新書,2006,205ぺ,700円)
○白川静監修『白川静さんに学ぶ・漢字は楽しい』(共同通信社,2006,190ぺ,1000円)
 今回のお薦めは,板倉さんの『勝海舟と明治維新』でしょうかね。これで日本にも世界に誇れる(アジアにも誇れる)人物がいるのだと納得できるでしょう。

2.「足し算・その3」 B5  2ぺ  M.S
 たし算での試行錯誤を書いてきてくれました。
 5までのたし算をクリアしたキョウヘイくんに「3+4」をどのように教えるのか。
 順番に累加していく方法だと,どうしても「指折り数えて…」になってしまう。これだと,順序数を数えているのと変わらないのではないか? かといって「5のタイルを重視して,4を2と2に分けて,3と2で5,あと残りの2を足して7」では,程度が高い。さて,どうしたものか。
 そこで,5の繰り上がりのない,「5+○」というたし算でやってみたところ,これはスムーズに指を折らないでできたと言います。彼の頭の中には,しっかりと5のタイルがインプットされているのです。これを繰り返せば,「3+4」もできるようになるのでしょうか。それは,次回サークルまでのお楽しみです。

3.「自分にごほうび」 B5  4ぺ  M.S
 本棚から見つけた落合恵子著『自分にごほうび』(大和書房)という本のタイトルを見て,「もしかして,自分もちゃんと自分のごほうびしているかもなー」と思って生活を振り返って書いた私生活レポートです。
 何かがあった時,サークルKで好きなジュースを買って帰る-そんなごほうびの話から,1年間しっかり勤めたということで,東京で歌舞伎を見るというごほうびもあげているという話までさまざま。
 そこでサークルでは「自分にごほうびをあげているかどうか」という話になりました。
 自分自身を振り返ってみれば,確かに,なにかをなし遂げた時には,焼き肉屋へ行って無制限で飲んだりできるときがあります(運転手付)。これは自分にとってのごほうびですよね。研究発表や卒業式や大きな行事が終わった時などの飲み会も,職員みんなでごほうびなんでしょうね。そういえば,高校時代,新しいレコードを買うのは定期試験が終わった日と決めていました。
毎日,何に役立つ?と思われることが多い日々。だからこそ,ちょっと自分にうれしい出来事があったときに,いつもはビール飲むだけ,でも今日はうまみをつける…そんな小さなことでいいから,「自分にごほうび」あげるだけで,つまんない一日が,少しはいい一日になるんじゃないかと思うのです。(4ぺ)

4.ものづくり「パタパタ風車(かざぐるま)」   紹介  M.S
 これは簡単なものづくりでした。しかもよく回ります。
 必要なものは,
  折り紙一枚(15㎝×15㎝),色上質でも可
  たこ糸約50㎝
  洗濯ばさみ1個
  ホチキスとハサミ,1穴開けパンチ
 たったのこれだけ。しかも作業時間も5分~10分くらいでできます。折り紙に印刷するのが面倒なので,色上質紙を使うといいでしょう。出典は『ものづくりハンドブック6』だそうです。
 切り取り線に沿って切り,ひもを持って走るとパタパタと音を立てて風車のように回ります。これは低学年にも高学年にも受けるようです。また,ひもをハズして写真のように洗濯ばさみをおもりにして,上に投げると,くるくる回りながら落ちてきます。これもまたなかなか楽しい感じです。
 今度,1年生や2年生の補欠に行った時に作ってみようかなと思います。

5.『「広さと面積」の授業を終えて』 B5  4ぺ  R.H
「私は授業が楽しいけど,子ども達は自分の授業をどう思っているのだろう」…《広さと面積》という仮説実験授業の授業書を初めてやってみたHさんが,感想をまとめてきてくれました。抜粋します。
□そして実験です。(中略)あんなに一生懸命見つめられたら,なんだか心配になってしまうんです。日頃そんなに真剣に見てもらえない授業しかしてないからなのかもしれません。
□この授業を進めていくうちに,子ども達の発表する態度・聞く態度がすばらしい変化をとげたのです。少人数担当の先生からも褒めていただけるほどでした。発表する態度・聞く態度が上手になった子どもたちは,算数以外の授業でも活躍してくれました。授業が楽しくなるとこんなに変わるもんなんですね。とても驚きました。そして,こんな子どもたちを見て,とても嬉しい気持ちになりました。

 その後の教科書の授業もスムーズに進んだとか。ま,単位換算などでつっかえている子が多いことを反省していましたが,それは中学生も同じですよ。
 もし,テストのできがいいことと,楽しく学ぶことが両立しない場合,私は,楽しく学ぶ方を選びますが,さて,みなさんはどうですか?(ま,私は両立すると思っているのですが…)

6.『6年学級通信』 B5  2ぺ  H.H
 明日が卒業式という日に書いた『学級通信』を持ってきてくれました。それとともに雑感も。
 この「雑感」で示された卒業前の担任の心理状態については,なかなか深いものがあります。1年間担任をしてきて,どんどん盛り上がっていくはずの子どもたちが,なんとなく,4月に逆戻りしたような感じになるのです。それを見ている担任は,「この1年間なんだったのだろう」って思ったりして,ちょっと情緒不安定になるのです。これは,手応えのあった学年ほど,そのギャップがはげしくなります。
 これをクリアする手だてとしては,何があるのでしょうか。一つは,もう終わった~ではなくて,「最後まで慌ただしく授業する」というのがいいのかもしれません。こんなこと書いた本はあるのかなあ。

 そのほかにも,『学級通信・つむぎMAX』(O),『進路だより』『MYBOOK3月号』(H)などがありました。
 この日はいつもの喫茶店が開いていなくて,サークルも時頃に終わってしまい,上のものはじっくりと紹介できませんでした。これからは開いているかどうか,公民館に来るまえに確認しましょうね。だれかが…(^_^)b。

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