珠洲たの通信・2006年5月号

 休み時間ごとにモルQに群がる子どもたち。男女問わず,2セットくらいをまとめて一組にし,いろいろと自分たちなりにルールを変えながらやっているようです。いつも夢中になる子はでるのですが,これだけ熱中する姿も珍しい。考えてみれば,5年生の4月に《もしも原子が見えたなら》をやったのは初めてだったかも…。小さければ小さいほど,食いつきはいいようです。学級文庫に『分子と人間』を置いたら,これもじっくりと開いてみています。ん~,へんな小学生だなあ。日本の未来は明るいよ。
 さて,日本では梅雨の季節。いよいよジメジメしてきますが,体調をこわさないように,あと1ヶ月,乗り切っていきましょう。

■5月の例会の参加者
M.S(NYSB)  K.H(S市O中)  R.H(N町Y小)  A.H(S市M小)  M.O(S市S小)

資料の紹介

1.『ブログ的気楽レポ・2006年5月号』 B5  8ぺ  M.O
 気楽レポでは,5つの話題を書いてきました。「ケンカが多くなってきましたが…」「ウソ作文と5・7・5」「読むことを大切にした授業」「今年度の総合的な学習の計画」「今月の本棚(今月はDVD)」です。
 以前から男子同士はよくケンカをします。何でもないことが理由で,原因を聞くだけであほらしくなることが多いので,あまりこっちから出ていかないことにしています。でも,キレることがたびたび重なったので,男子と話をしてみたという報告。
 春の遠足に行く前に書かせた「遠足の作文」。子どもたちは割と喜んで書いてくれました。遠足後で書かせるとこんなわけにはいきません。また,遠足後は,遠足の出来事を「5・7・5」にまとめてもらいました。最低3個書いてもらいましたが,よろこんで20個も書いてくれる子もいました。それを集めて,プリントにして人気投票。その結果を学級通信で紹介しました。あとの内容は省略します。

2.『進路だより・№1,№2』 B5  8ペ  K.H
 今年担任を持たなかったHさん。先月のサークルメンバーからの要請を聞き入れてくださって,「進路通信」の発行を始めたようです。
 第1号は,「支度(したく)」という詩を紹介し「3年生になった子どもたちと支所に成長していきましょう」と親たちに呼びかけています。また第2号は,「仕事について考える」と題して,ある大工さんの仕事を紹介しながら,仕事の中にある大変さとそれだからこそ得られる喜びについて書かれています。
 中さんの『たのしい進路指導』を元にして書いているそうですが,そのうち,O中版のお話も載るものと思います。
 メンバーからは,家族にも読ませようと,さっそくメールへの添付の要望がありました。いい文章はどんどん広めたいものです。

3.『5までの数』 B5  2ぺ  M.S
 このレポートは,今担任している二人の障害児の様子を通して,その数の獲得への道のりの中に,わたしたちが学ぶべきものがあるかもしれないという視点で書いあります。
・1~10までの数を書いたカードを並べて,1枚とる
・1~5のタイル図を何度も繰り返してみせる
・1~5までの数の練習と,タイルを書く練習
・「あわせるといくつ」で5までを意識
  リンゴ→タイル→数字の順番で
 二人の数の認識の程度も微妙な違いがあり,どのような指導でどんな力が付くのかは本当に試行錯誤のようです。これこそ,いつも予想→実践→改良というか,最近はやりの言葉で言うとPDCAですね。
 手作りの教具もたくさん持ってきて見せてくれました。カラフルできれいにパウチされており,私たちでさえ欲しくなってしまいました。
 今回の指導をするのに参考にしている本は,小笠毅著『教えてみようⅠ さんすう』(日本評論社,1500円)という本だそうです。

4.『「げんき いっぱい」その2』 B5  3ペ  M.S
 元気いっぱいの3人組のお話です。
 今回は,教師側の勘違い,言葉の壁ということについて考えさせられる出来事を紹介してくれました。
 あることがキッカケで相手の手をつねったマサキ。その後も必要に何度も相手のウデをとろうとします。そのあいだに入り,叱責する担任。
 しかし担任がいなくなった隙に,相手の手を取ったマサキがとった行動とは…相手の体操服をまくり上げ,「キョウヘイさん,マキロン。お薬」という言葉。
 以下は,レポートからの引用です。
 この言葉は,痛い思いをしたと思われる人に話しかける?彼独特の心配言葉なのです。そう,大声に驚いて自分がつねってしまったキョウヘイの腕を心配していたのです。
 だから,何度止められても,キョウヘイの腕を取ろうとしたのです。まくり上げて,痛いところを確かめようとしていたのです。それがわからない私は,「プレイルームに行きなさい」とか「友だちにいじわるする人は,お勉強しなくて良い」などと叱ったのです。

 障害児に関するいろいろな話を聞くと,それが障害児だけではなく,いわゆる健常児と言われる子たちへの指導にも大いに関わってくることがたくさんあることに気づかされます。
 今回のこの出来事。うまく自分の言葉に言い表せなかったために,教師が誤解して,叱らなくてもいいところで叱ってしまいました。
 こんなことって,わたしたちの学校でもよくあることではないでしょうか? 
 しかも,Sさんのように教師が反省すればまだいいのだけれども,「自分の気持ちを言わないお前が悪い」ってな感じで,勘違いをしたことさえも,子どもの責任にしているのでは? 
 言葉が言えても,ある場面では言えないこともある。そういう状態もありなのだと-いう態度で子どもと接していれば,もっともっと子どものことが理解できるようになる気がします。

5.『正負の数の指導』 B5  5ぺ  K.H
 「正負の数」の単元をどう乗り切るかが,算数から数学への橋渡しのポイントだと語るHさん。
 今年は,トランプを使った「赤と黒のゲーム」をとおして,正負の数の足し算・引き算の指導をしてみました。
 赤のカードを借金,黒のカードを財産として,グループでトランプゲームをやっているうちに,「自然と加法のルールを身につけたようであ」ったそうです。
 正負の数をトランプで指導することは,数教協でも,ずいぶん前からやられています。ただ,教科書にはないからなかなかそれを取り入れないのかも知れません。
 私は,卒業を前にした6年生に,新居正信作成プラン「正負の数」の授業をしたことがあります。もちろん,子どもたちは十分理解することができました。その後の追跡調査もすればよかったかなあ。

6.学級通信『つむぎMAX』 B5  8号  M.O
 今月は,以下のような内容の学級通信を持ってきました。
 先月のサークルで紹介していた「ドラゴン桜語録」を学級通信に取り上げる試みも始めました。
 最近,子どもの口から,「お母さん,面白いといって読んでいるよ」「今日,つむぎMAXないが~と言われる」などという声も聞かれるようになってきました。少しでも,読者が読んでためになるものを書いていきたいです。もちろん,自分の生きている証でもありますが…。しかし,その分,昨年発行していた「校内研究通信」が,まだ2号しか発行できていません。大丈夫かなあ。
 第8号…放置自転車対策を考える(NHKビデオを使った道徳の授業)
 第10号…「ちがう意見」があるからおもしろい(<タネと発芽>の授業)
 第11号…ミニコラムに担任の趣味を書き入れる(チャングムの誓い)
 第14号…基礎・基本を考える(読み・書き・そろばん・分子模型)
 第17号…『ドラゴン桜』から学ぶこと(今日の「ドラゴン言葉」シリーズ開始)
 第18号…土・日の宿題について(新聞記事の切り抜きと一言)
 第19号…マネも主体性のうち(ドラゴン言葉と板倉聖宣語録)
 第22号…もう一つの基礎・基本(予想を立てる,間違いを大切に)

 他に「学級経営方針」「子供が作る算数テスト」の紹介など(O),がありました。あと,珪藻土についても,最終報告をレポート(O)したのですが,今,改訂版を作っていますので,その時また紹介しますね。

コメント

タイトルとURLをコピーしました