2月も3分の1を過ぎました。もう1ヶ月ほどで今の子ども達ともお別れですね。この1ヶ月,遅れを取りもどそうと,計算やら教科書の章の問題やら漢字プリントやらで子ども達を追いまくりがちですが,それらはほどほどにして,やはり「たのしい授業」で締めくくりたいものですね。2月のサークルではそんな話もできればいいなと思います。
今月号から新しい年の話題ということで,通信のレイアウトも少し変えてみました。いかがでしょうか? 学校現場は雑務が山積していてとても忙しいですが,それだからこそよけいにこのサークルの例会を大切にしていきたいと思います。
いつもサークル通信の最後に「資料のある人は8部ほど持ってきてください」と書いていますが,最近は,その8部が本当に必要です。うれしいなあ。
■1月の例会の参加者(8名)
M.T,M.S,K.Y(以上NYSB) H.H(S市S小) K.H(S市O中) T.M(N町M小) R.H(N町Y小)
今月の写真
資料の紹介
1.『ブログ的気楽レポ・1月号』 B5 6ぺ M.O
話題は,3つ。順を追って紹介します。
まず,久しぶりにパソコンの話題です。一つは,フリーソフト「SoundEngine」の紹介です。このソフトで,アナログ音源(テープやレコード)をデジタル(CD化)することができます。昔、録りためた仮説実験授業関係のテープ音源を,順次CD化しています。現在までに7枚ほどCD化しました。メーリングリストの方で,ダイビング希望を取っていますので,ご希望の方は,そちらの方をご覧いただき,返信して下さい。パソコンの話題のもう一つは「コリアンライター」というソフトです。これは一太郎などでハングルを打つことができます。日韓・韓日の辞書もついています。《ハングルを読もう》の授業用の掲示のために購入しました。3分の1以下の値段でユーズド商品を見つけて買いました。知らない言葉をタイピングするのもなかなか面白いです。授業のことについては,次回のサークルでも紹介しますね。
ちなみに「珠洲たのしい授業の会」を日韓ハングルで変換すると
・「?? ??? ??? ?? 」(スズ チェルゴル ソオペウィ モイン)
となります。日本語漢字ハングル変換をすると
・「??????????」(チュジュ タノシイ スオムノフェ)
となります。どうです,便利でしょ。
次の話題は,3人娘のこと。最近,とても仲が良くなっていつもいっしょに遊んでいます。4月号からの「ブログ的レポ」を読み返してみると,その変化に驚きます。
最後は,いつもの「今月の本棚」。読んだのは,以下の6冊です。
○勝部真長監修『忠臣蔵大全』(主婦と生活社,1998,400ペ,1800円)
○稲垣久和著『靖国神社「解放」論』(光文社,2006,297ぺ,1000円)
○シュリーマン著『古代への情熱』(新潮文庫,1977,181ぺ,370円)
○花輪莞爾著『石原莞爾独走す』(新潮社,2000,770ぺ,3800円)
○安部司著『食品の裏側』(東洋経済新報社,2005,244ぺ,1470円)
○高橋哲哉・斎藤貴男編著『憲法が変わっても戦争にならないと思っている人のための本』(日本評論社,2006,220ぺ,1470円)
年末にちょっと凝ってしまった忠臣蔵の本が面白かったです。あと,「憲法」の本は,若い人たちに読んでほしいなと思いました。
2.「たし算とお金」 B5 3ぺ M.S
2学期末,「次は,認識の順序からいって<たし算>にしようか,あるいは,日常生活を重視する意味でお金の数え方・使い方にするか」と迷っていたSさんの結論は「両方ともやる」でした。算数の時間に「たし算」を,生活単元学習で「買い物ごっこ」という単元を特設したそうです。
たし算の方は,パターンを変えていろんな手だてをしているということで,何種類か,ばばば~って言ってくれました。覚えられませんが(^^ゞ。詳しくはレポートを読んでください。
「○と○で△」という言葉の約束で,○は紙タイルをおき,△は自分でホワイトボーで書いているようです。2人ともマーカーで書けるのもうれしいらくして,楽しんでやっているとか。いいですねえ。
また,お金の方の学習も順調です。ここでは,タイルからはなれて,ホンモノのお金を使っての学習です。
(1)硬貨を種類別に分ける
(2)何円になるかをカードを使って調べる
(3)提示された金額をカード上に並べる
の流れでやっているそうです。参考にした本は『特殊学級・養護学校 長所活用型指導で子どもが変わる』(図書文化,2300円)という本。専門書はいろいろあるんですねえ。
3.「わたしの冬休み-太平洋戦争ー」 B5 4ぺ M.S
さてSさんはどんな冬休みを過ごしていたのでしょうか。
はじまりは12月上旬に見た映画『硫黄島からの手紙』です。この映画を見て栗林忠道陸軍中将に興味を持ったSさんは,硫黄島などをふくむ太平洋戦争のDVDや本などを集めてしまったようです。
どんなものがあったかというと…。
○梯久美子著『散るぞ悲しき』(新潮社,1500円)
○吉田津由子著『「玉砕総司令官」の絵手紙 栗林忠道』(小学館文庫,600円)
○森山康平著『玉砕の戦場』(河出書房新社,1600円)
○ドキュメントDVD『激戦タワラ,グアム,硫黄島』(ミスミック出版,500円)
○DVD『戦争と平和・全8巻』(ユーキャン,30000円)
まだ見ている途中のものもあるそうです,どれも興味深い本やDVDです。ちなみに『戦争と平和』はうちにもありました(親父が購入していた)。今回,映画から興味を持って太平洋戦争のことをいろいろ調べた経験について,Sさんは次のように締めくくっています。
うまく言えないけれど,知らないままでもいいかも知れないけれど,知った方がいいこともあるということを思いました。そんなことはいっぱいであるわけで,全部に関わっていたら大変で,時間とお金がいくらあっても足りなくなるので,もちろん取捨選択しながら,自分のアンテナは張り続けたいなーと思ったのです。(レポより)
太平洋戦争のことは(太平洋戦争のそれぞれの戦いがどんなふうだったのかということを詳しく知る必要はないかもしれないけれど),日本人として,当然知っていなければならないと思います。教師としても…。
前回,前々回と,宮沢賢治がらみで田中智学の話になり,そのとき「八紘一宇」「五族協和」の話を出したとき,みなさんがそれらの言葉を知らなかったことにびっくりしました。わたしはそれらの言葉を知っていることは<常識>だと思っていたのです。あの場では,わたしの方が「へんな知識を持っていた」ということになります。
太平洋戦争のことについて,もしかしたら,だんだんと教えられなくなってきたのではないかとも思いました。「日本史」の授業も,「近現代史はとても早く終わった」という話を聞いたこともあります。むかーしむかしの物語もそれはそれで楽しいのでしょうが,近現代史を学ぶことはもっと大切で楽しいことだと思います。国家というものができ,対外的な軋轢が生まれたとき,国がどう動いたのか,国民はどう選択したのか。歴史上の出来事を「馬鹿なことがあった」「騙されただけだ」という解釈ではすませないような学習をしないと,歴史認識というものはなかなか得られないのではないかと思います。最近,『たのしい授業』で連載している「ヒトラー」の物語を読んで,そういう思いをますます強くしています。あの連載は,目から鱗の物語です。
4.『MY BOOK・1月号』 B5 4ぺ K.H
紹介してくれたのは,次の本です。
○広中平祐著『可変思考』(光文社文庫,530円)
Hさんは数学の教師です。
大学生の時代からあこがれていたという広中平祐さんの著書を紹介してくれました。この本の気に入った部分を,なんとB5で4ページ分も抜き書きしてきてくれました。いちいちうなづく文章が多くてとても面白かったです。わたしもサークルのあと買って読んじゃいました。その中から,一つだけ紹介します。丁度,最近のサークルの話題にあっていると思いますので…。
直接教室では使わないものをたくさんもっていること,背後の教養に支えられた豊かな判断力に基づく的確でユニークな視点をもっていることこそが,理想的な先生だと僕は思う。
明日からすぐに授業に使える話題から,哲学的な話題,そして雑学まで…なんでもありのサークルの例会でいいんですね!!
5.ものづくり 紹介 T.M
ペットボトルを土台とした上の写真のようなペン立て(花瓶?)を持ってきてくれました。ペットボトルの上の部分を捨てて下の部分だけ使います。底の中心から色つきのPPロープを巻いていくだけ。ホットボンドでつければいいそうです。まわりの模様はなんでもいいですが,これには植物の実や殻がつけられていました。目玉はシールでした。学年に応じていろいろなバージョンが楽しめそうです。
そのほかにも,学級通信『つむぎMAX』(O),「ピーマン村のすごろく」「日本列島どっこいしょクイズ」(紹介:M)などがありました。
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