珠洲たの通信・2005年12月号

2005年度

 あけましておめでとうございます。今年もよろしくお願いします。
 さて,昨年は,刺激的な会をもっての幕切れとなりました。中一夫さんの講演はどれも刺激的で,原理・原則を無視しての教育改革は現場を混乱に陥れるだけではないかーと再確認した次第です。今年も,なんか楽しいことができればいいですね。
 さて,年末年始は,今までにない大雪で,毎朝,雪かき(雪すかし)の連続でした。ここ2,3日は,気温も高くなるというので,一度溶けてしまってくれないかなあと思っています。日本海の水温が高いことも大雪の原因だとか…なるほど。
 12月の例会・忘年会には,旧メンバー?の6名の参加でした。Mさんが用意してくれた学習発表会の劇「世界の国旗」を見ながら,ビールを飲んでいました。いろいろと語ったけど,ほとんど忘れてしまった。

■12月の例会の参加者
M.S(NYSB)  T.M(N町M小)  H.H(S市S小)  K.H(S市O中)  Y.N(S市M中)  M.O(S市S小)

今月の写真(劇「世界の国旗」用グッズ)

資料の紹介

1.『忙しさの中のたのしみ!?』 B5  6ぺ  T.M
 道徳の発表やら県音研の事務局の日ごとやらで,すごく忙しい思いをしたというMさん。2学期の締めくくりは,《世界の国旗》の授業と学習発表会。授業も準備も,もちろん本番もうまくいったようです。
 本番の朝,「わたしはどこにどの国旗をおけばいいのかわかりませんが,子どもたちはてきぱきとセットしていきます」なんて,なんて素敵な子どもたちなんでしょうか。
 保護者の感想に「この表現会を見て「は~っん! これだ!」と思いました」というのがありましたが,それこそ,授業と発表会が直結している良さでしょう。同じ保護者が「表現会を見るまでは,国旗の意味など考えたことがなかったけど,内容を見ていると「はは~んっ!」と納得するばかりでした。」とも書いています。我が子の写真やビデオを撮るだけではない表現会の姿ですね。仮説実験授業の素晴らしさがあってこその,劇でした。
 また,Mさんは「朝の連続小説」『青空晴之助』を読んでいるとも言っています。子どもたちからは大歓迎を受けているようです。
 Mさんはこう言います。
授業やその他のせいかつで,こんな楽しいことをしながらいると,忙しい?と思える雑務?もそんなに苦にならずにすむのかなと思っています。
 子どもの笑顔が疲れを癒してくれるのでしょうね。

2.『奥能登楽しい授業体験講座を終えて』 B5  2ぺ   M.S
 Sさんの一言が発端で実現した講座を終えての私的な感想を書いてきてくれました。
 講座での売り上げを参加費との割合で計算する板倉係数も高く,参加者みんながとても満足してくれた様子がうかがえます。参加費が少し安かったかも知れませんが,それも若い人たちに参加して欲しいという私たちの思いからですよね。だから,これでよかったのかな
 楽しさ度が19人なのに,ためになったか度がなんとそれを上回る23人。感想文を読んだ講師の中さんが「みんな長くきちんと書いているよね。これは会に満足した表れだよ」と言われたそうです。う~ん,まさにその通り。
 Sさんの講演も良かったですよ。ホントに。まとまって話が聞けたし,今まで知らなかったこともあったみたい。
 この講座のことは「珠洲たの」のサイトにアップしておきました。そのうち,参加者の感想も載せようと思います(名前は伏せておきます)。
 本当に楽しい会をありがとう。また,やろう。

3.「学力向上セミナー実践報告」 A4  2ぺ  H.H
 各校からひとりずつ出てこいという教委主催の「学力向上セミナー」用レポートです。Hさんは国語があたっていたようです。
 「やまなし」の授業を例にして「学力向上?」のための実践をまとめています。
 国語の授業の改善の視点として以下の2点を上げています。
・叙述を正確に読み取り,その叙述に即して論理的,整合的に思考させる。
・文学を読むための思考のものさし(観点・視点)を与え,使えるようにする。
 国語の力って,傍目からは本当ついたかどうかがよく分からないのですが,「ものさし」を使えるかどうかなら評価できますね。
 算数や国語の授業からは,とんとご無沙汰しているので,このレポートを読みながら「たまには国語・算数のことも考えないといけないなあ」と思いました。

4.「《てことトルク》で楽しみました」 B5 3ぺ  M.O
 5年生とやった仮説実験授業《てことトルク》の授業感想文をまとめてきました。5年生の定番なのですが,今年は,第2部までやってみました。
 第2部は,おもりの重さを力に置き換えなければならず,少々苦労しました。最後まで,当てずっぽうの子(計算ができない子)もいたりして授業の評価が心配だったのですが,なかなかいい評価でした。
 授業のあとでガリ本を読んでいて(そこで紹介されていたので)知ったのですが,斉藤裕子さんがこの授業書の『授業ノート』を書いていて,それがとても分かりやすいと評判なようでした。そこでさっそくガリ本図書館から手に入れて読んでみました。力の矢印の導入や,計算に頼らない予想のたて方など,参考になることがたくさん出ていました。今度やるときには,この授業ノートを元に進めてみたいと思います。

5.「MY BOOK 2005年12月号」 B5  1ぺ  K.H
 ガリ本『中学教師,おもしろい』という本の紹介をしてくれました。著者は,小原茂巳さんや中一夫さんたち。1993年の発行です。中学生って,少し大人になっている分だけたのしみもある-「中学校には青春がある」って言葉は,そういうことを言っているのかな。
 寄りそって生きるには十分なくらい刺激的な年齢ですよね。 

6.「今月の本棚2005年12月号」B5 3ぺ       M.O
 12月の講座のための本と,講座で手に入れた中さんの『ボクと仮説実験授業』の紹介をしました。
○板倉聖宣著『仮説実験授業のABC』(仮説社,1997,172ぺ,1800円)
○仮説実験授業研究会編『授業書研究双書・ものとその電気』(仮説社,1989)
○林ひであき責任編集『授業究理学・第1集』(名古屋仮説会館,1989)
○板倉聖宣編著『磁石と電気の発明発見物語』(国土社,1983)
○板倉聖宣責任編集『電気となかよくなろう・前編<静電気の世界>』
○小林卓二著『静電気のふしぎ』(さ・え・ら書房,1987)
○宮地祐司著・小出雅之絵『楽知ん絵本② びりりん』(楽知ん研究所,2001)
○堤井信力著『静電気のABC』(ブルーバックス,1998)
○山廣康子著『やればできるんよ』(ダイヤモンド社,2005)
○中一夫著『ボクと仮説実験授業』(ガリ本,2001)
 仮説実験授業をやるなら,必ず読んで欲しいのが『仮説実験授業のABC』。たんなる授業運営法だけではなく,評価論などもものすごくためになります。ボクは,通読したのがこれで多分3回目。
 講座のために本を読み直したり,実験の準備をしたりすることは,それはそれで楽しいひとときでした。
 中さんの『ボクと仮説実験授業』はお薦めです。特に,最近だんだん教師臭くなってしまっている人たち(ボクも含めて)には…。

 以上の他,「子どもの作文」(H),「<ひいき>と<公平>」(中一夫,紹介:S),『世界の国旗』のDVD鑑賞(M)などがありました。
 今年も,ボチボチやっていきましょう。無理をせず,子どもたちの笑顔に支えられながら,そして何よりも,やっている自分たちが楽しみながら研究していきたいものですね。
 では,宝立公民館にてお待ち申しております。

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