授業書《ふりこと振動》を終えて(子どもたちの感想)

尾形正宏

 授業書《ふりこと振動》は,わたしの大好きな授業書です。仮説実験授業の授業書として最初に完成し,公開されたのが,この《ふりこと振動》でした。授業書の内容は,教科書にあるような「糸につるしたおもりの振り子」から始まりますが(教科書はここで終わりますが),その後,振動一般に進んでいくダイナミックな授業書です。楽器も,地震も,通信も…。
 ここでは,2015年頃の子どもたちの感想を紹介します。これらの感想を読むだけでも,この授業書の幅の広さと奥深さが垣間見れると思います(クラス全員の分です)。

○みき
 昔のとけいについているふりこは,長さが短いふりこははやい,長いとおそい。だから,例えば,とけいについているふりこのおもりが,おもくても,関係ない。長さではやいかおそいかが分かる。
 あと,楽器もそうで,ピアノの糸は,高い音がでる所は細くて,低い音が出るところは太かった。太さで音が変わるというのがすごいと思った。ゆれが同じで,他のものと同じ揺れになることを共振ということを,初めて知った。ふりこはすごいと思った。

○はじめ
 この単元をして,一番よかったことは,電子のしんどうは9000万回するなんてすごいなあと思いました。ふりこでよーくわかったことが,たくさんありました。

○はやと
 ふりこは,全部同じ速さと思っていたけど,ヒモの長さで速さが変わると知ったときの実験が一番おどろいた。げんは長さで音が出るときのひびきが変わって,げんだとひっぱると高い音を出して,ゆるめると低い音が出るのもビックリした。

○みすず
 ふりこは,ふりこの長さが長いと周期がおそくて,ふりこの長さが短いほど周期がはやいとわかりました。げんは,ふれはばを大きくすると,音を出すが,音の高さはかわらないとわかりました。楽器のげんを使ってあるのも,わかりました。
 共鳴,共振で,橋がゆれて橋がこわれるえい像を見て「こんなにゆれるの」と思いました。風とのタイミングがいっしょなだけで,こんなことになるなんて,すごいと思ったし,ビックリしました。

○みはる
 全体の感想は,ふり子を早くするには,ひもの長さを短くして,ゆっくりにするには,ひもを長くすればよい。だから、上手に振らせるには,ひもの長さが短く手の長くてもいけないし,手を動かす早さも,早すぎてもおそすぎてもだめだった。
 おもしろかった実験は,一番最初の実験です。理由は,なにもやったこともなかったから,ワクワクしてたからです。知ってよかったことは,地しんが始まったところ(のしんどうの周期と)と同じ(周期でゆれる)家は,つぶれてしまうということを知ってよかったなと思います。

○ひでと
 今日までふりこの勉強をして,ブランコとふりこは,ほとんどいっしょなゆれかたをするのがわかった。ひもの長いほうが,ふりこのゆれるそくどがおそくて,みじかいほうが,そくどがはやいことがわかった。

○こういち
 ふりこは,大きくゆらすと,どんどんふれはばが小さくなっていくことがわかった。ふりこは長い方よりも短いものの方がはばはせまいけど,早くゆれることなどが分かった。共鳴と共振というものを調べる実験が一番楽しかったです。

○ひろひで
 ふりこは糸の長さが長い方がおそくて,短い方が速いということが第1で分かった。
 いろんな物,楽器には,共振・共鳴があり,音などが移ったりする。一番楽しかった実験は,音を移させる実験が楽しかったです。

○ゆうか
 ふりこは糸の長さが関係あって,重さには全然関係ない。糸の長さは短い方がテンポが速くて,長い方がテンポはおそい。ブランコも短い方がはやくて,長いブランコだとおそくゆれているからです。

○けんた
 ふりこは重さに関係なく,ひもの長さに関係がある。ふりこが往復する時間は,ふれはばに関係なく同じ。東京タワーはゆれないからいいなと思った。弦のひもを短くすると高い音が出る。

○しょうや
 ふりこは,ふりこの長さが長いと周期はおそい。ふりこの長さが短いほど,はやいことがわかった。この単元は,ふりことしんどうのことについて,いっぱい知ったので,よかった。楽器にも,しんどうのことについて関係があったし,共鳴,共しんで,タイミングが合うと,共しんや共鳴が起きることもわかってよかった。ふりこの周期を測る実験がおもしろかった。

○かいり
 いままでやって,ぼくがしったことは,しゅうきです。なぜかというと,しゅうきは,糸のながさがおなじだからです。ぼくは,いちばんたのしかったのは,いろいろのおとであそべたからです。

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