奥能登楽しい教師入門講座(感想文集)

- 「楽しい教師生活」をめざして -

 2日間の講座&学習会で,どれがメインだったかと問われると,どれもこれも全てなのですが,一応サークル主催で行った7日の講座も自分の中では大きなイベントでした。
 2日目の講座には,参加申し込み者が21名あったのですが,前日になって3名増えました。6日の教組主催の会に参加された方が急遽申し込みされたのです。これに関しては,予想外でした。
 実は開催前,6日の学習会の後に明日も来たいという奇特な人はいないだろうとはなしていたのです。それが3名もいたということは,中さんの魅力意外にはないだろうと言え,うれしい予想外でした。



講座の評価(楽しかった度を5段階で聞いてみました)

感想を書いてくれた人…24名
 全体の合計では
     5「たいへん楽しかった」が 22人
     4「楽しかった」が  2人
     3「普通」,2「つまらなかった」,1「たいへんつまらなかった」は0人
となりました。

初めて参加した人

(タイトルは編集者がつけました。数字は評価。以下同じ)

■「いいものもらっちゃった」(5)
 初めて参加しました。もう本当に充実した時間でした。家に帰って,じっくり中さんの言葉を消化し,私の血肉にしていきたいと思います。肩の力がスッと抜けました。いいものもらっちゃいました。もっと自分を大切に可愛がろうと思います。
 この会を開いてくださって,ありがとうございました。

■「二日間参加しちゃった」(5)
 二日間結局参加してしまいました。またこんな会は時間がゆるすかぎり出てみたい。

■「楽しんで行える方法」(5)
 4月から初めて学級担任として子どもたちとかかわっています。今は初任として「何でも聞こう。何でもまねしよう。何でもまずやってみよう」という気持ちを持ってやれているので,教師の仕事を楽しんでいる自分があります。しかし,2年目からの自分に大きな不安を持っていました。来年は「何でも自分で」そして「責任」という言葉を重く感じるのです。
 今日,中先生のお話を聞けて,「今のままでいいんだ。この気持ちを大切にしていけばいいんだ。」という思いをもち,少し気が楽になりました。
 やらなければいけないことは,仕事をする上で必ずあり,責任感を持ってやることは当然のことですが,それを楽しんで行える方法の一つを聞けた気がします。

■「元気になれそう」(5)
 授業書がおもしろそうだなと思いました。何冊か買いました。読んでみたいと思います。子どもたちともやってみようと思います。
 昨晩話したことですが,自分はレクリエーションの「濃い」部分と一部つながりのある「レク者」です。今日の中先生のお話を聞きながら「濃いレク者」たちの話,レク講座を思い出しておりました。そちらの方も,なんか…と思いました。元気になりました。元気になれそうです。

■「いやされた」 (4)
 中先生の語り口がおだやかで,とてもいやされました。ありがとうございました。

■「みなさんから学んでいきたい」(5)
 私は,講師経験も含めて6年目です。今回参加させていただいて,とても刺激になりました。良い意味で自分の価値観が崩されて(6年目の若造が…)胸にぐさっとささって…etc。また共感できた部分や同じ考えなんだ!!と感じれて「自分ってなかなかやるじゃないか!」と思えたことも財産になると思います。自信とこれからやりたい(まだ,やらなきゃという方が強い)課題ができて良かったです。
 何より周りのメンバーの方々を見ると生き方をしっかりと持ってらっしゃる方々で素直にステキだと思いました。教師である前に,人間として,みなさんから学んでいきたいな!
 今度からまぜて下さい。

参加経験,2~3回目の人

■「プランが分かりやすい」(2回目, 5)
 あいさつの話やいじめの話など,ふだん子ども達にどのように伝えたらよいのだろうと思うことが,分かりやすいプランとして示されており,大変参考になりました。ありがとうございました。

■「楽しかった」(2回目,5)
 1日目は,温暖化についてや,学力低下について大変興味深いお話をしていただいた。自分の中にすでに身についてしまっている知識がくつがえされたり,「えっそうなんか」と思わされたりする事が沢山あった。また今まであまり考えたことがないような問題があり,頭の体操になった。
 2日目は,いじめは,その人にこうなってほしいという気持ちが変な風に出てしまったものだという視点が新しく「なるほどな」と思った。
 トーキングテープは初めて知ったもので「へぇー,おもしろいな」と思った。ただ「おめでとう」のやつは,「おめでとう」には聞こえなかった。
 中先生,2日間ありがとうございました。とても楽しかったです。

■「子どもも先生も楽しく」(2回目,5)
 今回「たのしい授業」に参加し,○○したいという思いが,とても増えました。○○しなければならないと自分で自分を苦しめている現状ですが,すごく楽になった気がします。
 子どもも先生も楽しいと思える授業プランをもっと学びたいと思いました。

■「なるほど…」(2回目,4)
 あいさつについて,そんな風に考えたことはなかったのですが,子どもたちの中にも,なんでせんならん??という思いがあるはずなので,伝えられる場面をつくりたいなと思います。
 クラスで気になる子がいるのですが,いじめの話を聞いてなるほどと思うことがたくさんありました(本人にも周りの子にも…)。
 物づくり,とてもおもしろかったです。何かを作ることが苦手なのですが,ハサミを入れるだけ。組みあわせて貼り付けるだけで,できるって本当にうれしかったです。キャラメルごちそうさまでした。

■「気持ちが楽になった」(2回目,5)
 納得のいく話がたくさんあって,気持ちが楽になってきました。工作は予想以上に楽しかったです。準備された先生方の日頃や前日までの気配りや熱意を感じて,そんな先生方に習っている子ども達は幸せやろなあと思った。
 土日に学校のことを考えるのは嫌で勉強は面倒だと思っていた自分がはずかしくなりました。すごくためになりました。

何度も参加している人

■「優先順位を」(5)
 日曜日だけの参加でしたが,大変得るものが大きかったです。道徳の講座では「いじめ」について詳しい話が印象的でした。「いじめ」は悪いという一元化した見方だけではなく,多方面から考えていくことが大切だと思いました。
 後半の「現場での対処法」はまさに聞きたい内容でした。多忙化している教育現場で「何が大切か」を優先順位をつけなければと思いました。

■「mustが多すぎる」  (5)
 いつも「たのしい授業」では,おみやげをいっぱい頂きます。
 ほんとうに,今の現場は「must」が多すぎて,何かをやりたいと思う時間も心も奪われてしまっています。教材研究をする時間が本当にないのです。そんなときに授業書はとてもたよりになると思います。今日は,たくさんのプランを紹介して頂き,ありがとうございました。
 本当は,教師は,自分がよ~く考えて(独創性と創造性を駆使して),自分のプランを立てるということが必要だと思います。そういう力をみがくことが!! 今はあまり時間がなく,やれませんが…。

■「常識が人の行動を変える」(5)
 とても楽しかったです。やはり環境(地球温暖化)の話が衝撃でした。まさに目からうろこでした。それから,道徳「いじめ」や「あいさつ」についてもおもしろかったです。こういう常識が人の行動を変えるということが大切だと思います。
 今,内留をしている大学の教授で哲学の先生も同じことをいっています。「知ることの力」という本で,心情主義の道徳では,理解していくことの大切さを主張していました。まさに個性を認める,ある意味同じであろうとすることをあきらめることから「いじめ」の関係を変えるかかわりが生まれてくるのだと思います。でも何かでつながらないと人は生きていけないので,何でつながるか?といことだと思います。

■「少し余裕が持てる」(5)
 いじめに関して,いじめる子に対する見方が変わり,クラスでいじめが起こっても,少し余裕をもって対応できると思います。
 ファイル,こんどクラスで作ります。(教室の飾りにするよりずっと活用できるし,喜ばれそうです。)
 最後,もっと聞きたかったです。時間があれば…。

■「いろいろな見方ができる」(5)
 2日間ありがとうございました。
 道徳のプランたくさん買いました。2~3日前「恩讐の彼方」を教室の子どもたちと楽しんだところです。
 盛りだくさんの内容,しかもいろいろな見方ができるような内容に楽しませてもらいました。元気に刺激を受けました。休憩時に久しぶりにものづくりにチャレンジ,これも楽しかったです。
 中さんの話,講座,講演,また体験したいと思いました。

■「自分を傷つけない」(5)
 2日間,してみたいと思うことがたくさんありました。それと自分を傷つけないように守っていこうと思いました。いろいろと考えていた時期だったので,多くのことを考えさせられました。
 生キャラメル初めて食べて感激でした。そんな小さな喜びをたくさん自分も子どもも味わう機会をふやしたいと思いました。

■「大変良かった」(5)
 どの話も大変良かったです。
環境…知らないということは残念なことだ。知ることは楽しく,うれしいことだと思いました。だまされないようになりたいです。
学力…これも良かった。何回か聞いたこともあるけどやはり良かった。
ナイター…宗教の話が大変楽しみです。
いじめ・道徳…これもよかった。「関連資料」も買ったので,チラッと読んだが,なるほどーということばかり。昔のいじめ,アメリカ各教育団体
様々なことへの対応…これもよかった。となりの講師,女性管理職への対応も自分ので大体良いんじゃないかと思えた。
 中さんありがとうございました。小松・能美の人にも聞いてもらいたい!

■「自分を傷つけないハウ・ツー」(5)
 今日一番心に残ったのは,自分を傷つけないということです。元気であれば,案外大変なものでもできてしまう。元気でなければできない。本当にそうだと思います。自分を傷つけないようにすることも,ハウ・ツーになりますね,5時で帰るのもその一つなのでしょう?でも5時で帰れません。仕事がたくさん残ってしまい,残した自分に自己嫌悪も感じます。
 仕事片付け術,頭きりかえ術,一日の中に運動の時間を取り入れる術を知りたいと思いました。

■「若い人に伝えていきたい」(5)
 この年齢になると子どもとも同僚ともまあまあうまくやれていて悩みもありません。それなりに対処しているのですが,それを言葉に表して若い人に伝えるということができません。
 その点,中さんはとても上手に伝えられていてたいへん感心します。
 今日,2日目でも,いろいろと参考になったのですが,最後の「若い人は努力することも大事だけれど,ポンとベテランの上を行くことができる教材がある」というのは,すごく分かりやすく図示して下さいました。若い人に伝えていきたいことたくさんあります。とても元気が出ました。ありがとうございました。

■「前向きにがんばれそう」(5)
 仮説の講演会に参加すると,なぜかいつもほっとします。心のオアシスというか…。
 「今日も自分を傷つけないように,めげないように…」「目標絞れば成果も見える」「勝手に想像,勝手におびえ」-これらの言葉,とっても素敵です!!
 また明日からの学校生活に前向きにがんばれそうです。

■「また学んでいきたい」(5)
 とても元気になりました。人はどんな時にやる気がでて,どんな時に動くのか良く分かりました。それはきっと子どもも大人も同じなのだろうなと思います。
 地球温暖化の話も目がさめるような思いで未来がぱっと明るくなりました。自分との関わり方をまた学んでいきたいです。ありがとうございました。

■「楽しい授業の輪が広がる」尾形正宏(5)
 たいへん有意義な2日間でした。私は心地よい疲れですが,講師の中さんはさぞかし体がぼろぼろになったのではないでしょうか? 本当に申し訳ないくらい講座をしていただきました。
 「環境」と「学力低下・新しい教育政策」の話は,たくさんの組合員に聞いてもらうことができたことがうれしいです。「組合を利用した」と言えば聞こえが悪いですが,組合員にも「楽しい講座」というものがあることを知らせるいい機会となりました。
 私も,本で読んだことを再確認しながら,さらには,参加者の顔を眺めながら講座を受けていました。参加者の感想を読めば,その講座の良さがよく分かることでしょう。
 2日目は,サークル主催の会でした。事務処理能力の高いMさんがケガをして出席できないというアクシデントもありましたが,それをカバーしてくれるみなさんの熱い思いがうれしかったです。 
 道徳の「いじめプラン」。これは授業プランというよりも,いじめについて教師が知っておくべき基本的な内容であると感じました。中学校でこういう学習ができればいいのですが,できない状況であれば,小学校高学年でも教えておいてあげたいですね。
「みんなは人間関係を学びながら大きくなっていくんだよ。友達を傷つけないのが一番だけど,もし傷つけたときには素直に謝ろうね。そしてみんなで人の気持ちに寄り添える大人になろうね」
と呼びかけてやりたいです。
 学校での対処法も,具体的でとても参考になるものでした。発想法カルタはこれからも何度も読み直すと思います。
 ものづくりも喜んでもらえたと思います。
 遠くから近くから,沢山の人に参加してもらってよかったです。これからも少しずつだけど,たのしい授業の輪が広がればいいと思います。
 今度又,もう少し大きな範囲で参加を呼びかける会を開けたらいいと思います。菅原さん,みなさん,全国大会に向け,楽しみましょう!!

■「きっかけの一歩」菅原美津子(5)
 2日間の会は,能登空港での「悪天候のため羽田からの飛行機は引き返すか,小松に着陸するかもしれません」のアナウンスから始まりました。その心配の上に,Mさんからの「私,骨折したかもしれない」という信じがたいメールを受け,大丈夫だろうかという思いからのスタートでした。
 その中で,一番楽しんだのは「地球温暖化」のプラン。これは夏の大会でガリ本を購入したものの,どこかで実際に中さんの講座を受けるまでは読まないと決めていたことが実現した時間でした。動員でやってきた(やってこさせられた?)人たちが,どれだけ楽しんでくれるのかが,プランを楽しみたいという裏側にあった私の危惧したことでした。しかしそんな心配は,講座スタート数分後には消え,中さんとプランのすばらしさに改めて納得したい次第です。予想通りにすばらしい内容でした。あれから「地球温暖化を防ぐためにCO2の排出をおさえ…」というテレビCMなどをみるたびに,違うんだよな~と一人突っ込みをしています。
 残りの講座・講演会,どれも最高でした。中さんの話を聞くと元気になるという方がいっぱいいます。私もそうなのかもしれないけれど,私の場合少し違います。中さんの話を聞いたり,中さんに話を聞いてもらったりすると,心が落ち着くのです。うまい言い方が見つからないのですが,最高に素敵な音楽を聞いているような,どっぷり気持ちが包まれるような気持ちになるのです。

講師の感想

■会の感想またはお礼   中 一夫
 珠洲の会が終わってから一週間がたちます。会の後,めずらしく体調を崩したのですが,今日はもうすっかり元気になって運動にも行きました。この間,よくあの会のことを思い出しています。
 とっても幸せな思いをたくさん味わうことのできた二日間でした。気分が高揚していたせいか,しゃべりまくってあとでそのつけが出たという感じでした。
 僕は調べたりする仕事も好きですが,いろんな所で話をさせてもらうのが好きです。自分のやっている仕事が他の人にも喜ばれるものであるのかどうかが,すぐ分かるからです。その意味で,今回は熱心な参加者のみなさんの反応のおかげで,とても気持ちよく発表をすることができました。特に〈地球のいま そして 未来〉のプランに初めて接してくださった方々の新鮮な反応は,ほんとうに勇気付けられました。自分の仕事をああいう形で認めてもらえることの喜びにひたっています。
 おいしい食事やおしゃべりに,めったにないぜいたくな時間を過ごさせてもらいました。これからの日本の教育,また世界の未来などという大きなことに関しても,確かな手ごたえを目の前のみなさんの姿が示してくれているという実感を持ちました。こういう姿を見て,いつも勇気と希望をもらえる自分はいい生き方をしていると,ほめてあげたくなりました。これもみなさんのおかげです。ほんとうにありがとうございました。菅原さん・尾形さんには,特にお世話になりました。これからもよろしくお願いします。
<追記>
 予告していた新聞記事,10日には載らず,14日の日曜日に載るとのことです。どんな形で載るのかドキドキですが,ただの批判ではなく確かな手立てと実践がなされていることを,ぜひ珠洲の会などを見て報告してもらいたいものだと思ったりします。
編者注:この新聞記事は,ここに掲載しておきました。→『朝日新聞・08.12.14』


<編集後記>
 今回,いろいろな面で,参加してくださったみなさんに,不便をかけたように思っていますが,こういう会を企画・運営するのは嫌いではないので,また何かしたいな~と思っております。何かしていないと息苦しくなっていくという,妙な性分の持ち主なのです。
 その最たるものが,仮説の全国大会に立候補したいということになります。
 これから何度かちょこっとした会を開きながら,少しずつ「仮説実験授業」の良さを広めていけるようにしたいと思っています。
 そして,2010年の夏,一人でも多くの人が石川の地に集まってもらえるように動いていきます。
 来年の夏,盛岡で立候補するために,楽しみながら準備を始めるきっかけの一歩を踏み出せた会になりました。(感想文編集:菅原美津子)



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