4年生では,自分が住んでいる県の自治体名とその特徴などを学びます。
その導入や調べ物で使えるネタが「ゆるキャラを調べる」という授業です。
4年生とやってみましたが,けっこう喜んで調べてくれます。
進め方については,あまり説明は要らないでしょう。
ネットから県内のゆるキャラを見つけて,そのゆるキャラが表している意味を調べてもらうわけです。
時間がなければ,教師が見つけた「ゆるキャラ」と市町村名とをペアリングする問題にしてもいいでしょう。
単に「○○県の市町村の特徴(産業や自然)を調べましょう」なんていっても,子どもたちの触手はなかなか動きませんからね。全部の市町村を調べるのは大変なので,GROUPなどにして発表し合うのもいいでしょう。
今は,一人一台ずつタブレットを持っているので,端末に記入する形式さえ渡せば,ゆるキャラの写真などは簡単にコピペで入ると思います。もちろん,著作権の学習はしっかりしてください。
実際の授業展開例(石川県珠洲市○小の場合)
教:珠洲市のゆるキャラの名前,知っているかな。
・みつけたろう
・ホタルくん
ここで2枚の写真を出して,黒板に貼る。
教:ホタルくんは個人的にやっているんだけどね。ホタルくんはなにを表しているのか知っている?
・のろしの灯台
・灯台の光,ホタルの光
教:そうみたいだね。この学校の校区にあるから,よく登場します。
教:じゃあ,みつけたろうが表しているものは?
・みつけじま!(みんな知っている)
教:そうだね。他にもあるんだけど,気づくかな。
・頭の飾りが「つばきの花」になっている。
教:良く気づいたね。そのとおりです。ツバキの花は,「珠洲市の花」ということになっているそうです。ほかには?
・手がシイタケみたいに見えるけど…。
教:これね,珠洲市のいろいろな名産品などが,このみつけたろうに入っているんです。
といって,観光サイト「GO TO SUZU」の「みつけたろう」の解説ページ(以下の表)を紹介する。
教:みつけたろうは,見附島の妖精で,手は大納言小豆,足は大浜大豆,体は珪藻土を表しているんだね。
・大納言小豆は,6年生が作っていて,おはぎ作りの時に使っている。
・大浜大豆は,のろしの道の駅に「とうふ」として売っていた。
・珪藻土は,6年生がプレートみたいのを作っていた。珪藻土工場にも見学に行った。
教:こんなふうに,ゆるキャラには,その市のいろいろな名産品や自然などが含まれているんですね。じゃあ,これから,石川県内の他の市町村のゆるキャラを調べて,「ゆるキャラカード」を作ってみましょう。
まず,「みつけたろう」について,画面を見ながらカードを作ってみましょう。
上のような「書き込み用カード」とみつけたろうの画像の写真を配布する。右のカードになるはずである。
「大納言小豆とあんこ」
「大浜大豆ととうふ」
「珪藻土とコンロ」
などの写真を見せるとよいだろう。
もちろん,本物があればもっとよい。
珠洲市内にあるほかの「キャラ」
最近は,市の指定ではないけれど,ある会社や組織が作ったキャラクターも存在します。そういったものも,子どもたちから出てくる可能性があります。いわゆるマスコット・キャラクターの類いです。珠洲では,例えば,宗玄株式会社(酒づくり)のキャラ「のとろ」がいます。かぶり物で出てきたことは見たことがありませんが…。
他にも「すずちゃん」という市社会福祉協議会のマスコットがいます。全体の格好がウグイス(珠洲市の鳥),頭にはツバキの花とめしべの部分が鈴になっています。みなさん,よく考えますねえ。
石川県の「ゆるキャラ」を一度に見るページ(2019年8月現在)
「週末,金沢。」というサイトに「【クイズ】石川県の有名ご当地キャラ・ゆるキャラ大集合!あなたは全員わかりますか??」というページがあります(左の写真もそのサイトから引用しました)。ここにはゆるキャラの名前と簡単な解説もありますが,ゆるキャラ名で検索して,もう少し詳しい情報を手に入れるといいと思います。
たとえば,珠洲市のお隣の能登町では「のっとりん」というゆるキャラがいます。その姿やキャラクターが表す意味については,このページに載っています。
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