わりと暖かい日が続いていたのですが,いよいよ晩秋らしくなって来ました。「読書の秋」とばかりに,買ったままでまだ読んでいない本を積み上げて,秋の夜長を満喫しようという意志とは裏腹に,午後9時半を過ぎるとしっかり睡魔が襲って来て,目が覚めれば朝!という毎日をおくっています。
さて,今月号の前書きはボクの作文の代わりに「小松楽しい授業研究会ニュース10月号」の『前書き』より引用したいと思います。小松サークルのニュースは錦丘高校のFさんという方が書いています。
内容は「珠洲の教育研究集会」の板倉講演を聞きに来ての感想文?です(省略)。
この日は,5時半ごろ公民館を出て6時半ごろまで近くの喫茶店で続きをしました。そこでもいろいろと話が出て,おもしろかったです。これから,こういうパターンでやればいいかなとも思いました。最近の宝立公民館は午後5時頃になると「早く出ていってほしい」ような顔付きになりますので…(これオフレコね)。
なお,喫茶店での話で,SさんとIさんが意気投合して「四條畷の発表会に行く」ことに決めていました。いとも簡単に大阪行きが決まるので,ちょっとビックリ。うらやましいーですなあ。
四條畷での話は,いずれ聞けるものと期待しております。
■10月の例会参加者(5名)
M.S(内浦町M小) R.I(七尾市A中) K.H(珠洲市M中) K.O(輪島市M小) M.O(珠洲市K小)
資料紹介
1.「性教育の授業案」など 5ぺ K.O
5年生を対象に「エイズって知ってる?」という授業をしたときの指導案と,6年生を対象に「性交-ふれあい」という授業をしたときの指導案です。担任から時間をもらって単発的にやらなくてはならないという制約があるため,1時間で詰め込んでしまうそうです。サークルでも「ちょっと内容が多すぎる」という感想が多かったです。
それにしても「性交-ふれあい」を授業することに取り組んだってのはすごいです。「性交=生殖」なら,最近はあまり抵抗なくやれるようになってきていますが「男女のふれあいとしての性交」となると,ボクの中にも,まだまだ自信がありません。
だから,この指導案を読んで『<赤ん坊-両親(とくに母親)>→<小学生-同姓>→<青年-同姓や異性>と,社会的に成長する中で,「心を許せる人とのふれあい」が広がったり限定されたりする』という流れで「ふれあいとしての性」を教えられそうな予感がしました。
「エイズ」の方は,数年前の子どもと違って,すでに「普通の生活をしていたってうつらない」と知っている子もいるようです。
あと,保健委員会としての活動の話もでました。委員会活動を楽しくやるために「ポップコーンやプリンをつくっている」ということです。なかなかユニークなOさんです。県教研でも,委員会活動について発表するそうです。分科会での反応が楽しみです。
2.学級通信『走れ!』No.12 4ぺ M.S
S学級での仮説実験授業第2弾-《もしも原子が見えたなら》の授業を終えての感想文特集です。
最初の授業で,空気中にはいろんな分子が飛び回っている話をしたとたん, 「いたい,おお~窒素分子がぶつかってきた」とか「あっ!酸素分子が口の中 に入ってきた」なんて声が聞こえてきて,思わず笑ってしまいました。
と,うれしそうに話すSさん。空気中の体によくない分子の話をしたときに,「サリンもそうや」とすかさず声が出たのは,さすが今年の授業ならでは。最後はちゃんと分子模型も作ったそうです。
分子模型を作っているときにも「ああ~おれの酸素ころがっていった」「だれか,わたしの水素しらん?」などとにかく楽しそうでした。
授業後の子ども達の評価も「5が17人,4が9人,3,2,1なし」という凄さ。ボクも<もし原>をしたくなったよ。
3.「もしも原子が見えたなら」感想・評価 2ぺ R.I
中1の3クラスで《もしも原子が見えたなら》の授業を4時間かけてやった感想と報告です。これも3クラス82人の授業の評価がいいです。「5が22人,4が48人,3が12人,2,1がなし」です。「分子模型を作ってみたかった」という感想もありました。「かくされていた“理科のおもしろさ”を見つけた気がした」なんて感想が出るのも中学生だからでしょうねえ。中学校もいいなあ。生徒達の評価を読んでのIさんの感想は,
評価がとても良くてうれしい。いつも思うことだけど,表面を見て先生が勝手にする評価の予想と実際の評価はなぜか違う。“みためで心の中はわからない”と改めて感じた。今回は予想より良くてうれしい。
というものです。なるほど,授業の評価はやはり生徒に聞いてみなくてはわかりませんね。いまだに,子どもの授業の評価抜きの研究授業があるのが教育界です。
4.学級通信『ファイト』 6ぺ M.O
《てことトルク》の授業記録-1時間目と2時間目-です。「数学的な法則が見事に当てはまることのすばらしさ」「その法則を自力で見つけだした自分のすばらしさ」に感動する第1部。第2部では,「トルク」という概念を用いて,問題を解いていくようになっています。
5.「講師紹介」 1ぺ M.O
「珠洲の教育研究集会」の講師・板倉聖宣先生を講師紹介するときに作ったレジメです。最近の板倉さんの本から引用したりして作りました。ああいう場は,やはり,緊張します。
この講師紹介を聞いたみなさんの感想は「板倉さんには先生とつけていた」(ボクはもともと先生という言葉が嫌いなのですが,ボクにとっての板倉さんは“先生”という言葉がぴったりなのです),「ちょうど3分だった」(大体そうなるように作ったのです。スルドイ)「敬語をしゃべりにくそうだった」(まあ,そのとおりでしょう)といったものです。
講師紹介の後の板倉さんの第1声がよかったです。
「板倉です。ただ今,いろいろとご紹介いただきましたが,ありがたくもあり,迷惑でもあります。」
いきなり笑ってしまいます。
6.「サマーにはビールがよく似合う」 1ぺ M.O
仮説実験授業研究会福井大会で「サマースクール」を担当するスタッフとして働いた時の感想文です。これは『大会記録集』の原稿としてまとめたものです。今年は「大会に参加した」といっても,分科会や全体会には全く出ず,夜もナイターに参加するというよりは「昼の疲れをビールでとる」という生活の3泊4日でした。
こういうのは,もうないだろうから,いい思い出になるでしょう。
7.『「新しい学力観」に思う』(T.M) 20ぺ 紹介 M.O
<「新しい学力観」はどこが新しいのか>ということを,まじめに追求したレポートです。今年の夏の仮説の大会で出されたものをコピーしてきました。とてもおもしろかったので…。
指導要領を以前に逆上ってしっかり読み解き,今,教育界で常識になっている「新しい学力観」とは違う「新しい学力観」を捜し出しています。
板倉先生は,珠洲での講演の中で「興味や関心というものが大切ものであるからこそ,第3者が軽々しく評価してはいけない」といっておられました。子どもたちの「興味・関心・意欲」をもっとも大切にしてきた仮説実験授業の提唱者のこの言葉は大変重いものがあります。
猫もシャクシも「新しい学力観」「新しい学力観」と流行に取り付かれているようですが,ボクたちは,じっくりと子ども達に確かめながら教育内容なり教育方法なりを積み重ねて行きたいものですね。
このほかに, 「1994年度に使った授業書・プラン」「トレーで作る簡単!『がいこつくん』」(紹介:O),「<生物と種>の授業の話」(提供はSさんとIさん),「数学の指導案(中学1年)」(H),「ころりん(紙芝居用原紙)プレゼント」(Sさんからいただいた) などがありました。
また,前書きにも書いたように,この日は,途中から喫茶店に場所を変えて行いました。今後も5時すぎには公民館が閉まると思います。そこで,これからも5時すぎからは喫茶店で1時間ほど「サークルの後半」をすることにすればどうかと考えています。予約なんかしなくてもたいてい空いています(これが珠洲のいいところな)ので,気分次第で移動すればどうかと考えています。
それと,12月の第3土曜日に「泊まり込み忘年会をしようじゃないか」という話も出ています。これもまだはっきりしたことは決まっていませんが,何か,良案がありましたら,次回のサークルで話を出してください。
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