珠洲たの通信・2008年9月号

2008年度

 今,お昼近くにもかかわらず,家のスズムシが鳴いています。それでついつい思い出してしまうのが…
「あーきの夜長をなきとおす~,あーおもしろい虫のこえ~」
で,あっていたんでしたっけ? 
 でも虫の声が「おもしろい」かどうか…私には「おもしろい」とは思えないのだけれども,だれかさんはそう思うのかな? それとも「おもしろい」という言葉には別の意味があるのかな。今,気になって調べてみると『デジタル広辞苑』には次のように出ていました。

(一説に、目の前が明るくなる感じを表すのが原義で、もと、美しい景色を形容する語)目の前が広々とひらける感じ。
1 気持が晴れるようだ。愉快である。楽しい。伊勢物語「その沢にかきつばた―・く咲きたり」。源氏物語(紅葉賀)「入りがたの日影さやかにさしたるに、楽の声まさり、物の―・き程に」。「毎日―・く暮す」「―・いようによく売れる」
2 心をひかれるさまである。興趣がある。また、趣向がこらされている。宇津保物語(俊蔭)「対策の文ども―・く興ありて」。類聚名義抄「風流、オモシロシ」。「その考え方は―・い」

『デジタル広辞苑』

 私の思っていた「滑稽だ」という意味は「3」に出ていました。なんだもともとは「美しい景色を形容する言葉」だったんですね。

■9月の例会の参加者(4名)
 M.S(NYSB)  H.H(S市S小)  M.O(N町U小)  K.H(S市M中)

資料の紹介

1 『予想するから知りたくなる』 B5  12ぺ   M.O
 今月の『ブログ的気楽レポ』はお休みです。別のレポートを書いていたら,書く時間がなくなりました。本の紹介は,後日,ホームページの方に載せておきますね。もし興味があったら読んでみてください。
 さて,その代わりに書いていたというレポートは,私の研究レポートです。いくつかの実験を繰り返して,ある結論に達したというか,なんとなくわかったというか,そういう内容です。
 やった実験は「水の入っている注射器を引くとどうなるのか」というものです。なんだ,そんなことたいしたことではないじゃないか…と思うでしょう。私もそう思っていました。なのに…,です。
 詳細は,ここでは書きません。それじゃあ面白くないから。このレポートは教研の理科部会でも検討してもらいました。実際に予想を立てながら,そして実験しながらやったので,えらく盛り上がりました。そして,「県教研」に行って話してくることになりました。
 これは,子どもとの授業実践ではなく,自分が何人かの人に影響を受けながら続けた予想・実験のレポートです。しかも,その実験はきわめていい加減で,結論もまたいいかげんだと思います。それでも,このレポートに価値があるのは,「予想・実験」というパターンを繰り返すことが,如何に物事の追求に大切かという一般論が示されているからでしょう。
 はじめ9ページまでだったレポート(ここまでが学校職員にも公開済み)が,金沢の福岡さんのおかげで12ページになり(これが今回の部会やサークルに持っていたやつ),そして,そのあとの理科部会と今回のサークルででてきた疑問とその後調べたものを付け加えて結局14ページになりました(これをその前段の話を付け加えて県教研に持っていきます)。
 県教研は,10月の24日25日に開かれます。そこでの話をふまえてレポートを完成させてから,HPにアップすることにします。

2 『2倍3倍の世界』 B5 4ぺ     H.H
 1年生の選択数学でやっている仮説実験授業《2倍3倍の世界》の様子を話してくれました。
 この授業書は,長さを2倍3倍にすると,面積や体積は何倍になるのか…を,様々な実験を織り交ぜながら身につけていくという内容の授業です。
 私も小学校6年生に何度かやったことがあり,いずれもいい評価をもらっています。何よりも,私自身がおもしろいと思う問題や実験があります。
 選択数学の25人の感想もよかったです。
 子どもたちの感想を読んでいて,小学校のときに教えた子がいることを発見したサークルメンバー。決して算数が好きではなかった子が,選択数学を選んでいることにちょっとビックリ。でも,元わが教え子たちの授業への積極的な姿勢が感じられてうれしくなったようです。
 《2倍3倍の世界》は,まだまだ続きます。これからがこの授業書の面白いところです。子どもたちは,実験結果に歓声を上げることと思います。

3 『徒然レポート7月号・9月号』 B5  6ぺ   M.S
 前回の例会を休んだ(というか日程が突然変更になった)ので,7月号の分も持ってきました。
 7月号の内容は6月の続きとして「ひらがな」を教えたときの様子がまとめられています。
 順番にこだわる「彼」には,ふつうのひらがなの教え方は難しいそうです。そこで「あ行」から順番に教えていったようです。
 さて,ここで問題です。Sさんが,「ひらがなってこんなに難しいんだ」と改めて思ったひらがなは何でしょう(「あ~と」までの中で)。答えは,このページの一番下に書いておきます。
 言葉がなかなか通じない大変さがある養護学校。しかし,その一方で,言葉があっても通じない大人同士の人間関係にも言及しています。このあたりが「徒然レポート」の徒然たるゆえんですね。子どもの姿から社会の矛盾や幼稚性も見えてくるってわけでしょう。あせらないあせらない,一休み一休み…。
 次は9月号。ひとつ目は,仮説の全国大会「丹後大会」での話。新しく友達になった人がいたとか。「2010年に能登でやるか~」という話になっているのですが,やりましょーってなことになりました。忙しくなりますが,それもまた生きている実感を感じられることでしょう。
 新しい出会いと新しい仕事の中から,新しい自分が発見できるといいですね。もちろん,私も…。
 二つ目の話題は,「サザンの30周年記念コンサート」に行って来たときの感想。コンサートのあとのゴミの山に唖然。昔からサザンのコンサートに足繁く通っているSさんにとって,この光景は許されるものではないようです。いつもよりもたくさんの人(7万人)が来ているということを勘定に入れても理解できないこの悪態。どう解釈すればよいのかと嘆いています。
 こんな風だから,「日本人のマナーは低下した」とか言って「道徳の教科化」が叫ばれたりするようになるんですよねえ。

4 『こんなん あり?』 A4  4ぺ    ○○
「県教研へ行ってこい」ということになり,せっかくだから書いたレポートです。初めての分科会「地域における教育改革とPTA」用です。
 内容は,本人の要請により,ここには書きません。でも,どんな内容であれ,教研に出たからにはオープンになっちゃいますよ。
 学校現場の矛盾は,どんどん公開していった方がいいかもしれません。自助努力で変わるなんてことあまりなさそう。ただし,それで換えって職場に居づらくなるのならば黙っていた方がいいけどね。
 興味のある人は,直接,○さんに聞いてみてください。

5 『学級通信』 B5  10ぺ   M.O
 学級通信を5日分もってきました。内容は,以下の通り。
№74,80「夏休み自由帳の中身」
№75「完璧主義を克服しよう」(ドラゴン桜言葉より,学級指導)
№76「いよいよ明日は運動会じゃ~」(保護者の皆さんへの呼びかけ)
№79「わたしの『未確認飛行物体』」(国語の詩の授業)
 夏休みの宿題の処理はどうしていますか?
 高学年を担任すると,休み中の課題はいつも「1日1ページ自由帳」をやってもらっています。でも,休みが明けて,その「自由帳」の中身をしっかりみるまでに,けっこう時間がかかるのです。それどころか,ほとんど見れないままにハンコを押して返したこともありました。これじゃあ,子どもにとってもあまり張り合いがないでしょう。
 そこで,今回,初めて「自由帳の中身を学級通信上で100字くらいで紹介する」ということをやってみました。すると,それぞれに工夫されたノートの話やおもしろい話題が紹介できておもしろいんです。みんなに見てほしいノートは,しばらく教室の壁の透明ファイルの中に入れておきました。子どもたちの中には,とりだして他のページを見ている子もいました。たった1ページで挫けた子も,しっかり紹介してあげました。それが今のあなたなのだから…。
 光村の「未確認飛行物体」の授業のあと,「あなたも何か飛ばしてみよう」と呼びかけて詩を作ってもらいました。おもしろい作品がたくさんできました。

6 「本の紹介」 A4  1ペ   H.H
 子ども(にかぎらず現代日本人の)人間関係の薄さを指摘する本を紹介してくれました。
 レポートに書いてきてくれたのは,次の2冊。
○ネル・ノディングズ著『学校におけるケアの挑戦』(ゆみる出版,2007,350p,3500円)
○北川達夫・平田オリザ共著『ニッポンには対話がない』(三省堂,2008,207p,1500円)
 その他にも学力に関する本など口頭で数冊紹介してくれましたが,手元に本がないので分からない…。

 そのほかに「鳴き砂の紹介」「ブタの形に世界の国旗」シール(紹介&おみやげ:S),「峯岸学級の通信」(紹介:O)などがありました。峯岸さんの「学級通信」の内容は「運動会5/7/5」というもので,以前のサークルで私が紹介した方法で追試してくれました。けっこう盛り上がったようです。
 私は,10月の例会の日の午前中に親子行事が入っていて,その進み具合ではおくれて参加するかも知れません。

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