珠洲たの通信・2004年6月号

2004年度

 新しい学校での生活は,なれないうちにどんどん進んでいきます。
 うちの学校では運動会が5月にあり,しかも校内相撲大会とは2週間しかはなれていず,しっかりした体育の授業なんてできませんでした。それでとてもあわただしく進んでいきます。こんなんで子どもが落ち着くのかなあというのが一番の心配。このやり方で3年ほどしたら,やはりよい点悪い点を見直すべきだろうなあ。
 さて,5月号からは,配布の方をSさんにお願いしました。私は,これを編集するだけです。ずいぶんと楽になりました。
 今までの「サークル通信」はこの『珠洲たのサイト』にも掲載してあるので,そこで検索をかけてもらえば,いつ頃どんなレポートが話されたのかが分かりますから,それはそれで便利だと思いますが。

■6月の例会の参加者(4名)
K.H(Y村Y中)  M.S(U町O小)  M.O(S市S小)  M.K(S市M小)

資料の紹介

1.『やまない雨はない』 B5  4ぺ   M.S
 学級物語の続編です。
 今のところ5対24。踏ん張ってくれている24名に寄り添いながら,5名の子どもたちに対してどうすればいいのか悩む日々。こういうときには,どうするのがいいのだろうか。ハウ・ツーはあるのだろうか。
 ボクたちの目の前の子どもたちは,もともといろいろな問題を抱えながら生きているはずです。毎日,ただ生きているだけでも大変なのに,最近は社会的にも不安定材料が多い中での生活を余儀なくされています。「自分のことを分かってくれる大人がいるのだ(友達がいるのだ)」という安心感がないと,素直な自分も出せない様です。
 長い目で見ながら,ゆっくりと…といってもご本人は「早くどうにかしたい」と思ってしまうでしょう。でも,子どもたちに分かってもらうためには,やはり時間がかかると思います。「この人は味方だ!」と思ってくれる日がきっと来ると思います。それのためには,やはり,いいところを見つけてやるしかないかなあ。弁証法でいう「量質転換」。やはり,楽しいことをやり続けてこそ,彼らの態度も変わってきてくれると思うのでが…。

2.『科学のひろば・4年生』第1号 B5  4ぺ  M.O
 《空気と水》の授業の感想文をまとめました。先月,「《空気と水》の定着は?」というレポートで,この授業での総括を書きました。新しく赴任した4年生の子どもたちとの初めての授業でやった仮説実験授業ですが,圧倒的な支持を得ました。この学年には,数人の論客もいて,ケンケンガクガクやってくれました。何人もの子どもたちが,討論(という言葉は使っていないけど)がおもしろかったと書いていました。
 1学期は,これ1本しかできなかったけど,2学期~3学期には,《溶解》を初めとしていくつかやってみたいと思います。きっと盛り上がってくれると思います。たまには授業記録もとりたいなあ。昔みたいに時間がないからねえ。

3.「イラクの新国旗・その2」 B5  3ぺ  M.O
 イラクの新国旗が4月の末,新聞紙上で紹介されました。その時,この旗に興味を持ってインターネットで調べてみたことは,「珠洲たの」メーリングリストか,「珠洲たの」のHPの掲示板で紹介しましたよね。今回は,その新国旗の話題について,さらにインターネットでサイトを検索し,いくつかの情報を得たのでまとめてみました。
 この新国旗はどう見てもアラブ諸国の国旗よりよりイスラエルの国旗に似ています。イラクの新政権がこのままの国旗でいくというのはちょっと考えられません。もちろんこれはボクの予想ですが。
 国旗を視点として世界を見ていくと,いろいろ重大なことに気づくということを知っていることで,新聞を見る目も広がるし,何よりも,これからのことにも予想を立ててみるようになりました。
 今年はオリンピックもあることだし,国旗図鑑でも居間に置いてテレビ観戦することにします。
 あと,この新国旗を調べる過程で「ウィキペディア」というフリー百科事典サイトのことを知りました。それについても少し触れてあります。

4.「第6学年 理科学習指導案」 B4  3ぺ  M.O
 単元「ヒトや動物の体」の「だ液のはたらき」の部分の授業案です。
 指導案の中に初めて「評価規準」というコーナーを設けました。ほとんど指導書を見て書いたわけですが,一つ一つ見ると「なるほど,評価というのはこういう風な点を見ればいいのか」と改めて評価の大切さに気づきました,なんてね。
 当日の授業そのものは,ギリギリまで「デンプンの絵」を印刷したり,保健室からポスターを探し出したりして,まあ,いつもどおり思いつきの部分もあったりしたのですが,だ液の実験は十分うまくいきました。

5.「今月の本棚・2004年6月号」 B5  4ぺ  M.O
 今月紹介したのは,以下の7冊です。
○大江健三郎著『「自分の木」の下で』(朝日新聞出版社,2001,193ぺ,1200円)
○長谷川眞理子著『生きものをめぐる4つの「なぜ」』(集英社新書,2002,221ぺ)
○西尾漠他著『止めよう!再処理 やめよう!プルトニウム利用』(原子力資料情報室・原水爆禁止日本国民会議,2004,48ぺ,300円)
○穂高順也文・荒井良二絵『さるのせんせいとへびのかんごふさん』(ビリケン出版,1999,32ぺ,1600円)
○杉山亮選・解説『「少年倶楽部」の笑い話』(講談社,2004,270ぺ,1400円)
○講談社編『世界がよくわかる国旗図鑑』(講談社,2003,80ぺ,1600円)
○鴨下重彦他著『こどもの病気の地図帳』(講談社,2002,180ぺ,4000円)
○『図録・人体の不思議展』(日本アナトミー研究所,2004,170ぺ,2500円)
 以上のうち,最後の3冊は図鑑類ですので,「読む」というよりは「見る」「調べる」ときのために購入したものです。
 今月のボクのお薦めは,杉山亮選・解説『「少年倶楽部」の笑い話』です。『少年倶楽部』というある時代を風靡した少年向け雑誌から,「笑い話」の部分を取り上げてあります。その選者が杉山さんというのですから,おもろくないはずはありません。当時の時代背景もかいま見られ,なかなか味わいのある本となっています。

6.「給食だより・2004年6月号」 B4  2ぺ  M.O
 給食だよりも3ヶ月目。表は給食に関するいろいろな話題,裏は献立表と決め,毎月1回,一日に発行しています。がしかし,毎月毎月1ページ分の給食ネタを考えたり見つけたりするのも大変なので,一つテーマを決めました。その年間テーマは「日本のふるさと料理」。このテーマにしたのは,ネット上でそういうサイトを見つけたからです。イラストも大切にしたいボクとしては,なかなかいいサイトです。第1日目は石川県を取り上げました。「なすそうめん」というメニューです。そうめんの上になすが乗っているだけですが…。

7.「ウォッちず」     紹介 M.O
 インターネットのサイトに「ウォッちず」という地図閲覧サービスをしてくれるサイトがあることを知りましたので,それを印刷して持ってきました。
 2万5千分の1の地図情報を無料でみることができ,印刷もできます。さらに,ポイントを合わせると,その場で緯度・経度を知ることもできます。ちなみに,ボクの家の経緯度は「北緯37度22分58秒,東経137度14分8秒」くらいです。松波のSさん宅は「北緯37度21分11秒,東経137度14分21秒」で。ボクの家より南に13秒,東に13秒くらいはなれていることが分かります。おもしろいでしょ。
 このサイトは試験公開となっています。試験公開の後は,本格公開になるのか取りやめになるのか,あるいは有料になるのか分かりませんが,今のうちに,せめて地元周辺の地図をパソコンに取り込んでおくことをお薦めします。
 この地図サイトを使ってどんな授業ができるのか知恵を出し合いましょう。

その他に「リングキャッチャーのコツの紹介」(S氏)などがありました。ボクは何度やってもできませんでしたが,Kさんのお子さんは何度か成功してはまってしまい,ついにS氏からリングキャッチャーを購入しておりました。何度もやっているうちに少しずつコツがつかめてくるのですが,ボクの方は理屈で分かっても,リングはそのとおりに動いてくれません。一方,子どもは,体感で覚えようとして,ちゃんと先に進んでいくのです。

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