珠洲たの通信・2004年10月号

 遅くなりましたが,10月号をお届けします。
 秋の夜長を~♪,という歌もありますが,秋の夜は本当にゆっくりと時間が使えて本も読めるし,朝も気分よく起きれて,散歩に出ることが出来ます(もちろん犬とですよ)。これがもう一月ぐらいたつと,朝がつらくなり(6時になっても暗いのだ!),お犬様は,なかなか散歩に連れて行ってくれないので,クンクンと鳴き始め,それで起こされるという感じになってきます。
 11月には,いろいろと組合の会議等が入り,例会を開くことが出来ませんでした。12月には忘年会をかねて,行いますね。

■10月の例会の参加者(5名)
K.H(Y村Y中)  M.S(U町O小)  Y.N(Y村Y小)  H.H(U町M小)  M.O(S市S小)

資料の紹介

1.『自分を支える~ノートルダムにて~』 B5  5ぺ   M.S
 Sさんは,10月に開かれた京都ノートルダム小学校の50周年記念の研究発表会に行ってきたそうです。そのときの感想と,そこに持って行ったレポートを持ってきてくれました。
 申し訳ないけど,結構しんどいクラスの話を聞くのは,こちらの方も大変ためになります。まあ,当事者が一番自分の糧になると思いますが。
 このレポートでは,「子どもを信じる」ってどんなことだろう。「信じる」とか「裏切られた」とかいうのは,どういう状態のことを言うのだろう-ということで少し話がありました。なかなかむずかしい話でした。
 レポートの中では,静岡のIさんのメールの中の次の言葉が印象に残りました。
これからも,頑張らない,焦らない,でもあきらめない-の三ない主義でゆっくり歩いていこう
 とてつもなくどうしようもない壁にぶち当たった時,自分の思いを聞いてくれる仲間がいることがとても力強いことですね。そして,その壁について(乗り越えるか,崩すのか,あるいは崩れるのを待つのかなど)いくつかの対策を考えてくれる研究仲間の存在は,何にもまして力強いものだと思います。

2.「我が家の太陽光発電所」 A4   4ぺ   M.O
 昨年の夏,自宅の屋根に太陽光発電パネルを取り付けました。最近,吉永小百合がテレビでCMしているシャープの「SANVISTA」です。金沢のナカタケという会社にお願いしてつけてもらいました。その会社に知り合いが居たからです。
 設置して丸1年がたったので,毎月の発電電力量をグラフにしてみました。そのときに,気象庁のHPから,珠洲の日照時間のデーターをダウンロードして,発電電力量のグラフと比較したりしました。
 発電電力量の一番多いのが4月の約196kW。一番少ないのが12月の約54kWでした。うちの最大発電力は,3.2kWです。
 このレポートは,教研の環境部会で発表したり,以前から知り合いの,県の環境推進委員の人にも渡したりしました。
 今後,この太陽光発電でどんなことができるか分かりませんが,一応,毎日の発電電力量の記録をこれからも続けようと思います。また,毎月の買電・売電のレシートも取ってありますので,これについても“経済性”の方向からいつかレポートにまとめるかも知れません。

3.「醤油ちゅるちゅるは心臓ポンプだ」 A4  5ぺ  M.O
 この前,「醤油ちゅるちゅる」そのものに関するレポートを書きましたが,その流れの中で,このポンプを心臓のモデルに使う授業をしてみました。その授業記録(2時間分)を持ってきました。
 今回の醤油ちゅるちゅるを用いた授業は,イメージを助けるためのモデルの大切さを改めて感じることが出来た実践となりました。やはり,いつでもアンテナを上げておいて,授業に役立つものはないかと電波をとばし,それを見付けたら実際にやってみるというように,丁寧な授業をしていきたいものだと思います。

4.「6年学級通信」 B5  15ぺ    H.H
 なんと,これは,「第何号」どころか,「日付」さえも書かれていない,本当に書き殴り(打ち殴り?)の学級通信です。いつものように,「本人が書きたい時に,書きたいことを一気に書いた」というだけあって,担任の子どもへの熱い思いが伝わってきます。
 内容は以下のようなものです。
 ①「2学期が始まって1週間」で,授業に対する子どもたちの感想や担任の思いをまとめたもの。
 ②「2学期が始まって3週間」…国語の授業について書かれていますが,内容は「国語」というよりも,いろいろと意見を出し合う楽しさについてや,担任が目指す授業の姿について書かれています。
 ③相撲大会での話題から「やる気を出すことの大切さ」を訴えています。
 ④道徳「ロレンゾの友達」の授業の様子。
 ⑤「ある出来事」から「自分を磨くこと」を呼びかけています。この出来事はどこにでもある風景です。それに対して,Hさんのこだわりが見えます。今回の通信の中では,一番過激な呼びかけの文章となっています。
 ⑥「Bの液は何か」…理科の授業での一こま。結論を書く時のポイントを述べています。
 とまあ,このように,担任の思いがたくさん詰まった学級通信でした。読み応えありますよ。

5.「今月の本棚・2004年10月号」 B5  8ぺ  M.O
 今月紹介した本は,以下の13冊。硬軟織り交ぜております。
 今回は,茅ヶ崎市立浜之郷小学校の実践に注目してみました。この学校の校長の大瀬敏昭氏や実践の理論的支柱である佐藤学氏のことは,恥ずかしながら,余り知りませんでした。でも,今回,それに関する本を数冊読んでみて,この浜之郷小学校のような学校が,これから目指していく一つの学校の姿なのかも知れないなと思います。学校全体で取り組まないととてもムリなのですが…。
○こんのひとみ作/いもとようこ絵『くまのこうちょうせんせい』(金の星社)
○大瀬敏昭著『輝け!いのちの授業』(小学館,2004,190ぺ,1700円)
○カールソン文/ビョークマン絵『きみのかわりはどこにもいない』
(いのちのことば社,2000,36ぺ,1400円) 
○ジョンセン文/スンガク絵『こいぬのうんち』(平凡社)
○柳澤恵美著/久保田明子絵『ポケットのなかのプレゼント』(ラ・テール出版局)
○大瀬敏昭・他著『学校を創る』(小学館,2000,238ぺ,1700円)
○佐藤学著『教師たちの挑戦-授業を創る 学びが変わる』(小学館)
○矢玉四郎著『心のきれはし』(ポプラ社,2000,189ぺ,1200円)
○香山リカ+福田和也著『「愛国」問答』(中公新書ラクレ,2004,218ぺ,720円)
○西原博史著『学校が「愛国心」を教えるとき』(日本評論社)
○高橋哲哉著『「心」と戦争』(岩波書店,2003,230ぺ,1400円)
○パオロ・マッツァリーノ著『反社会学講座』(イースト・プレス)
○魚住昭著『野中広務 差別と権力』(講談社,2004,360ぺ,1800円)
 今月のおすすめは,『反社会学講座』です。一般に信じられている知識とそれによる判断(いわゆる常識)が,事実とは大きく異なっており,それによって,これからの進む方向も左右されるという恐ろしさが伝わってきます。この本の一部は,インターネット上のサイトでも読むことが出来ますので,一度ご覧下さい。

6.「MY BOOK 2004年10月号」 B5  1ぺ   K.H
 最近,犬塚さんからしっかり学ぼうとしているHさんは,犬塚さんの授業を学ぶ会第4号の『自分の直感を信じて』の中から気に入った文章を紹介してくれました。
いかにも「学校なんか来たくねえ」という服装をしている男の子を実験の説明の時に「誰それ来い」といって使うんです。
 しかし犬塚さんがこういう風に突っ張っている子どもに言えるのは,それなりの今までのつきあいと絶対的に信頼できる授業書があってのことですよね。

 このほか,小便小僧や蛙の発生模型(紹介:O)などがありました。小便小僧については,2005年1月号の『たの授』にもその情報が出ていましたね。実際に4年生の授業で見せたところ子供達は大喜びでした。勢いにのってアルミボトル缶でもやってみたら,見事にアルミ缶からおしっこが飛び出し大成功でした。

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