珠洲たの通信・2002年1月号

 雪が降ったと思ったら,それを溶かしてしまう雨が降るーという感じで,なかなかまとまった雪が積もりません。スキーの好きな人は,気が気じゃないのではありませんか?
 さて,すでにご連絡したとおりメーリングリスト「珠洲たのML」を開設しました。今後は,このMLを中心にして意見交換をしていこうと思います。メンバーの全員がパソコンを持っている時代となりました。うちの職員室でも,ボクを含めて10人がパソコンを持ってきています。家にある人も入れれば,教員の全員がパソコン保持者です。時代は変わりましたね。 

1月の参加者(4名)
M.S(珠洲市I小)  M.O(珠洲市H小)  K.H(珠洲市O中)  T.M(珠洲市M中)

資料の紹介

 1.『今月の本棚2002年1月号』   8ぺ  M.O
 今回は,新しい本が多くなりました。古書店で手に入れたのは3冊だけです。
●板倉聖宣他著『中学生の教科書』(四谷ラウンド,2001,261ぺ,1400円)
●飯塚訓著『墜落遺体』(講談社,1998,263ぺ,1500円)
●飯塚訓著『墜落現場・遺された人たち』(講談社,2001,242ぺ,1500円)

●阿辻哲次著『漢字道楽』(講談社選書メチエ,2001,202ぺ,1500円)
●松村智広著『あした天気になあれ』(解放出版社,1996,214ぺ,1500円)
●横田 睦著『お骨のゆくえ』(平凡社新書,2000,229ぺ,700円)
●高松正勝原作・鈴木みそ漫画『マンガ化学式に強くなる』(講談社ブルーバックス)
●藤井聡著『しつけの仕方で犬はどんどん賢くなる』(青春出版社,2000,206ペ,1200円)
●石黒謙吾文・秋元良平写真『盲導犬クイールの一生』(文藝春秋,2001,151ペ,1500円)
●野口悠紀雄著『ホームページにオフィスを作る』(光文社新書,2001,229ペ,700円)●平野治和著『原発銀座で輝け診療所』(かもがわ出版,1999,235ペ,1500円)
●宮田律著『現代イスラムの潮流』(集英社新書,2001.6,204ペ,690円)
●池田香代子再話『世界がもし100人の村だったら』(マガジンハウス,2001,64ペ,890円)
 なんといってもお薦めは,飯塚訓著『墜落遺体』『墜落現場・遺された人たち』です。これを読まないと,教育は語れませんってことはないけど,本当に感動的で気持ち悪くて元気になる本でした。たくさんの人が亡くなったあの事故を描きながら,私たちに「強く生きろ」「仕事を楽しめ」「家族を大事にしろ」と訴えかけてきます。池田香代子再話『世界がもし100人の村だったら』は,今,店頭で平積みになっているのでご存じの方もいらっしゃるでしょう。これを使って授業をくめそうなのですが,だれかプランを作りませんか?

2.学級通信『航海』№20~№29  20ぺ  M.S
 3学期に入って発行した学級通信です。サークルの日まで,9日しかなかったので,毎日,学級通信を出していたことになります。なぜ,こんなことが出来たか? その秘訣を伺いました。
 Sさんは,仮説の冬の大会に参加して「毎日,詩を一つ紹介する」という実践記録に出会いました。それに影響されて,学級通信の半分(B5)をその詩の紹介とSさん自身の感想に使い,あとの半分は,学級の様子や子どもたちの作文・日記・感想文などに当てているそうです。帰りの会に学級通信に掲載した「詩」を読んでやると,とてもしーんとして聞いているそうです。いまでは,学級通信が毎日発行されるのが当たり前になったようです。
 内容はメートル法あり,阪神淡路大震災の話題ありで,そのときそのときの話題を取り上げています。いつまで続くやら…。

3.学級通信『サバニ』№57  2ぺ  M.O
 Sさんとは違って,三学期に入って,まだ1号しか出していません。なかなか軌道に乗らないOです。
 内容は『中学生の教科書』(今月の本棚参照)に出ていた文章の紹介と,子どもたちの日記を絡めたものです。
 6年生ともなると「ボクはこれが苦手」「わたしは,それはダメ」と思っているような子が,少しずつ増えているような気がします。「そんなのもったいないよ」「いろいろ挑戦してね」というのがボクの思い出もあり,『中学生の教科書』の著者のひとり-秋山仁さんの願いでもあります。

4.総合的な学習の時間の素案  M.O
 来年度から始まる「総合的な学習の時間」の使い方について,職員会で提案した資料を持ってきました。ボクは,各学年10時間程度のパソコンの授業プランと,6年生の55時間分の計画を立てる係りでした。
 総合的な学習は,教師の負担ばかりが多くて,あまり実にならない気がしています。それで,数年後に責任がとれる形で授業をしていかないと,子どもたちに申し訳が立たないなと強く思うのです。

5.昔の本   T.M
 Mさんが,蔵の掃除をしたときに見つけたという「昔の本」を持ってきてくれました。おじいさんが購入した本なのでしょうか?
 後藤新平著『政治の倫理化』をはじめとして,『慶玉(あやしい?)百人一首』『空から見た西日本』『石川県補習読本(前編)』などです。
 後藤新平なんて,ちょっと読んでみたところ「マルクス主義はおそるに足らず」なんて書いてあって,無茶苦茶右翼のおっさんかなと思っていましたが,後でネットで調べたところ,次のように出ていました。

明治維新の大業期はすぎたが、まだ日本の社会情勢は安定しない時代であつた。視野の広い新平は常に実態を調査したうえで世界の伸展を凝視し政治にあたった。しかしその深遠な配慮は必ずしも当時の世評に合致せず、批判もされたが後世高く評価をうけている。 東京駅、銀座通り、昭和通りと関東大震災以降今日まで東京が息づいてきたのは、東京市長の後、内務大臣兼帝都復興院総裁として「大風呂敷」の異名をとった後藤新平の偉業によるものであるが、新平は単なる大風呂敷ではなく、その裏で調査、計画、実行の合理性をもって実践した政治家であつた。 後藤新平は1857年(安政4年)6月4日に生まれた。新平の家は高野長英の生まれた分家筋にあたり、母利恵は留守家医師・坂野長安の娘である。斎藤實とは竹馬の友であり、胆沢県庁の給仕同士でもあった。11歳頃まではガキ大将で暴れまわっていたことは後々迄の語り草であった。 明治4年15歳で出郷し、18歳で福島県須賀川医学校に学び、25歳で愛知病院長に任ぜられた。明治15年刺客に襲われた板垣退助を治療し、後内務省に入り、自費でドイツ留学を経て、42歳で台湾総督府民政長官。 明治41年には逓信大臣兼初代鉄道院総裁となり、3年間で日本の鉄道全部を広軌(新幹線のレール幅)にすることを提唱したが、一般の人にはその真意が理解できなかった。また、大正13年には東京放送局(NHKの前身)初代総裁となっており、それが「鉄道・放送の父」とも言われるゆえんである。 日本ボーイスカウトの初代総長でもある。生前「水沢には墓をつくらないから墓代りにあの家を長く残しておけ」と言い残したのが吉小路の「生家」であり、県指定文化財で江戸中期の下級武士の住宅として貴重なものである。

後藤新平記念館のHP

 結構えらいお人のようです。ボーイスカウトの初代総長とは恐れ入りました。全く知らなかった自分を恥じたいと思います。
 『百人一首』の方は,いろいろな変体仮名も見られて,これまた楽しかったです。これがすらすらと読めるようになればいいなあと思いました。
 右の歌は,知っているから読めるんですよねえ。

 このほかにも,「停滞の時代の変革-大蔵永常と江戸時代後半の農業」(仮説冬の大会の資料より紹介:S),「単位につける接頭語」(O),「ブラックライトでパスポートを見ると」(M)などがありました。
 「停滞の時代…」では,大蔵永常に興味を持つことができて,現在,学校の図書館から借りて伝記を読んでいます。単位のことについても,今は,研究中。また「ブラックライトでパスポート」では,ブラックライトで,パスポートの隠れた模様があまりにもキレイに映し出されるので,ビックリしてしまいました。デジカメでも撮ったのですが,パスポート番号等が鮮明に写っており,プライバシーのため公開できません。
 ブラックライトと割と新しいパスポートをお持ちの方は,ご自分で,是非ご覧下さい。なお,ブラックライトは,百満ボルトにも安く売っていることを見つけました。ブラックライトで,いろいろ楽しいことが出来るので,一つ持っていてそんはありませんよ。 
 さて,次回の例会は,第1土曜日に行います。お間違えのないようにして,お越し下さい。

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