化石さがし体験

理科・科学

原石から「木の葉化石」さがし体験

「化石園」から送られてきた原石。簡単なパンフレットもついていました。もっと詳しく知りたい方は,右のような本も出ていますので,ご参考までに。

塩原木の葉石の同定用、また教育利用のためのガイドブック。岩石ブロックから取り出した化石を自分の力で簡単に同定できる方法を示す。同時に、小・中・高・一般向けの8つの実習例を示す。植物化石、昆虫化石、クモ化石図鑑も収載(本誌カバーより)。

 以前から「子どもたちが自分で化石を探すことができるればいいなあ」と思っていました。
 2008年の夏休み,ひょんなことから「化石が入っている石を手に入れることができる」HPを見つけて注文し,早速,科学クラブの子どもたち(4年~6年,11名)とやってみました。
 そのHPとは「木の葉化石園」です。
 この「木の葉化石園」は栃木県那須郡塩原市にあります。この「化石園」では,教育関係者にかぎり「化石が入っているかも知れない原石」を送ってくれます。きれいな化石が入っている確率は50%以上ということです。
 原石は約100円/個くらいですが,1袋700円(4~5個入っている,2022年4月現在)で,まとめて買わないといけないようです。最初にやってみたときには,子どもたちが11名いたし,サークルでも紹介したかったので,6袋購入しました。
 私は「かならず入っているとはかぎらない」ところが本物の化石探しみたいでおもしろいと思っていました。
 が,実際に子どもたちに与えてみると,
「あ,先生!木の葉の化石出てきた」
「きれいや」「すごい」
という声の中で
「かすしか出てこない」
と欲求不満になる子もいました。
 そんなわけで,やはり多めに取り寄せることが大切です。丁寧に掘ることができない子もいますしね。
 サークルメンバーでやってみたところ,クモのようなものや,昆虫のようなものも出てきました。わたしは,子どもたちとこの実践を数回やってきましたが「そういうレアなものあるよ」というと,こっちの方を一生懸命探す子もいました。
 ここの化石の説明を化石園のHPから引用しておきます。

「木の葉石(このはいし)」は今から数十万年前、第四紀更新世中期に現在の塩原の温泉街付近にあった古塩原湖(塩原化石湖)に堆積した地層(塩原湖成層)の中に含まれる化石を指します。古塩原湖は塩原の南側に位置する高原火山の活動に伴って形成された湖です。成因についてはカルデラ説などいくつかの説があり、はっきりしていません。この湖に周りから土砂や火山灰が流れ込み、湖水の中で繁殖していたケイソウの殻なども加わって形成されたのが、塩原湖成層です。箒川に沿って、バウムクーヘンのような薄い葉理が発達した塩原湖成層の露頭が点々と見られます。

 そんなわけで,化石が出てこなかった…あるいは,くずくずになってしまった岩石(泥岩)も珪藻を含んでいるので,珪藻の観察にも利用できます。ま,珠洲地方なら珪藻土はどこにでもありますが…。この原石は珪藻泥岩なのですねえ。
 いかがですか,6年生の地層学習の最後に「化石発掘」は。一人200円で体験できます(空振りも考えて注文しましょう)。 

珠洲で化石さがしをするには

 我々の住んでいる珠洲市でも,実際に化石がよくとれる場所があります。学級の子どもたちと行ったことはありませんが,地元の理科部会の先生方を案内したり,アサギマダラ観察会の際に,その参加者に教えたりしました。崖の下なので,安全には十分注意をして,探してみて下さい。

おがちゃんブログ「世の中まとめて好奇心」より 

寺家の漁港近くの崖の下

いつの間にか「化石を探そう」に(2022.06.05)

平床地区の露頭

露頭の見学(2015.11.11)
露頭と珪藻土発掘場の見学(2016.11.16)
学生たちと地層見学(2019.09.11)

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