珠洲たの通信・2026年1月号

2025年度

雪深い季節となりましたね。
今日(2026/02/08)の気温はずっと零下の予報です。今朝は,ワンちゃんの飲み水も凍っていました。チョコちゃん,喉が渇いただろうなあ。水道(井戸水)も出なかったので,表面の氷を割っておきました。
さて,3学期も中盤にさしかかり,もう新年度も見えてきた感じもします。「広報すず」と一緒に宅配される地元小中学校の「学校だより」には「3学期は新しい年度の0学期とも言われます」なんて言葉があって,まあ,大変なのは子どもたちなのでしょうね。
「たのしい授業学派」として,2月上旬はなにをする時期なのでしょうか?
現役の頃のわたしは,残った教科書単元(の必要最低時間)と残りの授業時間を計算して,〈あと1ヶ月でどんな《授業書》を潜り込ませられそうか〉を考えていた頃です。そのために,はやめに「2~3月の行事予定=行事に潰れる時間」を調べていました。
今月は,バイクの一人旅=日本一周を終えたWさんも参加してくれました。いろいろと積もる話はありますが,おいおい聞いていくことにしましょう。なにせ,1年分ですからね。

今月の参加者  W.T  N.T  S.Mi  O.M  N.R  N.R2

今月の写真

今月の資料

1 「なにか変なのだろう」 B5 4ぺ  S.Mi
Sさんにとって1月17日は特別な日です。31年前の阪神・淡路大震災の際,Sさんは6年生の担任をしていました。当時は「何かできないか」と子供たちと募金活動に励みましたが,その自分が後に被災者(能登半島地震)になるとは夢にも思っていなかったと,震災の日の朝に当時を振り返っています。
もう一つの平和学習「重光葵」 その2
先月のサークルで話題になった「重光葵氏から感謝の色紙を受け取った女子生徒」について,「職権」を少し発動して名簿を調べたミニ続報です。朝倉克子さんは,当時,非常に優秀な生徒だったことが判明しました。また,山県先生:新聞記事に登場する山形先生は英語教師で野球部の顧問だったそうです。Sさんは,朝倉さんの親友宅を訪ねたものの,家はすでに公費解体されており出会えませんでした。能登の厳しい現状も垣間見える話でした 。
《溶解》ぼちぼち楽しんでいます
《溶解》の授業書:を生徒一人とじっくり向き合い楽しんでいます。砂糖が100gの水に10gずつ溶けていく実験を行う中で,「腕は痛いけど,これって無限ですね」と目を輝かせる生徒の姿に,授業書の持つ力を再確認しています 。
「ラブレター」という名の難問
意欲のある子には給食時に難問プリントを渡し,昼休みに解答を届ける活動をしているそうです。2学期に中断していた〈平方根の補充学習〉についても,生徒の方から「続きはやらないんですか」と促され,「明日からやる」と即答する子供の姿に,大人がその声に気づくことの大切さを痛感したそうです 。
お江戸見物
RADWIMPSライブ: 20周年記念ライブの千秋楽に参加。ボーカル野田洋次郎氏の才能に圧倒され,新たな音楽の世界に触れたそうです。
下町の発見: 浅草では,蔦屋重三郎ゆかりの「耕書堂」や吉原神社を巡りました。道中で見つけた「一時集合場所」の読みが「いっときしゅうごうばしょ」であったことや,建築看板に「長屋」という言葉を見つけるなど,看板ひとつにも興味を惹かれる〈「知的好奇心」あふれる一人歩き〉を楽しんだようです。なお新吉原の地は,いまでも怪しい場所だったようです。

震災の影を抱えながらも,子供たちの「学びたい」という欲求を全力で受け止め,自身の感性も研ぎ澄ませ続ける。そんなSさんの,しなやかで力強い教育者としての日常が伝わってくるレポートでした。(AI曰く)

お上り写真(撮影:Sさん)

2 珠洲から踏み出す一歩、そして「石川・能登大会」へ!
小松サークルへの参加
今回のサークルには,堀江さん,野村さん,野口さん,福岡さん,干場さんという、これまた濃いメンバーが集まりまったそうです。
野村さんからは〈震災と向き合う旅〉のお話,退職を控えた福岡さんからは〈仮説実験授業から何を学ぶか〉という深いテーマのお話があり,内容の濃い時間に。〈エムザの地下にある断層〉の話から,〈「さん」と「先生」の呼び方の哲学〉まで,仮説サークルらしい「知的な脱線」が最高に面白かったようです。
小松サークルでは,Nさんも〈珠洲の学校の現状〉をレポートしました。被災地のリアルな声に,参加者全員が真剣に耳を傾けるひとときとなりました。
授業書《生類憐みの令》の講座
特に盛り上がったのが,78歳にして現役バリバリ,パワフル全開な堀江さんによる《生類憐みの令》の模擬授業です。
「江戸城でエビ・カニ禁止!?」 綱吉がなぜこれほどまでに極端な命令を出したのか。堀江さんは「穢れ思想」という視点から読み解きます。仮説実験授業の創始者である板倉先生が、あえて踏み込まなかった領域にまで独自の考察を加える堀江さんの姿。とても刺激的だっただろうなあと想像します。うらやましい。
Nさんは、板倉先生と直接の面識はありません。だからこそ、堀江さんや福岡さんのように「板倉先生の背中を見てきた人たち」から,授業書に込められた思想を直接受け取れることに深い感動を覚えたようです。
今回の講座に参加しての学びを,
「《授業書》を通して思想を学ぶ」――この姿勢が,世代を超えて受け継がれていく瞬間に立ち会えた気がします。
と,AIがまとめてくれたそうです。
「石川・能登大会」の成功に向けて
サークル後の飲み会(こっちが本番!?)では,さらに具体的な話に。 Nさんが主体的に開催しようと思っている「石川・能登大会」ついて,みんなで熱く語り合ったそうです。最大の課題は「会場の確保」であることも見えてきましたが,参加メンバー全員が「力になるよ!」と快諾。Nさんも「開催に向けて一歩進んだ」と手応えを感じたようです。
今年のNさんは 「自分にできることを増やしたい」と,苦手意識のあったオンライン講座のnote記事担当にも立候補したとのこと。文章で発信し,ネットワークを広げ,それを能登の大会の成功へと繋げていく。その真っ直ぐな姿勢,おジジたちも協力せねばなるまい。
珠洲からの新しい一歩。 ここからどんな大きなうねりになっていくのか,今から楽しみです。

3 「私の今 珠洲市の現状」 A4 1ぺ  N.T
本レポートは,前述の小松サークルに参加した際に報告したものです。
震災によりNさん本人は珠洲の半壊した自宅,家族は白山市の仮設住宅と離れて暮らす日々が続いていました。しかし,多くの支援により自宅のリフォームが完了し,ようやく家族揃って生活できるようになったそうです。よかったですね。また,現場では初の1年生担任となり,子供たちと充実した日々を過ごしています 。
一方で,教育現場は「いっぱいいっぱい」の状況にあります。
震災後,珠洲市の児童数は3割減少し,全校児童が10名〜30名程度の極小規模校が点在しています。少人数学級の課題を補うための「オンライン交流授業」や「校外活動」が推奨されていますが,日程調整や移動に伴う教員の負担は極めて大きく,労力の割に学習効果が低いという実態があります 。
教育委員会からは「珠洲を選んでよかったと思われる教育」という理想が掲げられる中で,現場の疲弊と施策の乖離に疑問を感じつつも,Nさんは「仮説実験授業」を一つの武器として,目の前の子供たちのために何ができるかを模索し続けているそうです。頼もしいな。

4 「喃々レポ 2026年1月号」 A5  8ぺ  O.M
今回も,相変わらずバタバタした日常の報告から。
先週,末娘から「帰省が早まり,しばらく珠洲にいる」という連絡があり,生活リズムが一気に変わりました。その中で,「わくわく科学教室」「地区民児協定例会」「親鸞聖人御命日のお参り」と予定が続き,まとまってパソコンの前に座る時間がなかなか取れません。最近は,スマホで下書きをして,仕上げだけをスキマ時間で行う書き方がすっかり定着しています。
「わくわく科学教室〈うかせてあそぼう!〉」
これは,仮説実験授業研究会の夏の大会で教えてもらったネタで,退職記念の会でも一度使ったものです。当時参加してくれた子どもたちもすでに卒業し,内容を知っている子がいなくなったため,今回ようやく再登場となりました。定員8名のところ参加者は6名でした。地震以降,満員になることは少なくなりましたが,3年生から6年生まで,初参加とリピーターがほどよく混ざった構成でした。
準備があまり要らない授業なので,余裕をもって進めていたところ,ものづくりの時間が押してしまいました。反省点ではありますが,空気の流れや「空気のかご」を体感しながら,子どもたちはとても楽しんでくれたようです。感想には,「またやりたい」「もっと科学について知りたい」といった声が並び,6年生のリピーターからは卒業のあいさつまで書かれていて,こちらも胸が熱くなりました。楽しさ度,ためになった度ともに,全員が5を付けてくれたのは,正直うれしかったです。
この教室では参加費を100円いただいています。「お金を払ってでも学びたい」という気持ちを大切にしたいという思いからです。講師を引き受ける側としても,自然と背筋が伸びます。今回で9回目,丸4年間続けてきました。来年度からはネタが一巡しますが,さてどうするか。とりあえず,夏は久しぶりにドライアイスかな,と考えています。
今月の本棚
まずは真山仁さんの東日本大震災三部作です。以前紹介した『ここにいるよ』につながる作品で,被災地の学校や人びとの葛藤が丁寧に描かれています。三巻目はまだ読んでいませんが,今後の能登の復興を考える際の視点ももらえそうで,期待しています。
次に,朝ドラ『ばけばけ』に触発されて,小泉八雲関係の本をいくつか読みました。ひ孫の小泉凡さんによる伝記は,一人称で書かれていてとても読みやすく,八雲の人柄がよく伝わってきます。妻である節子さんの『思ひ出の記』を読むと,ドラマのヘブン像がより立体的に見えてきます。
最後は,大河ドラマ『べらぼう』の影響で,自分が管理しているHPの「江戸狂歌」ページへのアクセスが急に増えた話です。これをきっかけに,なだいなださんの入門書を読み返し,ページの再編集も進めていこうと思っています。江戸の多様さを,もう一度じっくり味わいたいところです。
これについては,けっこう仕上がってきましたよ。

紹介した本

5 「これまでのこと これからのこと」 A4  5ぺ  W.T
長期の一人旅から帰宅し,久しぶりの参加です。
1月17日現在,曜日感覚も薄れる中,両親が家にいることで休日を実感しているそうです。
今回の資料では,旅先でよく聞かれた質問に答える形で話が進みました。
日本でよかった場所は?
島根県,徳島県,鹿児島県です。全国を回って感じたのは,日本の町がかなり均一化しており,景色も「絶景の見過ぎ」で麻痺してくるということでした。その中でも島根県松江市は居心地がよく,小泉八雲旧居は人生で一番好きな場所の候補だそうです。徳島県は気候が安定しており,人との出会いも含めて印象に残っています。鹿児島県では都井岬が特にお気に入りで,野生の馬と自然の組み合わせに強く癒やされたと書いています。
美味しかったのは?
「石川県のご飯はやはりおいしい」という再認識がありました。他県の名物も食べましたが,海鮮に関しては地元のレベルの高さを実感したとのことです。旅にかかった費用はおよそ○○○万円で,今後は期間と予算を区切った旅にしたいと考えています。
一番大変だったのは?
体調を崩したときで,友人宅にいたからこそ乗り切れたと振り返っています。一人旅の寂しさは基本的になかったものの,家族連れを見ると複雑な気持ちになることもあったそうです。危険を感じた場面やクマへの注意,旅先で出会った人たちの話も印象的でした。
これからどうするの?
今後については,春に大阪へ行き,海外――特に台湾――への旅に挑戦することだけは決めているとのことです。仕事観や生き方についても,この旅を通して見直すきっかけになった,という締めくくりでした。
振り返り
日雇いバイトなど様々な仕事を経験し,限られた時間内で力を出し切る働き方や,ベテランの動きを見て学ぶ姿勢の大切さを実感しました。その中で,教員という仕事は業務の幅が広く,自分なりの工夫ができ,やりがいのある仕事だったと改めて感じています。今年は教職に戻る予定はありませんが,これからも未経験の仕事に挑戦していきたい,という前向きな締めくくりでした。
それにしても,スゴイ行動力ですなあ。

6 口頭発表「水晶のでき方について」   N.R
鉱物だいすき少女,瑠璃ちゃん(仮名)。今月は「水晶のでき方」について調べたことを発表してくれました。たいしたもんですなあ(今月の写真↑)。

珠洲たののトップページにも書いておきましたが――あまり見ている人は居ないようなので――ここに強調しておきます。2月の例会は,行動力のある若者たちのために,1週間早く開催しますので,お間違えのないように…。
 開催日時:2月14日(土) 午後1時30分~午後5時 
 開催会場:珠洲市宝立公民館図書室

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