「日本の格差」を見る

レポート綴

尾形正宏
2009/03/21
2022/04/24 追記

 おもしろいサイトを見つけたので紹介します。その名も「Economic&Social Data Rankings」。日本語では「経済社会データーランキング」(2022年現在,日本データランキング」となっています)
 まずは,そのサイトの自己紹介を紹介をします。
 経済社会データランキングのホームページへようこそ!
 このサイトは、世界の国々の様々な統計をランキングという形でご紹介しています。

 みなさんの国際社会に対するご理解に役立てば幸いです。
 このサイトは,明治大学国際日本学部準教授の鈴木賢志さんが主宰しています。
 こういうサイトは,いつ利用するのか分からないけど,こういうサイトの存在を知っているだけで色々調べようという意欲がわきますし,アンテナの本数も多くなるような気がします。
 このサイトは,日本の「格差」を調べていたときに偶然たどり着きました。最近日本社会では「格差が開いている」と言われているけれど,それがどれくらいのことなのか,何を根拠にしているのかを調べていたというわけです。

日本は「格差社会」なのか

格差を見る指標とは

 日本の社会では「格差が広がっている」とよく言われています。それは何を持ってそんなふうに言っているのでしょうか。まずは,その指標についてご存じですか?
 それは,「ジニ係数」というもので判断するようです。ここでは「日本共産党」のサイトの「ジニ係数」についての説明を見てみます。

 ジニ係数は、イタリアの数理統計学者のコッラド・ジニ(Corrado Gini)が1936年に考案した統計学の概念です。
 ジニ係数は、統計データさえあれば簡単に計算できるために、所得格差などを分析するさいにはよく使われる指標です。もともと統計学の概念ですから、近代経済学か、マルクス経済学か、という問題とは直接の関係はありません。
 ジニ係数は0と1の間の数値となりますが、数値が大きければ大きいほど(1にちかいほど)格差が大きく、数値が小さいほど(0に近いほど)、格差が小さいことを表しています。たとえば、ジニ係数が0・263から0・574に上昇したら、格差が拡大したことを意味します。
 ジニ係数の便利な点は、所得の分配や格差の実態を一個の数値に凝縮して示せること、したがって、ジニ係数を比較して、格差の程度を比較することができることです。
 しかし、ジニ係数の計算は、二重、三重に量的な平均化を積み重ねて一個の数値を算出しますから、その格差がどのような質的意味をもっているのか、その格差の原因については、なにも語らないという限界をもっています。
 また、ジニ係数を算出するもとになる統計(「家計調査」など)の標本(データ)それ自体が、今日の所得格差の実態を正確に表しているかどうか、という問題もあります。
【問題1】 日本の格差は米国・英国と比べてどうなのか?

 さて,そんなジニ係数から見ると日本って,本当に「格差社会」なのでしょうか?
 とりあえず,米国・英国と比べてみることにしましょう。
 2005年前後の日本の所得格差は,米国や英国と比べてどれくらいだと思いますか?

<予想>
 ア 米国・英国の方の格差が大きい
 イ 米国・英国と同じくらいの格差
 ウ 日本の格差の方が大きい

 さて,どうでしょうか。日本の格差が大きくなったとマスコミでは言っていますが,米国や英国よりはまだましなのでしょうか。それとも米国・英国よりも深刻な状況なのでしょうか。「ジニ係数」を見てみることにしましょう。

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