いわゆる「むし偏」たち

里山里海

このコーナーは,管理人のblogの記事をまとめたものです。

昆虫のなかま

オジロアシナガゾウムシ(2021.6.17) 尾白足長象虫

 今日の朝の散歩は,道路と川の堤防道。久しぶりに通ったので,何か昆虫はいないかと物色していると…いたいた,ゾウムシの仲間だ。
 見るからに鳥の糞のように見えるが,よく見ると交尾中のようだ。近くには1匹だけのもいた。
 なるべく大きく写真を撮ろうとある程度近づくと,彼らは,コロンと,まるで死んだように下に落ちていく。以前見た別の種のゾウムシも,同じように落下して逃げていった。これはゾウムシ全体が持つ特徴なのだろうか。ついつい,「あなたたちは,落ちても下が安全だということがわかって,やっているの?」と聞いてみたくなる。
 帰宅してネットで調べてみると,このゾウムシの名前は「オジロアシナガゾウムシ」というようだ。大きさも色や性格も説明通りだし。参考にしたのはこの説明。可愛いね~,ゾウムシさん。 

アサギマダラの羽化(2019.7.4) 浅黄斑蝶

   6月20日頃に3年生教室前のケースの中でサナギになったアサギマダラが,今朝,三匹揃って羽化していました。アサギマダラに詳しい先生に聞いたところ10日くらいで羽化するといっていたので,日曜日だったらどうしようと思っていたのですが,学校のある日に羽化してくれたおかげで,羽根を伸ばす様子も見ることができました。しばらくちゃんと止まっているんですよ~。 このあと,もう一度ケースに戻し,羽根が乾いたらマーキングをして外に放してあげました。

トビケラの幼虫〈イサゴムシ〉 (2018.3.18) 飛螻蛄〈石蚕〉

 家のまわりの雪も解けて,いよいよ春らしくなってきました。先日,家の小さな池の覆いを獲ったところ,金魚もメダカも元気に出てきました。そして,少し,池の底のごもくさをはき出そうとタモで掬ってみたところ,いつか,学校池で見たことのある生きものを見つけました。水中にいるミノムシ=イサゴムシです。水に沈んだ落ち葉や小石を体に巻き付けて,上半身だけ出して水底を移動しています。漢字で書くと「石蚕」。
 イサゴムシは,昆虫の幼虫です。さて,その昆虫とは…完全変態するそうですよ。大辞林では…
とびけら【飛螻蛄】
 トビケラ目に属する昆虫の総称。幼虫はきれいな水を好むので水質調査の指標となる。幼虫・成虫とも釣りの餌。長野県では幼虫を「ざざむし」と呼び、佃煮にする。シマトビケラ・ニンギョウトビケラ・アミメトビケラなど。
 
 佃煮にされているようだ。今度長野に行ったら食べてみるかな。

ウスバカゲロウ(2017.9.3) 薄羽蜻蛉

 かみさんが,学校園で捕まえたという昆虫を持ってきた。曰く。「カマキリのような顔をしたトンボ」。トンボと言うには,体のつくりが違う。飛び方はふわふわしていたというし,素手で捕まえられたというのだから,カゲロウに違いない。
 そこで,調べてみると,ウスバカゲロウらしいことが判明。ウスバカゲロウと言えば,幼虫は,あの有名なアリジゴクである。
 これまでも,何度も見たことがありそうだが,ケースに入った親をじっくり見るのははじめてかも。

チビゲンゴロウ(2017.7.4) ちび源五郎

水の中にいる小さな生きものの観察をしようと,放課後集まってきた子どもたち。
 授業中は,スポイトで取って見るくらい小さな生きものを観察したのですが,子どもたちは,田んぼの水の中を泳いでいる肉眼でしっかり見える黒い生きものを見たいらしい。これくらい大きいのならミジンコじゃないか…と期待してみてみると,写真のような姿が…。
 これはゲンゴロウに違いない。
 ただ,こんなに小さなゲンゴロウがいるのかどうか,知らなかったので,早速,ゲンゴロウ博士にFBのメッセンジャーで写真を送ってお聞きしたところ,
「チビゲンゴロウだと思います。」
との返事がすぐに返ってきました。
「水田で非常に多いのですが、小さすぎて気付かれないケースが殆どです。」
とも。そういえば,田んぼから水を汲んでくるときに,この黒い奴がたくさんいたなあ。
 子どもたちの中には,肉眼で見ているときから,「ゲンゴロウに見える」「ゲンゴロウの泳ぎ方だ」と言っていた子もいたらしい。さすがです。
 珠洲市内の小学生は,小学3年の時に,地元の田んぼの「生きもの調査」をしています。そういうこともあって,肉眼でもちゃんと見える子がいるんですよね。しかも,名前もあててしまう。

オオシオカラトンボ(2016.10.24) 大塩辛蜻蛉

 以前撮影したトンボの写真を今週の「珠洲の昆虫・名前あてクイズ」に出題しようと,印刷してみたら,どうもシオカラトンボのようなスマートさがないことに気づいた。
 そういえば,なんか,シオカラトンボに似た仲間のトンボがいたっけ…と思って図鑑を取り出してみると…オオシオカラトンボのような気がする。オオシオカラトンボは,腹の部分が,先っちょまで同じ太さなんだとか。なるほど,そのとおりだ。いちおう,FB友だちの自然観察の師匠に聞いてみると,オオシオカラトンボで間違いないらしい。また新しい昆虫の見分け方が分かった。

ベニスズメガ(2016.8.25) 紅雀蛾

 理科室で後かたづけをしていると,仲よしの校務員さんがやってきて,「先生,きれいなガおるよ」と呼びに来てくれました。「ベニスズメだと思う」と,名前付きです。この校務員さん,自分でもスマホでちゃんと調べているんです。
 案内された体育館玄関前の外の壁には,図鑑でしか見たことのない「ベニスズメ」がいました。カメラで撮るには,上の方すぎたので,近くにあった網でキャッチしました。全く逃げようとしません。夜行性だから,昼は,やっきないのでしょうかね。
 お陰で,お腹の様子も写真に収めることができました。
 早速,この写真を拡大して「昆虫クイズの掲示版」に貼っておいたところ,全校登校日の日に,20名近くの書き込みが…子どもたちにはまったく話していないのに…ちゃんと新しい掲示に気づいてくれたようです。

ハグロトンボ(2016.7.21) 羽黒蜻蛉

 21日の午前中,里山里海自然学校の「アメリカザリガニの分布状況モニタリング」に参加してきました。その時見つけたトンボ。
 黒いトンボ(上の写真)は,その姿の通り「ハグロトンボ」というそうです。流れのゆるい川に発生します。けっこう大型のトンボですが,ゆらゆらと力なく飛ぶので,よく目立ちました。体が光っていて格好いいです。カワトンボ科。

ツマグロヒョウモン  褄黒豹紋

 玄関先のプランターのビオラにツマグロヒョウモンの幼虫がたくさんいます。
 その幼虫が,今朝,おしりを枝(ビオラの横にあるキンギョソウの枝)につけて,逆さまにぶら下がっていました。10時頃に見ると背中のあたりの色が変わってきて,なにやら幼虫よりサナギに近づいてきた感じです。
 さらに,給食が終わってから(午後1時20分頃)見てみると,完全にサナギになっていました。(2016.7.12)

 1学校の玄関のプランターの近くにあったサナギの横に,羽化したばかりの蝶が羽を閉じたまま止まっていました。ツマグロヒョウモンです。
 幼虫とサナギは実物を見たものの,成虫になったら飛んでっちゃって,その姿を見ることはできないだろうなあと思っていたの,朝まで止まっていたことにビックリです。登校してきた何人もの子どもたちが,その姿を見たようです。ご覧のように,しっかり写真に収めることもできました。
 さらに,ビオラのプランターには,3匹の幼虫も見つけました。先週までは,気づかなかったんですがね。ビオラもそろそろ元気がなくなってきたので,幼虫が大きくなるまで十分にエサがあるか心配です。
 これまでは,毎朝,玄関の花のようすを見て,水やりをしたりしていたのですが,ここのところ,ツマグロヒョウモンのことばかり気になります。(2016.7.5)

ブドウトリバガ(2016.7.11) 葡萄鳥翅蛾

 家のブドウの木に,こんな変な昆虫を見つけた。というか,探していたのだが,偶然にも,ちゃんと出会うことができた。
 これ,何に見えますか? 止まっている姿も飛んでいる姿も,ガガンボ(見た目は,蚊のでかい奴)に見えますが,近づいてみると,ちょっとちがうようです。
 この昆虫は,「ガ」の仲間で,「ブドウトリバガ」という名前だそうです。漢字で書くと,葡萄・鳥翅・蛾ですね。葡萄によく来る鳥のような羽をした蛾という意味のようです。これ,FBの「諏訪の原公園」のサイトに出ていました。
 身近には,まだまだ知らない昆虫がいるんですよねえ。奥は深い。

ウンモンスズメガ(2016.6.30) 雲紋雀蛾

 先日の朝,5年生の子どもたちが,車から降りてきた私に駆け寄ってきて「見たことのないガがいる」と言ってきた。
 彼らに促されるまま学校の池の近くへ行くと,池の周りの安全ロープを張ってある化粧セメントの柱に止まっているのは,確かに見たことのない「ガ」だった。ただ,この格好から見るとスズメガの仲間であろうことは,予想がつく。
 さっそく,昆虫クイズ用に写真を撮影。その写真を元にネットで検索してみた。
 分かったことは,ウンモンスズメという名前らしいということ。ウンモンというのは「雲のような模様(紋)」からきているようだ。これでこのスズメガの名前と姿はしっかり結びついた。

キマワリ(2015.7.3) 木廻

 キマワリという名前の昆虫を,3年生の子どもが見つけてきました。名前は,私が調べたので,不確かですが…。
 この名前の付き方が,分かりやすい。
 私の調査によるとて,この昆虫は,朽ち木にいることが多いのですが,捕まえようとすると,木の向こう側に回って逃げるからだ…というのが,一つ目の説。あるいは,足がとても長いので,丸い木の周りを簡単に回れるだろうという想像からついたとする説。
 いずれにせよ,子どもたちにはとても覚えやすい名前であることは確かですね。

ジョウカイボン(2014.5.25) 浄海坊

 虫探しに,ますますのめり込んでいます。
 身近な自然を感じて,楽しいです。健康的な趣味です!今日の朝もまた,神さんと犬の散歩。裏山の畑まで,ぐるりと80分の散歩でした。これはジョウカイボンの仲間。以前見つけたものよりも体色が茶色でした。Wikipediaの説明によると全国に普通にいるそうです。あまり気にしたことなかったなあ。

ヨツメトビケラ(2014.5.25) 四目飛螻蛄

 この昆虫は,ガのような蝶のような姿をしています…ちょっとピントがあっていません(^^;)。
 図鑑を見ると,ホタルガという名前の昆虫に近いようですが,ホタルガとは頭の色も違うし,羽の白い部分のもようも違います。結構たくさん飛んでいました。これはヨツメトビケラというそうです。「白い部分があるのはオス。昆虫では派手なほうがオスということはよくあります」と読者が教えてくださいました。ありがたや。雌の写真はこちらのサイトにありました。
  

甲殻類のなかま

スナガニ(2021.7.31) 砂蟹

 今年も,NPO能登半島おらっちゃの里山里海でスナガニ調査をしました。場所は,鉢ヶ崎海水浴場。午前8時からの30分。昨年と違い,今年はメンバーだけの調査で,8人くらいで行いました。穴はたくさんあるのですが,見つけたスナガニは5匹。それでも,昨年の1匹とくらべれば5倍ですが(^^;;写真は1番の大きかった個体です。
 最近,自宅下の浜にも,スナガニの穴らしきものがありますいつかほってみたいなと思うのですが。

エボシガイ(2017.7.3) 烏帽子貝

 漂流物としては,珍しいエボシガイが見つかった。ハングル文字が書かれてたマッコリの瓶と一緒に並んでいた。マッコリの瓶にも,エボシガイがくっついていた。
 生きたエボシガイを自然の中で見たのは初めてだったので,ちょっと気持ち悪かった。残念ながら,拾っていって食べようという気はおきなかった。

両生類のなかま

モリアオガエルの卵塊(2021.6.13) 森青蛙

 先日,地元小学校の「生き物観察会」に参加したところ,田んぼの近くに,モリアオガエル(右の写真)とシュレーゲルアオガエル(下の写真)の卵塊がありました。二つ揃って見られるのはうれしいです。ニホンアマガエルも含め,彼らには吸盤があるので,木登りも得意ですし,U字溝も登れます。
 木の上にある卵塊がモリアオガエル。
 モリアオガエルは「アオガエル」という名前がついていますが,いつも鮮やかな緑色をしているわけではないようです。

シュレーゲルアオガエル(2021.6.13) Schlegel青蛙

 田んぼの畦にあるのがシュレーゲルアオガエル。大人になってもニホンアマガエルよりちょっとだけ大きいくらいです(メスはもっと大きくなるけど)。
 シュレーゲルや他のカエルと体の色で見わけるのは難しいです。アマガエルだってトノサマガエルだって,体色を変えますからねえ。
 この田んぼの近くの溝には,アカハライモリも見つかりました。ちゃんと食物連鎖が動いていますね。もちろん,ドジョウやコオイムシもいましたよ。

爬虫(はちゅう)類のなかま

ニホンヤモリのシルエット(2016.7.20) 日本家守

 昨年の自宅の改築以来,ヤモリの姿を見ていなかったのだが,ここに来て,2匹見た。
 一匹は,このとおり。2階の網戸の裏側に器用に止まっている。網戸越しに写真を撮ったので,ピンぼけ。戸を開けたら,すぐに逃げてしまった。もう1ぴきは,草むしりをしているときに,板の間から顔を出していた。
 この2匹が,別々の個体なのかどうかは,確かめるべくもないが,ちゃんと,ヤモリが来てくれたことに安心した。ヤモリは家守って書くしね。

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