いやー,「海づくり大会」は,大きな行事でしたね。天皇さんが来るってだけで,あの物々しい警備。たんぼの中,薮の中,海の中まで警察官が調べまくっていました。
ただひとつ<警察官の態度>で収穫がありました。それは,「天皇さんを奉迎(という言葉が新聞に出ていた)しようと沿道に詰め掛けた市民に対して,警備の警官(主に女性の方)は,大変気楽に話しかけ,終始笑顔だった」ということです。物々しい警備のなか,天皇さんの乗った車が通る訳ですが,それまでの待ち時間を「市民をリラックスさせる」ことに使っているのはさすがでした。ボクはてっきり「厳しい顔で(ピクリともせず-あの機動隊のような顔で)市民をにらみつける中,天皇さんの車が通って行く」という姿を想像していたので,びっくりしたというわけです。これは,ボクが見た開場前の警察官だけが特別だったのでしょうか。あとで,聞いた所によると,どこも似たり寄ったりだったようです。中には沿道の市民から,「どこから来たのか」「結婚しているのか」などという質問をされていた警官もいたとか。珠洲のおばちゃんたちもすごいですね。
考えてみれば,警察官も公僕です。「サービス業」の一種ということになるのでしょう。本当は本人が一番緊張しているはずの場面で,笑顔で接してくれるのは気持ちのいいものです。教師も学ばねば・・・
■参加者(6,7月ひっくるめて)
M.K(柳田村Y小) M.S(珠洲市I小) T.M(内浦町O中) H.H(珠洲市T小) K.H(珠洲市H中) M.O(珠洲市K小)
資料紹介
1.学級通信『ジャンプ28!』No.6~No.9 17ぺ M.S
「No.6」のタイトルが「こんなクラスになりたくない」。
普通なら「どんなクラスにしたいですか」と聞くところですが,得てしてそういう質問は「いい子が当たり前のことをいう,スリルのないもの」になってしまいます。しかし,「どんなクラスにしたくないですか」と聞くことで,けっこう自分の本音が出てきて,しかも担任が思っているほうに話が行く?ようです(ずるいなあ)。7つの班が考えた8つの「許せないクラス」の中から,さらに「これだけは絶対いや」というのをひとつ選ぶ段階では,とても楽しいそうに頭を悩ませていたようです。
子どもたちの感想から。
◇みんなしてほしくないことがいっぱいあるんだなあと思った。
◇どきどきしました。
◇むずかしかった。ぼくたちは,うそをつくクラスがいやだった。
「No.7,9」は《ものとその重さ》の授業記録です。3年生になって新しい教科書をもらい,「理科をしたい」と思っていた子どもたち。始めは「なに?このプリントは」「理科しようよ」と言っていた子どもたちも,最後には全員が「楽しかった,たいへん楽しかった」と言っています。カラーの教科書も魅力的ですが,問題さえよければ(ノーミソが活発に動けば),藁半紙に印刷しただけのプリントでやる授業がいいということもあるんですね。ボクも「ガリ本」なんてのに,高いお金を使っているからなあ。<問題は中身だ>ってことですね。
2.「朝の会・帰りの会 わたしの場合」 2ぺ M.S
ここで発見したこと。
誰しも教師になりたてのころは燃えていて,朝の会には,話す力をつけるためと称して3分間スピーチなどというのをさせようとしてみたり,学級作りのための大切な時間と考えてみたり・・・と,奮闘。しかし,そのうち長続きしなくて,ポシャっていく・・・。考えてみれば,「3分間スピーチ」なんて,もし,教師にも日直のたびに回ってきたりしたら,その日の朝はおもた~い気持ちで登校するんじゃないでしょうか。「教育」の名の下で,たくさんの押し付けをしてきた自分に反省します。
で,今じゃ,朝の会は「漢字テスト」や「計算テスト」の時間と割り切っている方が多いよう。それも,子どもに負担にならないような方法で。これが,教師として経験を積んできた結果とはチョット寂しいか??
帰りの会?-これは早く帰すに限る。「今日の反省」なんてのも,低学年ではまだやっているようだけど,あれって効果あるのかなあ。
「これからも有意義な<朝の会・帰りの会>の在り方を考えていきましょう」-という結び方は,子どもにとって大きなお世話か・・・
3.「小学校および中学校の理科教育における教材としての磯の生物の検討」 11ぺ T.M
のと海洋ふれあいセンターの筒井功さんという人と一緒にまとめた「研究論文」です。前書きに英語があって,なんかすごいです。
昨年,「海ソウを利用した理科の授業」を組んで,それを県教研で発表したMさんですが,その関係で,この論文をまとめることになったそうです。筒井さんの部分は「理科の教科書に載っている種と石川県産のもの」を調査したものです。
4.学級通信『ファイ10』No.20 4ぺ M.O
『「瞬間の一打」の授業』の授業記録です。なお,この授業プランは,深澤久編著『道徳授業改革双書4 子どもが本気になる道徳授業12選』(明治図書,1991)に載っていたものです。
「小さな親切,大きなお世話」「小さな親切,自己満足」という面を考えさせてくれる授業です。
5.「忘れられないご馳走」 4ぺ 紹介 M.O
これも道徳の授業にいかがですか。このプランは仮説の『会員レポート』に掲載されていたものです。出典は『文芸春秋』だそうです。
食べるために飼っていたヤギに名前を付けて世話をする筆者。ある朝起きてみ ると,ヤギは食べるために殺されていた。大きなショックを受ける筆者。養豚をしてきた叔父から<お前は今まで何も考えずに生き物を食べてきたのか?>と言われ,妙に説得力を感じる・・・
という内容の文書を,予想を立てながら読んでいきます。これは,どんでん返しがあって,きっと楽しい授業になるでしょう。
低学年用にワープロ打ちしたのを,Sさんが作ってきてくれました。授業では,Sさんがやったように,始めはこの文章の題を隠しておいた方がよいでしょう。
以上のほかに, 『日本の言葉-「球」とは何か』(O),網野善彦「中世の光景」(紹介;O,新居先生から送って来た資料より-93年の[朝日新聞]の記事),「ひらけない土地の人びと-やばん人というのは?」(紹介:O),「わり算のテスト」(S),授業プラン「指揮者のミス」のワープロ版(H) などがありました。
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