珠洲たの通信・1996年5月号

 5月31日,またまた歴史的な日となりました。全国ニュースにも流れました。
「93珠洲市長選」に対し,最高裁が「無効」の判決を言い渡したのです。
 「珠洲」と名乗っているこのサークル名やサークル通信を,時々,全国に発信していますので,そのうち「ああ,あの珠洲ねえ」と有名?になりそうです。
 民主的な社会があってこそ,いい研究もできます。その点,珠洲の教育界は,他と比べ(あくまでも他と比べてですぞ),わりと民主的な土壌の方だと思っています(「教科書にない」とか言って,ガミガミ言われることは<普通はない>ですので)。しかし,珠洲市全般に目を向けてみると,残念ながら,一部の人たちが牛耳ってしまっているような気がします。自由に自分の意見を表明することもできません。もし,それに抗して自分の意見を声高に叫んだりすると,「出る杭は打たれる」の世界です。まあ,ボクは,以前から「出すぎた杭は打たれない」を<座右の銘>としてやってきましたが,まだまだ出過ぎていないらしく,ときどき「打たれる」ことがあるので困っています。
 さて,平生でさえ上のような問題があるのですが,ましてや選挙ともなると,さらに非民主的なことが平気で行われてきていました。犯罪やそれに近いことも当たり前のようにして行われるのですから,どうにもなりません。こんな面を見ていると,「あ~,だから田舎はいやなんだよなあ」と思ってしまいます。こんなことが嫌で田舎に帰って来ない人もたくさんいるんだろうなあ。
 このような非民主的な珠洲の社会に対して,最高裁の判決がああなったのは,当然と言えば当然のことでした。とは言え,これですべてが一挙に変わるなんて事は期待できないし,やはりボクたちは一歩一歩進むしかないのです。
 最高裁判決を聞いた珠洲のある保守系議員が「こんなことは日本中どこでもやっている。我々は運が悪かっただけだ」と言ったというのですから,そんなに人間は変わらないってことですよ。

■5月の例会の参加者9名(◎印は,初参加)
◎Y.N(珠洲市M中)  M.K(柳田村Y小)  M.S(珠洲市I小)  R.I(七尾市A中)  T.M(内浦町O中)  H.H(珠洲市T小)  H.K(珠洲市H中)  M.O(珠洲市K小)  Y.K(珠洲市A小)  

資料紹介

1.学級通信『ジャンプ28!』No.3,No.5   10ぺ  M.S
 Sさんの昨年の学級通信の題は「走れ!」でしたが,今年は「とべ!」です。なんともはや,<らしい>というか,なんというか…。
 No.3は,授業参観でやった国語の授業の授業記録です。谷川俊太郎さんの詩『おおかみ』を題材にして,親子で予想をたてながらやったようです。
 No.5は《ものとその重さ》の授業記録です。【問題4】で,予想変更のあと全員が間違ったというので「いっしゅん教室がし~ん」となったとか。これがあるから,次の【問題5】で「形を変えても重さは変わらない」ということが少し揺らぐのでしょうね。
 なお,今年のS学級の学級通信のページ数は通し番号になっているようです。なるほど,こうしておくと,あとで製本するとき便利ですね。

2.「まあ,いろいろと…」   4ぺ  M.S
 5月4,5日に行われた「ヤング仮説 仮説実験授業入門・体験講座」の参加記です。内容は,めぐちゃんと板倉さんと豊田(記者)さんの講演,それに板倉さんのナイターのことです。豊田さんの講演の内容を紹介した文の中に次のような文章がありましたので紹介しておきます。
先生方に言いますが,あんまり気負わないでください。でいないことはできない,と言ってください。(中略)こんなこと言ったら,教師としてはずかしいなんて思わなくていいんですよ。なにも世間一般は,先生のことをそんなに尊敬していませんから。こんなこと言うと,しかられちゃいますね。

3.《生物と種》の授業記録   22ぺ  M.O
 《生物と種》の授業記録,第1部~第2部までです。
 この授業書はおもしろいです。この授業書をするのが初めてだということで,ボク自身も楽しんでいるし,子どもたちもとても歓迎してくれています。先日のPTAとの飲み会のとき,この授業記録の話が出て,「先生,あれ,おもしろいね。楽しみにしています」なんて話が何人かからありました。
 授業記録を書く楽しみはいろいろあるけど,このように反応が返って来るとうれしいですね。

4.分数の乗除について   3ぺ  M.O
 「分数のかけざんのテスト」と「単位量1の変身」の授業の話です。
 テストの方は,昨年度のサークルの話でなんとか自分なりに決着がついたので,その方向で作ってみました。つまり,①単位付きの数式,②計算,③答え,の3拍子で解答してもらうのです。場合によっては,①’図式があってもいいかもしれません。こうしてテストを作ると,結構スッキリします。
 また「単位量1の変身」の授業のほうは,まえもって量分数を教えてあると,1時間目からさっと理解してくれるということが確認できたという報告です。

5.「『子どもの権利条約』入門・Part1」   4ぺ   M.O
 新聞記事で見つけた「欲しいもの・必要なもの」の授業をしてみました。この授業のもとはユニセフが「子どもの権利条約」の学習用に作った実践ガイドブック「わたしの権利・みんなの権利」という冊子です(これもユニセフから送ってもらってサークルで分けました)。
 授業参観でやったのですが,やってるほうも(教師と子ども)見てるほうも(親)楽しそうでした。「子どもの権利条約」に関しては,年間を通して,何回か授業を組もうかなと思っています。
 「子どもの権利条約」の授業を組むとき参考になる本として以下の本もあります。
◇D・セルビー・G・パイク著『子どもの権利教育マニュアル』(日本評論社,1995)

6.授業通信「窓」No.2   4ぺ  R.I
 中学2年生でやった《生物と細胞》第1部の授業評価と感想文特集です。87名中,評価5と4が69名,3が18名,2と1がなし,とたいへんいい結果だと思います。
 この授業書は,はでな実験で決着をつけるという物理・化学の授業書とは違いますので,授業が単調になることがあります。その意味では,ライトスコープを使った作業は授業に欠かせません。身近にある細胞を手軽に見ることができるからです。子どもたちの感想にも,「花の細胞がきれいだった」「バナナがすごかった」「ライトスコープが欲しい」などと書いている子が何人もいました。

7.学級通信「朔」創刊号など   6ぺ  T.M
 Mさんは中学2年生の担任になったようです。通信発行日の「月齢」がイラストで入っているユニークな通信です。その内容は,
創刊号…「朔」と名付けたわけ。
No.6 …友だちのいいところを見つけよう。
No.7 …<指揮者のミス>の授業感想。授業の評価は「まあまあ」ってとこかな。Mさんの一言より
それぞれの場合に,どう判断して行動していくのか。自分とは違った道を進む人に学ぶべき点が多いことがある。それをアウトロー(漂流者)として見るのではなく,ぜひ,そこから出発してほしい。
No.8 …学級目標について(学級会で話し合いました)[あとのほうはちぎれてなし]
 喫茶店では,これが割りと話題になりました。というのも,自分の学級と比べられるからです。「学級目標をどうしているか」は,人それぞれでした。「教師が勝手に決める」「子ども達に決めさせる」「そんなものいらない」「どっちでもいい」「そのときそのとき」などなど。こんなことについて,生活指導研究会なんていくとどんな話があるんでしょうねえ。

8.「『勇敢な少年』を読んで」   2ぺ  H.K
 この春,異動したHさん。久しぶりに担任をしたらしく,「学活」と「道徳」の授業に頭を痛めているようです。
 そんな中で山田洋次作「勇敢な少年」を使って授業したという報告です。子どもたちの感想の中には,優等生っぽいのもあったりして,さすが中学校での授業だなあと思いました。
 この「勇敢な少年」という文章は,『たのしい授業・1985年4月号』(仮説社)にのっています。また,この文章を使った授業プランについては,深澤久編著『道徳授業改革双書4 子どもが本気になる道徳授業12選』(明治図書,1991)にも掲載されています。

9.「自ら学び豊かに表現し,実践する児童の育成」   9ぺ  Y.K
 いきなりすごい物々しいタイトルでしょ。学校・研究会向けにまとめた資料です。「どんな学級像をめざすか」「どんな授業像をめざすか」という目標を設定するとき,「<めざすものの対極>にある事柄をまず出してみる」という手法は,おもしろいし,マネしたいなあと思いました。
 今年久しぶりに6年生を担任したKさんですが,あまり活発に意見のでるクラスではないそうです。ですから,それなりの手立てを組みながら授業を進めている様子を聞くことができました。クラスの雰囲気作りの方法として,以下の2点を挙げています。
・授業中…とにかく自分の意見をもつこと。まちがってもともとであることの強調。
・帰りの会…「がんばりの木」の実施(友達の良さの発見)。詩の朗読(張りのある声)。

 <朝の会>や<帰りの会>をただなんとなく過ごしているボクは,こういう場の活用も大切だなあと思います。今度,<朝の会>や<帰りの会>の活用をどうしているかも話し合ってみたいですね。だれかレポート書いて来てよ。
 また,社会科の授業(歴史;奈良の大仏)を例にあげて,こんど校内研修で授業する部分の指導案が紹介されています。子どもたちのノートや授業に使った資料もありました。
 今年度,社会科教育の大会で発表することになっているそうですが,いい発表をしてきてください。

 そのほか,「高波の縄文遺跡見学記」(O),網野善彦「発掘された<豊かな奥能登>」(紹介:O,新居先生から送って来た資料より-[朝日新聞]の記事),「ことわざをカルタ作り」(K) などがありました。
 5月の例会は,時間が経つにつれて,どんどん集まって来るという感じでした。話したかったのに,じっくり話ができなかった人もいたようですので,今度は早めに来てじっくりとお話ししてください。

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