7月に入ってからもなかなか梅雨らしい雨がなく,完全に空梅雨の今年。野菜作りには頭が痛い天候が続きます。この不思議な天気はいつまでつづくのでしょうか? 来年も続くのでしょうか?
さて,6月末には,親戚でお葬式があり,関西まで出かけてきました。身近な家族の死だったので,気分も落ち込みました。そして「自分の命だって,いつどうなるか分からないな」なんてことも考えたりました。といっても,通夜や葬儀が終われば,またいつもの日常にもどっちゃうのは,人の常。この変化は,「〈正常な心持ち〉で生きるための人間のノーミソの知恵」なのかもしれませんね。
最近,なんとなく時間に追いまくられている感じがしています。
退職したんだから,もっとじっくりと時間が取れるのではないかとも思うのですが,どうも,いつも,なにかに追われている気分なんです。これって,〈やりたいことがありすぎる〉ということでもあるようです。天気のいい日が続くので,なかなか家の中でじっくり取り組むことができないのです。
読みたい本が溜まっていく,録画した映画が溜まっていく,HPやSNSの更新ができていない,板倉千年会議のデータ化も進まない‥すべて,中途半端。
どうやって,日常のリズムを再構築していくか,今年の夏のわたしの課題です。
晴耕雨読も〈雨読〉あってこその生活リズムですからね。はやく雨読したい!
その代わりと言っちゃなんですが,冬に増えた体重は,いまは4キロほど減って,動きやすくなりました。
今月の参加者 N.T N.R S.Mi K.M O.M
今月の写真




今月の話題本
今月の資料
1 「2025年6月サークル資料・ものの見方かな」 B5 4ぺ S.Mi
今月もまた,試行錯誤しながらも楽しみを見出すSさんの姿勢が伝わってきました。
どうやって思いつくのですか?
彼女の勤務する中学校では,生徒会の活動方針として「レクを通して生徒会を盛り上げたい」という目標があるそうです。そして学期に一度は各委員会主催でレクが企画され,今回は彼女が担当する委員会の番でした。
球技は組み分けで差が出やすい,じゃんけんゲームは50分ももたない,トランプのババ抜きも面白くないかも…と,生徒の意見も聞きつつ,最終的にたどり着いたのが「神経衰弱」でした。記憶力も運も関係するこのゲームは,特学の子も含めて,みんながそれなりに楽しめるだろうとSさんは考えたのです。その神経衰弱のやり方もいろいろと工夫をしました(ここでは省略)。
そして,結果は「大好評」だったそうです! 職員からも子供たちからも「今日のレク楽しかったです」と言われて,嬉しかったそうです。
このレクを考える中で,若い先生から「どうやって思いつくんですか?」と聞かれたそうですが,彼女の答えはシンプルです。「どうしたら,子供たちが楽しめるか」です。さらに「そこまでの道のりは結構面倒でも,その面倒な時間も私が楽しめるということですね、きっと」とも言っています。この言葉に,Sさんの子供と教師本人に対する姿勢が現れていますね。それが一番大事なんだろうな。
〈大きな数と十進数〉
彼女が受け持っている生徒との「大きな数と十進数」の授業プランの話も興味深かったです。
語彙力は豊富でも数学が苦手な中学生に,修学旅行での買い物を意識させ,「少しは大きな数に親しんでほしい」という思いで授業を行ったそうです。授業前は4桁の数字も正確に読めなかった子が,授業後には「兆の位になっても読めるようになった」とのこと 。生徒の感想には「一から兆を読んだり書いたりするのが難しかったけど、なれていったら、そうでもなくて。『また難しい問題か~』と思ったら,あっさりとけてスッキリしました」とあり、着実に成長している様子がうかがえます。
少年日記 その2
最後に,担任ではない二人の少年,トモとマサヤとの関わりについて。
レクを休んだトモ君への声かけで悩んだ話や,彼女を呼び捨てにするマサヤ君の話からは,生徒一人ひとりと真摯に向き合おうとするSさんの姿勢が見えます。
「どうしたら,子供たちが楽しめるか」という視点を常に持ち,面倒なことすらも楽しんでしまうSさん。教師業を楽しむ姿がまぶしいね。これ,AIの言葉じゃないからね。
2 「伝統の継承」 A4 2ぺ K.M
今回のレポートの大きなテーマは「伝統の継承」。
常識か老害か
Kさんは,板倉先生の言葉である「研究は社会的行為である」という言葉を引用し,社会的なつながりには「よこのつながり」と「たてのつながり」があることを強く意識するようになったと言っています。特にそのきっかけとなったのは、2回目の勤務となる現勤務校での運動会準備中の出来事だったそうです。
運動場に円を描くというときに,若い先生たちが測量の常識を知らず,Kさんがこれまで当たり前だと思っていた「常識」や「空気」が共有されていないことに気づいたといいます。この経験から,「伝統の継承」ということにちついて考えてみたのだそうです。
レポートには,Kさんが「思いつき順に」挙げた,学校現場での様々な「これまでの常識」が並べられています。例えば,教室の黒板の使い方,サツマイモ畑,ミニハードル,リレーのバトンパス,牛乳パックの種植えポッ,、ヘチマの発芽アップ,プールの最初の姿勢,etc.です 。
Kさんは,こうした「常識」を若い先生方に伝えていくことの重要性を感じつつも,一方で「旧弊にこだわり、若い人の自由な発想を封じ込む『老害』にはなりたくないなと危惧は抱きながら」とも綴っており,そのバランスを模索しているようです。
4月当初は「フルで働けるのも今年1年限り」と思っていたそうですが,この「伝統の継承」というミッションが浮上したことで,その考えが変わったようです。Kさんは,いま,「授業案では伝わらないことを残したい」という強い思いを抱いています。
スクールカウンセラー
現勤務校のスクールカウンセラー(以下SCと略す)と,支援教室のデザインについて話し合ったそうです 。支援教室全体がTさんのエスケープスペースになるように,従来の区切られたエスケープスペースを無くしたとのこと 。また「〈なぜ参加したくないか〉を聞いて言語化させてはいけない」というSC先生のアドバイスも印象的だったようです。言語化させてしまうと,それが言い訳になり,不参加が定着してしまうという考え方だそうです。これについては,なるほど‥と思いました。
最後に,地元の町内会会長になった話がありました。地域の活動にも積極的に関わっているようですが,あるときには,よそ者扱いされ,都合のいいときには,ちゃんと地元の人として扱うという近所に辟易しながら‥のようすです。
Kさんのレポートは,日々の教育現場での細やかな気づきや,地域とのつながり,そして「伝統の継承」という大きなテーマに対する彼の真摯な姿勢が伝わってくる内容でした。――これはAIがまとめた文。なかなか的を射ているな。全面的に同意する編集子です。
イカの駅つくモール5周年記念(上掲写真3枚目)
また,「イカキング」と「イカの駅つくモール」についてのお話もお聞きしました。地元小木地区との微妙な関係の中,能登町ではイカキングがとても有名になっていますからねえ。
3 「喃々レポ・2025年6月号」 A5 8ぺ O.M
夏の科学教室
今年の夏もキッズ・センターから「わくわく科学教室」の依頼があり,夏と冬の2回開催されます。
夏は「音」をテーマにしました。
まずは「あのな検索」で月刊『たのしい授業』の「音」に関する記事を調べました。
短いプランとしては,「吹奏楽器(?)の分類入門」「吹いてならす高い音・低い音」「トーキングバルーンで遊ぼう」「あの鐘を鳴らすのはあなた」「ミニサイエンスシアター〈蛇腹ホースの音と空気の振動〉」などがありました。
またものづくりを主にしたプランでは,「ホイッスルを作ってみませんか」「たのしい笛つくり」「音色が勝負! 風鈴づくり」「ストロー笛を作ろう」「蓄音機を作りました」「簡単! 新・ミンミンぜみ」「紙で作れる楽器 カズーは簡単で楽しい」「筒を振るだけで音が出る~轟~」「ミニクント管 自分の声を見てみよう!」などが挙げられます。
単行本では,板倉聖宣さんの『サイエンス・シアターシナリオ集④ 音と振動のなぞうまく音を出す方法から地震まで』や,『おもしろ授業プラン集』,『授業書《ふりこと振動》』などがあります。『授業書ガイド 2003』には,中一夫さんの〈トーキング・バルーンで遊ぼう!〉,原田みどりさんの〈音で遊ぼう〉,佐藤重範さんの〈棒と振動〉,同じく佐藤さんの〈音と振動のなぞ〉といったプランも紹介されています。これらのプランは『サイエンス・シアターシナリオ集④ 音と振動のなぞうまく音を出す方法から地震まで』を参考にしたものだと思われます。
今回の「わくわく科学教室」では,『サイエンス・シアターシナリオ集』を読み込み,他のプランも参考にしながら,オルゴールの音を響かせる方法,蛇腹ホースの実験を取り入れたいと考えています。時間と予算が許せば,「コケコッコー」づくりや「ミニクント管」づくりも取り入れたいと思っています。
大谷川の調査
先日,大谷川の中流域で生きもの調査を行いました。例年は珠洲市の生きもの観察会として子どもたちと行っていましたが,今年は対象者がいなかったため,NPOと自然共生室だけで実施しました。昨年秋(2024年9月9日)の調査時には植物が生い茂り自然豊かな雰囲気でしたが,今回の調査では緑の植物がほとんどなく石ころばかりでした。これは,地震や豪雨による土砂をきれいに取り除いたためと考えられます。そのため捕獲できた生きものの数も種類も非常に少なかったです。近くの田んぼでも調査しましたが,生きものの種類や数は少なくトンボの姿もほとんど見かけませんでした。
無名塾の演劇「肝っ玉おっ母と子供たち」
92歳とは思えない仲代達矢さんの演技に感動しました。
公式パンフレットに掲載されていた「私の能登の1枚」という役者たちの寄稿も読みました。赤羽秀之さんの「2024年1月3日早朝,私が能登で見た風景」や,川村進さんの「宝物」と題された瓦礫の写真に添えられた「誰かにとっての大切なもの,大切だったもの。宝物。」という言葉が心に残りました。
また,仲代達矢さんの「健康に生きてゆくためには“楽しく生きる”こと」という言葉はわたしのブログタイトル「世の中まとめて好奇心」や,このレポートのタイトル「随時随所無不楽」に通じるものがあり,90歳を超えても現役で生きていたいと強く思いました。
本の紹介
○三田一郎著『科学者はなぜ神を信じるのか』(講談社ブルーバックス,2018,272ぺ)
この本は物理学史をたどっており,量子力学以降の宇宙論の最先端も知ることができました。著者によると,科学法則は偶然にはできず,宇宙創造の前には必然的に科学法則が存在したはずであり,その創造者を「神」と定義しています。また,人間の理解が永遠に及ばない「終わり」を「神業」と表現し,神に近づこうと努力する姿勢が重要であると説いています。
能登半島地震関連の本では,
○森民夫編集『首長たちの戦いに学ぶ災害緊急対応 100日の知恵』(ぎょうせい,2025,321ぺ)
○古本ロゴス著『すずらへん』(自費出版,2025,80ぺ)
を読みました。『すずらへん』は珠洲市の古本屋の店長による能登半島地震体験記で,1年3ヶ月分の記録が綴られています。珠洲市内では,いろは書店,二三味珈琲店で販売しています。『首長たち』には,最近起きた大きな災害時に,自治体の首長たちはどのような行動を取ってきたのか,どんな問題点があるのかが語られています。泉谷満寿裕珠洲市長の寄稿文も載っています。わたしは,岡山県総社市長の「災害現地に必要なのは受援力だ」という指摘に,とても納得しました。
4 「アナザーストーリ―『停滞する学校をかえるには?』」 A4 2ぺ W.T
バイク一人旅に出ているWさんから,レポートが届きました。その内容は「研究会仲間の勤務校を訪問し,授業参観(Mさんの学級のようす)と,講話(能登半島地震体験を語る)をしようとしたときの,事前・事後の顛末記」です。どこの馬の骨とも分からないバイクに乗ってきた青年が,どのような手順を踏んで,はじめての学校の授業に入っていったのか。受け入れてもらったのか。これが,なかなか面白い!
このレポートと一緒に,受け入れ側の研究会仲間であるMさんのレポート「停滞する学校を変えるには?」も送られてきました。Wさんからは,「まず,Mさんのレポートを読んでから自分のレポートを読んで欲しい」ということだったので,サークルでは,先にMさんのレポートを――展開を予想しながら――読み進めました。なお,この二つのレポートは,高崎で開催された「たのしい学校改革研究会」に提出・検討された資料のようです。
Mさんの資料
Mさんのレポートは,とてもおもしろくて,保守的な学校=事なかれ主義管理職の姿がもろに見えるたのしい資料でした。
Wさんの学校訪問は,一旦学校長から拒否されるのですが,Mさんからその事実を聞いたときのWさんの言葉と,1日で作ったという学校長宛の「学校訪問のお願い」という文章はとても勢いのあるもので,ビックリです。Mさんは,そのWさんの言葉に「すごいなあ! これだよ,これ!」と思いました。やっぱり,仮説を学んでいる人ってステキだな,と思いました。」と書いています。
Wさんの言葉
「ちょっと考えたんですけど,校長先生がおっしゃる計画性がないという指摘はもっともです。というわけで、訪問のお願いと訪問計画書を作成して,後日お邪魔できるように,ぼく個人で交渉してもいいですか??笑 なるべく,迷惑にならないようにするので笑」
珠洲たのメンバー曰く。「Wさんってこんなに行動力あったっけ? 本当にやりたいことがあり,それが自分の取り組み次第で実現しそうだと思ったら,人は動き出すんだろうね」と。
結果的に,Wさんが準備した書類と,Mさんのおかげで,Wさんの学校訪問は叶いました。この現実について,Mさんは,次のようにまとめています。
なかなか,変わって行かないけれども,それでも,少しずつ変わっている。そんなことを意識して,これからも自分がたのしい方向へ,歩みを止めないで行きたいと思っています。
Wさんの資料
サウナや食事を共にしたMさんに「うちのクラスに来てよ」と言われてからも,その実現は五分五分だと思っていたそうです。それは「同じシチュエーションで,石川県で地震が起きる前の学校現場を想像したときに,いきなりはダメっていわれるイメージの方が大きかったからです。管理職の方でイレギュラーを極度に嫌う方っていませんか? いきなり自分がよく分からん奴を入れるのに抵抗がある気持ちも分か」るから。
それでもここは群馬県。保守的な石川県とは違う――となんの根拠もないことを理由にして――前に進み出すWさん。面白いじゃないですか。
ここからの引用文は,長いので,段落を変えますね。
校長先生の断りの理由は、「計画性の無さ」でした。これはありがたかったです。だって、計画さえしてあればオッケーってことの裏返しじゃないですか! まさに「どっちに転んでもシメタ!」です(^_^)
そうときまれば早速動かないと。このタイミングで、峯岸さんのようにぼくもメモしていたのです。
「スピードは、誠実さとやる気の一種のバロメーター」
タイミーでのバイトで感じていたことですが、どんなに丁寧でも、どんなに出来上がりが素晴らしくても、遅いという一点だけで評価されないことがあります。もちろん仕事はスピードだけが命ではないし業種によるということから、「一種の」を付け足しました。あと、こういうやる気ってわかりやすくて伝わるだろうという下心もありました。
結果として,学校訪問ができたWさん。今回の自分の行動力に,一番驚いているのは本人のようです。
文章をつくりながら自分で、このエネルギーはなんだろうって思っていました。今年3 月までのぼくでは、こんなエネルギーは湧いてこなかったでしょう。旅でやりたいことができていること、疲れていないこと、頭の中も予定も何もかもぎゅうぎゅうにつまっていない、つまり「余白」があること、いろいろ理由を挙げられます。1 番はっきりしていることは、「働いているときは自分が持っているはずのエネルギーが湧いてこないくらい疲弊していた」ということです。もしかしたら、旅している中で自分が成長したってことなのかも、なーんて考えられて嬉しかったです。
さらには,
個人の動きから学校の動きをちょっと変。えることができたことへの満足感と、現場の可能性を感じた1日でした。
と振り返っています。
訪問した結果について,7月の例会に何か報告があるかも知れません。たのしみに待っていますね。
いま,Wさんは,パン訪問販売員です。
5 ヒスイはどれだ お話 N.Rちゃん(上掲写真4枚目)
今月も,Nさんの娘さんが鉱物・岩石の話題を提供してくれました。今回は,Rちゃんがヒスイ海岸へ行って拾ってきた石を紹介してくれました。海岸にいた人から「これはヒスイかも」と言われた石がどれかを,参加者で当ててみたのですが,みなさん,ハズレ。Rちゃんから,貴重なヒントももらったのに,全滅(^^;)
興味あることを調べたり,こうしてまとめたりしている子どもって生き生きしていますね。
今度は,どんな話題を提供してくれるのかな。
Rちゃんは,もう立派な珠洲たのメンバーの一員ですね。
ほかには,2023年1月6日の新聞投書記事(上掲写真1枚目)の紹介,荷造り用バンドによるカゴづくりグレードアップ版(上掲写真2枚目)の紹介[いずれも,Sさん]もありました。
能登半島地震発災からちょうど1年前に馳浩石川県知事が石川県を離れてプロレスの試合に出ていたことが問題視された事件がありました。それに対する読者の意見が載っている新聞なのですが,その内容が,まるで1年後の能登半島地震を予言するようなものだったのです。以下,その部分を抜粋します。
知事という職は県民の生活や安全を担っている。何かあった時に,「知事がいない」ではすまされない。プロレス以上に,知事が県内にいなかったことも問題だろう。正月だからといって,天災が起こらないとは限らないのだから。
そして,1年後のお正月,まさに未曾有の天災=大地震が石川県内を襲ったのである。







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