うかせてあそぼう!

科学教室

2026年1月の「わくわく科学教室」のテーマは「うかせてあそぼう!」。
今回使用したプランは,退職前の仮説実験授業研究会夏の大会で湯沢さんに教えてもらったものである。
また,2020年2月,わたしの退職記念の会の際に,勤務校の在校生や卒業生の希望者を相手に授業をしたネタである。あのとき参加してくれた小学1年生――小学3年生までの希望者を集めたのだが,兄弟でどうしても受けたいという子もいて妹も参加していたのである――も,昨年末に卒業してしまい内容を知っている子もいなくなったので,今回,ようやくネタにした次第である。

教室の内容

ドライアー(冷風)で,発泡スチロール球やピンポン玉を浮かせてみます。
子どもたちは,これだけで喜んでくれました。
ドライヤーでは,ピンポン球を高く浮かせる力はありません。
そこで,ブロアーの登場です。
右の写真1は
【問題5】ういているボールを横に少し押したらボールは下に落ちるかな。
という実験をしてもらっているところです。
動いてもすぐに元に戻ろうとするボールが生きものに見えてきます。

写真1 浮いているボールを軽くつついてみる

【お話】空気の作る〈かご〉
流れる空気は,まるでボールを包み込むように見えます。そのようすが見えるように,写真2のようなものを用意しました。

写真2 空気の流れによる〈かご〉を目で見る

「それでは,ボールが浮いたままのブロアーを斜めに傾けたらどうなるでしょうか」というのが次の問題です。
いくら〈かご〉に包まれているとはいえ,斜めにすると,そもそも空気に付いてこれるのか。付いてきたとしても,止まって(上下しながら)いれるのか。予想は分かれます。
子どもたちの顔は隠しましたが,ドキドキしながら見ている顔でしたよ。
なお,ここに紹介している写真はキッズランドの職員さん撮影です。

写真3 ブロアーを傾けていくと――

このあとは,ボールの他にいろいろな形のものを「空気の流れの〈かご〉」の中に入れてみることにします。
綿の丸めたもの,サイコロ型の発泡スチロール,球の一部を切り取ったもの(分子模型の作りかけ),メタンの分子模型,ビーチボールなどです。
写真4は丸めた綿を入れてみる実験のようすです。

写真4 丸めた綿を空気の流れの中に入れると

「空気の流れはおもしろい」というお話をしたあと,空気の流れを利用したものづくり「ふき玉」を作ってもらいました。

写真5 ふき玉を作って遊ぼう
おまけ

写真6は,準備中のわたしの家のようす。
写真7は,教室終了後に,キッズセンターで見つけた遊び道具(たくさん穴の開いたボール)が浮くかどうかを実験しているところです。予想に反して浮いたのでビックリ。

このほか,時間があれば〈少しだけ水が入ったペットボトル〉〈風船をつなげて輪っかにしたもの〉が浮いているのを見るのもたのしいです。

写真6 実験道具準備中の自宅の部屋
浮かぶ穴の開いたボール
写真7 浮く,穴あきボール

子どもたちの感想〔( )内は参加回数〕

3年生

しかくいキューブがうくかとか,きゅうをつつくとどうなるのかや,いろいろな問題とかを楽しくできたし,ゴムヒモのカゴとががいっぱいしれてよかったです。(初)

またやりたいと思った。ほかのじっけんもやってみたい。(2回目)

5年生

ボールなどは空気のかごでういているということが分かりました。今日作った物でもっと空気のことを知りたいです。もっと科学について学びたいです!(初)

わたしは今日のうかせて遊ぼう!をしてみて,いろいろな実験の予想をして当たった問題もあったけど,間違えた時もあって,とても勉強になりました。また,最後の工作も楽しかったです。これからも行きたいと思いました。ありがとうございました!(4回目)

6年生(卒業ですね)

全ぜん知らないこと(スポーツカーに空気の流れが使われていることや,ボールがブロアーでうくこと)が分かって良かったです。楽しかったです。ありがとうございました。(6回目)

空気の流れについて,たくさん知ることができました。空気のかごについても初めて知りました。
3年生から6年生までありがとうございました。3年生から6年生までの間,いろんなことを学ぶことができました。今日も楽しかったです。ありがとうございました。(7回目)

ちなみに,「たのしさ度」「ためになったか度」は,全員評価5だった。
教室終了後,卒業を控えた6年生が「今までありがとうございました」とわざわざあいさつに来てくれたのはうれしかった。少しでも科学の楽しさを感じ取ってくれたらうれしいな。

わたしの振り返り

参加者は定員8名のところ6名。地震以降,定員に達することはなくなった。直小時代を知っている子も卒業したしね。
参加者の学年は,6年生2名(リピーター),5年生2名(初+リピーター),3年生2名(初+リピーター)。初参加の子は兄弟。
この授業はあまり準備が必要ないので,ゆったりと進めていたら,結局,ものづくりの時間が走ってしまった。いかんなあ。おまけの問題もたくさん用意していたのだが,感想を書きながらの演示であった。しかも全部紹介できなかったし。この「わくわく科学教室」は,参加費を100円取っている。最初だけ無料にしていたのだが,わたしの方で「少額でもいいので有料にして下さい」とお願いしたのだ。「お金を払ってでも学びたい」という思いが大切だし,講師を引き受けたわたしも「変なことはできない」「せめて百均くらいの楽しみはあげないと」と少しは真剣になるだろう。
今回で9回目(2024年1月は地震で中止),丸4年間やってきた。8回(3年生~6年生)のネタが重ならないようにやってきたので,来年度からはこれまでと同じネタができるのだが,さて,どうしようかな。
とりあえず,来年の夏は久しぶりのドライアイスだな。

参考図書

『ものづくりハンドブック1』(仮説社,1986年)の140ぺに内田正夫「楽しいことは広めよう 〈吹き玉〉で親子競争」という記事が載っている。この「ふき玉の作り方」を参考に,さらに改良を加えた物――アルミ針金をストローの中に入れる――を紹介した。
なお,同誌に紹介されていた「ハガキ凧」も演示用に作ってみたのだが,ブロアーの風ではうまく浮かなかった。改良の余地あり。


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