わくわく科学教室「にじってなあに?」

科学教室

2024年1月に予定していた「わくわく科学教室」は,正月元旦の能登半島地震で中止となりました。
がしかし,今回もキッズセンターの呼びかけにより,7月27日,久しぶりに科学教室を開きました。今回のテーマは「虹」です。
これまでも夏の暑い時期に取り上げてみたいと思ってはいたテーマなのですが,何せ,天候に左右されるので,一度きりの「わくわく」では難しいと思っていました。そこで,今回は雨や曇りの日のための別メニューも用意しての,挑戦でした。
当日は,科学教室が始まる前まで「どちらにしようか」とヤキモキするような天候だったのですが,センター職員の「予定通りやっちゃえ!」という決断のもと,無事,「にじってなあに?」を終えることができました。

わくわく科学教室の記録(子どもの写真は解像度を抑えてあります)

虹を見る・作るときのポイントを見つける

虹ができるしくみを学ぶ

わたしが準備したもの

A プリント「にじをかいてみよう」(個人)
・待っている間に「自分が見たことのある虹」の絵を描いてもらいました。
B ペットボトル霧吹き(個人,お持ち帰り)
・500mmの炭酸ペットボトルと,霧吹きの口を用意しました。霧吹き用の口は,コロナ禍の際に,子どもセンターで手の消毒用に使っていた消毒用の口があったので,それを頂きました。
C 連続霧吹き各種
・普通の霧吹きは,何度も何度も指で押さないと霧が出てきません。最初はいいのですが,だんだん疲れてきます。最近は連続して霧吹きを出すものも売られていますので,それも数種類準備しました。
D ホースと霧吹き(演示用)
・個人で霧吹きで虹づくりの実験をやったあと,「どんな風なところで虹ができるのか」を確認するために,教師が代表して大きな虹を作ります。最初から,これでやってもいいのですが,やはり,最初は,みんなで見つけるのがたのしいでしょう。
E 底が黒いCDケース(個人,お持ち帰り)
・「バックが暗いと,その前にあるものがはっきり見える」ということを確認してもらうための道具です。子どもたちは,結構ビックリしていました。下の参考図書には,「CDと黒い画用紙」が出ていましたが,家に空の黒色CDケースがいっぱいあったので,それを渡しました。
F 水入り丸底フラスコ(個人)
・これは,この授業のメインと言えます。ディートリヒがやった実験を追試します。丸底フラスコは,持ち帰ることはできませんが…。もちろん,ゴム栓も必要です。
G ディートリヒの実験プリント(個人,お持ち帰り)
・ディートリヒがやった実験をまとめるプリントです。
H 虹スクリーン(個人,お持ち帰り)
・以前,金沢工業大学を会場に行ったサイエンスシアターの際に手に入れた「虹ビーズ」が大量に残っていたので,黒工作用紙を使って「虹スクリーン」を自作しました。今回の講座のプレゼントでもあります。
I まとめのプリント
・この講座は,毎回,プレゼンテーションで問題を出したり,説明をしたりしています。そのままでは子どもたちの手元に何も残らないので,最後に,講座の内容をまとめたプリントを配布しています。そこには,参考図書やサイトも紹介してあります。

A 待ち時間に書いてもらう
C こんなのが売っています。
E 底が黒いCDケース
F ディートリヒの丸底フラスコ実験
G 実験結果をまとめる
H 虹ビーズで作ったスクリーン

Fの画像は,『いたずら博士の科学大好き 虹をつくる』より
Cの写真は,「おやこのへや」https://oyako-heya.jp/articles/1928より

このほか,念のために,ホログラムシート,LED懐中電灯+セロハン(赤,青,緑)なども準備しておいた。

子どもたちの感想

・いろいろなじっけんをできたのでよかったです。(T小3年,たのしさ度・5,わかったか度・4,以下同じ)

・わたしは虹のつくりかたは分かっていたけど,副虹もつくれるなんてびっくりしました。フラスコという物も知らなかったので,知れてよかったです。日光にを向けると虹がつくれることが分かりました。0.2mmのが,ざらざらしていました(編集者註:虹スクリーンのビーズのこと)。ありがとうございました。また,しりたいです。家でもしたいです。(S小4年,5,5)

・知らない事もしれたし,しっていた事のふく習もできた。あと,しっていた事をはってんさせることもできた。(T小4年,5,5)

・2重の虹は,実は後ろの虹が色が反対の虹だと分かってびっくりしました。(W小5年,5,5)

・虹や光についてたくさん学べました。自由けんきゅうに使おうと思います。ありがとうございました。(H小5年,5,5)

・にじにはオスとメスみたいなのがあり,色のこともしれたのでよかったです。(T小5年,5,5)

・知らないことばかりで,とてもためになった。また機会があれば,自分でもちょうせんしてみようと思った。とても虹についてくわしくなれたので,妹や弟にも教えてみようと思った。ありがとうございました。(職場体験に来ていたM中3年,5,4)

・あつかったがたのしかった。またやりたいと思った。(職場体験に来ていたM学3年,4,3)

わたしの感想

今回は曇り空だったので,どきどきの教室開始でした。それでも,お天とさんのおかげで,ときどき授業の内容を前後させながら,無事,最後の虹スクリーンの実験まで行うことができました。
ただ,とても暑い日に,しかも日光に当たりながら行う実験が多くて,水分をとりながらの教室でした。
準備した虹スクリーンを作るときに,紙の厚さやスプレー糊の強さ,虹ビーズの転がし方など,いろいろと試行錯誤しました。
また,ディートリヒの追試実験用の丸底フラスコを手に入れるのも大変でした。もう学校に勤めていないので…。しかも,理科室にはあまりきれいなフラスコがない…。わくわくでは,参加者数分を準備したいですから。幸い,小さなフラスコなら,わたしの手元にあったので,それも利用しました。
ちょうど,中学生が職場体験に来てくれていたので,いっしょにたのしんでもらいました。感想も書いてくれてうれしかったです。

参考にした図書など

・板倉聖宣・遠藤郁夫著『虹をつくる』(小峰書店,2014)
・板倉聖宣著『虹は七色か六色か』(仮説社,2003)
・たのしい授業編集委員会編『たのしい授業・2001年4月号』(仮説社)
・たのしい授業編集委員会編『たのしい授業・2020年6月号』(仮説社)
・仮説実験授業の授業書《虹と光》(仮説実験授業研究会)
・永田英治・文,伊藤美貴・絵『にじってなあに』(大日本図書,1995)
○記録動画・北陸サイエンスシアター『光でさぐる世界・第1部〈虹の正体ー光と色〉』(2001の講座)
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